神奈川県警のサイバー犯罪対策課がネクソンに感謝状を贈呈。セミナーや取り締まり強化などを継続的に実施し，不正対策に貢献

　本日（2015年7月17日）ネクソン本社にて，神奈川県警　サイバー犯罪対策課からの感謝状贈呈式が行われた。贈呈式では，ネクソンがチートツールや不正アクセスの撲滅に向けたキャンペーンなどを積極的に実施してきたとして，サイバー犯罪対策課の森元 博氏から，ネクソンの代表取締役社長であるオーウェン・マホニー氏へ，感謝状が贈られた。


　ネクソンは，2014年6月25日に，同社がサービス中のオンラインFPS「サドンアタック」にて，チートツールを使用した被疑者3名が，電子計算機損壊等業務妨害容疑で書類送検された（関連記事）ことを発端に，神奈川県警とさまざまな活動を行ってきた。活動内容は，オンラインゲーム関連企業に向けたセミナーや，IT系専門学校でのセキュリティに関する講義，ゲーム内での取り締まり強化，ネットカフェ事業者に対する講演や，オフライン大会での直接的な呼びかけ，チート防止のためのポスターの配布など，多岐にわたる。

　神奈川県警　サイバー犯罪対策課の信太正樹氏によれば，さまざまなオンラインゲーム関連企業に声を掛けた中で，こうした活動を広く積極的にやろうと手を上げたのがネクソンであり，サイバー犯罪対策課が感謝状を贈るのは，今回が初めてのことになるという。

　また，ネクソン　運用部の加藤友秀氏によれば，サドンアタックのチートツール利用者は，書類送検が行われた直後に若干減ったものの，時間が経つにつれ段々と戻ってきてしまったという。しかし，そこから不正対策キャンペーンを継続的に行ってきたことで，現在はチートツール利用者数も大きく減少したそうだ。一度の検挙だけでは，「自分は大丈夫だろう」という認識で不正行為を続ける人も出てくきてしまう。今後も，長期的にキャンペーンを行い，不正行為を防止して快適にプレイできる場を提供していきたいと加藤氏は述べていた。

神奈川県警　サイバー犯罪対策課の信太正樹氏（左）と，ネクソン　運用部の加藤友秀氏（右）。信太氏によれば，サイバー犯罪対策課は，ほかの課に比べて比較的若く，ゲームに慣れ親しんだ世代が多いそうだ