ハンゲーム，プレス向け発表会「Hangame ex 2010」を開催。今後の事業戦略や新タイトルなどが明らかに。ついにオープン化したハンゲームの新たな取り組み，「リアゲー」とは何か

　ゲームポータルサイト「ハンゲーム」をサービス中のNHN Japanは，本日7月26日13:00から，プレス向けの発表会「Hangame ex 2010」を開催した。Hangame ex 2010では，同社の今後の事業戦略と，新コンテンツの発表，そしてプラットフォーム戦略などが発表された。

※「Hangame ex 2010」の詳報を掲載しました

「ハンゲーム」公式サイト

　代表取締役社長の森川 亮氏によれば，今後の事業戦略の中心となるのは，「リアゲー」と呼ばれる取り組みだ。リアゲーとは，プレイヤーの位置情報だけでなく，時間や天候などがリアルタイムに影響し，プレイヤーごとに演出が変わっていくゲームのことだ。
　サンプルとしてまず紹介されたのは，現在PCと携帯でサービス中の「不思議な生き物ねんどん」。ゲームに出てくる“ねんどん”は，天気がいいときは普通だが，雨が降ると元気が出てくる。つまりプレイヤーのいる場所で雨が降れば，ねんどんは成長するが，晴れた場所にいるほかのプレイヤーのねんどんはそのまま。「ねんどんを成長させたいプレイヤーは，雨の降っている地域にわざわざ移動するかもしれません」と，森川氏は言う。

不思議な生き物ねんどん

トライフルストーリー

　もう一つ紹介されたのは，2010年にPCと携帯でリリースされる予定のゲーム「トライフルストーリー」では，昼間の時間帯ではプレイヤーのキャラクターがパワーアップするが，夜には敵となるモンスターがパワーアップするという演出が施されている。また，地域によって異なるモンスターが出現することもあり，プレイヤーごとに異なるゲーム体験が可能だ。

　またリアゲーに付随して，「イマコレ」と呼ばれる仕組みがあり，これはクリアすることでカードやクーポンが入手できるというもの。カードをコレクションすることで，新しいアバターが手に入ったり，アイテムがアンロックされたりするという。また，クーポンについては，本日7月26日から宅配ピザの「ピザーラ」との連動が開始されており，簡単なゲームをクリアすることで，ピザーラのクーポン券が入手できる。提携企業は，今後さらに増えていくとのこと。

　新戦略として注目されるのは「ハンゲームのオープン化」だろう。オープン化により，PC，携帯，スマートフォンの三つの環境で，統一されたID，アバター，そして支払い手段の使用が可能になり，これは世界初のことで，オープン化の最大のメリットだと森川氏。
　オープン化にともない，開発会社支援にも注力される。ライブドアと共同でインフラの提供サービスを行うほか，運営ノウハウや決済手段，そしてリアゲー，イマコレのAPIの提供などを通して，開発会社との共存共栄を図っていきたいとのことだった。

　このオープン化に伴い，ハンゲームにコンテンツを提供する予定の開発会社は約70社とのことで，今回はその中からスクウェア・エニックスの「地球オークション」が紹介された。
　地球オークションは，30世紀の地球を舞台に，水没した過去の文明の宝を集めるというブラウザゲーム。プレイヤーは，宝の地図を手に入れ，潜水艦を派遣してそれを回収する。ゲームのキモとなるのは，タイトルどおりオークションで，宝の地図の入手や，ほしい宝などをオークションによって，競り落とすのだ。
　頭脳と勘によって競り合うオークションの緊迫感をゲームの世界に落とし込んだタイトルで，スクウェア・エニックスはこの地球オークションを皮切りに，リアゲーの仲間として，タイトルを提供していくとのことだった。

　その後，タレントの加藤夏希さんによるトークショーなども行われたが，詳しくは，本日掲載予定の詳報でお知らせするので，しばらくお待ちいただきたい。