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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第132回「大人になるということ」
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印刷2011/06/02 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第132回「大人になるということ」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第132回「大人になるということ」

5月5日に開催された「ブシロードレスリング」では,故・橋本真也氏の忘れ形見,橋本大地選手(ZERO1)が「地獄の魔術」の餌食に……
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第132回「大人になるということ」
 私はゲイレスラー,男色ディーノ。人は私を,「地獄の魔術師」(ヘルズマジシャン)と呼びます。私はプロレスのリングで,何人もの若手選手を大人にしてまいりました。試合後に団体関係者によく言われるのですよ。「あいつ,初めてのキスですよきっと」と。
 ああ,言い忘れておりました。先ほども言いましたように,私はゲイレスラーでしてね。「地獄の魔術」(ヘルズマジック)の使い手なのですよ。
 手品奇術魔術とは,視覚の盲点をつき心理の裏をかくこと。それを殺人技として完成させ,もはや芸術とまで呼ばれるのがこの地獄の魔術(ヘルズマジック)です。要するに,リング上で対戦相手の唇や股間を狙うことなんですけれども。何せ私,ゲイなんでね。
 私が対戦相手にキスをするということは,対戦相手からしてみるとキスをされてしまうことであります。私は今まで幾度となく,それこそ挨拶のようにキスをしてきているわけですが,当然相手にそんな文化はありません。
 なので,ちょっと引っ込み思案な性格の選手や,デビューしたての若者の中には,今まで接吻をしたことがない人もいるわけです。それが,私と対戦することによって,大人の階段を登るシンデレラになってしまうことも,現実問題としてあるわけです。
 まあ,プロレスラーの8割はゲイだというのが私の持論ですから,遅かれ早かれこうなってしまうのです。だったら私が嫌われ役を演じ,彼らの可能性という名の扉を開いてあげるというのも,業界への貢献の一つではないでしょうか。この点において,私には一切の曇りもやましいこともございません。
 ただただ,業界のためにできることを私なりに模索した結果が,若者の迷いをふっ切らせてあげることだったのです。極論すると,私が若手プロレスラーを目覚めさせることで,プロレスラーによる性犯罪を抑えているという側面もあるのです。

 さて,私は先ほど「大人にした」と表現いたしました。でも,これってよく使われる言葉でありながら,非常にあいまいな表現でもあります。「大人になる」というのは,具体的にどういうことなのでしょうか?
 今の日本だと,成人式を迎えると大人になる,というのが一般的なところでしょうか。しかしながら,成人式の前日と成人式の当日で何かが変わるわけではありません。成人式というのは,あくまで画一的な暫定基準です。
 では,何をもってして人は「大人になる」のでしょうか。色んな視点があるでしょう。それこそ,はじめてのチュウきみとチュウしたとき,大人になったととることもできますし,もっと性的に進んだとき,大人になったと考えることもできるでしょう。人類の生物学的には,それも間違いではないかもしれません。
 しかし,私個人といたしましては,自分で自分の生活を支えることが出来るようになって,初めて「大人になった」と言えるのではないかと考えています。要するに,お金ですね。

著者近影
画像集#003のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第132回「大人になるということ」
 で,ここからようやくゲイムの話になるのですが,私,最近カードゲイムに興味が出てきたのですよ。ことの発端は1か月ほど前,「ブシロードレスリング」というプロレスの興行に私が出た時にさかのぼります(関連記事)。
 そういえばブシロードは,昨年のTGSでも4Gamerブースの真ん前にどでかいスペースをとってイベントを行っていて,この不況の中でも売り上げを伸ばして勢いがあるんだなぁという印象を受けました。でも,ゲイム好きではあるものの,ゲイム業界の動向に詳しくはない私は,ブシロードを代表するゲイムが頭の中に浮かんでこないのです。
 そんな状態でブシロードレスリングに出場したところ,私の目の前には私のプロレス人生で見たことのない光景が繰り広げられていました。なんと,会場は明らかにプロレスファンではない客層の方々で,見事に埋め尽くされているではありませんか。
 プロレス団体でも最近はなかなか埋めることが出来ない後楽園ホールを,いとも簡単に埋め尽くしてしまうブシロードブランド。まあ,厳密には声優さんがお目当ての方が多かったのかもしれませんが,それにしても後楽園ホールが埋まっていたこと,そして満員のお客さんの熱狂的な……というかむしろ狂的な熱に侵されたようなテンションには圧倒されました。
 で,こんなに大勢の人を狂わせるブシロードのカードゲイムとは一体何なんだろう? と興味が沸いてきた。こういうことなのです。それで,買ってみたのですよカードゲイムを。コンビニに売ってるって重要ですね。興味が沸いたときに,専門店に行かなくてもコンビニで買えるっていうのは,私のような超初心者にはとっつきやすいのですよ。一袋200円ちょっとで買えちゃいますし。

 てなわけで買っちゃいました。「デュエル・マスターズ」ってやつ。ここまでブシロードブシロードって言っておいてアレなんですが,デュエル・マスターズはどうやら,タカラトミーの商品らしいんです。
 もしこれで,熱烈なブシロードファンの方に文句を言われたとしてもですね,私は言ってやりますよ。知ったことか! と。そんなもんね,超初心者の私に区別なんてつくわけないんですよ。たぶん私ね,ブシロードレスリングの時に聞いて耳に残っていた「ヴァンガード」と,「デュエル・マスターズ」を混同していたらしいんです。自分でも分かってるんですよ。空耳にすらなってないことに。
 昔,母親がPCエンジンだろうがセガ・マークIIIだろうが,どれこれ構わず「ファミコン」と呼んでいましたが,それと一緒ですよ。だから遺伝です。DNAです。だってDNAの全貌について,ほとんど解明されてないんですよ? そんなもん間違えるっちゅうねん!

 逆に言うとね,あんたらはプロレスについて詳しくないでしょうよ? DDTって言っても分かんないでしょ,どうせ。でも別に私は怒らないよ。仮に私に興味を持った人がプロレスを見に行ったら,その団体がLLPWでも。私は出ないけど神取 忍選手が出るよLLPW。そして共通点は団体名がアルファベットってだけで,そもそも男子プロレスと女子プロレス間違えてるよ。なので,ブシロードファンはキレないでいただきたいものです。次こそちゃんと見かけたら買いますので。

 それにしても,カードっていうのはテンションが上がりますな。何が入っているか分からないっていうドキドキ感は,今も昔も変わらないものです。この健全なギャンブル性だけで,すでにゲイムとして成り立っているのです。だから,買って開けたはいいが,そもそもルールが分からない,っていうのもまた一興。買った時点でもう元は取っているのです。
 大人になるということ,それはすなわち,自分が管理できるお金が増えることだと私は思うのです。ルールが分からないのに,そして一緒に遊ぶ相手がいないのに,よく分からないドキドキ感のためだけにお金を投入できてしまう,それが大人の力なのです。お金の勢いに任せて大量に購入するいわゆる「大人買い」する気持ちも,少し分かる気がします。ムキになる人はなるよコレ。そしてきっと私も,ムキになるタイプです。

 そんなこんなで今週は,「ブシロードレスリングから転じてトレーディングカードゲイムに興味を持って,ブシロード産ではないカードゲイムを買ってしまった」という2行で済むことを長々とお話しするために,「カード」「大人」というキーワードから男爵口調でお届けしたわけですが。
 イヤ,本当に世の中にはゲイムがあふれているのですね。最近,地方への巡業が多いので,ついに携帯電話のゲイムにも手を出したのですが,そこで色々と今ゲイム業界が抱えている問題がゲイマー視点で見えた気がするのです。そこら辺のことはまた来週にでも。
 こ……今度ばかりはタネはありません。本当にさよならです。男塾万歳!

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「El Shaddai ASCENSION OF THE METATRON
ニンテンドー3DS:「プロ野球 ファミスタ2011
PSP:「三國志IX with パワーアップキット
Wii:「Wii Fit」
Xbox 360:……

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手の今週末は大忙し。6月4日(土)はDDTの新木場1st.Ring大会「NON-FIX 〜6.4〜」,翌5日(日)はユニオンプロレスの富山大会「ユニオンプロレスって富山県人がたくさん出るんだぜ 2011」と,連戦です。「試合が続くのは本業だからまあ仕方ないんだけど,移動のバスがしんどいのよね。『パタポン 3』を無くした今,何で遊べばいいのかと……。積みゲイでも消化するしかないのかしら」とぼやいていました。来週のこの連載は,たぶんそのあたりのお話になるんじゃないかと思われます。
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