プレイレポート
「Leo's Fortune」はゲームの手応えとユーザビリティ,そしてビジュアルが見事に融合したスマホ向けアクションADV。その実力とプレイインプレッションを紹介
本稿では,優れたアプリとその開発者を表彰する「Apple Design Awards 2014」に選出された本作の概要と魅力をあらためて紹介しよう。
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主人公「レオ」の身体を膨らませて,さまざまなギミックをクリア
本作の主人公となるのは,口ひげを生やしたボールのような生物「レオ」。彼は「黄金王レオポルド」「幸福王」と呼ばれる大金持ちだったが,ある日,何者かに資産を奪われてしまう。その後レオは,犯人が逃げるときに落としていったコインを手がかりに,資産の行方と犯人を捜す旅に出る……というのが本作のストーリーだ。
ゲームはステージ制となっており,プレイヤーは主人公のレオを操作して,さまざまな障害を乗り越えたり,パズルを解いたりしつつ,ステージ上に配置されたコインを集めて物語を進めていく。
操作はシンプルで,画面左半分をタッチして左右にスワイプさせるとその方向に移動でき,スワイプの長さによってスピードの調整も可能だ。
また,画面右半分をタッチして上スワイプすると,レオの身体をボワッと膨らませられる。この操作をうまく活用することで,段差をジャンプで乗り越えたり,落下速度を調整したり,あるいは何かのスイッチを入れたりと,ステージに仕掛けられたギミックをクリアできる。
このほか,水中のステージでは,画面右半分のエリアで下スワイプすることで,レオの重心を下方向に向けて,水中に潜ることも可能だ。
序盤のステージは,ジャンプアクションだけでほとんどのギミックをクリアできるが,ステージの難度は段階的に上がっていく。中盤以降のステージには,さまざまなアクションを使わないとクリアできないギミックが待ち受けているので,できるだけ早めに基本操作をマスターしておきたい。
ギミックは,ジャンプの高度や飛距離が足りなかったり,逆に行きすぎたりすると谷間に落ち,そのままトゲに刺ささって即座にミスになる,というタイプが多く,これが手を変え品を変え,さまざまなバリエーションで登場する。中には,上下に配置されたトゲに触れないよう,落下の速度と方向を同時に調整しなければならない極悪なギミックも……。
と言っても,ステージ中にはチェックポイントがいくつも設定されており,仮にミスをしても,直近のチェックポイントからすぐにやり直せるため,変な部分でストレスを感じることなくテンポ良く遊ぶことが可能だ。
ステージはところどころが行き止まりになっており,パズルを解くことで先に進めるようになる。このパズルも,ステージが進むことで難度が上がっていき,難しすぎて途方に暮れてしまうものも登場するのだが,そのとき大きなヒントとなるのがコインの存在だ。コインの配置されている場所には何かしらの方法で移動できるので,それを手がかりに試行錯誤すればパズルが解けるようになっている。
加えて,アクションでも謎解きでもプレイヤーがつまづきそうなところには,矢印などで分かりやすくヒントが示されるという親切ぶりである。もっともそれだけ親切設計なのにも関わらず,筆者の実力ではなかなかクリアできない難所もあったわけだが……。
物理ベースで表現される美麗なグラフィックスと,自然なローカライズにも注目
本作が人の目を惹く最大のポイントは,何と言っても美しいグラフィックスにある。スクリーンショットを見れば,光の表現をはじめ細部に至るまで高いクオリティに仕上げられていることが分かるだろう。また,レオや各種ギミックの動きが極めて自然で,開発者の強いこだわりを感じる。
日本語ローカライズも秀逸で,ゲーム各章の冒頭などでは,声優の大木民夫さんによりストーリーが読み上げられる。翻訳テキストにありがちな不自然さがなく,資産を盗まれ疑心暗鬼に陥ったレオの心情が見事に表現されているのは好印象だ。
ゲームとしての手応えとユーザビリティ,ビジュアル,そして日本語ローカライズが極めて高いクオリティで結実した本作。パズル要素の強いアクションゲームが好きという人であれば,ぜひプレイしてほしい作品だ。
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