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Core 2 Extreme&Duo on FRONT MISSION ONLINE

Text by 三重邦光&デイビー日高 

 スクウェア・エニックスが運営中のオンライン3Dロボットアクション「フロントミッション オンライン」(以下FMO)。人型兵器「ヴァンツァー」を駆り,2勢力による抗争の中へ身を投じていくことになる本作は,複数のヴァンツァーによる乱戦が魅力の一つだ。ただ,乱戦ではCPU負荷が高くなるため,快適にプレイするには,とくにCPUパワーが重要になる。

 

かなりCPU負荷の高い状況を作り出してテストを行うFMOベンチ

 前編では,CPUパワーが重要な理由を説明しつつ,実際に「FMOを快適にプレイできるかどうか」の目安を得るためのベンチマークソフト「フロントミッション オンライン オフィシャルベンチマークソフト」(以下FMOベンチ)を利用してハイエンドCPUを比較。4Gamerのプレビューレビューでも非常に高いスコアを叩き出しているIntelの最新CPU「Core 2 Extreme」と「Core 2 Duo」に,最も高いパフォーマンスが期待できることを明らかにした。

 

 ただ,同ベンチマークソフトは,あくまで目安を見るためのもので,実際のゲームとは細かな違いがある。そこで今回は,前編で示したパフォーマンスが,実際のゲームプレイにどのような影響を与えるのか,まずこの点について考えてみたいと思う。

徹底的に負荷を高めた環境でFMOプレイ時のフレームレートを計測

 というわけで,今回はスクウェア・エニックスの許可を得て,ベンチマーク&キャプチャソフト「Fraps 2.60」を実行し,実際のゲームプレイ中におけるフレームレートを計測することにした。

 

テストプレイ中の様子(※クリックすると実寸で画面を表示しますので注意してください)

 計測に際しては,CPU負荷をできる限り高くするため,ディスプレイ解像度は1920×1200ドットを選択し,影の描写など,描画オプションはすべて有効にしている。
 マップは「地方都市」。筆者のほかもう1名でログインし,2名によるバトルグループを作成。このマップでは敵が3体現れるため,2 vs.3の戦闘となる。

 

 なお,テスト環境は表1のとおり。前編で絶対的なパフォーマンスについては結論が出ていることから,多くの読者のPC環境に近いと思われるPentium 4/Dと,Core 2 Duo E6700/2.67GHzを比較してみることにする。
 基本的なベンチマーク設定は,4Gamerのベンチマークレギュレーションにおける「標準設定」に準じているので,詳しくはそちらを参照してほしい。なお,スペースの都合により,以下グラフ内に限り,Core 2 Duoは「C2D」と表記する。

 

もはや「何があっても余裕」既存の価値観を超えた性能を発揮するCore 2 Duo

 グラフ1は,2分間の戦闘における平均フレームレートを,CPUごとにまとめたものだ。やはり,平均フレームレートはCore 2 Duo E6700が最も高く,約30fps。デュアルコアCPUという意味ではCore 2 Duoと同じPentium D 960/3.60GHzが,3fps差でこれに続く結果となった。

 

 

 ただ,ここで疑問を感じた人はいるかもしれない。そう,FMOベンチで比較したときほどは,フレームレートの開きが少ないのだ。FMOベンチだと,1600×1200ドット設定時に,Core 2 Duo E6700の平均フレームレートは50fps超。30fpsを割り込んでいたPentium Dとは,圧倒的な差があった。それだけに「たった3fps?」と思う人もいるだろう。

 

 これは,FMOにプレイステーション2(以下PS2)版も用意されていることと関係している。
 PS2の場合,グラフィックスの表示先はテレビになるが,テレビのフレームレートは29.97fps(インタレース)。PCとPS2のプレイヤーが同時にプレイできるようになっているFMOでは,どうしてもスペックの低いPS2側に合わせる必要がある。結果としてPC側でも,フレームレートの上限は,一般的なテレビと同じ29.97fpsに設定されているのだ。

 

 このため,本来であれば50fpsを超えるパフォーマンスを叩き出せるCore 2 Duo E6700は,“約20fps分”もの余裕を持って,最高のフレームレートを維持し続けていることになる。
 その証拠が,実は先ほどのグラフ1にある。このグラフで上から2本めに「C2D 6700+avast4」という,見慣れない項目があったのに気づいた人もいると思うが,これは実は,ゲームをプレイしながら,裏でALWIL Software製のアンチウィルスソフト「avast! 4 Home Edition」(以下avast4)を実行し,ウィルススキャンを実行したときの結果である。
 一般に,定時ウィルススキャンが始まったりすると,その処理にCPUパワーが取られてしまい,ゲームのフレームレートは大きく下がることが多い。そのため,ゲーマーの間では「ゲームをプレイするときはアンチウィルスソフトを無効にする」とよく言われるわけだが,Core 2 Duo E6700でFMOをプレイするに当たっては,もはやそれは当てはまらないのがよく分かる。それだけ,Core 2 Duo E6700の持つポテンシャルは高いのだ。

 

 続いて,この「裏でウィルスチェックを行いながらFMOを実行したとき」と,Pentium 4 670/3.80GHzを用いた場合の2パターンで,ゲーム中のフレームレート推移を比較してみた(グラフ2)。
 まずPentium 4 670から見てみよう。基本的には30fps近くで推移しているものの,敵が視界に入り,乱戦が始まるとかなりの頻度でフレームレートの落ち込みが発生した。FMOのプレイヤーなら同意してもらえるはずだが,複数のヴァンツァーが入り乱れる局面では,どうしても画面がカクつくようなことがある。これが,見事にグラフで可視化できたわけだ。
 翻ってCore 2 Duo E6700では,裏でウィルスチェックを行うという,圧倒的に不利な状況であっても,フレームレートは30fps近辺を維持し続けている。突発的な高負荷(乱戦)が起こっても,継続的な高負荷(ウィルスチェック)がかかっていても,Core 2 Duo E6700では,まったくストレスなくプレイ可能だ。今回は比較的小規模の戦闘だが,これが大規模になると,「この条件でもフレームレートが下がる」CPUと,「現時点でまったく余裕」のCore 2 Duoに,さらなる差が生まれるのは想像に難くない。

 

 

 先述したように,FMOにおいてはフレームレートの上限がある。しかも,その上限は低いため,平均フレームレートで比較すると差はそれほどないように見える。だが,真のメリットは,実際のプレイ時に「乱戦が始まってもフレームレートが落ちない」という形でもたらされるのだ。索敵中は快適にプレイできていても,一瞬の判断,そして行動が勝敗を分ける戦闘中にフレームレートが落ちれば,それだけ不利になる。FMOのプレイヤーにとって,Core 2 Duo(と,その上位モデルであるCore 2 Extreme)は,疑いなく最適なCPUだ。(三重邦光)

2006年8月15日に大幅アップデートのFMOより経験値が得やすくなる対NPC戦

ヴァンツァーの重厚感溢れる兵器としてのカッコよさ,リアルタイム戦闘の緊張感がFMOの魅力

 以上,FMOをいかにして快適にプレイするかを考えてきたわけだが,実は,2006年8月15日に,ゲーム内容に関する大幅なアップデートが行われる。より激しい戦闘を楽しめるようになること請け合いのアップデート内容について,ここからはお伝えしていきたい。

 

 今回のアップデートで,誰もがはっきりと認識でき,なおかつ楽しさを実感できそうなのが,NPCとの戦闘に関する変更だろう。本作では「統制区」の全エリアおよび「占領区」の自軍全エリアに出撃するとNPC戦になるが,これら敵機のHPが従来の半分程度に減るのだ。それだと歯ごたえがなくなると心配する人もいると思うが,代わりに出現機数が増え,何機かに1機かは従来並みのHPを持った機体も出現する仕組みになっている。
 といっても,これまでの倍の数の機体が一度に出てくるわけではない。同時に出現するのはこれまでと同じくらいの数とのことで,1機1機を倒しやすくなったけれども,援軍がやってくる,という感覚になりそうだ。これまでは,自分のレベルに見合った水準の戦場に出撃しても,出現するNPC敵はかなり「カタい」感じだったが,今後はそれが緩和される一方,敵の数が増すことで,敵機を次々と撃破していくメカアクションらしい爽快感が増すことだろう。

 

ハフマン島の地下資源をめぐって,2大軍事勢力が衝突する

 また,そのNPC戦ではさらに嬉しいアップデートが行なわれる。なんと,「統制区・占領区」の取得経験値が増えることになったのだ。具体的には小隊ボーナスの部分が変更される。これまでも,同時に出撃する味方の小隊メンバー(パーティ人数)が多ければ多いほど,クリア後に加算される経験値のボーナスが増える仕組みだったが(最大の10人で,プラス100%=2倍),少人数に留まる場合でも,そのボーナスの割合がこれまでより多くなるとのことである。初心者の場合,小隊(パーティ)に加わることに気後れして,単独でプレイする人も結構いるわけだが,そんなプレイヤーでも比較的レベルアップしやすくなるのだ。

 

闘技場がより利用しやすくなる

ヴァンツァー同士の対人戦闘が,ゲームの華。今後は初級者でもアリーナを利用しやすくなるはず

 さらに,あらゆるレベルのプレイヤーに関係するアップデートとして,闘技場(アリーナ)システムの大幅な変更が挙げられる。これまでは,賞金はあるが利用するのに参加費用がいるなど,やや敷居が高かったわけだが,公式アリーナは参加費がなくなる。同時に賞金もなくなるので,これまでのようなギャンブル的な施設から,純粋にレベル15以下のプレイヤーでもPvP戦を楽しめる施設へと,意味合いが変更されるのだ。
 公式アリーナは常時1人用,3人用,5人用の3種類が開催され,シングルプレイヤーでもパーティプレイヤーでもPvP戦を楽しめる。曜日ごとに装備指定概容(=バトルのルール)が変わるので,そのあたりも含めて表2の「闘技場ルール」で確認しておいてほしい。

 

 

 また,公式アリーナについては新たに,利用する時間帯によって必要BG(小隊)コストが変化するという仕組みが採り入れられる。プレイヤーの多い時間帯ほど安く設定されているので,これまでよりもプレイヤーが集まりやすくなるはずだ。具体的には表3「時間帯別必要BGコスト」を参照してほしい。

 

PvP戦に関しても多数の変更が

デザインが一新されたマップセレクタ画面。レーダー基地などの影響が一目で分かるようになった

 レベル20以上の激戦区におけるPvP戦闘については,数々の追加や変更が行なわれる予定だ。まず,大きく変わるのがインタフェース部分。ロビーのインタフェースが変更されるほか,出撃時に利用するマップセレクタのインタフェースも変更となる。トータルのBGコストが表示されたり,出撃可能なBGセクターが色分けされて表現されたり,さらに敵軍プレイヤーが出撃中のセクターにはアイコンが表示されたりと,より情報が掴みやすくなる。またこれらに伴い,関連するチュートリアルも内容が変更されるとのことである。
 そして,新しい勝利条件も追加される。それぞれ複数のマップが,新たに「Capture & Hold」と「Capture the Flag」のルールを利用する仕組みになる予定だ。対象となるマップについては,表4の「Capture and Holdマップ」と表5の「Capture the Flagマップ」を参照してほしい。

 

 

 

こちらは「Capture the Flag」で,コンテナを無事自軍陣地に持ち帰ったところ

 どちらもFPSなどではおなじみのルールだが,本作に即して説明しておこう。まず前者は,戦域内にある両軍共通の目標区域3か所すべてを制圧した(その区域内で20秒間ヴァンツァーをしゃがませ続けると制圧)軍が勝者となるというルール。一度制圧したからその区域はおしまいというわけではなく,敵軍に奪い返される危険がある。制圧後の防衛もポイントだ。
 そして後者は,フラグユニット(機密コンテナという設定)を回収し,指定された地点まで無事輸送した軍が勝者になるというルール。フラグユニットを運ぶヴァンツァーは,最高速度が40km/hに制限され,ジェットパックが使用不可に,そしてすべての属性の防御が無効になる(ジョブのダメージ軽減は有効)など敵に狙われやすくなるので,周囲の仲間がいかに守ってあげられるかがポイントとなる。ちなみに,両ルールとも敵機を全滅させれば,それはそれで勝利である。
 このほか激戦区のPvP関連では,敵軍の乱入待ち受け状態=マッチング待機状態が,最大で20分間に変更される。大から小まで,PvP戦をより楽しみやすくなる変更といえよう。

 

この画面で左上に見えているのが,争奪の対象となるコンテナ コンテナを持っている状態。転倒すると落としてしまうので注意
細かなバランス調整も実施

射程20mの新格闘武器キーン・セイバーを装備して,使ってみたところ。かなり距離があるように見えても,当たる

 そうした大きなルール変更/追加のみならず,さまざまなバランス調整も同時に実施される予定だ。まず機体の動作に関しては,過積載時の最低速度の変更がある。これまでは機体が積載できる重量を超えて武器などを装備すると,機動力が落ちて最低速度が10km/hになっていた。しかし,今回のアップデートで2km/hとなる。従来は過積載を承知で,重くて強力な武器を搭載したほうが,正直なところメリットは大きかったのだが,今後はそれが難しくなるということである。重くても強力な武装を一つ装備するか,ややレベルの低い(=軽い)武器を手と肩など複数の箇所に装備するか,プレイヤーごとに考え方が分かれることになるだろう。もちろんアップデート後も,機動力を諦めて,攻撃力のある武器を複数搭載して固定砲座として戦うのもアリだろう。

 

 また,格闘技系の武器のリチャージ,中センサーと中ソナーの重量,初期装備のマシンガンのダメージ,肩盾に内蔵するタイプのミサイルの弾数なども調整される。ミッション関連でも,報酬が1.2倍,報酬貢献値が1.1倍などといった数値の見直しが行われる予定だ。
 そのほか,新規に追加されるものもある。まず武器が8種類。 それからヴァンツァーが追加されるが,その機体は勝利報酬のユーザーアンケートに出現していたVyzov。記事掲載時にはアンケートが終了しているかもしれないので,公式サイトを確認してほしい。
 Vyzovは上記アンケートの結果次第で,勝利軍に10月頭の終戦で販売されるようになること(各フェイズでの勝利によってのみ開放されるので,通常販売はない)。なおVyzov以外の機体も将来的には追加される予定とのことだ。
 そして,戦場マップが8種類だ。詳しくは,表6の「新規武器一覧」,表7の「新規マップ一覧」を見てほしい。
 加えて,イベントセクターで統制区レーダーが常時機能しているなどの不具合や,スクリーンショット撃ち対策が行われるなど,細かな問題に関しても対策が施される。

 

 

 

「Capture & Hold」の導入により,占領可能な地域をめぐって戦いが起きることは必定だ

 今回のアップデートは,初心者がより遊びやすくなる一方で,PvP戦をバリバリこなしている上級者にとってもさらに楽しめるようになるなど,ゲームの完成度が上がる内容だ。単独でもより遊びやすくなるので,そういった面で敬遠していた人や離れてしまった人も,ぜひ試してもらいたい。
 モンスターや魔法はもう飽きたという人にオススメのフロントミッションオンライン。このお盆以降は,ハフマン島の戦闘がさらに激しくなりそうなので,メカアクション好きのみならず,オンラインゲーム好きならぜひ注目しておきたい。(デイビー日高)

 

 

 

タイトル Core 2
開発元 Intel 発売元 インテル
発売日 2006/07/27 価格 モデルによる
 
動作環境 N/A

(C)2006 Intel Corporation

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/specials/fmo_and_conroe_2/fmo_and_conroe_2.shtml