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ソシャゲをしながらペダルを漕いでたら痩せました。運動嫌いが1年続けた「ソシャゲ周回式ダイエット」レポート
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印刷2021/12/29 00:50

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ソシャゲをしながらペダルを漕いでたら痩せました。運動嫌いが1年続けた「ソシャゲ周回式ダイエット」レポート

 昨今はさまざまなフィットネスやダンス系のゲームがリリースされ,引きこもりがちなゲーマーも自宅にいながら手軽な運動がしやすくなった。「これなら自分でも!」と始めて,実際に成功している人も多いのだろう。

 けれど筆者はダメだった。購入はした。プレイもした。3日で終わった。運動なんてしたくない。いくらフィットネスとゲームを組み合わせてもらっても,「運動のためにゲームを始めなきゃ……」と考えるようになってしまい,モチベが上がらない。とても習慣化できる気がしなかったからだ。
 だが,外出自粛やテレワークで在宅時間が長くなり,普段以上に体を動かさなくなったせいか,中年太りは加速し,健康診断の結果もヤバイ。運動をしなければ,いい歳した体には脂肪がたまる。命の危機の足音がもう近くまで来ている。本当になんとかしなければ……。

 それが2020年の夏ごろの話。そんな私が今では,中年太りも解消され,お腹が引っ込み,健康診断の結果も見事に改善された。
フィットネス系ゲームではない,けれどゲームを使った別の方法で継続的な運動に取り組めたのだ。フィットネス系ゲームすら続かないゲーマーが,運動を習慣化して長期間続ける。本稿ではそんな成功体験(?)を,せっかくなので共有しようではないか。
 名付けて,「ソシャゲ周回式ダイエット」だ!

画像集#001のサムネイル/ソシャゲをしながらペダルを漕いでたら痩せました。運動嫌いが1年続けた「ソシャゲ周回式ダイエット」レポート


どうせ毎日周回するじゃない


 スマホゲームの周回。それは我々が等しく毎日やらねばならない重要ななりわいである。ガチャを引くための石を集めるため,キャラクター育成まわりの素材収集のため,イベント消化のため,理由はさまざまだが,たいていのスマホゲームに周回は付きものだ。基本的に毎日コツコツとプレイするほうがお得な設計になっているため,そのゲームを引退しない限りこの周回は続く。
 プレイしているスマホゲームが複数あれば,そのぶん日々の“日課”も増える。ソシャゲーマーはとても忙しい。

 今回筆者が実践したソシャゲ周回式ダイエットは,この日々の周回に合わせて運動を行うというものだ。一体何をするのかというと,「周回しながらスピンバイクを漕ぐ」のである。
 スピンバイクとは,室内で漕げる自転車型のトレーニング器具だ。一般的なフィットネスバイクよりも高負荷なトレーニングが可能で,ロードバイクなどに近い前傾姿勢で利用できるため,足だけでなく体幹も鍛えられる。また,フィットネスバイクは連続使用時間に制限がある製品が多いが,スピンバイクにはこういった制限がない。
 お値段は,高機能なモデルを求めるなら数十万円クラスのものもあるが,安価なモデルなら2万円代で購入が可能だ。
 まあ,フィットネスバイクでもスピンバイクでも,日常的にペダルを漕げるならどちらでもいいのだが,上記のようなメリットから,筆者はスピンバイクを,それも安価なものを購入することにした。

筆者が1年使っているハイガー産業のスピンバイク。お値段は2万円強といったところ。さすがに素足で漕ぐと痛いので,室内履きの靴は用意しておこう
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 さて,あとはスマホゲームをプレイしながらスピンバイクを漕ぐだけなのだが,さすがに手放しの「ながらスマホ」で漕ぐことはよろしくないので,スマホの設置場所を確保する必要がある。筆者はハンドル中央部の空きスペース(正確には速度やカロリーを計測する付属のメーターを設置する場所)にクリアファイルをテープで張り付けて,無理やりスマホを置いている。

タブレットならそのまま置けるが,スマホは落下してしまうので工夫が必要だった
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 周回に使うスマホゲーは,それもあって,できるだけ“操作量の少ないもの”が望ましい。両手で操作するアクションゲームやリズムゲームは向かない,というか危険もあるので避けよう。筆者は「Fate/Grand Order」をプレイしていることが多い。操作が忙しくなく,アニメーションを見ている時間も長いので,“ながらプレイ”にはちょうどいい。

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 運動量は,人によってトレーニングの目標が違うので「これ」というものがない。とはいえ,ここは具体的にお伝えしないと参考にならないと思うので,あくまで筆者の基準を示しておくと,「1日30分,平均心拍数が130以上になるペースで漕ぐ」を週5回だ。
 この数値自体は,筆者の加入している生命保険が,継続的な運動で割引されるプランであり,その割引を最も効率よく受ける運動量がこれだったというだけ。いわばリアルでも周回効率を高めた結果なのだが,心拍数を用いると,手を抜いて漕ぐことができなくなるので,日々の運動量を管理しやすいのは確かだ。計測にスマートウォッチを用意する必要はあるが。

 目的は筋力トレーニングではなくダイエットなので,脂肪を燃焼させるには有酸素運動(ある程度の負荷を継続的にかける運動)を継続するのが望ましい。どれぐらいの負荷,どれぐらいの時間が必要かは,体質や目標によって違うので,自分に合ったプランを用意してほしい。とりあえず「継続して運動を続けられる負荷」から始めればなんでもいいと思う。運動量ゼロよりマシだ。

タイヤを押さえて負荷を変えるパーツなのだが,1年続けただけあって多少消耗している
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で,実際に効果はあったのか


 肝心の効果をお伝えする前に,より参考になるよう具体的な数値を出していこう。
 2020年9月時点の筆者は,身長174cm,体重62.3kg,腹囲81cm。別に太ってないだろ,と思われるかもしれないが,もともとやせ型の筆者の学生時代は57kgであり,30歳を過ぎてからは腹だけ出る形で毎年体重が増えているので,完全に中年太りである。健康診断結果を見ても,内臓脂肪がヤバイですね,という感じ。

 ここから1日30分の運動を週5回,欠かすことなく1年続けている。この運動を行うと,漕ぎ始めて10分ほどで汗をかき,終わった後はシャワーに直行するしかないという状態になる。
 減量ペースは,最初は1〜1.5か月に1kgぐらいだった。数値にしてみるとしょぼく見えると思うが,短期間のダイエットが目的ではなく,健康のために無理なく続けることが重要なので,徐々に確実に痩せられればそれでいい。
 そもそも,筆者の運動量で消費できるカロリーは,ウォーキング以上,ジョギング未満である。スマートウォッチの表示を信じるなら,1日250Kcal程度(実際はもっと低いと思う)。これがどれだけ微々たるものかは,一度でもカロリーを気にしたことがある人なら分かるだろう。1食どころか,お茶碗に軽くご飯を一杯よそったぐらいだ。この程度の運動で,急激に痩せるわけがない。

 加えて,効果的なダイエットには食事制限も付きものだが,筆者はこれをやっていない。長期的な制限はどうせ続かないと思うので,気にしないことにした。1日の摂取カロリーと消費カロリーの帳尻が合うように,ぐらいは考えるようになったが,甘いものも,ラーメンも,ファストフードも食べる。そのぐらいの緩いダイエットを継続してきたと考えてほしい。

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 話はそれたが,半年ほどで体重は5kgほど減り,そこで減少は停滞。しかし中年太りは解消され,目に見えるレベルでお腹は引っ込んだ。
 リバウンドもあったが,前回の健康診断からおよそ1年後となる2021年9月には,体重59.3kg,腹囲77.5cmという結果に。体重自体は1年で3kgしか減っていないが,運動習慣によって健康診断結果が目に見えて改善し,とくに腹回りは見るだけで痩せたのが分かるレベルなので,満足している。足も多少は鍛えられて,筋肉が付いたはずだ。

 何より,この結果は「周回のついでに漕いだだけ」で得たものであり,たいして辛くなかったというのが大事なポイントだ。運動をしたくない日も「今日のぶんの周回あるから,しょうがない」とサドルにまたがる気分にさせる。そうこうしているうちに,周回したくない気分の日に「運動しないといけないから,ついでに周回もしておこう」と,逆転現象が起きることもあり,どちらかのおかげでどちらかが続いている。
 今のところ,ソシャゲ周回式ダイエットをやめるつもりはまったくなく,今後も健康のために続けていくだろう。というか,やめてしまうと再びメタボまっしぐらなのが分かっているので,やめられない。

 このダイエットの問題点があるとすれば,場所だろう。サイズ感は,後輪のない自転車ぐらいをイメージしてもらえるといいが,スピンバイクを置くためのスペースはそれなりに必要だ。
 また,タイヤが回転する以上,小さな子供やペットが寄ってくるような場所に置くわけにはいかない。その点にも注意が必要だ。

音は大丈夫か気になる人もいるかもしれないが,ペダルを漕いでも「スーっ」と音がするだけで静かだ。異音がする場合は,ペダルが緩んでいる可能性が高いので,整備のための別売りの専用工具は必須となる。筆者は数百円の「コッタレスクランク抜き」をネットで購入して使っている
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 筆者は,スマホを安定して置けるスピンバイクを選んだが,周回と運動を組み合わせられるのならなんでもいいと思う。「運動をしないといけないのは分かっているが,どうしてもやる気が……」という人の参考になれば幸いだ。
 ただし,ゲームに熱中するあまり,バランスを崩してケガをしたりするのは本末転倒なので,くれぐれも安全に行ってほしい。
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