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GeForce GTX 400
  • NVIDIA
  • 発表日:2010/03/26
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印刷2010/01/19 00:00

ニュース

「GF100」のための技術デモ「Supersonic Sled」。その技術的背景をムービーでチェックする

GeForce GTX 400
 NVIDIAは,Fermiアーキテクチャをベースとした次世代GeForce「GF100」(開発コードネーム)のグラフィックス表現能力をアピールすべく,技術デモ「Supersonic Sled」(スーパーソニックスレッド)を開発。GF100に盛り込まれた圧倒的なジオメトリ処理能力や,汎用演算能力を使ったグラフィックス表現を紹介している。下に示したムービーがSupersonic Sledだが,本稿では,これをチェックしながら,その技術的背景を紹介していこう。



物理シミュレーションとテッセレーション

ポストプロセッシング処理の固まりとなる新作デモ


 NVIDIAがSupersonic Sledでモチーフにしたのは,かつて米軍がジェット戦闘機の脱出シュートを開発するため実際に用いていたという「音速で地上を滑走するソリ」だ。実際の開発テストでは人形が用いられていたが,Supersonic Sledでは,ゲーム性を持たせるため,表情や動きを持たせたパイロットのキャラクターをソリに座らせている。

 そんなSupersonic Sledが持つ最大の特徴は,「あらゆる部分に物理シミュレーションを採用している」点にあるといっていい。

Supersonic Sledの詳細を説明するMark Daly副社長(Vice President, Content Development, NVIDIA)。物理シミュレーションは,ゲームの世界に動的なリアリズムをもたらすが,それは,かつてテクスチャやシェーダー技術によって飛躍した視覚的リアリズムの先にある進歩だと位置づける
GeForce GTX 400

GeForce GTX 400
 巨大なロケットブースターを備えたソリは,サスペンションやエンジンの振動を反映するようプログラミングされており,エンジンから吹き出す炎や煙,塵(ちり)もリアルタイムで物理シミュレーションされるのだ。
 これらシミュレーションはGPUだけで処理している……かというとそうでもなく,例えばソリとレールのジョイント部における動きのシミュレートなど,細かな部分の演算にはCPUを,煙や炎のシミュレーションといった,並列演算性能が問われる部分にはGPUをといった具合に使い分けられている。

GeForce GTX 400 GeForce GTX 400
ロケットブースターの炎や煙,塵などはGPUを使って物理演算される。これら流体の演算に当たっては,「演算する範囲」をあらかじめ決め,一定のGPUリソースしか喰わないようプログラムされているという
GeForce GTX 400 GeForce GTX 400
レールとソリをつなぐジョイント部や,巨大なロケットブースターを搭載するソリにも200ものジョイントが設けられ,スピードやエンジンの振動に合わせてダイナミックな動きをするようにプログラミングされている(左)。右の写真でワイヤーフレームになっているのはポリゴンではなく,物理イベントの可動範囲だ。ご覧のとおり,これだけの可動部分が設定されているわけである


 パイロットの動きにも,もちろん物理演算は採用。さすがに表情まではこなせないものの,ソリの速度と,パイロットの顔や身体の向きを算出し,それぞれのシチュエーションに最適なアニメーションが利用される仕組みだ。これにより,コミカルでいて自然なパイロットの反応を見ることができる。

パイロットの関節もPhysXで制御される
GeForce GTX 400 GeForce GTX 400
GeForce GTX 400 GeForce GTX 400
パイロットの表情は,ソリの速さやパイロットの顔や身体の向きによって最適なアニメーションが適用されるAI制御だ
GeForce GTX 400 GeForce GTX 400

GeForce GTX 400
 また,冒頭で示したムービーからも分かるとおり,ソリの動きに合わせる形で,家が衝撃波で粉々になったり,大量の落石が発生したり,橋が衝撃で崩れ落ちたりするが,これらももちろん,物理シミュレーションの結果,生じているものである。とくに,木造橋の崩落シーンでは,最大100万もの木片に細分化することが可能になっているのだが,渓谷をこれらの木片で埋め尽くすさまは圧巻だ。


 一方,背景となる,いかにも北米大陸っぽい渓谷の表現には,テッセレーションやLoD(Level of Detail),ポストプロセッシングによる表現手法が効果的に用いられている。
 高くそびえる岩山はLoD技法で描かれ,近づくにつれ,テッセレーションによってポリゴン数が増えていく。また,遠くがかすむ様子は,ブラー(※レンズの被写界深度効果のように,まわりをぼかす手法)によって実現されたもの。猛スピードで走るソリがぶれたりぼけたり見える効果にも,ブラーの効果は確認できよう。

GeForce GTX 400 GeForce GTX 400
背景描画ではLoDとテッセレーションを使い,緻密な描画とグラフィックス負荷の低減を両立
GeForce GTX 400 GeForce GTX 400
遠景は,ブラーの手法を使うことで,色や輪郭がかすんで見えるよう処理されている

 NVIDIAとしては,Supersonic Sledを通じて,「GF100の能力と性能を持ってすれば,従来よりもさらにリアリスティックなゲーム表現が可能になる」とアピールしたいわけである。
 荒野を猛スピードで疾走するというシンプルなテーマだが,これまでのグラフィックスデモにはない,緻密な物理シミュレーションが施されている点は要注目だ。

GeForce GTX 400
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