［TGS 2011］カプラ嬢からクエストを受ける私“クリアサ”。「RO」の血が通うPS Vita向け本格アクション「ラグナロク オデッセイ」プレイレポート

　ガンホー・オンライン・エンターテイメントが発売を予定しているPlayStation Vita用ソフト「ラグナロク オデッセイ」（以下，ROd）が，現在開催中の東京ゲームショウ2011にプレイアブル出展されている。

　2D MMORPGとして一世を風靡し，今なお根強い人気を保つ「ラグナロクオンライン」（以下，RO）の世界観をコンシューマゲームに落とし込んだ本作は，一体どのような作品なのか。実際に触って確かめてきたので，その感触をお伝えしていこう。

世界観

　ROdの世界観は，ROと同じく北欧神話をベースにしている。今回体験したデモ版を見る限りでは，舞台もROと同じ「ルーンミッドガッツ」になるらしい。

　主人公達が降り立つ地がプロンテラでないのを知ったときは少し残念だったが，クエストを受ける際に，見知ったエプロンドレスのメイドさんを見かけたときには，思わず声を上げてしまった。


　「そうです」と説明されたわけではないが，あれは誰がなんと言おうとカプラ嬢だった。行く先々で常に90度の美しいお辞儀を見せてくれる彼女達は，ROdの世界でも，冒険者を笑顔で迎えてくれるようだ。

　ちなみに，デモ版は簡単なプロローグを見たら，すぐにクエストを受諾してフィールドを移動するという流れだったため，街の詳細は確認できなかった。そもそも街があるかどうかも明らかではないが，少なくともポーションなどを購入するための道具屋などが設置された，拠点のようなものは存在していそうである。このあたりは，続報を待ちたい。

ゲームの流れとキャラメイク

　ROdでは，自分の分身となるアバターをキャラメイクで作成し，先述したカプラ嬢っぽいNPC（というか筆者としては断じてカプラ嬢）からクエストを受けて，与えられた任務をこなしていく。TGS 2011のデモ版で遊べるクエストは2つで，難度の違いはあれど，どちらも討伐対象を倒すタイプの内容だ。

　キャラメイクでは性別や服装のほか，職業を選択できる。今回選べたのは「ソードウォーリア」「アサシン」「メイジ」の3つで，それぞれ2種類ずつの戦闘タイプが用意されていた。タイプは，たとえばアサシンなら「スピード」「クリティカル」，メイジなら「パワー」「バッドステータス」といったように，それぞれ得意分野別に分かれているようだ。

ソードウォーリア（攻守兼備）

アサシン（スピードスター）

メイジ（武闘魔法士）

ハンマースミス（剛力無双）

クレリック（神罰代行人）

ハンター（孤高の狩人）

　ROのファンならば，アサシンのタイプ分けを見て“クリアサ”や“二刀アサ”といった単語が思い浮かぶだろう。実際ゲーム内でも，その印象に近いプレイフィールが得られることを，先に申し添えておきたい。

戦闘は本格的なアクション

　さて，気になるのはやはり戦闘面のプレイフィール。ROdの戦闘では，ステップやジャンプで動き回りながら，通常攻撃と特殊攻撃を使い分けて敵と戦う。近年とくに人気のある“狩りゲー”に似たプレイフィールだと言えばイメージしやすいだろうか。


　通常/特殊共に，攻撃後にはやや長めの硬直があるため，うまく繋げていくことが重要だ。アサシンの場合，地上攻撃には敵を打ち上げるものなんかもあり，それをジャンプで追って空中コンボに持っていく……なんて高度な戦い方もできる。突き詰めていけば，かなり華麗に立ち回れそうだが，そのためには相応の練習が必要だろう。

　回避やジャンプの挙動はかなり軽快で，敵の攻撃を避けるのに役立つ。ウォーリア以外はガードがないので，回避をうまく使えるかどうかは，本作において大きなポイントと言えるだろう。

　敵の攻撃（特にボス戦）をすべて避けるのは，正直難しいのだが，ある程度ダメージを受ける仕様になっているのは，今後の実装が予告されている「クレリック」（ヒーラー）を含めたパーティプレイを意識してのバランシングなのかもしれない。

　また，アイテムを使う際に，画面に表示されているアイテムアイコンを直接タッチするだけでいいのもPS Vita向けのタイトルらしい。いちいちアイテムウインドウなどを開く煩わしさがないのは，プレイヤーとして非常に嬉しい。

　そして何より，操作もインタフェースも，同タイプのアクションゲームのお約束に則っている（Vitaの新機能こそあるが）ため，パッと手にとってすぐに遊べるのも好印象だった。


　このほか，攻撃時のエフェクトや敵がドロップするカードなど，“ROっぽさ”を感じさせる演出も多数見られる。ROdは，アクションゲーム好きはもちろん，コンシューマタイトルには興味のなかったROプレイヤー，そしてかつてROファンだった人まで楽しめそうなタイトルだ。

　PlayStation Vitaにルーンミッドガッツとカプラ嬢がやってくる日を，楽しみに待っていよう。

「ラグナロク オデッセイ」公式サイト