4Gamer：
　話コロッと変わっちゃいますけど。こないだですね。何気なくリアルのリスボンについて色々調べてたんですよ。行ったこともないし，知らないし。リスボン育ちとしては気になっちゃって。そしたら，アーモンドの木が生えてるんですよね，ちゃんと。街路樹として。あぁ，ホントに名物なんだなぁ，って妙に感心しちゃいました。

竹田氏：
　そうなんですよ。

4Gamer：
　オポルトの語源（編注：港の意）とか，ファロという単語の意味（編注：灯台の意）とか，色々調べていくと面白いですよね。なんか妙に"リアル"の部分と接点があって，知識がいろいろ吸収できて。

竹田氏：
　そうやって楽しんでる人……楽しんでるっていうと変ですけど，そういう人の話はよく聞きますね。クエストで出てきた固有名詞調べてみたり。そういうちょっとした部分が楽しいみたいですね。

4Gamer：
　NPCなんかも世界史の時間に聞いたような名前の人が普通に航行してますよね。

竹田氏：
　ええ，シレッと（笑）。

4Gamer：
　リアルな部分がある程度入ってるからこその楽しさだと思うんですけど，最初からああいう風には作ってるわけじゃないですよね？　最初はカッチリ作り込むというか。

竹田氏：
　そうですね，どうしてもそうなりますよね。最初は堅く作っちゃうんですよね，私自身が。で，あとで自分で「お勉強してるんじゃないんだからさ」って遊びの要素を入れ込んでいって。まぁ逆のパターンもあるんですけどね。そのへんのバランスとか迷いますねぇ，いつも。

4Gamer：
　資料なんかはどんなの使ってるんですか？

竹田氏：
　いやもう大航海時代ですから。昔から蓄積された山ほどの資料があります，社内に。もういらない，っていうくらい（笑）。

松原氏：
　時代考証で問合せ来てるっけ？

竹田氏：
　大航海はあんまりないですねぇ。思ったよりは。

4Gamer：
　プレイヤーさんのBlogでアクアビットについて指摘してるのを見たことありますよ。

竹田氏：
　あぁ，確かに詳しい方には突っ込まれるでしょうね，きっと。「あれはジャガイモから出来るはずです」って。

4Gamer：
　ええ，まさにそれでした。書いてた本人も「あの時代はまだ小麦粉から作っていたらしい」って気付いてましたけど。

竹田氏：
　うん，そうです。そういう地味に細かいところはちゃんとやってますよ。

4Gamer：
　突っ込むほうも凄いですけど，考えてるほうも凄いですね……。

竹田氏：
　なにせ蓄積が半端じゃないですから（笑）。

4Gamer：
　そういうことを調べていくの楽しいですよね。知的好奇心が満足させられるというか。

会田氏：
　広い意味で「オレこれ知ってるー」って自慢できるものがいっぱいあって面白いですよね。

渥美氏：
　文部科学省推薦とか取れないかなぁ。

竹田氏：
　いやいや，大半雑学だし役に立ちませんよ。

松原氏：
　そうそう，雑学だから面白いんだよ，あれって。文部科学省推薦ってなった瞬間に，すごくお勉強色が……。
　大体さ，そうなったら修正しなきゃいけないところいっぱいあるじゃない。酒場の娘に言わせるセリフとかさ（一同笑）。

4Gamer：
　リアルの部分とっていう話でいうと，こないだリアルの大航海時代マニアの人とお話したんですよ。そしたら，やっぱりちゃんとこのゲームやってて。

竹田氏：
　おお，それはなんだか嬉しい。

4Gamer：
　でも100門以上の砲を積んだ船がないって怒ってましたよ（笑）。

竹田氏：
　いやいや，これから徐々に増えていきますから！

渥美氏：
　そうそう！

竹田氏：
　大砲もね，いまはまだ12門砲までに押さえてある感じです。この先をぜひ楽しみにしてほしいですね，その方には（編注：つい先日4月27日のパッチで，さらなる多門砲が実装された）。

4Gamer：
　今でも見たことない船が出てきてたまに驚かされますけど，街の発展度とかが大きく影響してるんですよね？　あれって。

渥美氏：
　そうですね。投資による発展度上昇の結果，新たな船が売り出されたり造船可能になったりしましたから。

4Gamer：
　現時点で船って何種類くらい導入されてるんですか？

竹田氏：
　うーん，難しいなぁ……。

松原氏：
　クローズのときに，「ちょっと少ないなぁ」っていって裏でいっぱい作ってて，それを徐々に入れてる感じですから，今。

渥美氏：
　数十，っていう単位ですね。100はないといったところです。

4Gamer：
　「100はない」って，かなり近いということですね。

松原氏：
　ネーデルランドとかもまだ公開してないですしね。隠してるわけじゃないんですけど，まだまだ増えますよ，今後。