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「MHF」オフラインイベント,「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Summer 2011」山形大会のレポートを掲載。肉質調整の“体験会”を8月上旬に東京/大阪で実施予定
2011年6月18日以降,島根県/香川県/長野県/山形県のMHF公認ネットカフェで開催された「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Summer 2011」は,今回で通算8回目となり,29都道府県で通算32大会が開催された。全47都道府県踏破も残り18県となり,折り返し地点を過ぎたというわけだ。
本イベントで大会に参加したりビンゴ大会に参加したりすると,オリジナル武器やNポイント(最大1万2000ポイント),オリジナルグッズといった賞品が入手できる(事前応募者限定のものもあり)。大会に合わせて実施されたゲーム内イベント「来場者特典クエスト」をクリアしてから来場すると,Nポイントやレア素材などと交換できるイベントコードが手に入るなど,来場するだけでも“メリット”のあるイベントになっている。
加えて,毎回恒例となる,カプコン「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏による“「運営レポート」出張版”と題したプレゼンテーションも行われた,本イベントのレポートをお伝えしよう。
「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Summer 2011」特設サイト
予選のクエストは「デュラガウア1頭の討伐」。タイムアタックで上位4チームが決勝トーナメントに進出できる。武器・防具はあらかじめ用意されたものの中から選択し,アイテムの持ち込みは不可。支給品ボックスにあるもののみ使用可能となる。
山形大会で予選に参加したのは合計24チーム。討伐対象がデュラガウアということもあり,ほぼすべてのチームが,ハンマー+αの組み合わせを選択していた。もっとも人気の高かった武器種は,ハンマー+双剣の組み合わせだった。
変わり種では,ランス+太刀,片手剣+双剣,大剣+ライトボウガンといった組み合わせも見られたが,これらのチームは,最初からブービー賞狙いだったのかもしれない(少なくともそのうち1チームはブービー賞狙いを公言していた)。
結果,予選を通過した4チームの成績,および使用武器は以下のとおりだ。
順位 | チーム名 | 使用武器種 | クリアタイム |
1位 | 東北ジャスタウェイ | ハンマー+ハンマー | 2分7秒50 |
2位 | 『や』ではじまりの自営業 | ハンマー+ハンマー | 2分18秒20 |
3位 | Cyberdyne | ハンマー+双剣 | 2分34秒66 |
4位 | キラメキラリ | ハンマー+双剣 | 2分36秒93 |
予選終了後には,「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏によるプレゼンテーションが行われたのだが,決勝トーナメントの模様を先にお伝えしよう。
決勝戦では,チームメイトと同じ武器を使えないうえ,次のセットでは別の武器を選ぶことが要求される(3セット行った場合,2人で6種類の武器種を使うことになる)ため,総合的なテクニックが要求されるといえる。
なおこのクエスト,マストオーダーに「主目標に一定ダメージ」が設定されている。どちらのチームが先行しているのかが分かるだけでなく,一定ダメージを与えた時点で罠などが追加支給されるという,相手チームの妨害がより白熱する仕掛けがなされていた。
試合では,Cyberdyneチームが支給VS錆朽罠,支給VSこやし罠などを積極的に仕掛けていき,『や』ではじまりの自営業チームを苦しめる。しかし,それをはねのけて『や』ではじまりの自営業チームが先に討伐を達成し,決勝へと駒を進めた。
制限付きのルールで,先に2セット先取したほうが勝利となる。
1セット目,「キラメキラリ」チームは弓と片手剣を,「『や』ではじまりの自営業」チームは弓とヘビィボウガンを選択。遠距離武器を初戦から出し惜しみなく使った「『や』ではじまりの自営業」チームが先にエスピナスを倒し,1本目を先取。
続く2セット目は,キラメキラリチームは双剣とライトボウガン,『や』ではじまりの自営業チームはランスとライトボウガンを選んだ。2セット目では,予選用に用意された武器を間違えて選んでしまったため仕切り直しとなったが,『や』ではじまりの自営業チームが連勝して,優勝を決めた。
運営プロデューサーの杉浦一徳氏による「MHF運営レポート イベント出張版」
なお,今回は大型アップデート「フォワード.1」における6月29日実装分をはじめとした内容が中心となった。掲載済み記事と内容が重なる部分については,本稿では一部内容を割愛した。より詳しく知りたい人は,以下の記事にも目を通してほしい。
関連記事:
・「MHF」「フォワード.1 “襲来,双極の脅威”」大討伐クエストの新要素や新武具など,6月アップデートの最新情報を確認しよう・サービス開始から足掛け4年,「MHF」は大型アップデート「フォワード.1“襲来,双極の脅威”」で新たなステージへ。運営プロデューサー・杉浦一徳氏へのインタビューを掲載
大討伐クエストはラヴィエンテ狂暴期がHR100以上向け,通常種は人数軽減&約3分の1程度に時間短縮
一方で,既存の大討伐クエストのリファインが行われ,より初級者でも参加しやすいものとなる。会場ではリファイン内容の一部が公開され,通常の大討伐クエストは参加人数を軽減,8人〜16人で挑戦するコンテンツになる。そして,HR100以上のラヴィエンテ狂暴期の大討伐クエストが,24人〜32人で参加する大規模コンテンツの役割を引き継ぐわけだ。
そのほか,CPで購入する大討伐クエスト専用の支援アイテムが多数導入され,クエスト中でも購入できるようになる。また,大討伐に失敗したり,参加中断した場合でも,貢献度に応じて報酬が手に入るようになる。
杉浦氏の発言によれば,通常のラヴィエンテの変化の目安について,かかる時間はリファイン前の約3分の1程度になるそうだ。その分報酬も少なくなるが,リファイン前の1回クリアに相当する3回クリアした合計で,リファイン前よりもやや多めになるように報酬を設定したとのこと。
進化武器ではガンランスが実装。杉浦氏は,進化武器として作る手間に見合う驚きを提供できるものを考えるには時間がかかるとし,大型アップデートのタイミングに一つずつ程度とはなるが,未実装の武器種もすべて用意する計画だと話していた。
SR入門向けのHC防具,新剛種防具,Nポイント防具などの新情報も
武器防具関連では,秘伝防具の専用スキルが発動するHC防具を11種類実装すると発表。これらはSR1から生産が可能となる。
新剛種防具は,カイザーシリーズのビジュアルをベースにした「フレイムシリーズ」,既存防具のスキル一新/防御力強化を行ったLX/RXシリーズが追加される。このあたりは,先述の記事で詳しく紹介しているので,「こちら」の記事でチェックしてほしい。
そのほか,イベントクエストで生産/強化できる武器についても,先のインタビュー記事で杉浦氏が述べていたとおり,剛種武器に近い性能になる強化段階が追加される。会場では,そのうちいくつかの性能が公開されたが,撮影禁止のものもあったので,掲載可能な分のみ以下に写真で紹介しておこう。
ネットカフェでのイベントということで,次に紹介されたのは,Nポイントで入手できる「Nの塊」で生産可能な防具について。
新たに追加される防具はFシリーズまで強化可能で,最終強化時の発動スキルは,剣士タイプの場合は「餓狼+2,龍風圧無効,業物+1,はらへり倍化【大】」,ガンナータイプの場合は「餓狼+2,反動軽減+2,状態異常攻撃強化,はらへり倍化【大】」となる。
また,Nの塊で生産する防具の中で,アミティエシリーズに強化派生が加わる。剣士タイプの性能は「ガード性能+2,龍風圧無効,見切り+2,状態異常攻撃強化」,ガンナータイプの性能は「高級耳栓,ぶれ幅DOWN,装填速度+2,状態異常攻撃強化,ランナー,散弾・拡散矢威力UP」とのこと。
1部位につき「Nの塊」が5個必要だった時期に実装された“ネットカフェ防具”は,上位段階に強化するとき,Nの塊は不要となる。1部位につきNの塊2個で生産できるようになってから実装されたネットカフェ防具は,上位段階に強化する際,Nの塊が3個追加で必要となる。どちらも,最終強化までに1部位につき合計5個のNの塊を使うという形でバランスを取るそうだ。
なお,大剣「カリバーン」については,2011年秋を目処に強化を検討しているとのこと。
そのほか,人気女性声優による「ガールズフロンティア」の第2弾が制作中とのことで,田中理恵さん,植田佳奈さんが出演することが明かされた。
今後のアップデートの流れとしては,2011年6月29日に「フォワード.1」の追加アップデートを実装した後,2011年夏に「アニバーサリー2011」,2011年秋に大型アップデート「フォワード.2」といった計画になっている。
なお,フォワード.2についてどのようなアップデートが計画されているかという話も出たのだが,来場者のみのお楽しみという「ここだけの話」だった。掲載は見送っているので,あらかじめご了承いただきたい。
マクロ問題やオーラアロー下方修正の話も出た「気になるあの話一問一答」
まずは,利用規約で禁止されているマクロ使用による狩猟が一部で行われていることについて。杉浦氏は,MHFのゲーム性でマクロが使われたということに正直驚いたと述べつつ,ほかのクエストについても調査を行い,規約違反には然るべき対処を行うと明言。現在は緊急処置としての対応だが,今後も放置はせず手を打っていくと述べた。
杉浦氏は,こういったことが発生する理由の一つに「HCチケットが“マゾい”」ことがあるのは否定しないが,それと規約違反は分けて考える必要があるとした。HCチケットについては,ポリシーと照らし合わせて判断しつつ,「お客様に喜んでいただけるバランス」になるよう調整を検討していくとのことだ。
また,そういった際にアカウント凍結処置などの対応が遅いという意見も寄せられるが,現在は約30万人いるというアクティブプレイヤーに対してうかつなことはできないので,100%確実な対応を行うには,どうしても時間がかかるとのこと。
これは,実装直後にすでに状況を把握していたが,一度実装したものを安易に修正すべきでないという判断や,プレイヤーにとっては弓の新スタイル取得のモチベーションとなっていたこと,そしてプレイヤーから修正の要望があまり寄せられていなかったということから,即時の修正は見送ったそうだ。
ただ,修正はいずれ必要であることから,事前告知を行い間をおくことで,すでに新スタイルを取得したプレイヤーに対する期間的なアドバンテージを持たせたというわけだ。
杉浦氏は,武器が強い弱いという性能の話よりは,そこから派生的に生じる排他行為や“武器縛り”が生まれることのほうが重要なのだという。
たとえば以前,「双剣のラファール=ダオラが強過ぎる」というときにも,プレイする際に“ラファール=ダオラ指定”が生まれ,持っていない人はクエストに参加できないといった,プレイヤー間のいざこざの原因となり得るのと同様の問題と言えるわけだ。
なお,現状で特定の武器を下方修正する予定はなく,ヘビィボウガンおよび太刀には上方修正を予定しているそうだ。
モンスターの肉質調整に向け,東京/大阪で“体験会”を8月上旬に実施予定
体験会の詳細は,後日公式サイトで発表予定だが,400名前後の人数を見込んでおり,選考基準が設けられる模様。杉浦氏曰く,ある程度以上にやり込んでいる人に参加してもらいたいと考えているそうだ。
杉浦氏は,検討中でありいつになるかは分からないが,グラフィックス向上を「考えていないわけではない」とコメント。具体的な時期は明言しなかったが,可能性がゼロではないことを示した。
杉浦氏によれば,現状プレイヤーからの要望はそれほど多くはないので,予定はないそうだ。また,仮にやるとしたら,コミュニティ面とサーバーのハード面の問題をクリアしないといけないとコメント。
まず,MHFでは随時サーバーを強化しており,杉浦氏は現状,安定動作の同時接続者数の目安を3万人程度と見ているという。Xbox 360版はサービス開始から日が浅く,同時接続者数も2万から2万5000人という数字で,サーバー統合しても乗りきれるという判断から,統合に踏み切ったとのこと。
対するPC版では,同時接続者数の平均が3万5000人から4万人,大型アップデート実装日などは4万5000人以上になることもあり,ハード的に限界を超えてしまう。やるとしたらどこかのサーバーを分割するしかないが,すでにサービス開始から3年以上が経過しているコミュニティでやるにはデメリットも大きいため,現実的ではないとした。
グークについては,現状は着せ替えを楽しむといった程度の内容にとどまるそうで,HR100突破の試練のように,軽めの開放条件が付くとのこと。
「フォワード.1」のプレビューサイトに掲載されている,「Unknown」や「赤い眼」の詳細は謎のままだったが,杉浦氏は「夏休み頃」とヒントを出していたので,その頃には発表が行われるのだろう。
狩人祭のボーナスクエストは,運営ディレクターと企画スタッフが,狩人祭(登録祭)開始前に決めて,あとは自動的に配信される仕組みになっているそうだ。なお,以前一方の組が占有した試練対象のモンスターがボーナスクエストの対象になってしまったのは人為的ミスで,勝ち負けに運営チームが介入することはないと,杉浦氏はコメントした。
そのほか,以前公式狩猟大会の韋駄天杯と,配信クエスト「棘と眠」の時期が重なったことについては,今後また配信を行う際は日程をずらすこともあるとのこと。
杉浦氏曰く,韋駄天杯に参加しているのは全体の10%ほどで,運営としては残り90%のプレイヤーを楽しませることも考えねばならないという事情があり,その90%向けのコンテンツが,今回はたまたま「棘と眠」だったというわけだ。
イベントクエスト関連では,これまで休日を中心に配信されていた連日系のイベントクエストを,土日にプレイできない人達に配慮して,平日メインでも開催するとした。
杉浦氏は,オンラインゲームは長くサービスを続けることが最も大事であり,プレイヤーに支持される限り,サービスを続けていけるよう,あらゆる手を尽くしていくと宣言。「今後ともMHFをよろしくお願いいたします!」と来場者にメッセージを送り,プレゼンテーションを締めくくった。
以上で,「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Summer 2011」山形大会レポートは終了となる。
本イベントは,大型アップデートの時期に合わせて実施されることが多く,それから推測すると,今度は「フォワード.2」の2011年秋頃に実施されそうな感じである。MHFチームは47都道府県すべてを巡るという目標を掲げており,公式サイトではまだ未踏破の18県(※今回開催の島根県/香川県/長野県/山形県の4県は未反映)を確認できる。
4GamerのMHFインタビュー記事を毎回読んでくれている人なら分かると思うが,このイベントでは,杉浦氏をはじめとしたMHFチームが,直接プレイヤーとふれあい,意見や要望を聞き,それを今後の運営に生かしていきたいという思いから実施されているものだ。
近郊で開催される際には,MHFプレイヤーはぜひ一度足を運んでみてほしい。
「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Summer 2011」特設サイト
- 関連タイトル:
モンスターハンター フロンティアZ
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