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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第356回「嘘」
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印刷2015/11/19 18:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第356回「嘘」

画像集 No.001のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第356回「嘘」

著者近影
画像集 No.003のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第356回「嘘」
 人はをつきます。
 多くの人は,小さい頃に大人から「嘘は悪いこと」だと教えられます。

 でも実は私,大人になってから思うのよ。嘘をつくのは本当に悪いことなのだろうか? って。結局のところ,嘘なんて情報の一つなわけじゃない。誰かによって勝手に作り出された,事実とは違う情報。そう思うと,情報なんて毒にも薬にもなるわけだから,使い方によっては必ずしも悪いとは言い切れないんじゃないかなって。サンタクロースしかり,余命宣告しかり。
 要は,同じ嘘でも,善意があるか悪意があるか。それによって人を喜ばせる道具にもなるし,人を傷つける凶器にもなる。私の38年の経験則から言わせてもらえれば,一番人間を絶望させるのは誰かがついた嘘ではなく,目の前に立ちはだかる圧倒的かつ無機質な現実よね。
 で,何が言いたいかというと,私は今回嘘をつくことになるけど,ごめんねって話なのよ。ウン,簡単に言うと,先週予告した「プロ野球 ファミスタ リターンズ」に関して,今週は述べないっていうこと。悪意はない。まあ当然,善意もないけど。いや,単純に今週は原稿の〆切をダイナミックにぶっちぎってしまい,時間が無さ過ぎるんで,先週書こうと思っていたことを書くだけの余裕がない。だから,今週は嘘について書くことに決めたってわけ。


 繰り返すけど私,嘘をつくこと自体は必ずしも悪いことではないと思っているの。例えば他人を楽しませるための嘘ならば,なおさらね。「川口浩探検シリーズ」ってTV番組,知ってる人いるかしらね。あれをヤラセだと言ってしまうか,嘘か本当か分からないような事象を楽しむことができるか。そういうことなんだと思うの。これも私の持論なんだけど,エンターテイメントなんてどこかで嘘をつかなきゃいけない部分があるのよね。
 分かりやすくゲイムで例えると,ゲイムの定番中の定番である“剣と魔法の世界”なんてものは,それ自体が嘘なわけじゃない。でも,ゲイムが好きな人は,嘘の世界ではあるけれども,ちゃんと楽しめているでしょ。
 ギャルゲイも,あんな女の子は現実にはいないなんてこと,分かってる……あ……読んでるアンタは……大丈夫……よね? うんきっと大丈夫。分かっていて,そのうえで楽しんでいるわけ。それを「あんな女いねーよ」なんて一刀両断するのは,けっこうもったいない生き方をしてるなーって私は思っちゃうのよね。2次元キャラに興味がわかないという話なら分かる。それはもう自分の嗜好に合うか合わないか,単に好き嫌いの話だから。でも,いるかいないかなんて浅い次元で,そのエンターテイメントを否定するのはもったいない。現実には存在しない女の子に対して本気で一喜一憂できるのが,いわゆる“楽しみを見いだす能力”なんだと私は思うわ。

画像集 No.004のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第356回「嘘」
 いいじゃん。虚構の世界を好きになったって。それによって他人に迷惑をかけたりするのはけしからんことだけど。虚構の世界,つまり嘘こそがエンターテイメント。嘘を全力で楽しむのがエンターテイメントなんだと,私は考えているわ。
 逆に,エンターテイメントの提供者としては,顧客が乗れる嘘をうまくついてあげる必要があるんだと思う。ゲイムも,たぶんそう。提供者が作った仮想現実,いわゆる嘘の世界をいかに現実のように感じさせるか。嘘に対して責任を持って愚直に取り組むことこそが,要するにエンターテイメントの作り方なんだと思う。
 つまり面白いエンターテイメント作品を作ることができる人は,総じて嘘つきなんでしょうね。当然いい意味でね。

 えー。要するに,プロ野球 ファミスタ リターンズについて語ると宣言したくせに語らないという,私がついた嘘から生まれた今回の話題なんだけど,あまりにもアレなんでオススメだけは先にしてみるわ。面白いよ。ぶっちゃけ野球としてのリアリティはないゲイムなんだけど,それが良いのよね。ていうか,そもそもリアリティを追求していないのよ,このゲイム。野球のルールが分かる人で,かつリアリティがなくてもゲイムとして面白ければOK! って人は,ぜひプレイしてほしいわ。
 来週こそちゃんと説明するけども,作業が好きな人にとってはたまらなく面白い。けっこう好き嫌いの分かれるゲイムだとは思うけど,好きな人にはとてもいいゲイム。まあ,その辺も来週に。


 ってことで,今週は嘘をついた正当化ばかりを述べたところで勘弁してもらえまいか。プロ野球 ファミスタ リターンズについてスゲー面白いと思うところを,珍しく私なりに熱く語りますので。そんな感じで今週は一つ。ちなみに,来週も触れられない場合は,USO(未確認物体)の切り口から入ります。予想では,

「未確認飛行物体のことをUFOと呼ぶのは知ってるわよね? では,飛行しない未確認物体をなんと呼ぶか知ってる? USOって言うのよ」

という冒頭になろうかと。そうなるのかな? ならないのかな? 続きはまた来週。

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「ディアブロ III リーパー オブ ソウルズ アルティメット イービル エディション」「ウイニングイレブン 2016
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「不思議のクロニクル 振リ返リマセン勝ツマデハ
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「プロ野球 ファミスタ リターンズ
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,11月21日に富山・高岡エクール大会「Big House Arrow Hometown 2015」を,22日に広島県立広島産業会館東展示館「三本の夢2015」を,23日に愛知・豊橋市総合体育館第二競技場「ドラマティックええじゃないか2015」を開催します。ディーノ選手は今回の原稿を最後まで書いたあとで週末のスケジュールを思い出したらしく,「来週も危険かもしれないわ……」と青ざめていましたが,きっと大丈夫。

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