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「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み
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印刷2011/11/15 00:00

インタビュー

「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み

 2011年11月15日,オンラインRPG「晴空物語」のオープンβテストが始まる。可愛らしい2頭身のキャラクターが特徴の本作は,台湾を拠点に活躍するX-LEGEND Entertainmentが「Finding Neverland Online -聖境伝説-」(以下,FNO)に続いて開発したタイトルだ。晴空物語の日本サービスはベクターが手がけており,運営・開発体制は,ヒットしたFNOと同様となっている。

 今回,4Gamerでは,X-LEGEND Entertainment COO Howard Chang氏に,晴空物語のサービスが先行している台湾の状況や,今後の日本での展開などについて話を聞いた。

画像集#007のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み


可愛らしさと簡単な操作,そしてコミュニティの活性化で台湾の人気No.1に


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは晴空物語がどんなゲームなのか教えてください。

画像集#001のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み
X-LEGEND Entertainment COO Howard Chang氏
Howard Chang氏(以下,Chang氏):
 晴空物語は,可愛らしいキャラクターをマウス一つで簡単に操作でき,誰でも気軽に遊べるゲームを目指して開発しました。またターゲットには,あまりゲームに詳しくない女性や,前作にあたるFNOよりも低い年齢層を設定しています。これは「メイプルストーリー」や「アラド戦記」といったタイトルが,同様の層をターゲットに設定して成功しているからです。
 晴空物語の開発には,これまでX-LEGENDで培った技術を投入し,さらに磨きをかけています。例えば,グラフィックスはFNOよりも自然で立体感のある表現に挑戦しています。

4Gamer:
 台湾での晴空物語は,サービスイン以降,非常に好調だそうですね。

Chang氏:
 ええ,台湾では2011年7月7日にサービスを開始したのですが,夏休みということもあって非常に多くのプレイヤーが集まりました。7〜8月の夏休み期間中,台湾のゲーム情報サイトの記事は,ほぼ晴空物語で埋め尽くされたと言っていいほどの勢いでしたね。
 また,続く7月14日に香港でオープンβテストを開始したところ,それまでの同時接続者数などの記録を大きく越えるヒットとなりました。ちなみに香港でヒットした弊社開発タイトルというと,それまでは「GRAND FANTASIA」だったのですが,晴空物語ではその2倍以上の同時接続者数を記録しました。
 台湾でも香港でも,7〜8月のゲーム情報サイトのランキングでは晴空物語は常にトップ3に入っていましたし,現在に至るまでその好調ぶりは継続しています。

画像集#009のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み

4Gamer:
 晴空物語が広く受け入れられた理由を,どのように分析していますか。

Chang氏:
 コンセプトが市場にマッチしたことでしょうね。2頭身の可愛らしいキャラクター,簡単で分かりやすい操作が受けたと捉えています。
 また運営面では,プレイヤーのコミュニティを活性化するような取り組みに注力したことも大きかったのではないでしょうか。

4Gamer:
 どのような施策でコミュニティの活性化に臨んだのかを教えてください。

画像集#002のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み

Chang氏:
 システム的には,パーティやギルドなどを組みやすく,使いやすいように,従来の弊社タイトルのノウハウをすべて投入しました。
 運営上では,毎週,GMイベントを開催し,プレイヤー間の交流を活発化させています。またゲームをプレイしていないときでも盛り上がってもらえるよう,プレイヤーの美少年/美少女コンテストを公式サイトで開催しています。これはプレイヤー本人が自分の写真を投稿して,ほかのプレイヤーから投票してもらい,順位を決めるというものです。これが好評で,11月までに女性プレイヤーだけでも1300人が参加しています。

4Gamer:
 他人の写真──例えば,アイドルの写真を使ってコンテストに参加するといった不届きな人も出てきそうですが。

Chang氏:
 すべての投稿を運営チームが審査しています。写真が不適切でないか,ゲーム内にキャラクターが存在するかはもちろん,プレイヤーの性別が正しいかどうかまでしっかりとチェックしています。

画像集#010のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み

4Gamer:
 なるほど,入念なチェックをしているわけですか。面白い試みだと思いますが,日本では似たようなコンテストの開催は難しいかもしれませんね。

Chang氏:
 ええ。ベクターからは,日本ではゲーム内イベントを充実させていく方針であると聞いています。
 また晴空物語が台湾/香港で多くの人に受け入れられた理由の一つとして,BOTなどの不正対策に力を入れたことも挙げられるのではないでしょうか。これは日本でFNOをサービスした経験から学んだもので,晴空物語は不正対策をかなり強化しました。また台湾では,GMがさまざまなキャラクターを使ってゲーム内をパトロールするということもやっています。

画像集#003のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み


FNOの運営・開発体制ノウハウを活かしてプレイヤーの意見・要望を迅速に具現化


4Gamer:
 晴空物語が台湾で好調なことは分かりましたが,前作にあたるFNOに影響は出ていないのでしょうか。どちらも可愛らしいキャラクターを前面に打ち出していますし,FNOも台湾でのサービスインから1年以内の比較的新しいタイトルですよね。

Chang氏:
 台湾では,2010年12月にFNOのサービスを開始しており,期間が空いていたこともあってか,それほど影響はありませんでした。強いて挙げるなら,晴空物語のサービス開始日に,FNOのログイン率が5%ほど低下したくらいです。翌日からは,通常どおりになりました。
 その一方で,何らかの理由でFNOから離脱したプレイヤーの25%が,晴空物語をプレイしているというデータもあります。

4Gamer:
 日本では2011年4月にFNOのサービスが始まり,注目を集めました。それに引き続いて晴空物語も注目を集めていますが,台湾同様,日本で双方の人気を保つことができると考えていますか。

Chang氏:
 うーん,それについてはベクターの運営チームの方が詳しく分析しているんじゃないでしょうか(笑)。
 ただ,お話してきたとおり,FNOと晴空物語ではターゲット層が違いますから,大きな影響は出ないだろうと予想しています。

4Gamer:
 日本でFNOの人気が出た理由については,どのように分析していますか。

画像集#004のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み

Chang氏:
 オンラインゲームは,ゲーム自体の内容だけでなく,運営も重要な要素です。FNOの日本での運営はベクターが担当したわけですが,毎週,弊社と定例会議を開いたり,あるいは会社の上層部が定期的に会合の場を設けたりと,密接に情報交換をした結果がゲームの人気に結びついたんだと捉えています。
 新コンテンツの開発・実装はもちろんですが,10月に行った有料アイテム価格引下げや,不正対策強化など,ゲーム内環境の改善に努めることができたのも,ベクターというパートナーがいたからこそです。
 例えばFNOでは,ベクターの提案によって日本向けに新職業を追加したり,既存職業のイメージイラストを変更したりしています。そういったようにプレイヤーの意見・要望をベクターの運営チームが汲み上げ,それを我々開発チームが実現するといった感じで,プレイヤー/運営/開発の三者が協力して,FNOを作り上げてきたと言えますね。

4Gamer:
 なるほど。晴空物語もFNO同様にベクターが運営を担当しますが,今おっしゃったような姿勢で取り組んでいくと思っていいでしょうか,

Chang氏:
 ええ,もちろんです。

画像集#005のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み


X-LEGENDならではのオンラインRPGを目指して,新コンテンツを続々と開発中


4Gamer:
 それでは今後,日本で晴空物語をどのように展開していくのか教えてください。

Chang氏:
 基本的に台湾で先行公開したコンテンツを,日本でも順次展開していく予定です。もちろん日本では,台湾/香港のプレイヤーから指摘された問題点を改善したバージョンを提供します。
 またクローズドβテストではレベル25までのコンテンツを公開しましたが,オープンβテストではレベルキャップが40となり,パーティプレイが必要となる機会も増えますので,コミュニケーション要素を含むコンテンツを公開します。
 正式サービス開始時にもいろいろなコンテンツの追加を予定しています。それ以降,2012年6月くらいまでベクターとおおよその予定を決めており,月1〜2回の頻度でさまざまなコンテンツを追加していきます。
 そのほかクリスマスなどの季節イベントは随時投入しますし,ベクターの運営チームもGMイベントを企画しています。

4Gamer:
 開発中のコンテンツで,今,内容を教えてもらえるものはありますか。

画像集#006のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み

Chang氏:
 現在,企画・開発しているのはギルドが所有できる専用の島です。島では釣りや栽培,ペットの飼育などができる予定です。
 またペットをコレクションするコンテンツや,転職システムの企画・検討もしています。

4Gamer:
 分かりました。より詳しい情報が発表されることに期待しています。
 ところで今の日本のオンラインゲーム市場には,GRAND FANTASIAからX-LEGENDのファンになったという人達が少なからずいるようです。彼らは「X-LEGENDのタイトルだから」という理由でFNOをプレイしたり,晴空物語に期待したりしている思いますが,そうした事実をどう捉えていますか。

Chang氏:
 非常に嬉しく思っています。ファンの皆さんの存在は,開発チームの活力の源となっています。

4Gamer:
 それでは最後に,晴空物語に期待する人に向けて,メッセージをお願いします。

Chang氏:
 ぜひ一度プレイして,晴空物語というゲームの面白さを実際に体験してみてください。

4Gamer:
 ありがとうございました。

画像集#008のサムネイル/「晴空物語」は“分かりやすさ”をアピール。開発元のX-LEGEND EntertainmentのCOOが語る,日本展開に懸ける意気込み


 ベクターのスタッフによると,X-LEGENDの開発チームは日本のプレイヤーの動向に敏感で,運営チームの報告には常に耳を傾けているという。ここまでプレイヤーや運営チームとのコミュニケーションを重視してゲームに反映させるデベロッパはそうそうないとのことで,ベクターもまたX-LEGENDの意気込みに応えるべく,晴空物語に取り組んでいるそうだ。
 FNOで問題視された不正行為に関しては,インタビュー中でも触れられているとおり,日本の事例やプレイヤーの意見・要望を踏まえ,晴空物語ではシステムレベルで対策を強化しているとのこと。
 インタビューに同席した台湾X-LEGEND Entertainment CEO Nelson Chang氏もまた「プレイヤーを失望させない」と力強く意気込みを述べていたのだが,そうしたコミュニケーションの成果が,晴空物語にどのように反映され,そして発展していくのか,実際にプレイして確かめてみよう。

「晴空物語」公式サイト

  • 関連タイトル:

    ミルキー・ラッシュ〜晴空物語〜

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