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世界大会へ行くのは誰だ? 「GNGWC2007」国内大会決勝戦が東京で開催
今回で2回目となるGNGWCは,この手の大会として新しめ。昨年の競技種目は3タイトルしかなく(うち一つは日本でのサービスが行われていなかったため,実質2タイトル),選手/来場者共に少なめのこじんまりしたイベントだったが,今年はタイトル数も5つに増え,わずか1年で来場者も含め200名近い人が集まる大会にいきなり成長していたのが印象的だった。というわけで,今年の競技種目は以下の5タイトルだ。
- ショットオンライン -プロフェッショナル-(エキサイト)
- SiLKROAD ONLINE(ゲームオン)
- ルニア戦記(ネクソンジャパン)
- NAVYFIELD NEO(ベルクス)
- WarRock(Lievo)
ご覧の通り,ゴルフあり,MMORPGあり,オンラインFPSありといった感じでバラエティ豊富。息詰まる個人戦から,10人以上のチーム対戦まで,戦いのパターンもいろいろで,見ていて飽きない。しかし,E-Sportsイベントとして個性的なのは,そのスタイルかもしれない。大きな会場にはPCがズラリと並び,タイムテーブルに従ってそれぞれの戦いが繰り広げられていくのだが,正面の大スクリーンだけでなく,観客は自由にプレイヤーの背後に立ち彼らの戦いっぷりを見学できたのである。
こうした大会では,プレイヤーと観客が厳しく分けられているのが普通なので,これはかなり新鮮な仕様だが,もっとも,イベントの途中から観客数が増え,さすがにプレイヤーの集中力に影響が出るということで,プレスとスタッフを除き,観客がPCの背後に立つことはできなくなってしまった。ちょっと残念。
イベントの開始にあたり,まずは韓国ソフトウェア振興院デジタルコンテンツ事業団のクォン テックミン団長から開会の挨拶。続いて,オープニングセレモニーとして,東京外語大学ベリーダンス部による,ベリーダンスの実演が行われた。えーと……ベリーダンス? きらびやかな衣装に身を包んだ皆さんのダンスはたいへん見事で美しく,なんとなく妖しい雰囲気に包まれる会場であったが,ちょっと不思議な空間であったことは間違いないかも。ともあれ,会場のムードは絶好調になったのである(と思う)。
韓国ソフトウェア振興院デジタルコンテンツ事業団のクォン テックミン団長。韓国(の世界大会)で,またお会いしましょうと語る |
東京外語大学ベリーダンス部によるベリーダンスの実演。なぜベリーダンス,などと聞いてはいけない。たいへん美しく,ダンスもお見事 |
最初に書いたように,このGNGWC 2007は日本だけでなく,アメリカ,ドイツ,ベトナム,韓国の計5カ国で予選が開催されて各国の代表選手/チームが選ばれ,韓国の世界大会決勝でそれぞれのゲームの世界一が決まるというシステムだ。詳しいことは公式サイトにゆずるが,ロサンゼルスでのアメリカ国内予選や,ライプチヒのGC(Games Convention)会場で行われたドイツ大会などはすでに終了しており,スケジュールでは日本が一番最後となる。すでにほかの国々の代表選手/チームはスタンバイ状態に入っているということで,まさに「世界は日本を待っている」のだ。
そんなGNGWC2007では,誰がどんな戦いを経て日本代表の座を射とめたのだろう。順不同でちょっとレポートしてみよう。
NAVYFIELD NEO
なにしろ,参加チームのメンバー数が10〜13人ということで,会場の半数近いPCを占拠して戦っていたのが,ベルクスのオンライン海戦ゲーム,「NAVYFIELD NEO」だ。
ランダムに選ばれたマップの上で,時間内に沈めた敵艦のスコアを競うのである。当然ながら,彼我ともに艦の種類や編成は同一で,参加4チームによるトーナメント戦を行い,1〜2位のチームが世界大会へコマを進めることになる。ただし,さすがにチーム全員で遠征とはいかず,両チームの代表2名が実際に韓国へ行き,残りのメンバーはオンラインでの参加になるとのこと。
ちなみに,試合の合間に重大発表があったりして,詰めかけたNFファンを驚かせた。
詳しくはいずれ正式発表になると思われるが,ベルクスの企画部プロデューサー,安藤邦宏氏によると,現在アメリカでテスト中のさまざまな新仕様が年末から来年にかけて実装される予定だ。まずは,大艦隊戦に仕様変更が行われ,DD(駆逐艦)とCV(空母)の部屋が実装される。さらに,BB(軍艦)とCVが合わせて4隻追加されるのである。
さらには,ゲームシステムを大幅に変更するポテンシャルを持った「潜水艦」の導入も発表された。これは来年半ばのことになりそうだが,以前から要望の多かったアイテムだけに,それを聞いたファンの皆さんは拍手喝采。続く試合の盛り上がりは一段と高まったのである。
WarRock
参加3クランによる総当たりのリーグ戦を行ったあと,トーナメントによって一位を決めたのがLievoがサービス中のオンラインFPS,「WarRock」。クランメンバーは5名で,小規模戦用マップ2枚を使った歩兵戦闘が展開された。トーナメントは,一試合9マッチからなる試合を5本やり,3試合先取したほうが勝ちというルールである。
FPSらしく,マウスは全員持ち込みで,キーボードまで持ってきたチームも多い。8月からオンライン予選が続けられていただけあって,参加したのはいずれも高い実力/実績を誇るチームばかり。両チーム残り一人になったときの緊張感は,応援している二人のLievoガールもドキドキさせるほどだった。
ショットオンライン -プロフェッショナル-
ゲームそのものはリアルなゴルフシミュレーションだが,切り立った崖の上のグリーンや巨大な障害物など,コースはかなり手強いものばかり。正面の大スクリーンに表示されたゲームシーンに応じて「ナイスショットですねえ」とか「ここはアプローチが難しいんです」といった解説が入り,まるで本物のゴルフの試合を見ているような雰囲気だ。
決勝戦も大会にふさわしく白熱したものになった。結局2位になった「najya」さんは,途中まで大きくリードしていたのだが,第9ホールで痛恨のO.B.。トリプルボギーを叩いてしまう。これを見た焼きうるめさんは尻上がりに調子を上げ,最後の2ホールで連続イーグルを達成したのである。まったく見応えのある試合だった。
というわけで優勝した焼きうるめさんは,「これ以外のPCゲームはやったことがない」という。勝利など考えてもいなかったため,残念ながら仕事の都合で韓国には行けないのだが,勝利の喜びをギルドメンバーの全員に早く伝えたいとインタビューに答えていた。
ルニア戦記
対戦は,応募のあった8人の選手が勝ち抜きトーナメントを行い,上位1〜2位の選手が世界大会へ進出するわけだ。使用するのはレベル65以上の専用キャラクターで,アイテムも同一のものを使うため,全員が同じ条件で戦うことになる。
というわけで,左上の写真は見事に一位に輝いたフォルさん(右)と2位のユーキさん(左)。フォルさんに勝利の理由を聞いたところ,四国にいるライバルが都合で出場できなかったことだとか。うーん。私が勝ってしまってもうしわけありません,と必要以上に謙虚だが,韓国に行くからには優勝を目指します,と力強い発言も。
SiLKROAD ONLINE
MMORPGでどうやって優劣を決めるのかといえば,それはモンスターを倒した数。雑魚モンスターなら1点,ユニークモンスターなら50点から180点という具合である。ただし,PKも可能になっていて,その場合相手のポイントを20点ほど減らせるのである。したがって,トップをひた走る選手がモンスター退治に熱中しているところを背後からキュ! という感じの駆け引きが重要になってくる。ただモンスター退治しているだけではダメなのだ。
いずれにせよ,普段のゲームとはかなり違うマップとルールで戦うわけだから,練習もできなければ,日頃使い慣れたアイテムなども使用できない。適応力が大切な対戦だったわけである。
ざっと試合の様子を紹介してみたが,かくして国内決勝戦は終了し,それぞれのゲームの日本代表がつつがなく決定したのである。締めのアトラクションは,早稲田大学のサークル「シナウィ」による韓国音楽サムルノリの演奏。会場はすっかり世界大会会場となるソウルのムードだ。行ったことがないので,想像だが。
それから各対戦の成績発表および賞品の贈呈と続いたわけだが,朝の9時半から夜7時まで(予定より1時間遅れてしまった)の長丁場にもかかわらず,イベントが終了してからも人々がなかなか帰らずゲーム談義に花を咲かせていたのは,こうしたオフラインイベントならではだろう。
GNGWCはまだ若いイベントであり,これからも変化を続けていく予定だ。韓国情報通信国際新興院のキム・ヒョンヨン氏によれば,来年はさらにタイトルを増やし,参加国も増やしていきたいとのことだった。今回は知らなかったので参加できなかったが,来る2008年こそはオレ様もしくはオレ様達の実力を世界に見せつけてやりたい,と思っている人もしくは人々は,今後の開催情報などにも注目してほしい。
- 関連タイトル:
WarRock
- 関連タイトル:
ゲーマーズワン
- 関連タイトル:
ルニア戦記
- 関連タイトル:
ShotOnline
- 関連タイトル:
SiLKROAD Revolution
- 関連タイトル:
NAVYFIELD
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