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「ルーセントハート」,オフラインイベントで来春実装の新職業「アルケミスト」や超巨大ボスを公開。ディレクターへのインタビューも掲載だ
このイベントは,「ルーセントハート」の3周年を記念し,全国を縦断する形で,大阪,札幌,名古屋,福岡,仙台で開催され,今回の東京がラストとなる。会場は終始和やかな雰囲気に包まれていた。
司会を務めた稲川氏 |
イベントに先立って稲川氏は,「初の開催となった大阪ではイベント進行などに問題がありましたが,大阪のプレイヤーさんの温かいハートに支えられて終了しました。その後,反省会を行ったことで進行がスムーズになりました」とエピソードを披露した。
ちなみに,名古屋会場からはイベント時にイラストを描いて応援する風潮が生まれたという。「この会場でもホワイトボードを用意しましたので,「画伯」が生まれることを期待しております」と「ルーセントハート」ならではの盛り上がりを期待する声とともにイベントはスタートした。
イベント参加者はテーブルごとに分かれ,「間違い探し」「画像当てクイズ」「ダンスバトル」「ペットレース」の4種目での合計点を競い合う。いずれの競技もチームでの協力が重要だ。
「間違い探し」は「東京会場は精鋭揃い」(稲川氏)とのことで,難しい問題が用意されたという。多くのキャラクターが集まる中から5か所の間違いを探すなど確かに難問揃いだったが,各プレイヤーが協力して問題に挑む姿が見られた。
「画像当てクイズ」では「ルーセントハート」にまつわるキャラクターの一部からその名前を当てるという内容だ。これまでの会場では,クイズに備えてNPCを総チェックするような熱心なプレイヤーも現れたという。
今回はタロットペットや騎乗ペットが中心の出題だったが,どのチームも,鼻や胸など身体の一部分をアップにした画像から見事に正解を当てていた。また,出題の合間にはタロットペット「世界」や騎乗ペット「カピバラ」の初期案も公開されるという一幕も。初期案は採用に至らなかったデザインだが,「世界」の初期案は会場から大きな支持が寄せられていた。
「ダンスバトル」は流れる曲に合わせて踊るという「ルーセントハート」の名物コンテンツだ。今回は1フレーズごとにプレイヤーが交代するという形式で,チームの総合力がキーとなる。
「恋ゴコロ」「We are in lucency」など「ルーセントハート」を代表する曲揃いで,課題曲が発表されるたびに会場からは歓声が上がる。
踊りの最中も各テーブルからはチームメイトを応援するマラカスやタンバリンが鳴るなど「ダンスバトル」にふさわしい盛り上がり。引き分けも出るなどハイレベルな試合が多かった。
「画像当てクイズ」はキャラクターの一部から正解を導き出す |
「画像当てクイズ」への回答。味のあるイラストが会場を和ませた |
「ペットレース」は全員が同じ騎乗ペットを使ってのガチンコ勝負。騎乗ペットの能力に差がないため,プレイヤーの腕が問われることになる。舞台となったのは,稲川氏が「少し難しい」という「ヴェルドラト湾コース」。途中にある「魔のカーブ」を制することが勝負のポイントとなるという。
どのチームも事前に練習してきたのか,見事なレースぶり。抜きつ抜かれつの好勝負が多く,かなり白熱。最終レースで最後に残ったチームを,会場のプレイヤーが拍手で迎えるという心暖まる一幕も見られた。
続いて登壇したのは「ルーセントハート」のディレクターである廣田一億氏で,初公開となるアップデート情報を公開した。
このアップデートは現時点ではタイトルも決まっていない本当の最新情報ということもあり,来場者みんな一心に聞き入っていた。
このアップデートは中レベル帯向けのものになるそうで,20〜30レベル向けの「ガイア恩賜(Favor of Gaia)」,50〜60レベル向けの「永生の地(Immortal Field)」,60〜70レベル向けの「雲海聖地(Sea of Clouds)」の3マップが追加される。同時に30,60,80レベル帯に新ラビリンスも実装されるという。
また,新たな試みとして超巨大ボスが追加されることが決定している。設定資料によると,プレイヤーキャラクターの身長がボスの指先にも満たないほどのサイズ差になるようだ。最新アップデートということで,会場で公開されたのは戦闘のイメージシーンのみ。
さらに,廣田氏もイベント直前に伝えられたという,新職業「アルケミスト」の追加もアナウンスされた。「アルケミスト」は「錬金術」「体術」を駆使する,「非常に高いプレイヤースキルを必要とする」職業とのこと。プレイヤースキルの高さに応じ,前衛と後衛のいずれも務められるそうだ。
なお,これらのアップデートは2012年4月頃の実装が予定されているとのこと。
また,これに先駆けてアーサー王伝説の魔術師マーリンをモチーフとした英雄戦闘パートナーが実装されるという。現時点では正式名称は未定とのことだが,「アルト」は趣が異なる,魔術師系ということで注目を集めそうだ。
アップデート情報に続いては「ディレクター廣田の一問一答」がスタートした。普段から多く寄せられている意見/質問に廣田ディレクターが答えるという企画だ。
「ダンスバトル」の直前。稲川氏の説明に会場も緊張気味 |
「ダンスバトル」は白熱した勝負が多かった |
Q:ペット隊に関して。
A:ペット隊に関しては問い合わせが多く寄せられており,評価する声と,なくしてほしいという二つの意見があります。ゲームの難度を下げているものであるという認識はありましたが,すでに出ているものを廃止するのは難しいという結論に達しました。
そこで,ペット隊が存在せず,転職カードが手に入りやすい新サーバーを設置しました。その場に合わせた転職で今までと違った攻略ができるのではないかと考えています。なるべく早く公開したいです。
Q:銃職のバランスに関して。
A:これまでのオフラインイベント会場でも,ホワイトボードに銃のイラストと「愛の手を!」と書かれたメッセージをいただくなど,銃職の見直しに関する意見が多く届いています。今後,銃職に特化したアンケートをしますので,,銃職を遊んでいる人はぜひ回答してほしいです。銃職をユーザーがどう考えているか徹底的に知るところから始めたいです。
Q:そのほかの職業バランスに関して。
A:2011年に調整を行いましたが,その後も多くの意見をいただいています。現状の調整が不十分であることは認識しており,今後も継続的に調整していきます。
開発元ともかなり協議したうえ実施いたしますが,その職を実際に遊んでいる人と,端で見ている人とでは認識が違いますので,慎重に行います。また,モンスターの防御力の調整を含めて検討するかもしれません。
「ペットレース」は抜きつ抜かれつの展開に。「魔のカーブ」をいかに抜けるかが勝負の分かれ目になった |
「ペットレース」で自チームを応援するホワイトボード |
Q:なぜ「世界」アバターに頭がないのか。
A:タロットペットの頭部のデザインは,タロットペットの動作をベースにして作っています。キャラクターにはさまざまな髪型がありますので,ここに適用するとテクスチャを突き抜ける可能性があるからです。ペットの服装に関してはできる限りのアバター化を進めていきたいと考えています。
Q:過去のコラボレーションアバターを再販してほしい。
A:諸々の事情がありますので,基本的には再販いたしません。コラボ期間中のみの販売となります。
Q:ダンス曲は追加されないのか。
A:2011年6月以降追加していませんが,随時行いたいと考えています。また,オリジナル楽曲も視野に入れていきたいです。2012年にはオリジナルを含めて曲を追加する予定です。
Q:今だからこそ言えることって?
A:クリスマスイベントのアバターを実装したときに,公式サイトのソースの中にアイテムが手に入るコードを隠しておきましたが,気づかれていないようです。今後も,アバターアイテムなどを先行ゲットできる機会を作っていきたいですので,公式サイトをチェックしてほしいです。
アップデート情報を公開する廣田ディレクター(左)。新職業「アルケミスト」など見どころが多いだけに,今後が気になる |
最後に廣田氏により,「寒い中,これだけの人に集まっていただき,運営チーム一同感謝しています。全国を回ってきて,さまざまプレイヤーさんから支えられていると実感しています。今後も『ルーセントハート』をよろしくお願いします」と挨拶がなされ,イベントは終了となった。
チーム一丸となって競い合ったせいか,各テーブルの雰囲気はとても和やか。イベント終了後も,チームメイト同士で親しげに談笑する姿が見られた。
また,各チームに用意されたホワイトボードには,運営サイドへのメッセージやねぎらいの言葉などが残されていたのも印象的だった。当日の冷え込みは厳しかったが,プレイヤー同士の暖かい絆が一足早いクリスマスプレゼントになったのかもしれない。
なお,イベント終了後に廣田氏への合同インタビューが行われたので,その内容もお伝えしよう。
ほしともになった,その先に……?「ルーセントハート」ディレクターインタビュー
――よろしくお願いします。本日のイベントの手応えを教えてください。
東京・名古屋・大阪のイベントに出席しましたが,「ルーセントハート」はいいプレイヤーさんに支えられていると感じました。オフラインイベントはサービスの一環ですが,逆に僕らが教えてもらうことが非常に多くありました。
インターネット上でサービスしている業界ですので,直接お客様と会うことで,どういう方に遊んで頂いているか改めて知ることができたのが大きいです。
直接プレイヤーと触れあい,運営で無理なところを正直に言うことで距離が近づくのではないかと感じました。
――では,地域によって違いはありましたか。
廣田氏:
盛り上がり方は地域によって大きな差はありませんでした。ただ,大阪と名古屋は女性と男性の参加者の比率が5:5くらいであったところに驚きましたね。あらためて「ルーセントハート」が男女問わず受け入れたれていると感じられました。
――本日発表されたアップデートに関して教えてください。なぜ中レベル帯を対象としたのでしょうか。
廣田氏:
11月と12月に大型アップデート「シソーラス」を実装しました。。高レベル帯のプレイヤーには喜んでいただけたと思っているのですが,レベル50前後のプレイヤーにとっては,クエストが広がらず遊びが少ないという問題がありました。
今回,冒険の要素を拡張するうえで,補わなければならないのが中レベル帯であり,これを重視したアップデートを2012年春以降に実施する予定です。
――アップデートのタイトルなどはどういったものになりますか。
廣田氏:
アップデートのタイトルは現時点では未定です。実は資料をもらったのが一昨日なんですよ。新職業「アルケミスト」に関しても,そのときに初めて聞いたほどです。ですので,ビジュアル面も作成途中ということで何も出せなかったのです。
――「アルケミスト」はプレイヤースキルが重要な職業ということですが。
廣田氏:
キャラクターのスキルの扱い方も重要で,スキルの使い方によって,回復や攻撃といった役割が決まります。これまでもさまざまな役割ができる職業として「ファンタスマ」がいました。ですが,「ファンタスマ」はどこのポジションでもできる代わりに,それぞれの本職に勝てませんでした。「アルケミスト」はどのような形で役割が変動するか,スキルの「錬金術」で何を作り出すかがポイントになるかと思っています。
――「アルケミスト」は日本側から提案した職業なのでしょうか。
いえ,台湾のPlayCooが作った職業です。これまで日本側からはコミュニティ部分のアップデートを強く要望していますが,冒険要素を強く求めているプレイヤーも多くいます。そこで「シソーラス」では冒険部分を強化し,このアップデートでも冒険強化の方向性を続けていきます。もちろん,「ほしとも」に関する部分も同時に拡張します。
――「ほしとも」はこれからどのように拡張されていくのか教えてください。
廣田氏:
「ほしとも」としてできることをもっと追加していきたいですね。例えばカップルの間に子供ができるシステムなどを考えていて,最終的にこれを実装したい,と開発元のPlayCoo側とは協議しています。
ただ「子供を戦わせるのか」などデリケートな部分がありますので,実際にどういう形にするのかを詰めている段階です。開発元に「こんなシステムはどう」と提案するなど,日々進行中ではあります。
「ルーセントハート」を始めたばかりの人は「ほしとも」を作るのが楽しみな部分としてあります。ですが,結婚したプレイヤーが何をしたらいいのかは明確になっていません。
結婚システム自体はほかのMMORPGにもありますが,結婚した先の要素が用意されているゲームはあまりないので,そこを拡張することで人との繋がり,コミュニティの部分を広げていきたいと考えています。
もちろん,「ほしとも」だけがコミュニティではないと考えています。初心者の方もほかの人と交流できるように,パーティ検索機能を2012年内に改良したいです。
――「ルーセントハート」は女性プレイヤー多いことでも知られています。現在の男女比はどのようになっていますか。
廣田氏:
全体の男女比は6:4となっており,非常に多くの女性プレイヤーが遊んでいます。公式サイトでは「ルーセントハート女子部」というサークル活動を行っていますが,設立以降,女性会員様がより増えました。また,コミュニティを形成したことで女性プレイヤーの継続率が非常に高くなったと捉えています。
――これからも「女子部」の活動はゲーム内でも広がっていくのでしょうか。
廣田氏:
そうですね。これまでと同様,「女子部」のイベントを実施していきます。ただし,一方で男性プレイヤーとの公平性という部分があります。あくまで「女子部」は「利益が発生しないサークル活動」と考えていて,そこは運営側としても気をつけていきます。女性と男性で,ゲーム内での差が生まれるようなことはいたしません。。
また,男性用のサークルを立ち上げても面白いのではないかと考えています。「男子部」ですね。実はプレイヤーからもそういった声があがっており,現在は企画中という段階です。
――最後にプレイヤーへのメッセージをお願いします。
廣田氏:
オフラインイベントに参加いただきありがとうございました。日頃からいただいているご意見ご要望,叱咤激励はすべて目を通しております。それらを励みとして2012年も「ルーセントハート」を盛り上げていき,みなさんの要望に精一杯応えていきたいので引き続きよろしくお願いします。
「ほしとも」システムの今後や「女子部」の活動など,「ルーセントハート」ならではのテーマが揃ったインタビュー,いかがだっただろうか。
「ほしとも」との間にできる子供はどのようなものとなるのか,非常に気になるところだが,こちらはまだまだ先の話になる模様。
まずは2012年春頃に実装予定の「アルケミスト」など新アップデートを待つことにしよう。
「ルーセントハート」公式サイト
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