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[韓国ゲーム事情#292]リネージュII セブンサイン最新情報
2005/01/14 21:28
Kimの韓国最新ゲーム事情#292

リネージュII クロニクル3 セブンサイン最新情報(2005/1/14)

Text by Kim Dong Wook特派員

 韓国MMORPGの顔を言えるほど人気の「LineageII」(邦題 リネージュII)だが,このところ「World of Warcraft」による激しい攻撃を受けてNC Softも焦っている(?)のか,最近新情報を次々と公開している。先日も「こちら」「Chronicle3:Rise of Darkness」(以下,RoD)の最新情報をお伝えしたばかりだが,またもや新しい情報が出たので紹介しよう。日本での実装は少し先の話だが,ファンなら気になるに違いない情報ばかりだろう。



■セブンサイン(Seven Signs)とは?
 セブンサインとは,七つの封印を意味している。Chronicle3では,このうちの"どん欲" "啓示" "戦乱"の三つの封印が公開される予定だ。

 セブンサインシステムの核となる2勢力("曙の君主団"と"夕暮れの革命軍")の戦いは,単純な戦闘ではなく,封印を中心にした健全な"競争"という形になっていて,一般的なRvRのような激しい消耗戦を回避しているという(この"激しい消耗戦"という表現はNC Softのリリースそのまま。これは,最近人気の「RF Online」における,種族間の激しい鉱山争戦を揶揄していると思われる)。
 そしてこの2勢力のうち,競争で勝ったほうが,毎回どれか一つの封印を解除できるのだ。

どん欲の封印を解除……8個のダンジョン(ネクロポリス)を独占できる
啓示の封印を解除……6個のダンジョン(カタコンブ)を独占できる
戦乱の封印を解除……攻城戦で有利に戦えるようになる

 ダンジョンを独占できれば,必然的にそこに出没する強力なモンスターと戦う権利も独占できるわけだ。それらモンスターを倒せば高い経験値が得られるのはもちろん,優れたアイテムを手に入れる機会も増えるという。
 戦乱の封印の利点は,説明するまでもないだろう。

 このセブンサインは,2週間ごとの周期で繰り返される。その2週間のうちの最初の1週間に競争が行われ,その勝者への報賞(上記の封印の解除)が,次の1週間続くというわけだ。



■セブンサインでの競争について
 セブンサインシステムは,既存のRvRや種族間の戦争の概念とは違う,新しい"大規模集団競争システム"といえる。LineageIIの企画当初からこの競争の構図は計画されていたが,ついにRoDで具現化されるわけだ。このシステムでは,プレイヤーの自由度や政治的な選択が尊重されているという。
 一般的なMMORPGのRvRは,キャラクターの作成時に自分の勢力(realm)をシステム的に設定することが多い。しかしセブンサインでは,キャラクターを作成するときに"君主団"と"革命軍"の両勢力を選択できるだけでなく,「中立」も選択可能(もちろん中立では,上記の封印解除による恩恵は受けられない)。とりあえず中立を選んでおいて,あとでどちらかの勢力に入ることも可能だ。このようにプレイヤー達に選択権を与えることで,毎回の競争の結果など状況に応じて,刻々と政治的な構図が変化するようになっている。

 セブンサインの最大の特徴は,この封印による競争が,政治的な道具として利用できるということだ。これまでは,強い力をもつ勢力が,サーバー内の多くのプレイヤー達の意見に沿わないことを行っていても,特定の勢力に属していないプレイヤーには,それに対するアクションをシステム的に起こせなかった。せいぜい掲示板などで反対意見を書くか,あるいは(たとえ意志に反していても)反対勢力に属してその勢力を打倒するしかなかったのだ。
 セブンサインは,こういう場合のプレイヤー達の不満を解消するために企画されたシステムであり,プレイヤーキャラクターが特定の血盟に加入していなくても,気に入らない勢力に対抗できるようになるのだ。
 "革命軍"には,特定の勢力を作ったり,血盟に加入したりしなくても参加できるし,革命軍への参加者が多ければ,人数制限のある"君主軍"に対して有利に競争できる。そのため,城を所有した血盟達の評判が悪ければ,革命軍に参加する人数が多くなり,革命が成功する確率が高くなるわけだ。



■サブクラスシステム
 75レベルになれば,ほかの2次クラスをサブクラスとして選択できる権利がクエスト(サブクラス資格審査クエスト)を通じて与えられる。
 サブクラスを選択すれば,基本能力値やスキルなどが該当クラスのレベル40の数値になってしまう。とはいえメインクラスに戻せば能力値は元のままだし,サブクラスもレベルアップしていけば,SPを消費して新しいスキルも獲得できる。
 75レベルのメインクラスとサブクラスは,村にいるNPCを通じて自由に転換が可能だ。ただその場合も,キャラクターの社会性/コミュニティ関連数値と,キャラクターの名前,外見は変わらない。例えば,ドワーフウォースミスで75レベルを達成したあと,サブクラスとしてシリエンエルダーを選択すれば,外見はドワーフのままでシリエンエルダーの魔法を使用可能。逆にこのとき元のウォースミススキルは使用できないので,ドワーフの外見のままシリエンエルダーになったといえる。

 サブクラスは,最終的に三つまで育成できる。メインクラスが75レベルになればサブクラスを一つ育成でき,そのサブクラスが75レベルになれば,また一つのサブクラスを……という具合に増やせるのだ。



■闘志システム
 闘志(Combat Will Point:CP)は,PvPで受けたダメージによって減少する。CPが減少している間はHPは減少せず,CPが不足している場合に,その差分のHPが減ることになる。つまり,モンスターとほかのプレイヤーとでは,攻撃を受けたときに最初に減るポイントが違うわけだ。なお基本CPは,種族/クラスごとに違っている。
 この闘志システムの導入によって,PvPでヒーラー系クラスがアーチャーによって一撃で瀕死状態にされるということもなくなるわけだ。血盟戦,同盟戦といった大規模PvPや攻城戦の戦術/戦略が,これまで以上に多彩になると想像される。

「リネージュII」
 →日本公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

Lineage (r) II and Lineage (r) II the Chaotic Chronicle are registered trademarks of NCsoft Corporation. 2004 (c) Copyright NCsoft Corporation. NC Japan K.K. was granted by NCsoft Corporation the right to publish, distribute, and transmit Lineage II the Chaotic Chronicle in Japan. All Rights Reserved.


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