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  • CD PROJEKT
  • 発売日:2022/02/16
  • 価格:7370円(税込)
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[プレイレポ]「サイバーパンク2077」初の大型追加コンテンツ「仮初めの自由」を先行体験。ナイトシティの新エリアで展開するスパイスリラー
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印刷2023/06/12 04:00

プレイレポート

[プレイレポ]「サイバーパンク2077」初の大型追加コンテンツ「仮初めの自由」を先行体験。ナイトシティの新エリアで展開するスパイスリラー

 CD PROJEKT REDより販売中のアクションRPG「サイバーパンク2077」の拡張パック「仮初めの自由」(原題:PHANTOM LIBERTY)は,PC / PS5 / Xbox Series X|S向けに配信される,本作初の大型追加コンテンツだ。既報のとおり,2023年9月26日の配信が予定されている。

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 凄腕ネットランナーに国家の諜報員,そして大統領も登場するスパイスリラー風の同名ストーリーに,物語の舞台となる新エリアゲームシステムの新要素などが追加され,ナイトシティで生きる主人公V(ヴィー)の新たな物語やアクション,そして激しい戦いを楽しめる。

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 そんな仮初めの自由のデモ版をおよそ1時間,CD PROJEKT REDのジャパン・ローカライズマネージャーである西尾勇輝氏の説明を受けながら先行プレイしてきた。メインストーリーを中心にその内容を紹介しよう。
 プレイしたのはコンシューマ向けの日本語吹き替え版で,ゲーム進行は試遊用に編集されたものだが,序盤の物語の流れに触れている箇所があるため,読み進めるときは注意してほしい。

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「サイバーパンク2077」公式サイト



Vが国家の諜報員に? 奇妙な依頼から始まる,ドッグタウンでのスパイスリラー


 仮初めの自由の物語は,Vのチップ「Relic」に直接アクセスしてきた,ソングバードと名乗る謎の人物からの依頼によって始まる。
 ソングバードは,新アメリカ合衆国の大統領が乗る軌道シャトル「スペースフォース1」(エアフォース1的な,つまり大統領専用機)に同乗しているが,何らかのアクシデントによって,スペースフォース1は不時着を余儀なくされている状況だという。そこでVに援護を求めるため,機内からアクセスしてきたというわけだ。

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 このソングバードという人物は,相当な技術を持つネットランナーのようだ。
 飛行機が墜落するかもしれない状況で,遠く離れたVとやりとりできることはもちろんだが,Vのチップは,アラサカが極秘で開発した,あのRelicである。使用者の人格を乗っ取ろうとするほどの特殊なチップに直接アクセスして平気なのだから,作中でも相当な上位に位置するネットランナーであることは間違いない。

 まるでその場にいるかのようなソングバードのホログラムに導かれ,とある建物の屋根に上って空を見上げると,そこには煙を吹いて高度を落としているスペースフォース1が。一体どこから飛んできたものなのだろうか,そこに地対空ミサイルが撃ち込まれる。

 攻撃を受けた機体はなんとか不時着し,ソングバードもどうやら無事だったようだが,不時着した場所が悪かった。そこは,ナイトシティ内でも危険な区域として知られるドッグタウンだったのだ。
 パシフィカ地区に隣接するドッグタウンは,カート・ハンセン大佐とその私設軍バーゲストが支配している。彼らは,NCPD(ナイトシティの警察)はもちろんミリテクやギャングたちも手を出せないほどの力を持ち,さながら独立国家とでも呼ぶべき特別な一帯となっている。

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 まさかそんな場所に不時着するとは,何たる不運……いや,ナイトシティの出来事である。ドッグタウンに不時着すること自体が,何者かによって仕組まれたことなのかもしれない。ともあれVはスペースフォース1の不時着地点に向かい,大統領を助け出すことに。
 そこにはすでにバーゲストたちが集まっていた。なるべく戦闘を避けてスペースフォース1に近づきたいところだが,ここは急を要する事態だ(※ストーリー上はもちろん,試遊のプレイ時間的にも)。武器を構え,所持アイテムを確認し,戦いの準備を整える。

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 なお,今回の試遊では,ハッキング特化のネットランナー系,超脳筋タイプのストロングソロ系,スピードで翻弄するファストソロ系という3つのタイプが用意されていた。
 能力を確認すると,Vのパークが一新されていた。西尾氏によると,スキルとパークの組み合わせや,それによって発生する相乗効果が分かりやすくなり,プレイヤー各々がより自身のプレイスタイルにあったタイプのVを構成できるようになるという。

 もちろん新規のスキルとパークも用意されており,取得することで「日本刀で銃弾を弾く」「接近戦時,相手をモノワイヤーで攻撃したと同時にクイックハックをかける」「武器固有のフィニッシャー(トドメ技)をキメる」といった新たなアクションができるようになるとのこと。

 それに加えて,スキルツリーに「Relic」という新しい項目が追加されていた。
 「相手の弱点部位を表示し,破壊することで衝撃波を発生させる」「マンティスブレードやゴリラアームなどのさらなる強化」といった特別な能力強化を図れるそうだ。なお,知力や肉体といったほかのスキルツリーとは異なり,Relicのパークの解除には,レベルアップで得られるパークポイントではなく,専用のポイントを溜める必要があるとのこと。

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 ゲーム進行に戻ろう。ストロングソロ系を選択した筆者は,堂々と正面から突撃。ショットガンやスレッジハンマー,ゴリラアームを振るい,サイバーウェア配合のミンチ肉を量産する。

 ジャンプして地面にスレッジハンマーを振り下ろし,地面に叩きつけて周囲の敵を吹っ飛ばすという新しいアクションも確認できた。初めて使用するアクションであるうえ,久しぶりにサイバーパンク2077をプレイしたというのもあり,なかなか効果的には使用できなかったが,大勢の敵の中心に降り立ち,その一撃で一掃できるとかなり気持ちよさそうだ。

 墜落したシャトルに乗り込み,セーフルームの扉を開けると,いきなり顔をぶん殴られたような衝撃を受ける。ような,ではなく,実際に一発お見舞いされたのだ。
 強烈な一撃を見舞ってきたのは,ロザリンド・マイヤーズ。新アメリカ合衆国大統領その人だ。元ミリテクのCEOで,かつて海兵隊にも所属していたことがあるという経歴どおり,個人の戦闘力も大したものと言ったところか。この状況でも堂々と振る舞い,そして決断するマイヤーズ大統領の護衛……というより指揮を受ける部下になったかのような妙な雰囲気のまま,ともに行動することに。

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 そこから少しストーリーが進んだところだろうか,場面が変わり,マイヤーズ大統領とともに,身を隠すべく廃屋に向かうシーンからゲームが再開した。
 ソングバードと合流したいが連絡は取れず,マイヤーズ大統領と二人で一夜を明かすことに。もちろんロマンティックな展開などは期待すべくもない。それどころか,誰も来ないであろうと思った廃屋にまさかの来訪者が現れた。

 一触即発の事態か……と思いきや,相手は,危ない感じはあるもののどこか抜けているような2人組だった。ことを荒立てたくないと,対話を求めてみると(銃を突きつけながら,だけど),まあまあ話が分かる連中で,お互い干渉しあうことなく,朝までこの廃屋で過ごすことになった。

 今回のプレイでは対話によって切り抜けることができた場面だが,選択の結果によっては会話が進まず戦うことにもなり,また問答無用でこちらから襲い掛かるという選択もある。
 プレイヤーの決断によってゲームの展開が分岐するのは,サイバーパンク2077の特徴の一つだが,仮初めの自由ももちろんそれは変わらない。選択を求められる場面はかなりあるそうで,それはサイバーパンク2077らしさを濃密に体験できるものになっているという。

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 そのころ,ドッグタウンを牛耳るカート・ハンセン大佐は記者会見を開いていた。
 マイヤーズ大統領とともにラジオに耳をそばだてると,「新合衆国によるドッグタウンへの侵攻だ」と,大佐は今回の墜落事件を口実に,なにやら行動を始めようとしているようだった。
 皮肉交じりか,それとも率直な感想か。大佐の立ち回りを「賢い」と評価する大統領。偶然の出来事なのか,それとも仕組まれたことなのか。事態は大事になっていくが,それとともに謎は深まっていく一方だ。

 翌朝になってもソングバードとは連絡が取れず,大統領はある決断を下す。スリーパーエージェントのソロモン・リードと,コンタクトを取ることにしたのだ。
 彼は,統一戦争時,ナイトシティで行われた新合衆国の諜報作戦を指揮していた人物で,終戦後も一般人に紛れ,街に潜伏しているらしい。Vは大統領の指示により,戦前にFIA(連邦情報局)が使っていたというチャンネルで,彼と連絡を取ることになる。

 ここまでは今回のデモ用に編集された,基本的に一本道なゲームプレイだったが,ソロモン・リードに会いに行くミッションから,新たに追加されたドッグタウンを,比較的自由に行動できるようになった。
 仮初めの自由は本編から独立したコンテンツではなく,またドッグタウンも個別のマップではない。これまではコンバットゾーンと呼ばれてフェンスで固く閉じられていたパシフィカの一角であり,それが開放される形で行き来できるようになるのだ。

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 ドッグタウンは実に怪しげで,中でもブラックマーケット化したスタジアム内は,ビリビリとヤバい感じが伝わってくる。内部の電力は,かつて墜落した輸送機の原子炉で賄われており,そこから乱雑にケーブルが伸びているところもたまらない風景だ。ぜひドッグタウンに足を運び,この怪しさを体験してほしい。

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 物語の大半はドッグタウンで展開するが,サイバーパンク2077の全体のストーリーの一部として展開するため,途中で違う地域に向かって別のエピソードを進めることも可能とのこと。それでいて,サイバーパンク2077全体のストーリーにおける一部でもあるので,本エピソードを進めたことで開放される,新たなエンディングも追加されるそうだ。

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 今回は体験できなかったが,仮初めの自由のアップデートでは,ドッグタウンでの新規ストーリーだけではなく,新たなゲーム要素も追加されている。
 一つは,バーゲストの物資をかっぱらう「強奪」だ。ほかの地域からは(勝手にだが)独立しているため,バーゲストの物資調達方法は変わっており,それは地上を輸送するのではなく,空から補給コンテナが投下されるのだ。投下された場所は狼煙(のろし)が上がっているのだが,その場に行くとバーゲストたちから物資を奪えるという。
 もう一つの追加要素は「運び屋」。車泥棒としての依頼を受け,ナイトシティ全域にあるさまざまな車両を違法ショップへ送り届ける。ドライブがてら始めると,けっこうハマるかもしれない。

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 さらに待望(?)の,車上戦闘とカーチェイスが追加される。もちろんナイトシティのカーチェイスが,ただの追いかけっこで終わるわけがない。車両用の搭載兵器やVのスキルなどが追加され,ド派手な撃ち合いをしながらのカーチェイスが楽しめるという。運び屋業でも,追っ手がくることがあるそうだ。
 ストーリーや特定のイベントだけではなく,普通に街でクルマを走らせているときにもカーチェイスは発生するそうで,これによってナイトシティの生活は,よりスリリングなものとなりそうだ。

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 話をミッションに戻そう。とある建物にある,本作においては骨董品なツールでコンタクトを取り,指定された広場のベンチに赴くことに。すると,ソロモン・リードも現れるのだが,たまたま居合わせた他人を装いながら情報を交換するのは,いかにもスパイものといった感じだ。腹の内を探り合うように,さして有益なやり取りもできないうちに,今度はバーゲストの襲撃が。まさか情報が漏れていた? それとも……。

 西尾氏によれば,ここに至るまでの行動によってバーゲストの襲撃を回避できる場合もあるとのことで,あらためて“サイバーパンク2077らしい選択と分岐”がそこここに存在することを感じられた。

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 といったあたりで今回のプレイは終了となったが,あちこちにあえてアナクロなモノやベタなものを狙ったような演出やストーリー展開がある。スパイ映画や小説などが好きな人は,そんな要素にかなりくすぐられるのではないだろうか。
 Vが大統領から仰々しく国家諜報員のバッジを渡されるシーンは,いかにもな感じで,誓いの言葉を述べるか否かで変わる展開や,ジョニー・シルヴァーハンドの反応も込みで注目だ。

 そんなVのバディ(?)であるジョニー・シルヴァーハンドも,もちろん本編と同じく物語を盛り上げてくれる。
 ジョニーは反体制の人間であるが,かつては徴兵によって国家のために戦った過去もあるだけに,Vが体制側で働くこと(※Vにとってはあくまで,依頼を受けた相手が体制側だったというだけのようだが)に複雑な感情を抱いているようだ。
 皮肉屋でありながら愚直な面もある彼が,本事件にどう反応し,そしてどう関わるか。彼の過去やそれによって生まれるジレンマなどをとおして,本編では描かれてなかったジョニーの一面に触れられるのも,仮初めの自由の特徴の一つだろう。

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 なお,仮初めの自由のストーリーは,本編を一定のところまで進めると開放されるようだ。Vとジョニーの会話や関係性を見た感じ,それなりに進んでいるようだったが,このあたりは今後の発表や実際にプレイする際に確認したい。
 追加ストーリーの総プレイ時間は,プレイヤー各々の進め方で大きく変わるため,どれくらいになるかは伝えにくいということだった。実際にプレイしてみたところ,1時間があっという間で,さらに選択肢とそれによる展開の変化も多いとなると,相当なボリュームであることは間違いないだろう。

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 本編のエピソードとはまた違った雰囲気もある仮初めの自由だが,重厚かつ複雑な問いかけを含む物語が展開するところは,サイバーパンク2077ならではのものが感じられる。試遊の範囲以降も……,いや,そもそもプレイしたものも試遊のために編集したバージョンのため,まだまだ明らかになっていない要素は,たくさんありそうだ。

 さまざまな立場の人間たちの思惑が交差する中,Vが本当になすべきことは一体何なのか。そんな葛藤やジレンマや含んだ決断,それによって導き出される答え,そして驚きの展開を楽しめることに期待しつつ,リリース日を待ちたい。

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