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バイオハザード7 レジデント イービル公式サイトへ
  • カプコン
  • 発売日:2017/01/26
  • 価格:Steam版:7398円(+税)
    Windows Store版:未定
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「バイオハザード7」最新インプレッション。全貌は明らかになっていないが,この感覚は紛れもない「バイオハザード」だ
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印刷2016/12/01 01:00

プレイレポート

「バイオハザード7」最新インプレッション。全貌は明らかになっていないが,この感覚は紛れもない「バイオハザード」だ

 徹底した「ホラー体験への回帰」をコンセプトに掲げる待望のナンバリング最新作「バイオハザード7 レジデント イービル」PC / PlayStation 4 / Xbox One)。2017年1月26日の国内発売まで2か月を切り,いよいよ全貌が明らかになると思いきや,いまだその多くはベールに包まれたままだ。

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 「バイオハザード7」が“恐怖”を主軸に据えた作品であることは分かっている。しかし,バイオハザードシリーズの魅力はそれだけではない。緊張感に満ちた戦闘や探索,試行錯誤を要するアイテム管理といった,アクションや思考性も重要なポイントだ。バイオハザードをバイオハザードたらしめる,外せない要素である。

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 今回,4Gamerでは大阪のカプコン開発ビルにて,2日間にわたって「バイオハザード7」の最新ビルド(PlayStation 4版の「グロテスクVer.」)をプレイする機会を得た。これまで「ビギニングアワー」「ランタン」,そして「KITCHEN」を通じて,「バイオハザード7」の一端を知ってきた。
 だが,最新ビルドではさらに一歩踏み込んだ形,つまり「『バイオハザード7』はどんなゲームなのか」,そして「いかなるポテンシャルを秘めているのか」を確かめられた。

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 読者の中には,「バイオハザード7」が「恐怖だけに注力した作品」であると思っている人もいるだろう。「バイオハザードらしくない」と感じているかもしれない。表に出ている情報だけで判断すれば,それも仕方がないところだろう。
 しかし,筆者が体験してきた「バイオハザード7」は,紛れもないバイオハザードシリーズの意欲的な最新作。決してファンの期待を裏切るものではなかった。
 
 以下,最新ビルドのインプレッションを書き記していくが,もちろんネタバレにならないように留意している。やや矛盾めいているが,「バイオハザード7」は事前情報のない状態でプレイしたほうが絶対に面白い。それは,今回の取材で強く実感してきたことだ。
 ぜひ,以下のインタビューと合わせてご覧いただきたい。


「バイオハザード7 レジデント イービル」公式サイト



逃げることの重要性,反撃に転じるカタルシス


 最新ビルドでは,何とも不気味な食卓で目を覚ますシーンからスタートした。そう,すでにトレイラーで公開されている,強烈なインパクトを放つ「あの場面」だ。
 ちなみに,本編における最初のシーンではないそうで,「なぜ主人公の青年(イーサン)がここにいるのか」はまったく分からない。ただ一つ,言えることは「この屋敷も住人も何かがおかしい」

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 その後,ゾッとするシーンや不可解なやりとりを経て,イーサンは脱出するために邸内を探索することになる。写実的表現(フォトリアル)を追求したグラフィックスとアイソレートビュー(一人称視点)の相性が抜群で,妙に生活感のある部屋がいっそう生々しさを煽る。
 恐ろしくもあり,嫌悪感を覚える光景もあるのだが,筆者のようなホラーファンには胸の高鳴りを抑えられないほど魅力的に映ってしまう。ゲームキューブ版「バイオハザード」では,「そこを歩く、という恐怖。」というキャッチコピーが採用されていたが,その表現は「バイオハザード7」にも当てはまる。
 ここに「居る」ことが怖い。歩くことですら,気持ちを奮い立たせる必要があるのだ。

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 恐怖のみならず,そこに「絶望」を加えることになるのが,常軌を逸した住人達だ。食卓にいた男性(ジャック・ベイカー)は,異常な殺意をまったく隠すことなく,執拗にイーサンを追いかけてくる。その表情や言動は常人のものではない。
 しかも,ゾンビやガナードとは違い,人間的な思考能力を持っているため,なおさらタチが悪い。

 ときにジョーク混じりの皮肉を吐き,ときにイーサンを油断させてから精神的に追い詰める。さらに銃弾を身体に受けても,あまりこたえている様子を見せない。敵が人間(なのだろうか?)だからこその恐怖,とでも言えばいいのか,とにかく従来のバイオハザードシリーズにはなかった独特の感覚にとらわれた。

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 屋敷を探索していると,ジャックやマーガレット・ベイカー(食卓にいた女性)といった住人にたびたび遭遇することになる。もちろん相手は強烈な敵意を持っているので,なんとかして身を守らなくてはならないが,序盤はハンドガンの弾薬が足りず,攻撃手段に乏しい。主人公のイーサンは普通の青年であり,格闘術に長けているわけではないのだ。

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 前述のとおり,ベイカー邸の住人は常人離れしており,ナイフやハンドガン程度では大してダメージを与えられない。「ダメージを与えているのか」と疑問を感じるほどである。目の前まで迫っている脅威に対し,イーサンはあまりにも非力だ。探索時に住人と対峙したら,逃げ出すという選択も重要になる。
 とはいえ,アグレッシブにはなれないからこそ,ピンチを切り抜けたときに安堵感を覚えるのもまた事実。「この感覚,久しぶりだな」と思いつつ,心の底からホッとする。

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 もちろん,逃げてばかりではない。探索を進めていくと,ショットガンを入手できた。シリーズファンならご存じのとおり,ハンドガンとはケタ違いの破壊力を持つおなじみの武器だ。
 「不死身のジャック」から逃げるしかなかった,それまでの鬱憤を一気に晴らすカタルシスは格別。ただし,ショットガンの弾薬はハンドガン以上に貴重であり,むやみやたらに撃っていいものではない。

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 今回,「Normal」の難度でプレイしたのだが,戦闘については「かなり歯応えがある」と思う。実際,筆者だけでなく周囲の取材陣も,何度となくベイカー邸の住人や地下に現れる怪物(モールデッド)に殺されていた。
 しかし,決して理不尽な難しさではない。最初は絶望的な気持ちになるが,繰り返し挑むことで,突破口が徐々に見えてくるので,確かな達成感が得られるのだ。

屋敷の地下に現れる怪物「モールデッド」。知能があるのか分からないが,鋭い爪でイーサンに襲いかかってくる。頭部の中枢神経を潰す以外に,生命活動を止める術はない
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アイテム管理がもたらす試行錯誤


 「バイオハザード7」では,限られた数しかアイテムを携行できない。そのため,「このアイテムは必要なのか。それとも,捨ててしまうべきか」「今ならどこかに預けてもいいのか」といった,アイテムの取捨選択を迫られる。
 一見すると不便にも思える制限だが,プレイヤーの思考を大きく刺激する要因となっている。バイオハザードシリーズの初期作品をプレイしたことがあれば,このジレンマはしっかりと記憶に残っているはずだ。

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 なかでも「薬液」というアイテムが重要な役割を担っている。これは別のアイテムと合成すると,回復アイテムや弾薬になるというものだ。
 ただし,入手できる薬液の数には限りがあるので,「今,本当に必要なアイテムは何か」を考えなくてはならない。もちろん,元に戻すことはできないので,しばらくアイテムのリストを見つめることになるだろう。頭を抱えつつも,アイテムのやりくりを考える楽しさが懐かしい。

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 バイオハザードシリーズと言えば,謎解き要素も欠かせない。「バイオハザード7」の謎解きは難解すぎるとは思わないが,決して易しくもない。屋敷のどこかにある「ヒント」を探り当てる,入念な探索が攻略の鍵になるだろう。筆者はどちらかと言うと,あまり得意なほうではないが,まるでパズルを解くような感覚で楽しめるという印象だ。
 謎のバリエーションも数多く,なかには「驚き」を伴うものもある。謎一つをとっても,相当にこだわりが感じられるはずだ。

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 「グロテスクVer.」(CERO Z)の表現についても触れておこう。その名のとおり,ゴア表現はなかなかのものだ。分離欠損表現を含むシーンもあるので,こうした描写が苦手な人は通常版(CERO D)の購入をオススメする。

 ちなみに,個人的にはゴア表現より「虫」の描写がキツかった。黒光りする“アイツ”や密集している蜂など,リアルなSEと相まって生理的な嫌悪感が押し寄せてくる。少なくない頻度で登場するので,ぜひ覚悟してほしい。虫,怖い……

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 そろそろ,まとめに入ろう。
 今回,「バイオハザード7」をじっくりとプレイして感じたのは,これはバイオハザードシリーズの最新作であるという「安心」だった。戦闘,探索,アイテム管理,謎解き。どれをとっても,これまでに慣れ親しんできたシリーズの定番そのものだった。それでいて,グラフィックスの進化に伴う「恐怖」はより純度の高いものになっている。

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 アイソレートビュー(一人称視点)が苦手な人もいるだろうが,そこに違和感はなかった。むしろ芳醇な恐怖を感じられる,という意味で,必然であったと思う。バイオハザードらしさを損なうことなく,新たに生まれ変わった「バイオハザード7」の発売が,本当に楽しみでならない。

画像集 No.015のサムネイル画像 / 「バイオハザード7」最新インプレッション。全貌は明らかになっていないが,この感覚は紛れもない「バイオハザード」だ

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