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印刷2010/03/13 21:41

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[GDC 2010]クレイトスルールってなんだ? 「ゴッド・オブ・ウォーIII」の戦闘シーンはこうして作られた

Sony Computer Entertainment of America Santa Monica StudiosのBruno Velazquez氏
 日本では3月25日に発売されるPlayStation 3用ソフト「ゴッド・オブ・ウォーIII」は,過去2作(「ゴッド・オブ・ウォー」「ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲」)が580万本も売れたという人気シリーズの最新作だ。シリーズ初のPlayStation 3用タイトルということもあり,もともと評判が良かったグラフィックスと,「ド」がつくほど派手な演出にはさらに磨きがかかり,発売前から大きな注目を集めている。とくにGDCが開催されているアメリカでは3月16日に発売されるということもあり,かなり盛り上がっているようだ。ゲーム開発者達にとっても本作は注目の的であり,GDC 2010ではいくつかのレクチャーが行われた。その中から,とくに参加者が多かった「Animation Process of GOD OF WAR III」というレクチャーの概要をお伝えしよう。


 このレクチャーを行ったのはSony Computer Entertainment of America Santa Monica StudiosのBruno Velazquez氏。彼は本作のLead In-Game Animatorを務める人物で,コンセプトアートから,どのようにゲームキャラクターを作り上げるのか,そして最終的にどのようにゲーム内のキャラクターとして機能させるのか,などの説明を行った。

 最初にサンプルとして紹介されたのは,本作に中ボスとして登場するキメイラだ。ギリシャ神話に登場することもあり,ライオン,山羊,そして蛇が一体化した化け物という設定は有名で,本作ではそのイメージを壊さない程度にアレンジが加えられてる。実際にどんな感じに仕上がっているのかは,以前掲載したムービーが分かりやすいので,そちらで確認してほしいが,最初はコンセプトアート作りから開始された。もともと空想上の生き物なので,基礎的な設定から外れていない限りは,やりたい放題ということもあり,下に掲載したようなイメージがいくつも作成されたのだ。

ゴッド・オブ・ウォーIII ゴッド・オブ・ウォーIII

 ただの絵ということであれば適当に選んで,さらに描き込んでいけばいいのだろうが,ゲームに登場させるということで,主人公キャラ(クレイトス)との大きさの比較も行いながらラフを完成させていく。その後,きちんとアニメーションできるデザインかどうか,ギリシャ神話からかけ離れたものになっていないか,といったチェックが行われ,コンセプトアートは完成するという。

これがキマイラのコンセプトアートだ
ゴッド・オブ・ウォーIII

 コンセプトアートが完成すると,それをもとにして「キャラクターキックオフミーティング」と呼ばれるものを開き,開発スタッフ全員でイメージの共有化が図られる。性格/特徴づけ,本作の世界観にマッチするかどうかのチェックなどが行われるのだ。ちなみに,この段階で切断できる部位などが決められるというのは,やたらと敵キャラがバラバラにされる本作ならではの話かもしれない。そういった情報をもとに3Dモデリングが始められ,角の模様や皮膚の質感といったものも決められていく。

 モデリング時のポイントとしては,まずはシンプルに作り,再びゲーム内での大きさについてもチェックされる。巨大なボスが暴れまわるというのも本シリーズの特徴ではあるが,すべてのモンスターが巨大なのではメリハリがつかず,長所を自ら打ち消してしまうことになる。また,敵キャラはクレイトスと戦うことが前提なので,動かせないほど巨大にしてしまうと,そもそもキャラクターとしての意味をなさない。というわけで,大きさについては何度もチェックが入るのだ。

ゴッド・オブ・ウォーIII ゴッド・オブ・ウォーIII
ゴッド・オブ・ウォーIII ゴッド・オブ・ウォーIII

 3Dでモデリングができると,実際にどのように動かすのかが決められる。敵キャラである以上,動き=攻撃/防御に直結するわけで,ここではアニメーターとコンバットデザイナーがペアになるという。しかも戦闘での敵キャラの動きが本作のキモになる部分なので,キャラクターごとにアニメーターとコンバットデザイナーがつくという徹底振りだ。

ゴッド・オブ・ウォーIII
 また,敵キャラに一定のダメージを与えると華麗なフィニッシュムーブが繰り出せる「CSアタック」についても,この工程で決められる。そもそもCSアタックは,割と連打だけでもサクサク進められる本作にアクセントをつけるために実装されたもの。そのまま普通に戦っていても敵を倒せるが,画面上に表示される「○」や「×」といった表示に合わせて対応したボタンを正確に押すことで,派手で残酷な攻撃が繰り出せる。CSアタックは,野球でいえばホームランやダイビングキャッチ,サッカーでいえばゴールシーン,バスケットボールでいえばスラムダンクといったように,とにかく派手で最大の見せ場にあたるものだけに,相当な時間を費やして動きを決めているという。過去の作品を遊んだ人の多くは,印象的なフィニッシュムーブの一つや二つは記憶に焼き付いているのではないだろうか。とにかく,それぐらいに強烈な印象を放つ動きなので,マンネリ化だけは避けなければならないことのようだ。

ゴッド・オブ・ウォーIII ゴッド・オブ・ウォーIII

 面白いのが,ここまでに紹介した内容はすべて,絶対に外せないルールのもとに決められているということ。それは通称「クレイトスルール」と呼ばれており,以下の四つが定められている。

  • クレイトスは絶対に笑わない
  • たとえ相手が巨大でもセンターポジションは譲らない。なぜならクレイトスは恐怖を感じないから
  • クレイトスは絶対に背中を地ベタにつけない。つけるときは死んだとき
  • クレイトスはつねに前へと進む。逃げるような動きは決して用意されない

ゴッド・オブ・ウォーIII

 クレイトスはゲームに出続ける主人公だけに,彼の動かし方をきっちりと踏まえた状態で敵キャラの大きさや動きを決めていかないと,パートごとに不整合が発生しやすい。そのために,このルールを定めてアニメーターに徹底しているのだという。もちろん,一人で作品を作っているのであれば,あえて明文化しなくても問題ないだろうが,プロジェクトが巨大になり分業化が進んでいる以上,基礎的なルールを決めて,徹底させる必要があるのだ。また,このルールは外注先をコントロールしやすくするために定められたものでもあるという。

 これらのことを踏まえ,ゲームバランスを考慮しつつ最終作業に移り,プレイヤーが理不尽に感じる攻撃などがないかといったチェックなど,細かい確認作業をコツコツと実施し,ゲームとして仕上げていく。
 レクチャーは1時間と決められていたので,おそらくかなり簡単に説明されたとは思うが,それでも気の遠くなるような作業の連続だったことが分かるだろう。

ゴッド・オブ・ウォーIII

 今回紹介した工程は,ゲームを遊ぶうえで知る必要はまったくない。だが,こういった過程を経て作られたものだと意識しながらゲームをプレイすれば,また違った発見があるかもしれない。とりあえず筆者は,クレイトスが本当に背中を地に着けることがないのかどうかが気になって仕方ない。もともと購入する予定ではあったが,本稿を書いている途中で,Amazonの「この商品を今日予約注文する」と書かれたボタンを押したのは,ここだけの秘密だ。
  • 関連タイトル:

    ゴッド・オブ・ウォーIII

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