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世界最大級のゲーム開発イベント「Global Game Jam 2015」が開催。東京・ゼンリンお台場会場の最終作品発表の模様をレポート
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印刷2015/01/26 17:00

イベント

世界最大級のゲーム開発イベント「Global Game Jam 2015」が開催。東京・ゼンリンお台場会場の最終作品発表の模様をレポート

画像集 No.001のサムネイル画像 / 世界最大級のゲーム開発イベント「Global Game Jam 2015」が開催。東京・ゼンリンお台場会場の最終作品発表の模様をレポート
 2015年1月23日から25日にかけて,世界的なゲーム開発イベント(ハッカソン)「Global Game Jam 2015」が開催された。Global Game Jamは,全世界の300以上の会場にて,プロ・アマチュアを問わずさまざまな開発者がチームを組み,48時間という限られた時間の中で与えられたテーマに沿ったゲームを開発するという世界最大級のハッカソンである。2014年開催時には,世界72か国の国と地域で488の会場が設置され,2万3198人の開発者が参加し,4290の作品が制作された実績を持つ。

 今回のGlobal Game Jam 2015では,日本に全19会場が設けられたが,本稿ではその中から東京都内の「ゼンリンお台場会場」において,参加した6チームがどのような作品を制作したのか,最終発表の模様を発表順にレポートしよう。なお今回のテーマとなったのは,「What Do We Do Now ?」(我々は何をやっているんだろう?)である。

ゼンリンお台場会場における最終発表の模様
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●Bチーム「My Eyeland」

 横スクロールタイプの2Dアクションゲームで,最大の特徴はステージを取り巻く巨大な眼の存在。この眼が要所要所でまばたきをしてプレイヤーの視界を奪うため,ゲームの難度が上がっている。
 苦労したのは,まばたきの描画だったとのこと。また世界観も凝っているが,短時間でゲーム性と両立させるのは大変だったという。

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●Fチーム「Hollow Earth Pixies」

 ネットワークエンジン「Photon Cloud」を使ったオンラインマルチプレイゲームで,地中の穴の中を舞台に,卵の黄身のような巨大生物と戦うという内容。各プレイヤーには,武器として基本的に拳銃が与えられるが,たまにショットガンや,攻撃範囲の狭い剣になることもある。
 苦労したのは,ネットワーク部分の開発で,もっとも時間が掛かったとのこと。その反面,48時間でオンラインゲームが作れてしまうPhoton Cloudの技術に感謝を示していた。

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●Aチーム「Apocalypse Gardening」

 水鉄砲で迫り来る敵を倒しつつ,じょうろで花壇に水を与えるという内容の2Dアクションゲーム。水鉄砲は撃つと消費するため,ときどき補給しなければならない。またプレイヤーは花に触れていないと徐々に体力が減ってしまうのだが,花は水を与え続けないと枯れてしまう。したがって水鉄砲とじょうろの使い分け,および自分の体力と水の量をいかにしてマネジメントしていくかがプレイ上のポイントとなる。
 チームメンバーによると,開発ツールに「GameMaker: Studio」を使ったことにより,短時間でプロトタイプが作れたという。残りの時間を肉付けやブラッシュアップに使えたとのことで,2Dゲーム開発にはかなりお勧めだそうだ。

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●Dチーム「Space Arikui」

 画面に表示される球に触れて爆発させ,音を鳴らすリズムゲーム。オレンジと水色の球があり,後者は周囲の球を誘爆する。Unityのアセットを利用することで,BGMのリズムに合わせたタイミングで爆発音が鳴るため,曲の内容によっては球を大量に溜めてから一気に爆発させたほうが気持ちいいそうだ。なお使用しているBGMと効果音などは,すべて会場で試行錯誤しながら作ったとのこと。

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●Eチーム「Fall in UNITY-CHAN」

 3D空間を走り回り,設置されたポータルを踏破してゴールを目指すとういうアクションゲームで,プレイヤーキャラには,Unity Technologies Japanが提供するキャラクター「ユニティちゃん」を使用している。
 ゲーム中では,ビルの壁や天井を走ることもできるのだが,これは難しい技術に敢えてチャレンジした結果だという。具体的には,キャラクターの下に重力を持たせたことによって生ずるコリジョンをどうするかなどの課題があったそうだ。

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●Cチーム「STOP!! どくでんぱ -Noizy Wave Crash-」

 ゲーム開発を進めるユニティちゃんを邪魔する毒電波を撃ち落としていくゲーム。毒電波は小さなものから巨大なものまでいくつかあり,ユニティちゃんの体力を奪っていく。ユニティちゃんの体力が尽きる前にゲームが完成すれば,ステージクリアとなる。
 こだわったのは爽快感で,とくに効果音は気持ちよく響くよう配慮したとのこと。またこの作品では,ゼンリンの3D都市モデルデータをはじめ,Global Game Jam 2015の協賛およびツール&ライセンス協力各社から提供されている素材を可能な限り使用しているところも大きなポイントである。

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 会場では,各作品についてチーム同士で評価し合うコーナーも設けられた。もっとも評価されていたのは,Fチームによる「Hollow Earth Pixies」で,ネットワークを介して多人数でプレイできること,プレゼン中にさっそく一般のプレイヤーがプレイに参加してくるほどアピール度が高かったことなどが理由に挙っていた。
 それに応えてFチームのリーダーは,ネットワークを使おうと決めたことについて,テーマ「What Do We Do Now ?」の“We”に着目し,皆で遊べて楽しいゲームを作ろうと考えたと説明。開発中はどうなるかと思うこともあったが,プログラマの尽力により形になったとのことだ。

 閉会式では,会場にいた協賛/ツール&ライセンス協力各社のゲストからそれぞれコメントが寄せられた。
 日本マイクロソフト 金尾氏は,会場の模様をニコニコ生放送で中継していたのだが,視聴者からの「次回は参加してみたい」というフィードバックが得られたと話す。またプログラミング生放送の松江氏は,各社が提供した素材が実際に使われたことに感謝を述べていた。

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日本マイクロソフト 金尾氏
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プログラミング生放送 松江氏

 そしてポケット・クエリーズの佐々木氏は,プロのゲーム開発者の参加率が高く,短時間で効率的に開発する段取りや分業などがきちんとできていたのではないかと語っていた。
 最後に,ゼンリンお台場会場の設置および運営を行った,ゼンリンの斉藤正明氏が,参加者と関係者にあらためて感謝を述べ,各チームの斬新なアイデアと的確なスキル,チームワークのよさに感心させられたとして,イベントを締めくくった。

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ポケット・クエリーズ 佐々木氏
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ゼンリン 斉藤正明氏

ゼンリン 永江裕之氏
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 閉会式の終了後,会場の企画運営を担当したゼンリンの永江裕之氏に話を聞くことができた。永江氏によると,ゼンリンでは同社が提供している地図情報サービスとゲームの融合を念頭に置き,Global Game Jamに協賛しているという。同社が会場の設置および運営に携わるのは前回のGlobal Game Jam 2014に引き続き2回めとなるが,とくに今回は日本マイクロソフトなど他社の協力を得て,盛り上げることができたとのこと。また参加各チームが制作した作品に関しても,現役のゲーム開発者の参加が多かったこともあり,企画・仕上がりともに完成度が高かったと感想を述べていた。
 次回開催のGlobal Game Jamにゼンリンが関わるかどうかはまだ未定とのことだが,永江氏は「可能なら,ぜひ参加したいですね。そのときは2014年度とも2015年度とも違う,新たな企画で臨みたいです」と意気込みを見せた。

 なおGlobal Game Jam 2015にて制作された世界中の作品は公式サイトにて公開されているのでチェックしてみよう。

Global Game Jam JAPAN公式サイト

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