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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」
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印刷2011/10/06 19:03

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」

―この世のすべてのエンタテインメントはリズム天国である―

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」
 これは民明書房から刊行されている,「リズムKAN〜最後に愛は勝つ〜」の一節から抜粋したものよ。あ,……いつもの流れだから,本気で検索とかかけないでね。
 「リズム天国」は,ゲイム内のシチュエーションに合わせ,リズムに乗ってボタンを押すだけという,シンプルかつ楽しい任天堂らしいシリーズね。確かに,ありとあらゆるエンタテインメントは,リズムによって作り出されている,と言っても過言じゃないと私も思うわ。

 例えばTVを視聴していても,そこにはリズムが溢れているの。ここでいうリズムっていうのは,単純に音楽におけるリズムのことだけじゃないわよ。もちろん,音楽もリズムが大事なものの一つだけど,そのほかにもリズムを意識したエンタメは多いわ。
 お笑いもそう。よく「テンポがいい漫才」という表現を見かけることがあるけれど,それはまさにリズム天国にほかならないわ。ボケに対してキレのいいツッコミ。ほら,リズム天国でしょ。
 で,最近のお笑いはリズミカルなものが主流になっていると思うの(私が生まれる前のことは知らないけど)。注意して見てみると分かるけど,多くのバラエティ番組って,出演者がしゃべったことを流すテロップで視覚的なリズムを作って,その視覚的なリズムに合わせて観客の笑い声を足しているのよね。なぜこういう演出をするかというと,リズムがハッキリしていた方が,見ている側は心地良いから。
 ちょっと前に流行った「エンタの神様」や「爆笑レッドカーペット」といった番組も,テンポの良さを重視して番組を構成していたはず。だってほら,お決まりのフレーズがある芸人さんやネタが多かったでしょ? これもつまるところはリズムなのよ。ゴールデンタイムの番組ということで,子供からお年寄りまで覚えやすい,印象に残りやすいものが重宝されたんでしょうね。
 要するに,リズムに乗って何かをするっていうのは,それだけで十分に楽しいことなの。TVの世界だけじゃなく,我々の身近なところにもリズム天国はいっぱい潜んでいるわ。もっと言ってしまうと,我々は知らず知らずリズム天国で遊んでいる。ジャンケンもそうでしょ。あれは完全にリズム天国。最初はグー,ジャンケンポン。ね? リズムを取って,リズムに合わせて手を出してるでしょ。王様ゲイムもそうだし,山手線ゲイムもそう。この手のゲイムはほぼ間違いなくリズム天国なのよ。それはひとえに,リズムに乗るって行為が楽しいからに他ならないわ。
 って言うと,スポーツや演劇はどうなんだ? って質問も出てくるかもしれないけど,スポーツもリズム天国だし,演劇もきっとリズム天国だと思うわよ。少なくとも,私が今職業にしているプロレスはそう。
 細かい技術論になってしまうから詳しい説明は省略するけど,いい選手はすべからく独特のリズムを持っているの。逆に,イマイチ評価の高くない選手は,試合から伝わってくるリズムがあんまりよろしくないわけ。これは私の長年の研究の結果,その選手はプロレスのリズム天国が下手だからなんだという結論に達したわ。
 そして,これはきっとほかのジャンルでも同じことが言えると推測するのよ。きっと,そのジャンルのリズム天国が上手な人は,そのジャンルで成功を収めているし,そうでない人はリズム天国がイマイチなんじゃないかなって。
 「そりゃそうだろ」って感じの表現になってしまって恐縮だけど,実際にエンタテインメント産業に関わっている人には,きっと私の言いたいことが伝わると思うわ。エンタテインメント産業に従事していない人でも,リズム天国を意識してエンタテインメントに触れてみると,また違った印象を持てると思うわよ。


画像集#003のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」
 というように,この世の中のエンタテインメントはすべて,リズム天国だということをそろそろ理解していただけたと思う。ので,ここからWiiの「みんなのリズム天国」の話。とはいっても,けっこう上記で述べたことがすべてだったりするわ。
 繰り返すけど,リズムを取るという行為は,もうそれだけで楽しいのよ。だから,それがストレスのない形でゲイム化された時点で,面白さは保証されていると言ってもいいと思う。
 ただ,このゲイムがすごいのは,ちゃんと「絶妙にどうでもいいもの」を題材にしたミニゲイムをこれでもかというほどに作ったってところ。
 例えば,プロレスラーのインタビューをモチーフに,インタビュアーの質問に応じてボタンの押し方を変えるという「レスラー会見」。これは「〜ですか?」という質問の場合はボタンを1回押して,「へー凄いですね」と言われたらボタンを2回押すというもの。
 文章だけではイマイチ伝わりにくい気がするけれど,このミニゲイムが秀逸で,ボタンを押したらプロレスラーがちゃんとリアクションするのよ。コンピュータゲイムである以上,ボタンを押したらリアクションがあるっていうのは当たり前のことなんだけど,その画面から伝わってくるリアクションの一つ一つが耳に残って心地良いわ。

画像集#004のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」 画像集#005のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」

 そして全編を通じて,みんなのリズム天国は,この心地良い具合が半端じゃないのね。リズムを取ることは楽しい。それで,プレイヤーが取ったリズムに対するリアクションがこれまた楽しい。ゲイムって,プレイヤーがコントローラーを介して行ったことに対して,画面で答えが表示されるものじゃない? みんなのリズム天国は,そこをさりげなく突き詰めた感じなのね。
 で,今までのシリーズはゲームボーイアドバンスだったりニンテンドーDSだったりと,携帯ゲイム機で出てたんだけど,今回はWii。Wiiになることで,その名のとおり,みんなで同じリズムを共有できるようになったわけね。……私は一人でしかヤってないけども!
 「リズム感」というのは,老若男女問わず通用する楽しい感覚なのね。そういう意味では,普段ゲイムをしない家族や友達,それこそ“みんな”で遊べるWiiらしいタイトルだし,何より非常に任天堂っぽい。ボタンを押すだけだから,ゲイムが苦手な人でも絶対に楽しめるしね。
 そしてもちろん,ゲイマーがヤっても面白い。そりゃそうよね。人間が本質的に好む面白さ,心地良さを,ゲイムにしているわけだから。これは,私の中ではゲイム史に残すべき傑作だと思っているわ。まだヤったことがない人は早急にヤるように! 接待ゲイムとしても活躍するわよきっと。

画像集#006のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」 画像集#007のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」
画像集#008のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」 画像集#009のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第149回「この世はすべてリズム天国」

 そんな感じで今週は,この世に潜むリズム天国,というテーマでお話を進めてきたわけですが,ついに本日(10月6日),PlayStation 3版「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2012」の発売日がやってきましたよ。
 もちろん買うは買う。けれども,今年はハマれるのかしら……。来週は,そこら辺のレポートというか個人的感想を,なるべく言葉を選びつつ,かつ正直に述べていきたいと思います! 読者的にあんまり食いつきのいいタイトルではないっぽいことは自覚しながら! ご期待あれ! また来週!

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「Champion Jockey: Gallop Racer&GI Jockey
PSP:「機動戦士ガンダム 新ギレンの野望
ニンテンドー3DS:「謎惑館 〜音の間に間に〜
Wii:「みんなのリズム天国
Xbox 360:まだハメてないけど「Gears of War 3

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
男色ディーノ選手は10月10日(月),「札幌プロレスフェスタ・DDT」で,大石真翔選手とのタッグでKO-Dタッグ選手権試合に,「World プロレスリング Japanツアー」で,グレート小鹿選手とのシングルマッチに出場します。どちらも会場は,札幌テイセンホールです。タフな試合を続けて行うことになるわけですが,ディーノ選手は「来週の原稿をいつ書くべきかで悩んでるわ」とのこと。どっちが本業……。
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