アニメ「エウレカセブンAO」は4月12日より順次放送。メインキャスト陣やゲーム化など，関連情報が次々と明らかになった製作発表会の模様をお届け

　2012年2月16日，東京都内にあるバンダイナムコゲームス本社にて，新作TVアニメ「エウレカセブンAO」の製作発表会が開催された。発表会では，本作のメインキャスト陣を始め，放送日や放送局，OP＆EDアーティスト，メディアミックス展開など，さまざまな情報が一挙に公開されている。本稿ではその模様をお届けしよう。

作品ロゴ。タイトルの“AO”とは，メインタイトルの下にある「ASTRAL OCEAN」の略とのこと。またAOは「あお」とも読めるため，今回の主人公「フカイ・アオ」の意味も含まれる

「エウレカセブンAO」公式Twitter

「エウレカセブンAO」公式サイト

　「エウレカセブンAO」は、2005年4月から2006年4月までTBS系列で放送されたアニメ「交響詩篇エウレカセブン」の続編。監督は京田知己氏，キーキャラクターデザインは吉田健一氏と，共に前作の主要スタッフによって制作されるタイトルとなる。以下に，発表された本作の概要をプレスリリースより引用しておこう。

新番組情報『交響詩篇エウレカセブン』放送より７年――
世代を超えた"新たな物語"始動！

2012年4月12日よりMBS他にてTV放送開始

メインスタッフ
監督：京田知己／キーキャラクターデザイン：吉田健一／キャラクターデザイン：織田広之／ニルヴァーシュデザイン：河森正治／メカニックデザイン：山根公利・柳瀬敬之・海老川兼武／デザインデベロプメント：コヤマシゲト／デザインワークス：竹内志保／美術：永井一男／色彩設計：水田信子／ＳＦ設定：堺三保／特技監督：村木靖／撮影監督：木村俊也／音響監督：若林和弘／音楽：Nakamura Koji／アニメーション制作：ボンズ

ストーリー
沖縄の離島・磐戸島で老医師・トシオと共に島で暮らしていた少年“アオ”は中学校の入学式を目前に控えていた。
そこへ突如現れた謎の存在“シークレット”は、島に出現した“スカブコーラル”を狙い容赦のない攻撃をしかけてくる。
巨大なモンスターを前に為す術もない島民たちは、混乱に陥り逃げ惑うことしか出来なかった。
“アオ”は、島を守りたい一心で、偶然手にした鍵を使い日本軍の輸送艦に積まれていた軍用FPを起動させる。
それはかつて“ニルヴァーシュ”と呼ばれた人型IFOだった……！

キャラクター・メカニック紹介

フカイ・アオ（CV：本城雄太郎）


沖縄・磐戸島に住む少年。
父親は行方不明、母親は１０年前に目の前で何者かに連れ去られる。
島で診療所を開いている老医師・トシオと二人暮らし。
偶然出会った“ニルヴァーシュ”に強く心惹かれ、やがて行動を共にしていくことで自分の中に新たな可能性を見出していく。


アラタ・ナル（CV：宮本佳那子）


アオの幼馴染の少女。
幼いころに遭った事故の影響でユタの力に目覚める。
小さい頃から体が弱く酸素吸入器が手放せない。母親を早くに亡くし、今は父親と妹、祖母の４人暮らし。

フレア・ブラン（CV：大橋彩香）


チーム・パイドパイパー所属のIFOパイロット。
優秀なパイロットとしての自覚と誇りを持つ、真面目で勝ち気な少女。


エレナ・ピープルズ（CV：小見川千明）
チーム・パイドパイパー所属のIFOパイロット。
何を考えているのかよく分からない、マイペースな不思議少女。


RA272 ニルヴァーシュ
人型機動兵器IFOの元になった存在。


トゥルース（CV：井上和彦）
※キャラクタービジュアルは未公開

　発表会では，最初に「エウレカセブンAO」のプロディーサーを務める南雅彦氏が登場。
　同氏は，前作「交響詩篇エウレカセブン」が1年間という長い期間ファンの応援に支えられ，その結果，劇場版「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」の公開に至ったと，感謝の意を込めつつ当時を振り返った。
　続けて南氏は，「前作が大団円を迎えていることもあり，当時はなかなか続編を考えることができかなった」と話す。しかしファンの根強い応援や，新たなファンが増えてきている現状を鑑み，監督の京田知己氏と相談。その結果，新作の企画がスタートしたと，その経緯を語った。

　「主人公とロボットが密接に繋がることによってできる世界観を表現する」というのが，本作のコンセプトになっているという。南氏は，ロボットアニメーションとして持ち合わせてしまった作品の魅力を，時代時代に描いていくものに繋げていくことができるではないか，とコメント。加えて，幅広い層が見る作品でもあるため，「今の時代」を描くロボットアニメーションを目指すとした。ファンタジックだった前作の世界設定が，今作では現代的な世界設定となっているのは，そのような理由からなのだそうだ。

　そんな本作は「ニルヴァーシュと出会った主人公が組織に入り，敵と戦う中で本当の世界を見つけていく」というストーリーラインで，王道のロボットアニメーションになるという。最後に南氏は「放送に向けて突っ走っていくので，ぜひ期待してほしい」と述べ，プレゼンテーションを締めた。

メインキャスト陣の発表では，それぞれがオーディション時のエピソードを披露

　ここで，「エウレカセブンAO」のメインキャストである本城雄太郎さん（フカイ・アオ役），宮本佳那子さん（アラタ・ナル役），大橋彩香さん（フレア・ブラン役）らが登場。

写真左から，宮本佳那子さん，本城雄太郎さん，大橋彩香さん

　現在15歳で，4月から高校に通うという本城さん。台本を読んだらすごく面白かったこともあり，最初は非常に緊張していたもののワクワクしながらオーディションに臨めたという。母親から「受かったよ！」と，合格の知らせを聞いたときは「最初は何を言っているか分からなかった」らしい。その後，母とハイタッチして喜びを分かち合ったそうだ。
　宮本さんは，台本を読んだだけでは想像するのが難しかったが，そのせいで逆に役を考えるのがすごく楽しかったとコメント。オーディションを振り返り，自分の考えてきた役を見てもらえるのがすごく楽しかったと話していた。
　大橋さんは，生まれて初めてのオーディションということもあり，当日は緊張でガチガチだったという。担当マネージャーに駅まで呼び出されて合格を聞いたときは，その場で号泣してしまったそうだ。

　なお南氏によると，今回のキャストはすべてオーディションによって選定されたという。イメージに合う演技を求めていたため，「アオを探そう，フレアを探そう」と，キャラクター本人を捜し出すような感覚で選んだらしい。結果的に若いキャストが揃ったのは，そういった背景があるとのことだ。

　ここで，小見川千明さん（エレナ・ピープルズ役）と井上和彦さん（トゥルース役）からのビデオメッセージが上映される。小見川さんは，ナル役に向けて受けたオーディションだったが，本人の強い希望によりエレナ役となったため，今からすごくワクワクしているとコメント。
　井上さんは，オーディション終了後，「う〜ん。もっとやったほうがよかったんじゃない？」と言われたため，「絶対に落ちた」と思っていたらしい。それがまさかの合格ということで，「棚からぼたもちでした」と，とても喜んでいる様子だった。その後，出演陣それぞれが放送にかける意気込みを述べ，ステージは終了した。

　発表会後半では，毎日放送プロデューサーの竹田青滋氏が登場し，来場者に向けて「エウレカセブンAO」の魅力をアピール。「非常に面白いタイトルになる確信がある」と，本作に対する期待を寄せていた。最後に，「エウレカセブンAO」の放送日や放送局，ゲーム版発表（今回は，「ゲーム化」というプロジェクトの発表のみ），関連情報などが一挙に発表され，この日の発表会は締めくくられた。
　――といった形で発表の行われた「エウレカセブンAO」。本作に関しては，オープニングやエンディング，4月1日の「アニメコンテンツエキスポ2012」で開催されるステージイベントの情報，前作のTV放送やDVD-BOX発売の情報も発表されているので，以下にプレスリリースより引用しておこう。京田監督のコメントには，ぜひご注目を。

放送局情報

□MBS 4月12日より毎週木曜25:55〜
□TBS 4月13日より毎週金曜25:55〜
□CBC 4月18日より毎週水曜26:00〜
□BS-TBS 4月21日より毎週土曜24:00〜
※初回は放送時間が変更する場合がございます。

スマートフォン向け放送局「NOTTV」での放送決定! 4月1日からサービスが開始されるスマートフォン向け放送局「NOTTV(ノッティーヴィー)」にて、「エウレカセブンAO」の 放送が決定!「NOTTV」は、従来のテレビ放送のような高品質・高画質の「リアルタイム型放送」と「蓄積型放送」を、 サービス利用料月額420円(税込)でお楽しみ頂ける、新しいメディアです。


オープニング＆エンディング情報

OPアーティスト
Hemenway タイトル：Escape


米・バークリー音楽大学を卒業した韓国系アメリカ人のIsaac（Vo, G）、Charm（G）、日本人のOgaching（B）、Toshi（Dr）の4人からなるロックバンド。
2010年にIsaacとCharmが来日し、日本に帰国していたOgachingとToshiとともにバンドを結成。
2011年11月2日にシングル「Listen」でメジャーデビュー。
2012年1月25日にセカンドシングル「バイマイサイド」をリリース。3月には初のワンマンライブを控える。
日本のカルチャーをこよなく愛し、[日・英・韓]の3カ国語を自在に操る新感性が、あらたな潮流を作っていく。

EDアーティスト
ステレオポニータイトル： stand by me


2008年『ヒトヒラのハナビラ』でセンセーショナルなデビューを飾る!!!
2ndシングル『泪のムコウ』ではオリコン初登場2位を獲得！平成産まれのガールズバンドでは史上初の快挙を成し遂げる!!1stアルバムもオリコン初登場8位を獲得!!!!初のワンマンＬＩＶＥは各所ＳＯＬＤ ＯＵＴ。世界3大ロックＦＥＳの一つアメリカテキサスで行われているSXSWにも異例10代で出演、その後ニュージャージーで、ボストンでは4000人を超すオーディエンスを魅了した。
アルバム3枚シングル10枚をリリース。今最も注目されている沖縄出身ガールズ3ピースロックバンド!!!!


音楽情報

Nakamura Koji


Nakamura Kojiことナカコー。1995年地元青森にてバンド「スーパーカー」を結成し2005年解散。
その後、ソロプロジェクト「iLL」や「NYANTORA」を立ち上げる。その活動はあらゆる音楽ジャンルに精通する可能性を見せメロディーメーカーとして確固たる地位を確立し、CMや映画、アートの世界までに届くボーダレスなコラボレーションを展開。その他remixerとしても様々なアーティトを手がけ遺憾なくその才能を発揮している。
現在はフルカワミキ(ex.スーパーカー)、田渕ひさ子(bloodthirsty butchers, toddle)、そして牛尾憲輔(agraph)と共に新バンド「LAMA」結成。1st Al「New!」発売中。主宰レーベル「Sound Of Romances」もスタートさせた。
「エウレカセブン」との関わりとしては、「交響詩篇エウレカセブン」にスーパーカー「STORYWRITER」を挿入歌として、劇場版「交響詩篇エウレカセブンポケットが虹でいっぱい」にiLL「Space Rock」を主題歌として提供している。

Nakamura Koji コメント
今回のエウレカセブンAOで劇伴を担当しました。劇伴はほぼ初挑戦です。
学ぶことも多く、自分にとっては刺激的な制作でした。京田監督からは「今回はロックな感じ」というお話でした。
そのイメージをふくらませつつ、幅の広いものが出来ていると感じます。とても楽しみです。


イベント情報

■「アニメコンテンツエキスポ2012」にて、ステージイベント開催！

【日時】2012年4月1日（日）9:25〜9:55
【場所】「アニメコンテンツエキスポ2012」WHITEステージ（幕張メッセ）
【出演】本城雄太郎（フカイ・アオ役）、宮本佳那子（アラタ・ナル役）、大橋彩香（フレア・ブラン役）、井上和彦（トゥルース役）
現在、ACE入場券（ステージ観覧抽選応募権付き）を販売中！
詳しくは「アニメコンテンツエキスポ2012」公式サイトをご確認下さい。

「アニメコンテンツエキスポ2012」公式サイト
http://www.animecontentsexpo.jp/index.html


関連情報

■劇場版「交響詩篇エウレカセブンポケットが虹でいっぱい」リバイバル上映決定！


☆2012年3月10日（土）〜3月23日（金）
テアトル新宿 http://www.ttcg.jp/theatre_shinjuku/
テアトル梅田 http://www.ttcg.jp/theatre_umeda/

☆2012年3月17日（土）〜3月30日（金）
伏見ミリオン座 http://www.eigaya.com/theater/million/

入場者プレゼント：「エウレカセブンＡＯ」特製ポストカード（先着限定・なくなり次第終了）
当日料金：一般・大学・専門学生1,300円／ 高校・小中学生・シニア1,000円
2009年に劇場公開された本作品のリバイバル上映が決定！全国3館で公開。

■「交響詩篇エウレカセブン」TV放送決定！


☆ファミリー劇場にて放送http://www.fami-geki.com/
・3月2日（金） 21：00〜27：00 第1話〜第12話
・3月9日（金） 21：00〜27：00 第13話〜第24話
・3月16日（金） 21：00〜27：00 第25話〜第36話
・3月23日（金） 21：00〜28：00 第37話〜第50話
新シリーズ放送を記念して、3月2日（金）から前作TVシリーズ「交響詩篇エウレカセブン」全50話を一挙放送します。
また一挙放送に合わせ、「交響詩篇エウレカセブン」ＤＶＤ-BOXが当たるプレゼント企画も実施。
詳細は、近日ファミリー劇場HPにて発表。

■「交響詩篇エウレカセブン」本編無料ライブ配信実施中！

☆「バンダイチャンネルみんなでストリーム」にてライブ配信http://extr.b-ch.com/onair/
・2月16日（木） 23：30〜25：30 第6話〜第10話
・2月23日（木） 22：00〜24：00 第11話〜第15話
・3月1日（木） 22：00〜24：00 第16話〜第20話
・3月8日（木） 22：00〜24：00 第21話〜第25話
以降、毎週木曜夜に複数話配信！


続編放送を記念して、
「交響詩篇エウレカセブン」スペシャルプライスDVD-BOXの発売が決定!!

DVD-BOX 1イメージ

交響詩篇エウレカセブンDVD-BOX 1

2012年03月23日
カラー／630分（本編：624分+特典：6分）／ドルビーデジタル(ステレオ)／片面2層×6枚+片面1層×1枚／スタンダード
第1話〜第26話収録
BCBA-4312 T-49-34569-64312-4
【封入特典】
●解説書（16P)
【映像特典】
●ノンクレジットOP＆ED集1
DAYS/秘密基地/少年ハート/Fly Away
●第26話ノンクレジット版
【その他仕様】
BOXイラストはキャラクターデザイン・吉田健一描きおろし

交響詩篇エウレカセブンDVD-BOX 2

2012年05月25日
カラー／600分／ドルビーデジタル(ステレオ)／片面2層×6枚／スタンダード／第27話〜第50話収録
BCBA-4313 T-49-34569-64313-1
【封入特典】
●解説書（16P)
●エウレカセブンイラスト集
【映像特典】
●ノンクレジットOP＆ED集2
●第50話ノンクレジット版
【その他仕様】
BOXイラストはキャラクターデザイン・吉田健一描きおろし

※共に2013年5月24日までの1年間の期間限定生産
※価格は各￥18,900（税込）

京田知己監督 コメント

何かが起こって目覚めるほど社会に疎いわけではないし、それにコミットしてこなかった訳でもない。何かが起こる前から物事は動いていたし、作り上げてもきた訳で、残念ながら何かが起こって劇的に心境が変化した訳ではない。

ただ言えるのは何かが起こったことで、それが加速した可能性を否定出来ないことであって、それを単純な心境の変化としてしか読み取ってもらえなくても構わないのだけれども、何かやろうと思っていたことに対して「より真剣に」なったのは確かである。より真剣に「伝えたい」と思うようになったのは確かである。

いったい何を？

それはフィルムを見てもらった上で判断してもらう他にないのだけれども、今、この段階で言うとするなら、それはこれから僕らは「アニメ」を作ろうとしているのだ、ということである。

様々な世代、様々な階層、様々な人々の手によって作り出されるアニメ。
それが示唆するものが、僕らが作ろうとしているものの根源であると、僕は確信する。
それが示唆するものが、僕らが作りつづけてきたものの根源であると、僕は確信する。

何かが起こって変わったのかもしれない、しかし変わるつもりはない。
僕らは今、そんなものを作っている。

エウレカセブンAO 監督：京田知己

参考出品

ROBOT魂 ニルヴァーシュ

ニルヴァーシュ（ヒューマンスケール）

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「エウレカセブンAO」公式サイト