― 特集 ―
大航海時代 Online,その過去と未来

Text by Kazuhisa / Photo by kiki 

 

アジア市場を意識しつつ作られた,凝った装備品の数々 〜色違いをカウントするなら500は最低でもいくかと


4Gamer
 こないだアメリカ人が遊んでましたよ。オポルトでバザールとか開いて,英語でSayでブツブツ言ってるんですよ。ちょっと会話したんですけど,Microsoftの人でした。

一同
 おお,マイクロソフト。
4Gamer
 「コーエーに英語版を作るように言ってくれ!」とか伝言を承ったので,ここで伝えておきますね(笑)。

松原氏
 E3にも出展する予定ですので,ぜひ遊びに来てくださいとお伝えください(笑)。

4Gamer
 しかしですね,アジアの展開は最初からターゲットにあるのは知っているのですが,ほかの海外展開なんかはどうなんですか? それこそヨーロッパとか。

松原氏
 いまちょうどその"可能性"を考えているところですね。アジアの場合は,中国,韓国,台湾に子会社があって,話が具体的に進んでるんですけどね。それよりはやや遅れたフェーズではありますけど,模索してますよ。ヨーロッパにもアメリカにも販売子会社はありますし。

4Gamer
 どんな感じで進みそうなんですか?

松原氏
 欧米についても「これはイケるよ!」という良い反応を結構頂いています。一方で,従来と違うタイプのMMOが受け入れてもらえるのかという意見もやはりありますね。

4Gamer
 社内的には?

松原氏
 なんかね,開発チームが控えめなんですよ(笑)。

竹田氏
 いや,だって(笑)。アメリカとかの開発会社が,日本の戦国時代のゲームを作りました,って言ったら,やはりどんなものか大体想像できるじゃないですか,日本人として。

4Gamer
 うん,ありますね,そういうの。

竹田氏
 向こうにしてみればね,ああいう感じだと思うんですよ,この作品も。日本人が思い描く「大航海時代」をモチーフにしているわけですし。自分たちが知ってる歴史とは違う,不思議な感じになっちゃうと思うんですよね。
 でも私達も,大航海が欧米でどう評価されるかは非常に関心がありますし,できるだけ大勢のユーザーに楽しんで頂きたいという意味でも前向きに考えたいです。

4Gamer
 絵柄なんかもアジア向けを意識してるんでしょうしね。

竹田氏
 ええ,ええ。すごくアジアを意識してますね。"可愛い感じ"で,かつ色遣いをアジア好みにしてますしね。欧米のゲームとかって,やっぱり結構,こう……。

渥美氏
 向こうはとことんリアル調ですし,色遣いも全然違いますよね。

4Gamer
 なるほど,確かにそういうのはありますね。でも洋服デザインとかすごいですよね。最近なんだか裁縫レシピが増えたのか,プレイヤーの縫製ランクが上がったのか,それまでに見たこともない装備品とか見かけるようになって「へー」って感心してます。

竹田氏
 ありがとうございます(笑)。

4Gamer
 知り合いのプレイヤーも,銀行の中全部洋服ですよ。私は全部レシピなんですけど。

竹田氏
 うん,そうなっちゃいますよね。銀行スロット足りないっていうのは,自分でプレイしててイヤというほど実感してるんですよ。増やしたいなぁ,とか思うんですけど,なかなか。

4Gamer
 装備品の種類ってどれくらいあるんですか?

竹田氏
 うーん,難しいなぁ……最初作ったバージョンよりだいぶ増えてて,それが一体どれくらい増えているのか,数えてみないと分からないですねぇ。クエストで入手するものとか含めると相当ありそうな……。

渥美氏
 胴体装備の種類で70〜80,色違いをカウントするなら500は最低でもいくかと。これはあくまでも胴体の装備で,そのほかにも頭や手,足の装備,武器や道具類までいろいろありますからね……。数え切れないくらい多いということで(笑)。

4Gamer
 デザインは全部内部ですよね?

松原氏
 ええ,ウチはCG全部内部ですし。でも2年の間に,色々変わるんですよ。デザインだったりモーションだったり。その都度どうにかしてくれるので,非常に助かりました。

4Gamer
 これだけの規模だと社内のメンバーも相当動員したのでは。

松原氏
 100人近くはいますね,きっと。500人の会社なのに。っていざ口にするとすごい数ですね。

竹田氏
 最初はもっと小規模なものを考えてたんですけどね……。
渥美氏
 あれよあれよと大きくなって。

松原氏
 予算もだいぶ使わせていただきましたので,早く回収しないと(笑)。

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