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「ArcheAge」の2周年を祝うオフラインイベントが開催。2016年春までの間に2回行われる大型アップデート計画も明らかに
2013年7月23日に正式サービスを開始してから,丸2年を迎えたArcheAge。今回のイベントは,2周年を記念して,あらためてプレイヤー同士の親睦を深めようという趣旨だ。と,ここまではほかのタイトルでも良くある話だが,さすがはArcheAgeというべきか,過去のアップデートで“海”に注力してきたこともあり,今回のイベントではなんと大型の“屋形船”をチャーターし,そこに100名近くものプレイヤーを集めてしまったのだ。
来場客らは緩やかな波に揺られながら,夕方から夜にかけて移り変わる景色を満喫。また,ArcheAgeの今後のアップデート情報がお披露目され,開発会社XLGAMESからCEOのジェイク・ソン氏らも来日するなど,ファンにとって有意義なひとときとなった。本稿では,そんなイベントの模様をレポートしていこう。
「ArcheAge」公式サイト
2016年春までの間に計2回の大型アップデートを予定
【2015年秋〜冬に実施予定の大型アップデート】
◎「遠征隊」周りの各種システムが追加
遠征隊に関するさまざまなシステムが導入される。まず,参加しているプレイヤー達がクエストなどをこなすことで,遠征隊のレベルを8まで上げられるようになる。遠征隊のレベルに応じてバフなどの恩恵が受けられるほか,各プレイヤーは貢献度に応じてポイントを獲得し,これを使ってアイテムとの交換が可能となる。さらに,新メンバーを募集/加入するための専用インタフェースも導入される。
また,遠征隊同士による戦争システムが実装される。戦争状態のときは,たとえ町中でも警備兵による介入が行われず,不名誉ポイントも増加しないので,思う存分PvPを楽しめる。バランスが気になるところだが,遠征隊レベルが低い側には,何らかの形で救済措置が導入されるそうだ。
◎「旧大陸」のエリアがリニューアル
ArcheAgeでは今後,“旧大陸”に属する各エリアに関してコンテンツ拡張が行われ,その皮切りとして“スパーキングビーチ”がリニューアルされる。いくつかの新コンテンツが実装され,たとえば「シャティンゴの要塞(仮)」は,プレイヤー達が力を合わせてモンスターの侵攻を防衛するという内容だ。もう一つの「オースト魔力タワー(仮)」では,遠征隊のレベルを上げたり,勢力を強化したりするための素材などが得られるという。
それともう一つ,スパーキングビーチのエリアは,今回の変更に伴い“紛争地域”へと変更される。同時に勢力本部のようなものが設置され,これは各キャラクターが開発に協力することで段階的に機能が拡張されるという。それにより便利なアイテムが購入できたり,住宅地域まで敵勢力に襲われずに移動できるバフなどが得られるそうだ。現在,スパーキングビーチに家を建てて生活している人もいるので,それに対する措置をどうするか検討しているとのこと。
◎インスタンスダンジョンのバランス調整
「ナチャッシュガル」と「エターナルアイランド」のインスタンスダンジョンに関して,入場時に必要なアイテムが撤廃される。入場回数の制限をどうするかは現在検討しているとのことだが,従来と比べて格段に参加しやすくなるだろう。また両ダンジョンは,これまでは“回復職”に関連したドロップアイテムがやや乏しかったが,これに関しても改善されるとのこと。
このほか,既存の5つのインスタンスダンジョンに関しては,高難度バージョンとなる「古代」が導入される。入場レベルは50〜55へと引き上げられ,出現モンスターは手強くなるが,ドロップアイテムは期待できるとのことだ。
【2015年冬〜2016年春に実施予定の大型アップデート】
◎新規インスタンスダンジョン「供宴の庭(仮)」
ナチャッシュガル,エターナルアイランドに続く,最高難度のインスタンスダンジョンとなる。石元氏も現時点では詳細を把握していないとのことだが,ボスモンスターが繰り出すスキルを見て,「今までにないアプローチのダンジョンになりそうだな」と感じたそうだ。
◎各種システムのバランス調整
プレイヤーが選んだキャラクターの適正/スキル/ショートカットを3パターンまで保存できるようになる。たとえば「ソロプレイ用」「ダンジョン用」「PvP用」などといったように,プレイスタイルに応じて手早く切り替えられるわけだ。これに対して石元氏は,システム詳細をまだ把握していないと前置きしたうえで,「こういったシステムを導入するからには,拠点まで戻らずとも適正などが変えられるようになるのでは?」とコメントしていた。
◎「攻城戦」がハイリスク・ハイリターンに
攻城戦の勝者が所有できる“領地”に関して,メリットが引き上げられる。それと同時に,攻城戦において,従来は防衛側がやや有利だったゲームバランスを,攻撃側が有利になるように調整される。それによってハイリスク/ハイリターンさが増し,これまで以上に攻城戦ならびに領地の入れ替わりが激しくなりそうだ。
◎「国家」関連システムのアップグレード
韓国版のArcheAgeでは,最近のアップデートで「国家」の関連システムが導入されているが,現地のフィードバックを踏まえ,どのようにしたら日本のプレイヤー達が楽しめるかを検討しているとのこと。幅広いレベルのキャラクターが参加でき,勢力間における「外交機能」を導入するなど,かなり大規模な構想を持って進められているようだ。
◎新種族
画像の手前側にいる2体のキャラクターに注目。これらは現在開発している新種族のコンセプトアート(共に男性)で,右側が「ドワーフ」(西大陸),左が「ウォーボーン」(東大陸)とのことだ。
開発チームへのQ&Aコーナー
今回のイベントには,ArcheAgeの開発作業を行っているXLGAMESから,CEOのジェイク・ソン氏や企画チーム長のハム・ヨンジン氏らが来日。ちょっとしたQ&Aコーナーが設けられ,主にハム氏が回答する形で新情報も明らかになったので,ざっくりと紹介していこう。
XLGAMESで企画チーム長を務めるハム・ヨンジン氏(右) |
CEOのジェイク・ソン氏 |
Q:ArcheAgeのオープニング映像に「大地の中心と呼ばれる深き穴の底の扉に進んだ」という文言がありますが,ここはゲーム内で何らかの形でたどり着けるのでしょうか?
ハム氏:これはおそらく,旧大陸の「ヒラマ山脈」のことを指しているのでしょうか。時期はまだ未定なのですが,重要な役割がある場所ですので,いつか実装できればと考えています。(これを聞いた石元氏は,「ヒラマ山脈」という名称を初めて聞いて驚いていた様子)
Q:新しいシステムやアイテムなどのアイデアは,どのように考えているのですか? また,開発中にボツになったシステムやアイテムなどがあれば教えてください。
ハム氏:通勤時間が長いので,その最中に考えることが多いですね(笑)。ボツというわけではないのですが,国家システムに関してはいろいろなアイデアがあります。領主の顔が刻まれた“コイン”を発行したり,高度なAIを持った執事/メイドを家に設置したり,あとは犯罪者に対して報奨金を掛けるハンターシステムとか。
Q:「結婚システム」を実装してほしいです!
ハム氏:ArcheAgeは生活に密着したMMORPGで,ハウジングの要素ともマッチするでしょうし,結婚システムは親和性が高いと思います。皆さんからの強い要望があるようなので,帰国後に開発スタッフ内で検討してみます。
Q:新しい適正などは追加されますか?
ハム氏:まったく新しい適正を開発するのは,現時点では少々難しいかもしれません。ですが,現在開発している新種族を実装する際に,適正に関連した新システムを導入できないか検討しています。
というわけで,2時間半のサンセットクルージングはつつがなく終了した。正式サービス開始から2周年を迎えたArcheAgeだが,7月22日には8番目のサーバー「Melisara(メリッサーラ)」がオープンしており(関連記事),その好調さがうかがえる。この最大の要因はArcheAgeの完成度の高さにあると思うのだが,今回のイベントを取材して,プレイヤー間のコミュニティを大切にするゲームオンの運営スタンスも同じくらい大きいと感じた。
今回のイベントは事前応募/抽選制だったが,当選者の参加率は9割近くに達しており,これは一般的なイベントと比べても非常に高いと言えるだろう。しかも残念ながら落選した人の中には,お台場の船着場までわざわざ見送りに来ていた人までいたのだ。
お互いに記念写真を撮影したり,初顔合わせ同士の来場客がゲーム内での再開を約束している様子など,オンラインとオフラインの両方でArcheAgeを満喫している彼らが,素直に羨ましく思えた。
1年後の“3周年記念パーティー”がどのような形で行われるのか今から気になるところだが,ArcheAgeならびにゲームオンの運営手腕に引き続き注目したい。
なお,来る8月8日には大阪でもオフラインイベントが行われる。参加申込みの締切は本日(7月27日)23:59なので,興味を持った人は「こちら」の特設サイトで詳細を確認しよう。
「ArcheAge」公式サイト
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