総師範まこと vs. 椿姫ユンの勝負の行方やいかに？　「スパIV AE」メディア対抗戦，GODSGARDEN総帥，総師範KSKのイベントレポートを掲載

　先週の2011年6月24日に行われた「スーパーストリートファイターIV アーケードエディション」（PS3 / Xbox360）（以下，スパIV AE）のメディア対抗戦。8つのメディアによって優勝が争われたイベントについては，すでに「こちら」の記事で第1報を紹介しているが，今回は4Gamer代表として参加した，総師範KSK氏によるイベントレポートをお届けしよう。ゲッチャチームの椿姫彩菜さんと拳を交えた，白熱の勝負の行方やいかに？

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　どうも，今回イベントレポートを引き受けることになった総師範KSKです。本業はゲームセンターの店長……だったんですが，潰れちゃって今はまぁ，いろいろやっております。肩書きとしては，一応GODSGARDENという格闘ゲームイベントの主宰をやっております。あとUstreamとニコ生で顔TVというWeb番組をやってますので，そちらもぜひ。

　さてさて，メディア対抗戦の前半の流れは前回の記事を見ていただくとして，第2回戦の様子からレポートしていきましょう。順調に第1回戦を勝ち上がった4Gamerチームでしたが，第2回戦に立ちはだかるは，タレントの椿姫彩菜さんと高橋名人によるゲッチャチーム。第0回戦と第1回戦を見る限り，かなりの強敵であることは間違いありません。

1回戦を軽く勝ちぬいた筆者。これは優勝狙えるかも！

　ちなみに無印「ストリートファイターIV」から「スーパーストリートファイターIV」まではアベルメインだった俺ですが，今回まことで参戦することにしました。アベルは読み勝ったときのダメージ，とくにウルトラコンボである無我の威力が強力で，それが気持ち良かったんですが，今回のスパIVAEでは全体的にダメージが下がっちゃって，すんごく弱体化してしまってるんですよね。なので最近はまことを練習しています。基本的にコマンド投げを持っているキャラクターが好きなので，本格的に使えるようにしたいと。強いしね，まこと。
　というわけで相手チームの先鋒は椿姫ユン，こちらは総師範まことで第2回戦に臨みます。

快勝を続ける椿姫ユン。セコンドには高橋名人の姿も

　これまでの試合を見た感じだと，椿姫ユンは立ち回りや対空などの基礎的な部分がしっかりしてる印象でした。元々リュウ使いと聞いているので，このあたりはさすがといったところ。ただ特殊技である雷撃蹴の振り方や，コンボ周りについてはまだ慣れていないようなので，そのあたりに勝機があります。
　対するまこと側は，立ち中Pの判定が強力で，ユンのEX絶招歩法（以下，EX絶招）や雷撃蹴に対して中Pを置くことで牽制できます。ただ一旦転ばされてしまうと雷撃蹴重ねからの起き攻めが返しにくく，まとわりつかれると非常に苦しい戦いになります。なのでまこと側としては，中Pを軸にして安易に近づかれないように立ち回りつつ，コマンド投げから一気に殺していきたい方向性。

　ユン戦は決して得意というわけではありませんが，個人的には結構好きなカード。事前の見立てでは結構いい勝負になりそうで，椿姫彩菜さんとの対戦はちょっと楽しみです。

　そしていよいよ始まった第1ラウンド，開幕こそリードを取れた総師範まことですが，中盤はユンの絶招をさばききれず，押され気味のペースに。そのまま流れを取り戻せず，削りも許されない体力で迎えた終盤。ユン側はまだ体力4割を残す状況でした。ここでユンが削り狙いで放ったEX絶招に，ウルトラコンボの正中線五段突きを合わせる総師範まこと！　まさかのｗｗｗ大逆転ｗｗｗ。
　いやー，これは狙ってましたね。EX絶招を誘うためにバックジャンプで距離を離したり，颪でゲージをためて少しスキを見せたり。この瞬間以外にも狙えた場面があったんですが，EX絶招のモーションが速すぎて，コマンド入力中に喰らってしまうこと数回。アベルでも良くやるんですが，これがうまく決まったときの気持ちよさは格別です。このためにスパIVをやってるといっても過言ではない勢い。まさかの逆転勝利で，会場も大盛り上がりです。結果的にではありますが，一発逆転K.O.の一番おいしい場面で決めることができて，自分的にはこの1発でその日の仕事は果たしたかな，と（笑）。


　ちなみにEX絶招にウルトラコンボを合わせるのは，ほとんどのキャラで有効なユン対策です。これをちらつかせることができれば，ユン側も相手がウルトラコンボゲージが溜まっているときに，安易にEX絶招を打てなくなって，精神的なプレッシャーを与えることできます。ユン対策に困っている人は，練習してみるといいかもしれません。相手が光った瞬間に発動しないと間に合わないので，ちょっと難しいですけどね。

　続く第2ラウンド。先程の大逆転の焦りを微塵も感じさせない立ち回りの椿姫ユン。さっきのラウンドを受けて慎重になるかと思いきや，まさかのガン攻めです。雷撃蹴→屈弱K→屈弱P→立弱P→立中P→弱鉄山靠を喰らったあとに手を出してしまい，暴れ潰しの中Ｐ→鉄山靠をもらいまくって，流れを一気に持っていかれました。頼みの綱の唐草（コマンド投げ）もしっかり垂直ジャンプでかわされて，ジャンプ中Kからのコンボで2ラウンド目は椿姫ユンの勝利。


　そんな中迎えた最終ラウンドは，それまでのラウンドでの経験を活かして，ちょっと攻め方を変えてみることに。相手が雷撃蹴を出すためにジャンプする瞬間を狙って，遠距離からのEX疾風を撃ちまくり。最後は椿姫ユンのEX絶招をスカすためのバックジャンプが上手く機能して，空振ったEX絶招の着地に通常投げを決めK.O.！　試合の流れの中では，こういった戦略の転換も重要ですね。

　ふう，なんとか用心棒の面目を保ったぜ。そしてようやく大将の高橋名人を引きずりだした……と思われたその時，大将として現れたのは，アーケード版でBP全国2位のベガ，瞬獄ノイローゼ氏！　えっ，俺ゲーセンで一回も勝ったことないんですけど？　しかし状況的には2対1で有利なはずの4Gamerチーム。数の有利を活かしてなんとか勝利したい……と，そんなふうに考えてた時期が俺にもありました。もうボッコボコですわ。
　せっかく近づいてフレーム五分の状況を作っても，ベガはキッチリ3フレーム発生の屈弱Kでこちらの行動を制限してくるし，なんかもう終始何もさせない感漂うプレッシャーがヤバい。要所で出してくる，突然のめくりサイコクラッシャーもいやらしくて，こっちがノイローゼになる始末。あんなのガードできるかっ（怒）。

相棒のかみちゃんの対戦を見守る。しかし瞬獄ベガとは……

　俺が負けたあとは，相方のかみちゃんにすべてを託し，ワンチャンの奇跡にかけるのみ。頑張れかみちゃん，と応援しつつも，まぁ無理だよね。結局かみちゃんの「めくるめくクレイジーローズ」も，ノイローゼめくりサイコクラッシャーの前に，めくられまくり，4Gamerチームはあえなく2回戦で姿を消すことになってしまいました。

結局優勝はこの2人

　いやでもね。まさかこんな場所でアーケードのトッププレイヤーと対戦するはめになるとはね。……汚い。これが大人のやることか！　そりゃ自分達も人のこと言えないけどね！　かみちゃんもこれほどの相手と対戦するのは初めてだったようで，軽く絶望してましたよ。うう，最初にゲッチャチームを指名したハギとこチームが勝ってくれればよかったのに。

　結局トーナメントは，そのままゲッチャチームが残りの試合を勝ち抜き，優勝で幕となりました。そりゃ，そうだわな。
　それにしても初めて参加したメディア対抗戦の雰囲気には驚かされましたよ。ゲームセンターで行う普通の大会だと，開始前は一般参加者が対戦台で野試合をして，その周りをギャラリーが見守ってるような，ピリっとした空気はありつつも，アットホームな雰囲気なんですけど。

　今回は会場にずらりと椅子が並べてあって，カメラを構えた人がたくさんいるという，さながら記者会見のような状況でした。ピリっとしすぎ。一緒に参加したかみちゃんもかなりブルってましたね。
　それに椿姫彩菜さんや高橋名人が，ゲッチャチームとして参加されていたのも緊張に拍車をかけました。有名人がいるだけでも緊張するのに，高橋名人ですからね。ファミコン世代の自分達にとってはまぶしすぎました。

なんだこの静けさは……

　惜しくも負けてしまった僕らですけど，なんと今回のイベントには参加賞も用意されていていたのは嬉しかったですね。参加賞はなんと，家庭用版で使用できる称号「いい仕事します」。今回のイベント参加者限定だそうなので，これはかなりのレア称号。届いたらさっそく装着してオンライン対戦に臨もうかと思います。顔TVの配信でもお披露目したいと思いますので，お楽しみに。ま，俺が「いい仕事します」とか言うと，どんな苦情（コメント）が来るのか……今からちょっと怖いですけど。皆さんどうかお手柔らかに。
　なお優勝したゲッチャチームには，このほかにも「俺の勝利に乾杯」という勝者用の称号が贈られました。正直この称号も持って帰りたかった……うーん悔しい。

「いい仕事します！」

　イベントの最後には，新しいアレンジコスチューム（「アーケードチャレンジャーズパック」，2011年7月5日配信）の発表なんかもありました。内容は前回の記事で詳しく紹介されているので，そちらを見てもらうとして……狂オシキ鬼と殺意リュウの新アレコス怖えよ！　でもちょっとカッコイイ！　しかも狂オシキ鬼はダメージを受けると体にヒビが入るって……厨二病患者にはたまらんです。カプコンさんには，今後もアレコスでどんどん冒険していってもらいたいですね。

「アーケードチャレンジャーズパック」は2011年7月5日発売！

最後までおしかりを受けていたハギとこチーム

　そんなこんなでメディア対抗戦はこれにて終了。帰りには折角新宿まで出てきたということで，かみちゃんに連れられて，ラーメン屋「もちもちの木」まで足を運びました。鶏ガラ豚骨に鰹節を聞かせた魚介系ラーメンで，これが非常に美味かった。冷めないようにあらかじめ器が熱してあって，スープの最後の一滴までアツアツなのが良いです。写真を取り忘れたのが残念ですが，お近くの人は，ぜひ行ってみてほしいですね。あ，これ最後，スパ4関係ないや。

　以上，総師範のメディア対抗戦レポートでした。なお今回の対戦の模様は，今後の「ハギとこ！」の放送で流れる予定とのこと。自分の試合が流れるかどうかは分からないけど，もし見る機会があれば，今回のレポートと合わせてぜひチェックしてみてください。

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