プレイレポート
Xbox 360システムアップデートのプレビューを掲載:クラウドストレージ対応やソーシャル機能の強化を実現。“Metro UI”を採用したインタフェースの刷新も
今回は,このXbox 360システムアップデートを実装前に体験できたので,そのレポートをお伝えしよう。なお,本稿で使用したアップデートプログラムは開発中のバージョンであり,実際のものとは異なる可能性がある点についてはご了承いただきたい。
今回のアップデートで変更される主なポイントは,以下のとおり。
・ダッシュボードのデザイン刷新
・クラウドストレージへの対応
・「ビーコンとプレイ状況」の追加
メニューでは,LB/RBでカテゴリページの切り替えが可能。ちなみに,pre-releaseというのは,プレビュー用の特殊な項目であり,正式版では存在しない |
非常に細かい点だが,ダッシュボード最右にある「設定」内に,Xbox 360本体の電源を切る項目がある点も改善点といえる。なお,従来どおりXbox ガイドボタンの長押しからも同様の操作が可能だ |
現在のXbox 360のUIである「ダッシュボード」では,各メニューがカテゴリごとに並んでおり,左アナログスティックまたは十字キーの上下でカテゴリを,左右でメニュー項目を選択する方式を採用している。そのため,画面外の項目を探しにくいと感じるところがあった。
しかし,Metro UIの採用により,1カテゴリが1画面に収まるようなデザインとなり,メニュー項目もすべて横一列に並ぶことで,上下方向への移動がなくなり,メニューをより探しやすくなった。
また,今回は機材準備の都合で試せなかったが,従来のダッシュボード同様に「Kinect」に対応しており,ジェスチャーや音声による操作にも対応するようだ。
メニューは,「ホーム」「ソーシャル」「ビデオ」「ゲーム」「アプリ」「設定」といったカテゴリに分かれている。
「ホーム」は,注目タイトルや,プレイしたタイトルの履歴などが表示され,そこからゲームを始めることが可能。アバターマーケットプレースへのメニューも存在する。
「ソーシャル」では,フレンドリストの管理やアバターの編集,連携可能なソーシャルアプリの設定などを行える。また,後述する「ビーコンとプレイ状況」の設定もここから行うことになる。
対応するソーシャルアプリには,原稿執筆時点では「ビデオKINECT」「Facebook」「Twitter」の3つがあり,FacebookとTwitterは,アカウントの設定を行えば,Xbox 360から直接ページの閲覧ができる。なお,これら3つのアプリを利用するには,いずれもXbox LIVE ゴールドメンバーシップへの登録が必要だ。
また,映画やテレビ番組などを視聴できるサービス「HULU」のメニューも用意されるほか,ミュージックプレーヤー,ビデオプレーヤー,画像ビューアーといった項目があり,本体,USB接続デバイス,そして共有設定を行ったPCのコンテンツの視聴も可能となっている。
なお「アプリ」にもマーケットプレース が用意されていたが,項目は「ビデオKINECT」「Facebook」「Twitter」のみで,そのほかは原稿執筆時点では準備中となっていた。今後どのようなコンテンツが追加されていくのか注目したいところだ。
ここからは,「ソーシャル」カテゴリの「ビーコンとプレイ状況」について紹介しておこう。
これは簡単に説明すると,マッチングをサポートする仕組みである。“マイビーコン”に登録したゲームは「自分が遊びたいゲーム」としてフレンドに通知され,フレンドの中にそのタイトルを遊びたい人がいたら,対象のゲームをプレイ中でなくとも,Xbox LIVEを通じて通知が来るというものだ。
この項目には,「フレンド」メニューもしくはXbox ガイドボタンの「マイビーコン」からアクセスする。設定は,自分が遊んだことのあるゲームを登録するだけと,非常にシンプルだ。解除もボタン一つで手軽に行える。
また,登録の際,最大40文字までコメントを付け加えることも可能で,ゲームを登録する際「ソーシャルネットワークを更新」というチェックボックスをオンにしておけば,自分のFacebookページにも同様のメッセージを書き込める。
ちなみにFacebookとの連携機能としては,ゲームをプレイして解除した実績を投稿する機能もある。こちらは,ゲーマータグの実績から,好きなものを選んで公開するという仕組みで,マイビーコン同様,コメントを付け加えることも可能だ。
もう一つ,「設定」メニューにあった「クラウドストレージ」についても紹介しておこう。
Xbox 360では,HDDやUSBメモリといったストレージ機器にセーブデータなどを保存できるが,クラウドストレージを利用すれば,セーブデータやXbox LIVEのプロフィール,フレンドリストなどをXbox LIVEのサーバーに保存できるようになる。なお,本サービスを利用するには,Xbox LIVE ゴールド メンバーシップが必要だ。
なお,「Zune ビデオマーケットプレース」では,「20世紀フォックス」「ニュー・ライン・シネマ」「バンダイチャンネル」「ユニバーサル・ピクチャーズ」「ローグ・ピクチャーズ」「パラマウント・ピクチャーズ」「フォーカス・フィーチャーズ」「レラティビティ・メディア」「ワーナー・ブラザーズ」提供のコンテンツを確認できた。レンタル/販売などの形式は作品によって異なるが,ラインナップは新旧の映像作品が豊富に取り揃えられているという印象だった。
今回,新しいダッシュボードに触れてみて感じたのは,UIを含め画面内の情報が整理され,操作感が向上したという点だ。
主だった新機能は,利用するためにXbox LIVE ゴールド メンバーシップが必要となるが,クラウドストレージ機能でセーブデータやXbox LIVEアカウントのプロフィールをオンラインに保存できるようになるなど,地味ながら使い勝手が向上する点には注目したい。
以前「こちら」の記事で触れたように,本システムアップデートは,予定通りであれば2012年内にはリリースされる予定とのこと。本稿を読んで興味を持った人は,アップデートの正式リリースを楽しみに待っていてほしい。
「Xbox.com」内ソフトウェア更新方法紹介ページ
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