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［インタビュー］開発は着実に前進！　2024年リリース予定の「悪魔王子と操り人形」の開発状況と新キャラクターの情報を聞いてみた

2023/11/13 18:00 　ドリコムとリベル・エンタテインメントが贈る，ダークファンタジーアドベンチャー「悪魔王子と操り人形」（iOS / Android。以下「あくあや」）。アプリのリリース時期は，2024年を予定している。

天使・人間・悪魔，3つの種族が暮らす世界“シャグラン”を舞台とする「あくあや」。元は人間だったものの，悪魔に堕ちた王子・ディアを中心に， 悪魔や人間，天使たちの思惑が交差する物語が展開していく。メインシナリオは，多くのゲーム作品のシナリオを手掛けている実弥島巧氏が担当しており，どのような物語が描かれていくのか期待が膨らむ……！

　昨年（関連記事）に引き続き，今年もAGF2023の会場にて，池田プロデューサーとキャラクターデザイン担当の尾崎ドミノ氏にインタビューを実施する機会を得た。気になる新キャラクターや，ブースに隠されたポイントを聞いたインタビューをお届けしよう。

AGF2023の「悪魔王子と操り人形」ブースでは，初公開となる恒常SSR[覚醒前]カードイラストのパネルや，ゲーム内ADV背景イラストが展示されていた。美麗なイラストやQRを使った仕掛けはもちろん，ダークな雰囲気のモチーフにも注目！

リリースは2024年に延期になるも，
開発は楽しみながら着実に前進！

4Gamer：
　お話を聞くのは昨年のAGF以来になります。この1年を振り返って「あくあや」の展開はいかがでしたか。印象に残っていることがあれば教えてください。

池田プロデューサー：
　昨年は「2023年にリリースします」とお伝えするAGFだったのですが，それが叶わず，2024年に延期しますという発表を先日してしまいました（外部リンク）。本当に申し訳ないなと思いつつも，やっぱり我々が届けたいものにまだ達していないこともあり……。きちんと皆様に届けたいと思えるものを提供したいための決断でした。

　ただ，この1年で開発状況は確実に前に進んでいます。去年のAGFですと我々もおおまかにしかゲームの内容をお伝えできませんでしたが，今はもっと形になってきていますし，遊べる状態にもなっています。それをチーム一同，体感しながら日々開発を続けていた1年です。

4Gamer：
　着実に開発は進んでいると。となると，2024年の早めには……？

池田プロデューサー：
　まだ未定です。開発チームとしても，しっかりテストをして面白いものを届けたいと考えています。

4Gamer：
　差し支えのない範囲で現在の開発状況を教えてください。

池田プロデューサー：
　わりと最近，メインシナリオが完成したところで，そのボイス収録や，それにまつわるカードイラストをどんどん量産しているところです。それぞれのクオリティもすごく良いものに仕上がっている実感がありますね。

尾崎ドミノ氏（以下，尾崎氏）：
　ゲーム内のイラストも，枚数をかなり作成しています。今回ブースで展示されているイラストが，カードイラストの一部になるのですが，全体像はもっと細かく描いているので楽しみにしていてください。

池田プロデューサー：
　このカードイラストは覚醒前のもので，顔周りの一部だけ切り取ったものです。その周りがどうなっているのか，それがどう覚醒するのかを楽しみにしてもらえればと。

恒常SSR[覚醒前]カードイラストのパネル。イラストの端には，QRを読み込むと楽しめる仕掛けも

悪魔王子が住まう「コルチカム王国」

人間たちが住まう「アキレギア帝国」

天使たちが住まう「聖地ジプソフィラ」

4Gamer：
　一部の表情を見ただけで，何をやってるんだろうと想像が膨らみますね。

尾崎氏：
　ポーズなどからどんなシチュエーションなのか，想像していただく楽しみがあると思います。覚醒前後で，「ここからこういう風にシチュエーションが変わったんだな」と感じられるので，絵だけでなくストーリーにも注目していただきたいです。

4Gamer：
　カードイラストについて，ポイントやこだわったところがあれば教えてください。

尾崎氏：
　女性向けのコンテンツとして，“格好良く”というのはもちろん前提にあります。ただ，我々が目指したのは，その格好良さを第1にするよりも，その場所で彼らが何を感じて，何をしてるのかというシチュエーションを大事にすることです。

　表情や仕草から読み取ろうとする，「今，彼は何をしてるんだろう？」という思いを重点にして，チームのみんなでフィードバックしあいました。それから，こういう構図にしようと密に練りながら進めています。1枚の人物像というよりは，写真のようなイメージで見ていただければ，より楽しめるんじゃないかなと。

池田プロデューサー：
　このプロジェクトのすごいところは，尾崎さんが直々にポーズのラフからカラーラフまでを担当しているところです。世界観の設定から一緒に練り上げた尾崎さんが描いているからこそ，より洗練されたものに仕上がっています。それをチーム全体で盛り上げてサポートする体制が作れているので，絵がどんどん上がってくるとみんなもテンション上がるし楽しいです。

尾崎氏：
　チームみんなでイラストを見ながら「格好良い！」「かわいい！」と喜び合いながら作っています。

池田プロデューサー：
　もちろん，「ここはもうちょっとこうしたほうがいいんじゃない？」というのも，きちんと尾崎さんに伝えます。逆に尾崎さんが提案されることもありますし。

4Gamer：
　お互い意見を出し合いながら作っているんですね。続いてストーリーについてもお聞きしたいです。

池田プロデューサー：
　メインシナリオについては，今まで断片的に出していたところがつながるようなイメージです。これから収録なんですけど，実弥島先生から上がってきたシナリオを読んで，感動してしまって……。自分たちが作りたかったのは，これだったんだなと。「あくあや」は，やっぱり自分たちだけじゃ作れなかったし，実弥島先生のおかげで完成できたんだなと実感して，ひと安心しました。

4Gamer：
　お話の系統としてはやはりシリアスめな感じで。

池田プロデューサー：
　そうですね，ちょっと重めかなと。そのなかでも，実弥島先生の作るちょっとコミカルな掛け合いは見どころですね。物語的に若干難解だと思う人もいるかもしれないですけど，それでも全然乗り越えられるぐらいのとっつきやすいセリフが多くて，幅広い層の方に楽しんでもらえるかなと思います。

尾崎氏：
　メインシナリオはシリアスめですが，特別なイベントや普段の掛け合いでの小さなストーリーもたくさん入っているので，ちょっと笑えたりほっこりしたりするシーンとかもあります。そこはギャップを感じられるところでしょうか。

池田プロデューサー：
　イベントでは，普段とは衣装も変わったりするので，そのあたりも楽しいところですね。

4Gamer：
　公式Xで公開されていたシーズンイラストでも，いろいろな衣装を見られたので，さらに見られると思うと楽しみです。

尾崎氏：
　今，絶賛デザインを考え中ですね。

池田プロデューサー：
　尾崎先生の手がどうにかなっちゃいそうです。

尾崎氏：
　腱鞘炎に気を付けつつ，頑張ります（笑）。

池田プロデューサー：
　あと，「あくあや」のアドベンチャーパートの立ち絵も全部，尾崎さんなんですよ。

尾崎氏：
　ちょっと助けてもらっている部分もありますが，全部描いてますね。ゲーム内のSDキャラクターは，社内の方が描いてくださっています。

池田プロデューサー：
　3等身ぐらいで普通のミニキャラクターより等身が高めなので，演技も細かいものがかけられるんですよ。いろいろな動きを見せられるんじゃないかなと。ちょっと作るのは大変なんですが……。

展示をよく見ると，新キャラクターらしきシルエットが。牛の骨の頭や毛皮，注射器の置物は，彼らに関わるアイテムとのこと。ワイルドで妖しい雰囲気を感じられる……！

4Gamer：
　今回の展示ではSSRカードのほかにも，新キャラクターのヒントも隠されていましたね。

池田プロデューサー：
　あまり隠れている感じはないですよね（笑）。本当は，ゲームを今年リリースする予定だったので，AGFでは物販をやろうとしていたんですが，全然間に合わなくて。じゃあ，何を届ければいいのかとなったときに，せっかく待っていただいてるので，SSRの一部や新キャラクターのイメージをチラ見せするのがいいんじゃないかと，開発チームと話して，今回のような展示にしました。

4Gamer：
　新情報はファンの方も気になるところだと思いますし，開発が進んでいるんだなという安心感もありますよね。

池田プロデューサー：
　我々も「もう何年作ってんだ！」と思います（笑）。ちゃんと「作っている」ことも，チームとしては発信していきたいです。

4Gamer：
　新キャラクターについてほかにお話できることはありますか？

尾崎氏：
　今までのキャラクターもチーム内で愛されているんですけど，今回は「めちゃくちゃ刺さる」と言ってくれる方も内部にたくさんいて，ちょっと自信を持っています。

池田プロデューサー：
　今までと趣向が違うんですよ。

尾崎氏：
　はい。新キャラクターの姿はまだ出せてはいないんですけど，今までに出ている悪魔陣営のディアから天使陣営までのキャラクターとは毛色が違います。新キャラの設定は，天使陣営が出来上がったくらいの時点で考えていたことでした。

池田プロデューサー：
　これまでの「あくあや」は，どちらかというと真っ白な世界をイメージして描いてきたのですが，今回の展示を見ていただくと分かるとおり真っ黒なんです。ちょっと悪そうな雰囲気になっているんですが，実はこれは新キャラクターと彼らの所属する陣営をイメージしたものになっています。

　展示している牛の頭蓋骨や，注射器など，新キャラクターにまつわるちょっとしたアイテムも置いています。そういうところを見てもらっても，今までと雰囲気が違うと感じるのではないかなと。ただ，「あくあや」の世界に登場しても違和感のない組み合わせにはちゃんとなっているので，「この人たちが入ってきたときに物語はどうなるんだろう？」と，さらに楽しみになると思います。

　新キャラクターの続報は近々お届けできるかと思います。


4Gamer：
　なるほど。ちなみに背景イラストの額縁については……？

池田プロデューサー：
　いろいろな背景イラストをかけていますが，そのなかに今まで出してないイラストもありまして，ゲーム内で使用しているアドベンチャーパートの背景だったりします。各陣営のお城の中や，キャラクターの部屋などを用意しました。

「あくあや」の世界観がぎゅっと詰め込められた背景イラストがズラリ

4Gamer：
　キャラクターの部屋は，よく見ると想像できそうです。

池田プロデューサー：
　分かると思います。キャラクターのカラーや性格といったものを反映しているので。

尾崎氏：
　そこは明確に意識してデザインしてるので，いろいろと想像のヒントになっています。

ブースで配布された小冊子。世界観やキャラクター紹介，相関図など盛りだくさんの内容だ

ポストカードの裏には，“黒百合”のイラストが……。今後のキーアイテムになるようだ

4Gamer：
　作品をまだ知らない人にも，AGFではアピールできますね。先ほどもブースを興味深そうに見ている子がいました。

尾崎氏：
　ありがたいです！

池田プロデューサー：
　「あくあや」を知らない方は，まだまだたくさんいます。AGFはそういった方にも知ってもらえる場所ですし，ボイスを聞いたり，パンフレットを見たりして，何か1つでも引っかかっていただければうれしいですね。

　SNS自体は結構長くやっていて，いろいろな設定を出してるんですけど，やっぱりアプリが始まってからが本当のスタートですから。そこから始めたとしても全然遅くはなくて，物語は十二分に楽しめます。それに，これから知る方がSNSでのこれまでの動向が見れるようなホームページの作成も考えているので，一緒に楽しんでいただきたいです。

4Gamer：
　最後に，リリースを楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

池田プロデューサー：
　本当にお待たせしてしまい，申し訳ないです。ここまで待ってくれた方々が，待っていて良かったなと思えるものを出す予定ですので，もうちょっとお待ちいただければとうれしいです。よろしくお願いします。

尾崎氏：
　イラスト面でも妥協せずに，私含めデザイナーの全員が頑張っている状態です。新キャラクターに関しても，自信を持って皆さんにご紹介できる，「あくあや」の新しい一員を作れたと思ってるので，ぜひ楽しみに待っていただけますと幸いです。

4Gamer：
　ありがとうございました！

――2023年11月3日収録

「悪魔王子と操り人形」公式サイト

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