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カナダ・オンタリオ州トロント,モバイルアプリ開発の中心地として急浮上
カナダ・オンタリオ州トロント,モバイルアプリ開発の中心地として急浮上 | |||
配信元 | カナダ・オンタリオ州政府経済開発革新省,オンタリオ州政府在日事務所 | 配信日 | 2012/07/04 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
ウェブサイトのデザインアプリ「iMockups」やゾンビゲーム「Please Stay Calm」の開発企業
オンタリオ州は、スマートフォンBlackBerryのResearch In Motion 社を輩出した州として知られます。近年、モバイル・アプリ開発の中心地として急浮上しています。ウォールストリートジャーナル紙が2010年7月に同州トロントが世界有数のモバイル・アプリの開発産業のクラスターとなりつつあると紹介しました。今回は、この分野における新興企業をご紹介致します。
Apple社のiPadが米国で発売された2010年4月、カナダ・オンタリオ州トロントのモバイル・アプリ開発会社、Endloop Mobile Inc.(エンドループ・モバイル社、本社:同州トロント)※1は、ウェブデザインやiPad、iPhone向けのモックアップ作成アプリ、「iMockups(アイモックアップス)」をリリースしました。iMockupsは瞬く間に評判となり、同社の名前は良く知られるようになりました。発売後最初の4か月で、iMockups はEndloop社の収益に10万カナダドル以上を計上しました。Apple社が3割値下げしたあとのことです。
iMockups の価格は6.99ドルで、使い方は極めて簡単ですが、クリエイティブ職にとって重要なアプリケーションです。デザイナーは、カスタマイズ可能な高機能ユーザー・インターフェースコントロールを使って、ウェブサイトのモックアップを作成、レイアウトできます。また、このモックアップをデジタルホワイトボードの画面上で拡大、縮小、移動できます。日本語版の販売価格は600円でiTunesから購入可能です。
突如、小さなベンチャー企業がIT業界の話題を集めるようになり、海外の人気ITブログ『Mashable.com』の特集をはじめ、『Huffington Post』、『Wired Magazine』や『Computer Arts Magazine』といった海外メディアで取り上げられました。海外雑誌『Macworld』は、5つ星中の4.5星の評価をしました。さらには、iMockupsは米国で「Top 10 Paid Productivity App(生産性に優れた有料アプリ・トップ10)」に選ばれ、カナダのデザイン誌『Applied Arts』の「Best Mobile App(ベスト・モバイル・アプリ)2010」でApplied Arts Awards (アプライド・アーツ賞)を受賞しました。Endloop社は、iMockupsおよび同社が開発したモバイルゲームの「Chicken Balls」と「Arcade Solitaire」のヒットにより一躍、トロント屈指のアプリ開発会社となりました。
Endloop社は、2009年にゲーリー・セト(Garry Seto)とケン・セト(Ken Seto)により設立され、iMockups を開発するまでは、iPhone向けの小さなアプリケーションを制作していました。セト兄弟はアップルがiPadを発売すると知り、単なるメディア消費のための端末にはとどまらないと感じたのです。二人はインターフェースの設計と技術コンサルティングの経歴をもつことから、ワイヤーフレーミング用の生産性アプリを思いつきました。常に時代を先取りしていく決意で、前進を続ける同社は、iPhone、iPad やiPod向けアプリを制作する一方で、現在、GoogleのAndroid端末やMicrosoftのWindows Mobile 7端末向けのアプリも開発しています。
2011年8月に、デジタル業界で経験豊かなマーケティング・コンサルタントのケリー・モリソン(Kerry Morrison)氏が、同社をさらに前進させるためCEOとして加わりました。モリソン氏は、「ゲーリーとケンはiPadがコンテンツ作成ツールになると確信していました。彼らの読みは正しく、当社がアプリケーション市場に飛び込む極めて重要なきっかけを作ってくれました。当社は、アプリ開発事業のサービス面に再び注力していきます。現在、ジョンソン・エンド・ジョンソン、米メディア・娯楽グループのNBCユニバーサル、サブウェイやマクドナルドといった多数の大手顧客向けにカスタム・アプリの開発を行っており、顧客企業や代理店をさらに増やしていきたいと考えています」と、述べています。
モリソン氏が引き続きEndloop社の事業の成長に取り組む一方で、セト兄弟は、関連会社Massive Damage Inc.(マッシブ・ダメージ社、本社:オンタリオ州トロント)※2の事業運営を担当しています。同社は2010年11月に設立され、モバイル端末の位置情報機能を利用した非常に娯楽性の高いゲームの制作に力を入れています。
Massive Damage社は、オンタリオ州で盛んなゲーム産業に最近新たに参入した企業の一つです。同州のゲームではコンソール、パソコン、インターネットやモバイルなどの市場向けにゲームを開発する企業が120社を超え、継続的にイノベーションの新境地の開拓に取り組んでいます。
世界のゲーム市場は2015 年までに700億米ドル(約5 兆6,000億円)※3にもなろうというなかで、Massive Damage社をはじめ、Artech Studios社、Beeline Interactive Canada社、Digital Extremes社、Magmic Games社やMarch Entertainment社、Polar Mobile社などの同州の開発企業は、プレイヤーを魅了する画期的なゲームの開発で、評価されるようになっています。このため、市場シェアの拡大に意欲的なゲームの発行元は、オンタリオ州の開発企業に目を向けるようになっています。
■トロントのデジタルメディア産業について
トロントは、教育水準が高く、起業家精神にあふれた労働力と、世界一流のコンピュータ・サイエンスやデザインのコースなどがあり、スマート端末向けアプリ開発の中心地となっています。市内の携帯アプリ企業は200社を超え、その中には、トロント大学(University of Toronto)内にあるMaRS ビジネス・イノベーション・インキュベータ、ライアソン大学(Ryerson University)内で24時間、年中無休でオープンしているDigitalMedia Zoneやオンタリオ美術デザイン大学(Ontario College of Art and Design)のMobile Experience Innovation Centre Incubator があります。いずれもアプリ開発を主要なカリキュラムとしています。
※1 Endloop Mobile社について
2009年4月にゲーリー・セトとケン・セト兄弟によって設立された、モバイル・アプリの開発企業。ウェブデザインやiPad、iPhone向けのモックアップ作成アプリ「iMockups」やモバイルゲーム「Chicken Balls」で受賞歴を持ち、ニューヨークタイムズ紙、ワシントンポスト紙、ウォールストリートジャーナル紙といった主要メディアやMashable.comなどの各種ITメディアで取り上げられています。
同社ウェブサイト: http://www.endloop.ca/ (英文)
iMockups の製品ページ: http://www.endloop.ca/imockups/ (英文)
iTunes ページ: http://itunes.apple.com/jp/app/imockups-for-ipad/id364885913?mt=8
※2 Massive Damage社について
2010年11月にゲーリー・セトとケン・セト兄弟によって設立された、次世代の位置情報連動型ソーシャルゲームのゲームエンジン開発企業です。
同社ウェブサイト: http://www.massdmg.com (英文)
「Please Stay Calm」の製品ページ: http://pleasestaycalm.com/ (英文)
iTunesページ:
http://itunes.apple.com/jp/app/please-stay-calm-zombie-apocalypse/id431638774?mt=8
※3 出典:米国の調査会社DFC Intelligence による2010 年発表の調査結果。
調査結果概要: http://www.dfcint.com/wp/?p=277
為替レートは1 米ドル=80 円で計算。
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