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タイトーステーションで傘を貸してくれるって知ってました? 接客No.1店舗を競うタイトー社内コンテスト「第4回 接客★スタァ誕生!!」に潜入してみた
タイトー公式サイト
このイベントは,他店舗との差別化とタイトーブランドの向上を目指し,毎年行われているもので,今年で4回目の開催となる。プレイヤーとしてゲームセンターに訪れる人に直接関係ない話ではあるが,日頃店員さんのお世話になっている人も多いはず。またゲームセンターを始めとした,接客業のアルバイトなどを考える人には,非常に参考になる内容だったので,その模様をお伝えしていこう。
今回行われた決勝大会には,全国の予選を勝ち抜いてきた13店舗から各2名の25名(※欠席1名)が参加。審査はクレーンゲームやメダル,プリントシール機などが設置された舞台上での,4分間の接客ロールプレイングで行われた。審査員は,同社の代表取締役社長 和田洋一氏と,取締役事業本部長 石井光一氏,同じく取締役事業本部長の菊地 保氏が務め,さらに特別審査員として,NHKドラマ「龍馬伝」のマナー指導や,タイトーのニンテンドーDS用ソフト「私のハッピーマナーブック」の監修などで知られるカリスマ・マナー講師 西出博子氏と,会場となったディズニーランドホテルの総務部教育課シニアマネージャー 藤本麻樹氏が参加,5名の審査員の元で,接客No.1が競われた。
実際のロールプレイの場面では,身だしなみや言葉遣い,笑顔といった基本的な接客姿勢はもちろんのこと,お客さんへの声かけや,ゲームの操作方やプレイのコツの説明,景品などの賞品知識などが要求されるシーンが続出した。とはいえさすがは厳しい予選を勝ち抜いてきた参加者だけあって,非常にハイレベルな接客が展開されていた。ロールプレイの後には,審査員からそれぞれ講評が行われたのだが,そもそも接客スキル0の筆者にしてみれば,正直どこで差が付くのか分からないほどだった。
本戦のもう一つの見どころは,各店舗やエリアから応援に駆けつけた,上司や同僚達による気合いの入った応援合戦だろう。中にはコスプレや応援ビデオまで用意している店舗もあって,接客とはままた違う,応援バトルが繰り広げられていた。そのたびに会場は笑いに包まれ,出演者の緊張をほぐしてもいたのだ。
そんな数時間に及ぶ本戦と審査の後,いよいよ今年度の接客スタァ店舗の発表が行われた。みごと接客スタァ店舗に輝いたのは「タイトーステーション 溝の口店」の高野朱華さんと佐藤寛宣さん。なんと同店は売り上げでもNo.1店舗とのことで,奇しくも売り上げと接客が密接に関係していることを証明した形だ。
また審査員特別賞には,「タイトーステーション池袋 ロサ店」の真野美幸さんが選ばれた。
・先手のコミュニケーション
・360度の目配り
・ハンバーガー話法
の3点が挙げられた。先手のコミュニケーションとは,店員から積極的な声かけを,より実戦していくことで,360度の目配りとは,応対中でもあっても周囲に気を配り,挨拶などは忘れない,ということ。
最後に和田氏は,「演目の難度によって採点が分かれた部分があって,誰が優勝してもおかしくないレベルだった。接客はどんなに高度になっても基礎が重要。第5回に向けて精進してほしい」と語り,イベントを締めくくった。
筆者はこのイベントに初参加だったのだが,今回の取材を通して感じたのは,やはり参加者の真剣さだろう。実際にコンテンストに望んだ店舗代表のみならず,各店舗・エリアからの熱の入った応援は,単なる社内行事に止まらない熱気が感じられた。
厳しい厳しいといわれ続けているアーケードゲーム業界。筆者自身,普段何気なく利用していて,接客のレベルになど気は回っていなかったが,そんな中で生き残ってきた店舗には,やはりそれなりの理由がある,ということなのだろう。むしろ,気づかせないほどのさり気なさが,重要なのかもしれない。
次にゲームセンターを訪れたときには,少し意識してキャッチャーなどを遊んでみようと思った次第である。
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