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インディーズゲームの小部屋:Room#405「Broforce」
なんとなく車の情報サイトを眺めていたら,マイカーをカスタマイズしたい熱がかつてなく高まってきた筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第405回は,Devolver Digitalの「Broforce」を紹介する。本作は,ハリウッド映画に出てきそうな,さまざまなキャラクターを操作して,テロ組織を相手に派手なドンパチを繰り広げるという横スクロールアクションだ。まあ,お金はないんですけどね……。
この世に悪がはびこるとき,人々はBroforceを呼び求める。というわけで,プレイヤーは対テロ組織Broforceの一員となり,マッチョでアメリカンなブラザー達を操作して,世界中のテロ組織を撲滅していくことに。本作は,レトロ風味なドット絵で描かれた横スクロールアクションで,敵だろうとステージだろうと,とにかく何でもかんでも吹き飛ばして破壊できる,ハチャメチャな爽快感が魅力だ。
ゲームには,どこかで見たことがあるような,ないようなアメリカンなブラザー達が多数登場し,それぞれ個性的な武器を使って敵と戦う。例えば,いかにも戦場に単身で突っ込みそうな赤い鉢巻とタンクトップがトレードマークのブラザーはマシンガン,どこかの考古学者のようなブラザーは鞭,宇宙人がらみの事件を追っていそうな黒服のブラザーはレーザー銃といった具合だ。
これらのブラザー達は,弾数(または攻撃回数)無制限の通常攻撃と,使用回数が限られた特殊攻撃,そして近接攻撃が可能で,ゲームの目的は敵を蹴散らしながらステージを進み,テロの首謀者と思われる黒いスーツの男を倒してヘリで脱出すること。脱出時には,敵の拠点が大爆発する中,ヘリから投げ落とされた縄梯子に捕まって緊急離脱するという,いかにもアメリカンな演出が入る。また,ステージによっては最後に敵の大型ヘリや戦車が登場し,その場合はこれらを撃破するのが目的となる。
本作の大きな特徴は,ステージ開始時にどのブラザーが登場するかがランダムだという点。ステージの途中に捕らわれているブラザーを救出すると,そのブラザーと交代できるのだが,誰が捕まっているのかもランダムだ。ほとんどのブラザーはアホのような攻撃力を持っており,通常攻撃で見境なくステージを破壊できるほどだが,操作に癖のあるキャラもいるので,ボスの手前でうっかり苦手なブラザーと交代してしまうと,厳しい戦いになるだろう。
では,自分が得意なブラザーだけを助けていけばいいのかと言うと,必ずしもそうではない。本作では,ステージ開始時のライフが1つしかなく,ブラザーを救出するごとにライフが増える仕組みになっているので,基本的にはどんどん仲間を助け出していくほうがメリットが大きいのだ。
また,何度か書いているようにステージが破壊可能なのが本作のもう1つの特徴で,オーバースペック気味なブラザーの攻撃でどんどん地面を壊していけるのが気持ちいい。しかし,調子に乗って武器を乱射しまくると,足場が無くなって落下死したり,上から崩れ落ちてきたものに押し潰されたり,爆薬が入ったドラム缶の爆発に巻き込まれたりするので注意しよう。
とにもかくにも徹底的な爽快感を追求し,ハリウッドのアクション活劇をパロディした底抜けにおバカなノリが楽しい本作。ストレス解消にもぴったりな,頭を空っぽにして遊べるゲームなので,興味を持った人はぜひどうぞ。本作はオンラインもしくはローカルで,最大4人での協力/対戦プレイにも対応しているので,友達と一緒に遊ぶのも面白いだろう。そんな本作の製品版は,Steamにて1480円で発売中だ。
■「Broforce」公式サイト
http://www.broforcegame.com/- この記事のURL:
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