男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第140回「ボブ・サップに勝利したが……？」

著者近影

　まずはゲイムに何一つ関係ない話から。先週，ゲイム断ちをしたことについてこの連載で触れたんだけども，ゲイム断ちする原因というか目的でもあるボブ・サップ戦が先日行われまして！　見事勝利出来たわ！
　でも世間は冷たいもので！　めちゃくちゃデカい有名な外国の方に殺されるかもしれない目に遭って！　そして勝って家に帰ってきて！　一日中それこそ死んだように眠ったにもかかわらず！　その間の携帯電話に入っていたメッセージは，いくばくかの「面白かった」ってメールのみ！
　両親に至っては！　試合後に電話がかかってきたと思ったら，どうやら広島から車で来ていたらしく，「首都高に乗る方向が分からない」っていう質問だけで！　息子の命が危険にさらされてたってことに関してはとくに触れずじまい！　あとからもう一回電話かかってきて「今『とおくも』」ジャンクション」て。それ「しののめ」！　「東雲」って書いてしののめ！　まあ読めんわな。そしてまんまと高速に乗る方向間違えてやがるよ！　そのままそっち行ったらネズミの国に行っちゃうよ！

　そんなこんなで決死の思いでゲイム断ちしたにもかかわらず，意外と誰からも祝福されない感じだったわ。イヤ，別に褒められたいからプロレスをヤってるわけではないんだけれども。そして面白かったと感じてくれたのであれば，それこそが私がプロレスをヤってる一番の目的だから，それはそれで良かっんだたけれども。
　「勝っておめでとう」みたいなことを言ってくれる人はいなかったなぁ……同僚も含めて。イヤイヤ，言ってほしいわけではないんだけれども！　どうせ負けるって思われてたんだろうなぁ……だから勝敗には最初から興味なかったんだろうなぁ……。
　まあいいわ。試合の勝敗はさて置き，そして内容もさて置き，パワプロでいうところの「スキル『チームプレイ○』」が発動した試合をできた気はするので，自分的には良しとするわ。売れる売れないが，必ずしもエンタメクリエイターの評価に直結するわけではないように，勝ち負けが直接プロレスラーの評価につながるものでもないわけだしね。
　もちろん，売れることや勝つことを目指すのは最低条件だけど，その上で質の良いものを作ることこそが，クリエイターやプロレスラーのお仕事なのです。お金のことはそれ専門にヤってくれる人がいるだろうから，数字は責任のある人に任せるがよろし。
　なので，私は質にこだわってプロレスをヤってイキたいな。と，こう思っとるわけです。同じように，ゲイムも気になったらヤってみて，そのゲイムの面白い部分や売れている理由，逆にイマイチな部分や売れてない理由を，自分のクリエイトに役立てようと，そういう気持ちでいっぱいです！　だから，今後ともゲイプロレスラーがゲイムについて語る「男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ」，よろしくお願いしますね！

　……チッ！　なんとなくキレイにはまとめてみたけども，思いのほか文字数を稼げなかったわ。先週から今にかけてはゲイム断ちしてたから，当然のようにゲイムをヤってないわけで，そうなると今週の連載では何を書いていいのかまったく分からない……まさに……泥沼ッ！　嵌っている……すでに泥中，首まで崩壊路……！　せせらわらわれるギャンブルという魔性に……理ある故に無防備……ざわっ……ざわざわ……探せッ！　必死で探せッ……！　過去にプレイして，まだ連載に書いていないゲイムを……！　もしくは表面をなでた程度にしか触れていないゲイムを……！
　「龍が如く OF THE END」……？　いやダメだ，一回クリアしてもう一度，とある武器でプレイしてみたら楽しいってことくらいしか……自分的新情報がないッ！　しかも内容としては薄い……！　……まさに……泥沼ッ！
　イヤ……待てよ……では「L.A.ノワール」（PlayStation 3 / Xbox 360）……！　ダメだ！　これももう一度紹介したいが，あれからプレイしてねえ……！　しかも……若干忘れてる……もの凄く面白いってことは覚えているのに……！　10日間のゲイム断ちとは，こんなにも34歳ゲイレスラーの脳を蝕むものなのか……！　今私が思い出す脳内L.A.ノワールには，ボブ・サップが犯人として出てきやがる……！　そんなシーンはまったくなかったはずのに……！　記憶が……書き換えられてやがる……もはやアメリカって部分しか共通点は無いのに……まさに……泥沼ッ……！
　いっそ「大奥記」について書いてやろうか……ダメだ……！　いいゲイムだった記憶がまるでない……！　ロード時間さえ短ければ……！　もう少し続ける気も出ただろうに……！　そもそも……あのゲイムを……クリアしたヤツはいるのか……？　……まさに……泥沼ッ！　話にならねえっ……！　文字通り，連載の話にならねえっ……！
　ダメだ……もうやめてしまおうか……いや待て……！　お前らは今置かれている状況の急がわかってない……火の手はもう足を焼いてんだよっ……！　時間が押し迫った今，オレ達に後ろ向きの決断など許されないこの状況で「やめようか」なんていう発言は寝言同然。前しかねえんだっ……！　突っ走って……その先にある亀裂を飛び越えるしかねえっ……！　退路なんかもうねえんだよっ……！
　そう……過去にヤったゲイムじゃなく……これから発売されるゲイムについて語ればいいんだ……！　ククク……こんな簡単なことにここまで追いつめられなきゃ気が付かねえんだから，本当に愚図でどうしようもねえ……！
　でも気が付いた……遅まきながら気が付いたんだ……まずは……PlayStation 3版「アイドルマスター2」について……ダメだ……！　そもそも「アイドルマスター」をプレイしていない……！　しかもそれほど……興味がない……！　話題としてここに触れていれば，多くの読者をひきつけることができたかもしれないのに……残念ながら興味がない……！　致命的に……！　アイドルにも……アニメ絵にも……声優さんにも……！　まさに……泥沼ッ……！　本当に……泥沼……！
　探せ……！　前作をプレイしていて，それでいて数字を持っているゲイムを……「NEWラブプラス」これはどうだ……！　けっこうプレイした……いける！　……救いの光……！　しかし……！　「ラブプラス」はひととおりプレイしたが……「ラブプラス＋」はプレイしていない……！　なぜだ！　なぜ私はあの時プレイしなかったんだ……！　……迂闊……！　気付いたら愛花の髪形が変わっていた……！　それに気付いたのはまあまあ最近……！　この程度の私がNEWラブプラスを語るなど……笑止っ……！
　結局私は，数字を持っているゲイムを語ることが出来ないのか……！　そんな私が，数字を持っているゲイムのファン第一人者を自称する野望など……持ってはならないというのか……私の野望が……野望……？
　「機動戦士ガンダム 新ギレンの野望」これはどうだ……？　これは……毎作品めちゃくちゃプレイしてる……！　そして8月25日に発売……！　これだ……！　まさに……天啓……！　「機動戦士ガンダム」のゲイムはあまりプレイしない私だけど……ギレンの野望シリーズだけは毎回欠かさずプレイしている……！
　なぜかと言えば……！　坊やだからさ……！　……馬鹿野郎……！　せっかく賭博黙示録でまとめているのに……余計な要素を入れるな私……！　ともかく……！　私がこのシリーズが好きな理由は……！　けっこうヘビーなシミュレーションゲイムだから……！　原作の面白さと……シミュレーションゲイムとしての面白さが高いレベルで融合しているから……だから好きなの……どうやら今作は，パイロット，司令官，総帥といった三つの立場でプレイできるみたいだけど……これが一体どういう面白さを演出するのか……本当に楽しみだわ……。ただ，個人的な希望を言えば……今までのシリーズのプレイ方法に当たる総帥シナリオ，これが一番パワーアップしててほしいわ……なぜなら，今までのシリーズファンは，今作でいうところの総帥プレイが好きでシリーズのファンになったわけ……だから，総帥シナリオが順調にパワーアップしていれば，それだけでシリーズファンは安心できると思うの……それ＋αとして，パイロットと司令官で新たな遊びを提供してほしい，と……こう思うわけであります……！　……なので……！　新ギレンの野望はひとまず楽しみにしています……！

　よし！　粘り切った！　今週も何とかゲイムについて語れたわよ！　とはいえ，やっつけではなく，実際に新ギレンの野望には本当に期待してるの。というのも，シミュレーションゲイムっていうジャンル自体，売り上げ面で苦戦しがちじゃない。それも，戦略のような硬派なモノはとくに。
　でも，売れにくい一方で，私のように硬派なシミュレーション好きも実際には存在する。だから，ここは新ギレンの野望にはドカンと一発頑張ってもらって，この辺のジャンルも死んでないってことを見せつけてほしいのよ。
　なので，売れてほしいし内容も素晴らしいものになってほしい。クリエイターと，クリエイターが作ったものを数字に変える役割の人には本当に期待しております，というメッセージと共に今週はお開きとさせていただきます。……また……来週……！

今週のハマりゲイム
（文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム）
ゲイム断ちのためお休み

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ 本文でも触れたとおり，ディーノ選手は先週末，両国国技館でボブ・サップ戦に勝利。会場中でサップ選手にカミングアウトさせるという事態まで引き起こしました。とはいえ戦士に休息はありません。ディーノ選手が所属するDDTプロレスでは，7月29日（金），新木場1st.Ringで「NON-FIX 7.29」を開催します。が，「正直……燃え尽き症候群っていうのかしら？　自分でもびびっちゃうぐらい抜け殻で，当日のことを何も考えられないのよ」だそうです。でもまあ，当日は何とかするんでしょうね。だって，プロレスラーだもの。