連載
シンプルながら恐ろしいほどの戦略性。iOS向けパズルゲーム「Ten」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第470回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。 そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
縦3×横3の計9マスに○と×を書いていき,最終的に縦横斜めいずれかの一列を揃えれば勝ちとなる「三目並べ」(○×ゲーム)。本日の「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」では,そんなシンプルなゲームを進化させた「Ten」のレビューをお届けしよう。
「Ten」ダウンロードページ
本作には対CPUのシングルプレイ,2人で1台の端末を使う対戦,オンライン対戦という3つのモードがあるが,どれもルールは同じだ。
ゲームを開始すると,三目並べと同じ3×3のマスが表示されるのだが,9個のマスそれぞれがさらに3×3の小さなマスに区切られているのが分かるはずだ。
プレイヤー(あるいはCPU)は三目並べのルールにのっとり,●または■でこのマスを埋めていくのだが,本作が独特なのは小さな3×3のマスによる三目並べで勝利した側が,大きな3×3の1マスを取る,という点。そして最終的に勝利者となるのは,大きな3×3のマスでの三目並べに勝利した側なのだ。
上にマス全体,下に左側中段のマスを拡大表示させた画面 |
マス全体だけを表示。左側下段では●,中央中段と右側上段のマスでは■が勝利している |
3×3のマスがさらに3×3に分かれた9×9,合計81マスがあるが,好きな場所に●や■を置けるわけではない。例を挙げて説明しよう。
先攻となる●は,まず大きな3×3のマスからスタート地点となるマスを選択することになるので,ここで中央中段のマスを選んだとしよう。すると次はそのマスにある小さな3×3のマスのどこかに●を置くことになるので,左側上段のマスにする。
すると,次のターンでは大きな3×3の左側上段のマスにある小さな3×3に戦場が切り替わり,■の番となる。つまり,●や■を置いた場所が次の戦場と対応しているのだ。9つの三目並べをあちこち行き来しながらプレイするわけである。
なお,すでに勝利が決したマスに移動する場合は,その番手が好きなマスを指定できる。指定する側は一気に有利となるので,とくに終盤では次に移動することになるマスのことまでしっかり考えて打ちたいところだ。
相手を邪魔しつつ,3マス揃える必要がある本作。「この番手で3つ揃えて大きなマスを取れるが,そうなると次は相手に揃えられてしまう」という状況などは悩みどころ。最終的な勝利のため,目の前の好機をあえて流すことも必要になるだろう。
三目並べという誰もが知っているゲームを重ねることで,これほどの奥深いゲームに進化するとは思わなかった。パズルゲームながらシミュレーションゲームのような独特のプレイ感があるので,少しでも興味を持った人はぜひプレイしてほしい。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」記事一覧
- 関連タイトル:
Ten
- この記事のURL:
キーワード
(C) Sennep Ltd