連載
ジャイロセンサー系ゲームの決定版か。iOS向けアクション「Dark Nebula - Episode One」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第191回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。 そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
スマートフォン向けゲームには,端末内蔵のジャイロセンサーを使った「傾き」による操作方法が採用されているものが多い。だが,タイトルによっては思ったように操作できないものも多く,人によって好き嫌いが分かれるものでもある。
本日の「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」で紹介する「Dark Nebula - Episode One」も端末の傾きで操作するジャイロセンサー系のアクションゲームだが,ほかのタイトルにはない,さまざまなシステムが盛り込まれており,個人的にはこれまで遊んだ中でトップクラスの面白さだ。
「Dark Nebula - Episode One」ダウンロードページ(App Store)
プレイヤーの目標は,障害物を避けながらボールを転がして,ゴールまで導くこと。ボールは端末を前後左右に傾けるとその方向へと移動するが,その挙動は決してリアルではない。一般的なこの手のゲームでは,傾けた分だけボールの勢いが増すのだが,本作では一定のスピードまでしか出ず,物理法則を無視したような急停止や急旋回も可能となっている。
これにより,本作はグッとゲームらしくなっており,「傾けすぎた角度を調整したら,今度は逆側へ傾けすぎてしまう」といったイライラを感じることが少なくなっている。端末を水平に近い状態にすれば,ボールは停止または微動する程度のスピードになるので,狭い足場や厄介そうなトラップを前に一息つくことができるのだ。
ゲーム自体は非常にシンプルで,ボールをひたすら画面上部へと運んでいき,ゴールを目指せばいい。ステージは全部で10用意されており,ひとつクリアすれば次のステージへと進む。ステージ内にはさまざまな障害物やトラップが設けられ,ボールが細い足場を踏み外して落下したり,トゲや砲台の弾などに接触するとミス。少し前からそのままリスタートとなる。
画面右上にはボールの残数が表示されており,これがゼロになるとゲームオーバー。ステージの最初からやり直しだ。
ステージの要所要所で,1回だけトラップに接触してもミスにならない「SHIELD」が入手できる。入手した時点で効果が発動するので,ぜひ活用すべし |
ステージクリア時には,後述する「ORBの入手数」「SHIELDが消滅した回数」「クリアタイム」の3項目における評価が表示される。成績に応じて金,銀,銅のスターが獲得できるので,やり込み派の人はコンプリートを目指してほしい |
ステージ中には黄色いエネルギータンクのような「ORB」が落ちており,これを100個拾えばボールの残数が1つ増加する。また,大型のORBは1個取るだけで残数が増加するので,見かけたら積極的に拾っていこう。
ORB数は累計でカウントされ,たとえば50個拾った状態でステージをクリアした場合,そのまま50個を持ち越した状態で次のステージに挑むこととなる。ORB数は画面左上につねに表示されているので,これを確認しながら進んでいこう。
本作は単純なアクションゲームというわけではなく,ちょっとしたパズル的要素も盛り込まれている。特定色のレーザーを突破するために同色のバリアをまとったり,磁石のようなスイッチを穴にはめて扉を開いたりといった,直感的に解けるものが多いようだ。
パズル的仕掛けのほかにも,風車のように回転する棒のスピードに合わせて移動したり,ずらりと並んだ砲台から発射される弾のタイミングを見切って進んだりしなければならないトラップがある。ただ素早く進むだけではクリアできないのだ。
前述したように,ボールは現実離れした動きが可能なため,多少無理な進め方でも何とかなってしまう。とくに細い足場をすばやく進んでいかなければならないといった状況で,大胆にプレイできるのはうれしい。言葉では100%伝わらないと思うので,ぜひプレイしてこの独特の感覚を味わってほしいところだ。
はっきり言って筆者はジャイロセンサー系ゲームが苦手だ。それでも本作では,ボールの独特な挙動に夢中になり,最終ステージ突破まで遊ぶことができた。非常に完成された難度とシステムで,ゲームオーバーになっても思わず再挑戦したくなる楽しさがある。ジャイロセンサー系はちょっと……と敬遠している人にこそ,ぜひプレイしてもらいたい逸品といえるだろう。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
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