インディーズゲームの小部屋：Room＃235「The Adventures of Shuggy」

　ゾンビをチェーンソーで軽くひと捻りし終えたので，最近はもっぱら秋葉原で脱衣術の腕を磨いている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第235回は，Smudged Cat Gamesの「The Adventures of Shuggy」を紹介する。本作は，吸血鬼のShuggyを操作して，モンスターだらけの城に中に散らばる宝石を集めていくというアクションゲームだ。秋葉原。この街はすべてを許し，すべてを受け入れてくれる……って，脱衣は普通，許されないよね!?


　祖父から，巨大な城を相続したばかりの吸血鬼Shuggy。しかし，彼が城に向かってみると，城内はどこもかしこも，ゴブリンやグールやゾンビやロボットなどの魔物だらけになっていた。ぐぬぬ，こんな庶民共を自分の新居となる城にのさばらせておくわけにはいかない！　というわけで，Shuggyは城を走り回り，宝石を集めながら，ひと部屋ずつ魔物を追い出していくことに……。


　城内は，ダンジョン，ボイラー室，画廊，墓地，時計塔という5つのエリアに分かれており，全部で100以上の部屋がある。ゲームの目的は，モンスターやトラップをかわしながら，これらの部屋の中の宝石をすべて集めることだ。どの部屋から攻略するかは，ある程度自由に選べるようになっており，一度クリアした部屋に戻って，クリアタイムの短縮に挑戦することもできる。クリアタイムはオンラインランキングにも対応しているので，腕に覚えのある人は世界中のプレイヤーと競い合ってみるのもいいかもしれない。


　Shuggyは吸血鬼でありながら，虚弱体質なのか，モンスターやトラップに触れると一発で昇天してしまう。吸血鬼がそんなに簡単にやられてしまうとは情けないが，たぶん敵がうんと強いのだろう。そう思っておくしかない。また，祖父はなぜ，自分の城のあちこちに触れると死んでしまうような危ない仕掛けを施していたのかも謎だ。まあ，ちょっとしたサプライズということだろう。たぶん……。このほか，要所ではボス戦も用意されているのだが，武器を持たないShuggyは果たしてどう立ち向かうのか？　それはぜひ自分の目で確かめてほしい。


　基本的なルールは，すべての宝石を集めるだけと単純だが，部屋ごとにがらりと変わる多彩な仕掛けが用意されているのが本作の大きな特徴。それも，単純に新しいギミックが増えるというのではなく，部屋を丸ごとぐるっと回転させたり，過去の自分の分身と協力しながらスイッチを押したり，勝手に動くNPCを利用して宝石を取ったり，鳥のように空中を飛んだり，体の大きさを変化させたりと，部屋ごとにまるで別のゲームになったかのような感覚が味わえるのだ。


　それでいて操作方法は簡単で，どのステージでもW/A/S/Dで移動，Spaceバーでジャンプ，Enterキーで何かのアクションを起こすというもの。アクションの効果は，部屋を回転させたり，操作キャラを切り替えたりと部屋によって異なるが，とにかく何をするときもEnterキーを押せばいい。また，ゲームパッドでの操作にも対応している。一つ一つの部屋は小さめだが，なかなかにアクション性が高いので，ゲームパッドを持っている人にはそちらでのプレイをお勧めしたい。本作にはデモ版が用意されていないのが残念だが，製品版はSteamで9.99ドルにて発売中なので，興味を持った人はぜひどうぞ。

■「The Adventures of Shuggy」公式サイト

http://www.smudgedcat.com/shuggy.htm