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「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
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印刷2008/05/12 23:15

インタビュー

「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】

画像集#002のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
 カプコンの「モンスターハンター フロンティア オンライン」(以下,MHF)において,1月30日に実装されたシーズン2.0に続き,去る4月23日に大型アップデート「シーズン2.5“狩人たちの祭典”」(以下,シーズン2.5)が実施された。

 シーズン2.5は,従来の“亜種”モンスターより大胆なアレンジが施された新モンスター「エスピナス亜種」,ミニゲーム的な要素を持つマイトレの「アイルー広場」をはじめ,コンシューマ版のモンスターハンターシリーズとは異なる独自色を前面に押し出してきたアップデートといえる。また,サーバー単位でのイベント「狩人祭」も実施され,オンラインゲーム“らしさ”がより強く打ち出されてきた感もある。
 とはいえ,シーズン2.5で実装された要素の中には,アイルー広場のように要素を一通り体験するには2か月以上かかったり,変種モンスターの肉質のように正確なデータとして把握できないものがあったりと,その全貌を把握するのは難しい。

 それならば直接根掘り葉掘り聞いてしまえということで,カプコンのMHF運営プロデューサーである杉浦一徳氏に,シーズン2.5についていろいろと話を聞いてきた。プレイヤー間でさまざまな憶測もとびかっているシーズン2.5の新要素の“真実”が明らかになったので,ぜひ目を通してほしい。なお,色々と聞きすぎたせいかインタビューが長時間にわたり,かなりのボリュームになってしまった。そのため,インタビューを前後編の2部構成で掲載させていただく点は,あらかじめご了承いただきたい。

 インタビューの後編は,明日(5月13日)にアップ予定。近い将来の展開,そして本インタビューが初出となる爆弾発言(?)もいくつかあるので,プレイヤーは後編もお見逃しなく。

「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:
シーズン2.5の全貌と今後の展開【後編】


大胆なアレンジを重視したエスピナス亜種と
変種モンスターについて


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずはシーズン2.5の新モンスターであるエスピナス亜種についてお聞きします。プレイヤーの反応はどうでしょうか?

「モンスターハンター フロンティア オンライン」運営プロデューサー 杉浦一徳氏
画像集#001のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦一徳氏(以下,杉浦氏):
 実装されてからまだ日が浅いので,もう少し経つと状況が変わるかもしれませんが,お問い合わせでの目立ったご意見はまだあまりありません。MHFの場合,アップデートがお客様に好評だとお問い合わせが来ないという傾向があるので,皆さん一生懸命遊んでくださっているのかなあと思っています。

4Gamer:
 かなり手強いですよね。普通のエスピナスと同じ感覚で行ったらこてんぱんにされました(笑)。

杉浦氏:
 お客様のブログもよく拝見しているのですが,「まず一回やられた。でも面白いから頑張ってみる」といったような感じで書いていただいていることが多く,嬉しい限りです。エスピナス亜種は手強いモンスターではありますが,おおむね好感触を持っていただいているんじゃないかと感じています。

4Gamer:
 何度か試行錯誤をしつつプレイしていると,次第に攻略の糸口が見えてきて,「ああ,やっぱりモンスターハンターのモンスターなんだ」と安心する面もあるというか。そういう意味では個人的に攻略のしがいがあるモンスターだと思います。残念なのがフィールドですね。塔を登る道のりが長いのはなんとかしてほしいです。

杉浦氏:
 確かに,塔を登るまでが長いというご意見はいただいていますので,検討させていただきます。

4Gamer:
 ところでエスピナス亜種ですが,地面に叩きつけて大爆発するブレスや“溜めタックル”といった新しいモーションが入って,かなり大胆なアレンジが施されましたね。

画像集#003のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦氏:
 ええ,もうこれくらいやらないと,お客様から評価していただけないだろうということで企画を練りこみました。おかげ様で今回いい反応をいただいているようなので,今後も亜種に関してはなるべくアレンジを加える方向で考えています。
 まだ具体的には話せませんが,単に見た目だけではない仕掛けも考えています。例えばエスピナスで使った二面性を発展させたようなものだったり,特徴的な攻撃をまったく別のものに変更してみたりとか。いろいろ工夫して,最終的にうまく出せるよう,試行錯誤しているところです。
 開発チームもそのあたりのバランスといいますか,お客様の好みをつかめてきたようなので,シーズン3.0で登場する新モンスターでは,そういう部分をさらに活かせるといいなあと考えています。

4Gamer:
 お,新モンスターの話も聞けるんですか?

杉浦氏:
 いえ,今お話しできるのはここまでです(笑)。時機を見ておいおい発表していきますので,楽しみにお待ちください。

MHFのモンスターは,モンスターに与えるダメージ率が部位(頭/腹/足など)と武器種(斬/打/弾)によって異なり,それを通称“肉質”と呼んでいる。HR100以上で戦える変種モンスターは,見た目は同じだが肉質が異なっている
画像集#004のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
4Gamer:
 うーん,残念。シーズン3.0は確か7月実装予定でしたね。新モンスターの発表を楽しみに待ちたいと思います。
 では次に,ハンターランク100以上の要素である変種モンスターについてお聞きします。3月5日のリファインアップデートに続いて,今回また肉質と弱点属性が変更されましたよね。インターバルがかなり短かった気がするのですが,なぜでしょう?

杉浦氏:
 ストレートにいってしまうと,お客様の評判がよくなかったからです。シーズン2.0で実装したときは,従来のモンスターと大差ないというご意見が多かったんです。それを受けて3月5日のリファインアップデートで一度変更したのですが,今度は主に剣士でプレイされている方からガンナー有利で面白みがないというご指摘をいただきました。

4Gamer:
 確かにガンナー限定のパーティ募集も多かった気はします。個人的には,あれはあれで面白かった気もするんですけどね。
 今回の肉質変更で,剣士でも以前より攻略しやすくなった気はしますが,弱点部位/属性は分かりにくくなりました。ちょっとプレイしただけでは見当もつかないです。

杉浦氏:
 開発側で検討して,肉質だけでなく部位によって弱点属性を変えるなど,いろいろ仕込んでいます。パーティメンバー全員が同じ属性で同じ種類の武器を持っていくよりは,いろんな武器で挑戦していただきたいというのがその理由です。上手な人なら特定の武器で弱点だけを狙うというプレイもできると思いますので,そこを面白いと感じていただけるといいなあと考えています。

4Gamer:
 確かに,どの武器でどこを攻撃すればいいのかとか,どの属性が効果的なのかとか,今はプレイヤーが試行錯誤したり情報交換したりしている段階ですね。

杉浦氏:
 変種モンスターについては,今までとはちょっと遊び方を変えることが必要だろうと考えていました。新しいモーションを追加してほしいといったご要望をお客様からいただいています。それを踏まえて,限られた開発期間の中で効果的な内容を念頭に置いた結果が,現在の肉質と弱点属性です。もちろん,ご意見ご感想をいただければ,それを今後の検討材料とさせていただきます。

4Gamer:
 ちなみに,モーションを追加するのは難しいのでしょうか?

杉浦氏:
 ええ。新モーションの追加となると,対象となるモンスターと登場するフィールドすべての検証が必要になるので,相当の時間がかかってしまいます。今後シーズン3.0,シーズン4.0とアップデートを重ねていくことを考えると,現在は優先順位的に下げざるを得ない状況です。

4Gamer:
 先ほど話に出た弱点属性についてですが,シーズン2.5の事前情報で,「無属性武器が有利となることも…?」というのがありましたよね。あれはどういう意味なのでしょうか? 
 無属性有利という言葉を深読みすると,属性ダメージの逆で,特定の属性だと同じ攻撃力の無属性武器より総ダメージ量が減るのではないかとも考えられるのですが。

画像集#005のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦氏:
 はい,攻撃を当てる部位によってはそうなります。先ほどお話ししたように,変種については各部位ごとに弱点属性を変更しています。その変更の中には「ある属性に対して極端に強い部位」という新要素も含まれています。
 たとえば,雷属性の武器でモンスターを攻撃する場合,雷に弱い部位を正確に狙うことができれば従来通り効果的です。しかし,同じモンスターに雷に強い部位がある場合,そこに当たった攻撃は同じ攻撃力の無属性武器よりも弱くなります。これにより,属性武器で弱点を正確に狙ったり,属性を気にせずに無属性武器で手数を稼いだりなど,狩り方に幅を持たせています。

4Gamer:
 なるほど。弱点属性が分からなければ属性ありなしにかかわらず基本攻撃力が高い武器,弱点属性が分かってそこを狙えるならそれに適した武器を使えばいいんですね。とはいえ,MHFのゲームシステム的に,肉質や弱点属性を把握するのは難しいですよね。これらを公式サイトで公開する予定などはありませんか? 

杉浦氏:
 肉質や弱点属性を探ったり情報交換したりする楽しみをプレイヤーに残しておきたいので,公開の予定はありません。これについては運営も開発も意見は一致しています。ただ,今の話のように「無属性武器オンリー」というような状況になってしまうのは心外ですから,運営レポートなどでなにかしらの告知をあらためて出したいと思います。

4Gamer:
 そういえば第41回の運営レポートで,変種モンスターにSP武器だと有利になるというような情報がありましたが,どのようなものになるのでしょうか?

画像集#009のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦氏:
 運営レポートでもお伝えしたとおり,変種に対してSP武器を使うと追加ダメージが発生するという方向で開発を進めています。具体的にどのような形になるか,実装はいつ頃になるかなどは,もう少ししたら発表できるかと思います。

4Gamer:
 現時点だと,武器スロットがない分SP武器の存在感が薄くなってしまっている気がするので,個人的にも期待しています。
 変種モンスターについてあと一つだけ聞かせてください。シーズン2.5で,変種モンスターが一気に6種類追加されました。全部かと思ったらゲリョスなどまだ変種が登場していないものがあります。これは何か問題でも発生しているのでしょうか?

杉浦氏:
 単純に優先順位の問題で,いずれ登場します。決してゲリョスやドスファンゴを忘れているとかそういうことではないのでご安心ください(笑)。
 また,これは私個人の考えなのですが,変種を一気に実装してしまうと,それだけプレイヤーの皆さんのターゲットがバラけてしまい,クエストメンバーが集まりづらくなるという心配もあります。 今まではアップデートのボリュームを重視してどんどん増やしていく方向でしたが,今後は少し抑え目にして,様子を見ながら少しずつ実装していこうかなと考えています。

画像集#006のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】 画像集#007のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】

ハンターランク100ですべての要素を楽しめるようにした理由とは


4Gamer:
 ハンターランクについてなんですが,シーズン2.0ではHR199までの開放でしたが,シーズン2.5では一気にHR999まで開放されました。ずいぶんと思い切った気もするのですが,どのような意図があるのでしょうか?

杉浦氏:
 HR999は極端すぎるという意見も,もちろんありました。それこそHR300,HR500まで開放するといった案も出ましたが,今のMHFだと,HR開放を制限する理由がないんですよ。

4Gamer:
 といいますと?

杉浦氏:
 多くのオンラインゲームでは,レベルキャップを設定して何かコンテンツを増やすタイミングで開放していますよね。でもMHFでは,HR100を超えればすべてのコンテンツが楽しめるようになっています。シーズン2.0でHR199まで開放済みなので,基本的にはHRをどこまで開放しても同じなんですね。

4Gamer:
 第42回の運営レポートにも書いてありましたが,HR200,HR300といったHR制限のあるクエストの予定もないんですよね?

画像集#008のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦氏:
 そうですね。今後HR500や999といった特別なタイミングで何かイベントを仕込む可能性は否定できませんが,当面はこの方向でいくという形で落ち着いています。
 なぜそうなっているのかといえば,MHFではHRが離れている人同士でも一緒に遊べるというメリットがあるので,それを大事にしたいからです。もちろん,現在のシステムでもHR帯による制限はあるのですが,HR200以上,HR300以上にならないと遊べないコンテンツを追加すると,HR帯での分散化がさらに進んでしまいます。違うHR帯でも一緒に遊べるというメリットを潰してしまっては元も子もないです。

4Gamer:
 確かに,MHFではHRが上がったら低HR帯のモンスターに用がなくなるというわけではないですし,HR問わずに一緒にモンスターを狩るという状況が生まれやすいですね。また,高HRプレイヤーが低HRに合わせた装備にすれば,同じ条件で楽しむことも可能ですし。
 でも,HR100を超えればすべてのコンテンツを楽しめるということは,裏を返せばHR199以上に上げる必要もないということになりますよね。マイトレポイントが10ポイントもらえるくらいで,新しく実装された“試練”を受ける必要もないというか。

杉浦氏:
 それについてはもちろん仕掛けを検討しています。まだお話しできませんが,HRを上げておくと後々いいことがあるかもしれません,とだけ言っておきます(笑)。

4Gamer:
 そうなんですか? HR100を超えたらもう上げなくてもいいかなとも思ってたんですが,やっぱり上げておくことにします(笑)。
 ハンターランクの話題が出たので,シーズン2.5で実装された試練についてお聞きします。HR100になるため,またそれ以降200,300とHRの百の位を上げるためには,試練をクリアしないといけなくなりました。なぜ導入したのでしょうか?

画像集#011のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦氏:
 MHFのさまざまな独自要素はHR100から始まりますし,お客様の中には,HR100から始めさせてほしいという方もいらっしゃるほどです。それくらいHR100というのは,MHFで特別な意味を持っています。
 HR50までは公式狩猟試験という形のハードルがあり,それをクリアすることでMHFの世界が広がるようになっています。HR100でも試練のようなハードルが必要だろうという考えに至り,シーズン2.0のHR開放から遅れての実装となって申し訳ないのですが,HR100での試練を入れさせていただきました。

4Gamer:
 では,試練がこういった形になった意図を教えてもらえますか? 「指定のモンスターを討伐する」のならプレイヤースキルの指標としての位置付けだと理解できますが,Zeny(ゲーム内通貨)を払ってクリアする方法もありますよね。

画像集#012のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦氏:
 第42回の運営レポートでも発表していますが,今回試練を導入するにあたって,まずMHFでHRをどういう位置付けにするかという議論がありました。そこでは,HRがそのままプレイヤースキルに繋がるわけではないという結論に達したんです。現在のところ,HRを上げることはやり込み要素の一つという認識ですね。
 そう考えた場合,ソロでモンスターを倒す試練だけでは,プレイヤースキルを重視した内容にしかなりません。「アクションゲームが苦手な方は,上手くならない限りHR100以上の要素を楽しめません」では,オンラインゲームのやり込み要素として一方通行なものになってしまいます。
 そこで,Zenyで解決するというストレートな選択肢もあえて用意しました。また,ランク3以上の猟団に所属していれば,黒貨を買って少し安く済ませられるようになっています。つまり,一つの選択肢だけ用意するという遊び方ではなく,複数の選択肢を用意することで自分に合った方法を選んでいただきたい,という趣旨なんです。

4Gamer:
 なるほど。ただ,MHFでは公式狩猟大会のようなプレイヤースキルを競うイベントも実施されています。プレイヤースキルの高さを証明する何かしらの尺度がほしいという意見もあったりしませんか?

杉浦氏:
 そういったご意見もいただいています。時期は未定ですが,別の方向で考えています。アイデアレベルですが,たとえばすべての武器を使って特定のクエストをクリアしたり,タイムアタックでいい成績を修めたりすると,装備アイテムや称号がもらえるといった感じです。そういったものを用意することで,「持ってないからダメ」という減点評価ではなく,「持っているからあの人はすごい」という加点評価で実現していきたいですね。
 そうはいっても,その手のシステムを導入すると,「○○ない人お断り」のような風潮が出てくることもあるかとは思います。そこを何とかするのは運営チームの腕の見せ所なので,今後の検討課題ですね。

4Gamer:
 そういった武器や装備などの指定に関するトラブルというか苦情は多いんでしょうか?

杉浦氏:
 いろんな価値観の方が一緒に遊んでいるのがオンラインゲームですから,どうしてもそういったトラブルは避けられないですね。プレイヤースキルの高い方と低い方が一緒になった場合などに,できるだけお互いが傷つけあわずに済む方法を日々模索しています。その一例として,求人区の募集文もいろいろ考えているんですが。

4Gamer:
 アップデートの都度,募集文がいろいろ変わってますよね。追加されたり削除されたり,一度削除されたものが復活していたり。先日はそのものずばりプレイヤーから募集をしていましたよね。

杉浦氏:
 ええ。やはりプレイヤーの皆さんが使いやすくするのが第一ですから。募集文は現状では一つしか選べないのですが,今は二つを組み合わせて表示できないかといった方法も考えています。

4Gamer:
 自由に文章を作れるようにするというのも案としてはありますが,これはまた別のトラブルの原因にもなりかねませんし,難しいところですよね。

※現在,シーズン3.0での導入に向けて準備中とのこと。

「アイルー広場」実装で期待感の高まる「マイトレ」の今後


画像集#010のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
4Gamer:
 それでは次に,マイトレについてお聞きしたいと思います。アイルー広場の実装で,マイトレもグッと今後の期待度が増しましたね。

杉浦氏:
 そうですね。シーズン2.5以前は本当にちょっとしかお見せできていなかったので,ようやく2段目を披露できてよかったというところです。

4Gamer:
 アイルー広場の機能について,もう少し詳しく教えてもらえますか? 何しろ全部揃えるのに大量のマイトレポイントが必要なので,現状では全要素を利用可能なプレイヤーは一人もいないわけですから。

杉浦氏:
 それぞれの主要なポイントを挙げますと,「調合屋」は新アイテム「健康飲料」を作るためにあります。その素材は「雑貨屋」で売っています。最後の「飲み屋」に関しては……ちょっと秘密なんです(笑)。

4Gamer:
 予想では,マイトレを訪れるアイルー達の評価と関係あるのかと。評価が高まると売上も上がるとか,そういう相関関係がありそうな気もしますが。

杉浦氏:
 確かにテストサーバでプレイしていたときに,ある拡張を行ったら急にマイトレが変化したので,何かが起きるのかもしれません。そのあたりは,拡張してみてからのお楽しみということで。

4Gamer:
 明確な答えは教えてもらえませんか……。拡張するにしても,アイルー広場をはじめマイトレの要素を増やすには,なにをやるにしても30ポイント必要ですよね。たとえば,アイルーを1匹雇って,店を1軒建てるには合計60ポイント必要ですから,これからやろうとすると最短でも1か月かかる計算になります。この点についてプレイヤーの反応はどんな感じですか? アイルーの雇用枠一つくらいは最初から使えるようにして欲しいとかありそうですが。

画像集#013のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
杉浦氏:
 実は,マイトレはまだ全体の4割くらいしかできていません。全体像と実装スケジュールが具体的に見えてくればポイントの調整などもできますが,全体像が見えてない状態でポイントの調整を行ってしまうと,マイトレ全体のバランスが崩れてしまいます。シーズン3.0以降,マイトレの次の段階が実装されれば,ある程度目処は立ちそうなので,申し訳ないですが,当面は現状のままになります。
 ただ,2か月近く何もできないのは変とか,アイルーはもっと少ないポイントでスカウトできるようにしてほしいなどさまざまなご意見をいただいてます。今はまだ詳しく話せませんが,将来的に救済策を用意しようと考えています。マイトレポイントについては,別の手段でも入手できるようにする予定なので,もうしばらくお待ちください。ちなみに,シーズン3.0以降は有料プレイヤーの方しか入手できなくなります。

4Gamer:
 あれ,そうなんですか? マイトレには,休止プレイヤーがログインするきっかけ作りとしての意味もあるのかと思っていました。

杉浦氏:
 そういう考え方もあります。本来「マイハウス」以外の「マイ」シリーズである「マイギャラリー」「マイガーデン」「マイトレ」は,ハンターライフコース用のコンテンツなんです。ただし,導入してからしばらくの期間は,お試しいただくという意味で,今はトライアルコースでも「マイトレ」が利用できる形になっているというのが実情です。

4Gamer:
 それにしても,アイテムが買えたり調合ができたりと,実利的なメリットのあるアイルー広場の登場で,プーギーが一気に影が薄くなってしまいましたね。結局,マイトレにおけるプーギーの効果は何なのでしょう?

杉浦氏:
 撫でて喜ぶと,食事をあげられる回数が増えるんです。それと身体のサイズを変えたり,色を変えたりする機会が増えます。

4Gamer:
 じゃあ完全に愛玩用というか,見て楽しむだけなんですか?

杉浦氏:
 今のところはそうです。MHFには猟団プーギーもいるので,同様の機能を持たせるというわけにはいかないんです。マイトレプーギーについては,品評会システムなどを導入しようとか,いろいろ構想はあるのですが,今はマイトレ全体の完成が優先事項なので,機能追加はちょっと先の話になってしまいます。

画像集#014のサムネイル/「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:シーズン2.5の全貌と今後の展開【前編】
4Gamer:
 そういえば,マイトレ管理人の服はどうでしょう? シーズン2.5では追加はありませんでしたが,今後バリエーションは増えるのでしょうか?

杉浦氏:
 アップデートのタイミングというか,季節に合わせて実装するという形です。もちろん,夏服も秋服もご用意する予定です。

4Gamer:
 せっかくプレゼントしても,なかなか着てくれないのが困りものです(笑)。

杉浦氏:
 思い通りにいかない,というところがMHF開発チームのこだわりとして受け止めていただけると嬉しいです。そんなの嫌だ! という方は是非ご意見ご要望を送っていただけるようお願いいたします(笑)。

4Gamer:
 ちなみに今さらですが,マイトレって何の略なんでしょう?

杉浦氏:
 うーん,実は担当者が「この名称がいい!」といったので,深く追求しなかったんです。こちらで正解を用意するより,お客様それぞれに意義を見出していただきたいという考えの持ち主なので,トレーニングやトレードといった複数の意味を持たせているのかもしれません。

4Gamer:
 今後,マイトレはどうなっていくのでしょう?

杉浦氏:
 1段目が管理人とプーギー,2段目がアイルー広場と来て,3段目はまだ企画中です。次回のアップデートでは2段目がさらに拡張されますが、もしかしたら2段目の滑車がどうにかなっちゃうかもしれませんね(笑)。

4Gamer:
 おお,アイルー広場のせり出している部分にはやっぱり意味があったんですね。どうにかなっちゃうよう期待しています。

 というわけで,インタビューはまだまだ続くのだが,ここでいったん小休止。インタビューの後編では,先日実施された「狩人祭」を軸に広がる計画や,今後の展開についての話題を中心にお届けする。また,多くのプレイヤーに少なからぬ影響を与えるであろう,あんなことやこんなことの仕様変更の話も出てきた。正直,筆者も話を聞いたときはかなりびっくりしたほどだ。ちょっとお待たせすることになってしまい申し訳ないが,明日のアップを楽しみに待ってほしい。

「MHF」運営プロデューサー杉浦一徳氏インタビュー:
シーズン2.5の全貌と今後の展開【後編】


(2008年4月28日収録)
  • 関連タイトル:

    モンスターハンター フロンティアZ

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