Text by Kazuhisa / Photo by kiki
4Gamer:
しかし,ホルムズがおいしいとか,胡椒がおいしすぎるとか,まだ色々言われてますね。
竹田氏:
ホルムズは,まだ人多いですねぇ,確かに。
4Gamer:
でもホルムズはさておき,この時代のことを考えると,各種特産品とか胡椒とかがバカみたいに高いのは極めて当然だと思うのですが,そのへんどうお考えですか?
竹田氏:
時代背景を考えるとそうなります。あの時代はヨーロッパで胡椒がバカみたいに高かったんですよね。金と同じくらいの価値だったんですから。
4Gamer:
ええ。
| 週末だけカリカットに買い出しに行く筆者。平日は,ヨーロッパ近郊をウロウロして楽しんでいる。なんともない街のなんともない風景でボーッとしてみたり。心地よいBGMも相まって,なぜかノンビリした気持ちになることも |
竹田氏:
むしろ,このゲームの中で"胡椒を運ぶとおいしい"という状態を無理なく作るほうが難しかったですよ。あの距離を航海してすごい時間かけて,言ってしまえば胡椒1個でたかだか数千の利益なんですよ,あれって。お金だけでいうなら。近距離で二点間交易をしてたほうが,効率はいいんですよ。
4Gamer:
確かに。でもだからって二点間交易の利幅を下げればいいってもんでもないですよね。
竹田氏:
ええ。それじゃもはやゲームの序盤が成立しない。なので,序盤に交易でサクサクとお金を儲ける気持ちよさを維持しつつ,インドに行って胡椒を持ち返ることに意味を持たせようとずっと悩んだ結果が,いまの交易経験値獲得システムです。ずいぶん試行錯誤しました。
4Gamer:
なるほど。利益の大きさで経験値を得るというのはちょっと面白いですよね。会計の"ふっかけ"に成功するまで燃えちゃったりして。
| 胡椒を運ぶプレイヤーにとっての最大の"事故"は,この火事。巨万の富を生み出す胡椒が,火事によって100個(100樽?)も燃えた日には切ないものが。ましてや,写真のように自国に到着する寸前で…… |
竹田氏:
ええ,そうです。ずいぶんいろいろ試しました。みんなが大事に大事に胡椒を抱えて帰るという,どうしてもそういうものにしたかったんです(笑)。
4Gamer:
見事にハメられてます。
竹田氏:
まぁその経験値の部分に着目してリスボンで胡椒1個15000とかで売ってるっていうのも,一種の弊害ではあるんですけどね。
4Gamer:
しかし胡椒といえばですね。
竹田氏:
はい。
4Gamer:
洋上でのイベントってあるじゃないですか。火災とかネズミとかそういうの。あれって,どこでも均一の同じ確率なんですか?
渥美氏:
いえ,違います。
竹田氏:
ピンポイントで,その場所でしか発生しないものとかもありますし。
4Gamer:
セイレーンとかがそうですよね。
竹田氏:
ええ,ええ。
4Gamer:
火災が起こると胡椒が燃えるという都市伝説について何かコメントをください(笑)。
竹田氏:
あれはただの偶然ですよ!
4Gamer:
絶対トリガー入ってると思ったんですけど(笑)。胡椒と絨毯ばかりが燃える私は,単なる被害妄想でしょうか。
竹田氏:
いやいや,みなさんよくそうおっしゃいますしメールの問合せもありますが,ホントに偶然ですってば。
渥美氏:
胡椒と絨毯はよく燃えるって言われますね。
4Gamer:
今日は絶対それを聞こうと思ってました。
竹田氏:
燃える燃えないっていう区別はありますけど,燃えやすさは均等ですよ。
4Gamer:
燃えやすさって(笑)。魚いくら積んでもなぜか胡椒と絨毯。
渥美氏:
魚燃えたときは胡椒や絨毯ほどインパクトないですし,忘れちゃってるだけでは?
4Gamer:
いやいやきっと値段が……って,あぁでも考えたら胡椒って原価は安いですよね。値段見てるわけじゃないか。
竹田氏:
そうですよ。あとはね,大量に持ってると,引火したときのダメージも大きいですよ。
4Gamer:
やっぱり,持ってる全体量から何%っていう感じで決めてるんですか?
竹田氏:
そうですね。
4Gamer:
なるほど。大量に大事に運ぼうと思っているものほど,燃えたときのダメージが大きいというわけですね。
| 胡椒をインドから持ち帰るの図。この個数を運ぶと,1回あたり300万Dの利益で,約8000の交易経験値と1400の交易名声を得られる。とはいえ,実時間で(早くても)往復3時間30分くらいはみておきたいので,なかなかおいそれとは |
竹田氏:
ええ。大量に持ってて少しだけ燃える,なんていうことはありません。
4Gamer:
でもポルトガルイベントの第6章で,私はもちろん周りの人がみんな胡椒燃えてることについてはどうなんでしょうか(笑)。
渥美氏:
きたきた(笑)。あれもみなさんおっしゃいますね。「どうしてくれるんだ」って。
4Gamer:
しょんぼりしながらヴェネツィアを往復した覚えがあります。あれも偶然?
竹田氏:
偶然です(キッパリ)。まぁそういう都市伝説も楽しいですよね,ということで(笑)。
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