偽女子高生を演じて,はや7週めに突入したわけだが,思えば自分が高校を卒業したのは,もはや人に言えないほど昔。「そういえばこの時期は文化祭,学園祭だよねぇ〜」と,ゲーム内イベントで季節を知るという,少々香ばしい大人になってしまった。
朝晩すっかり冷え込むうえに,なんだか複数の悲しみが入り混じっている気もする今日このごろ,読者のみなさまはいかがお過ごしでしょうか?
とりあえず季節感を演出するために,暖かそうなニット服で学園祭イベントの話題から。足元のミニスカートは,ぜんぜん暖かそうじゃないわけですが,これはこれで女子高生らしいかと。
このヒトがアンナちゃん。3Dモデルだと,今一つふわっとした感じが出ていない気もする。しっかり立った「アホ毛」がちょっと硬そう
いつもの校庭に見慣れぬNPCが……と思ったら,なんとヨーグルティングのイメージキャラクターにして,最強の絶対領域保持者「アンナ」ちゃんじゃないですか。3年生進級まで祝っていただいて,ありがとうございます。
学園祭イベント第4弾を取り仕切るのが,このアンナちゃん。イベントの目標は「ヨ」「−」「グ」「ル」「!」の文字が書かれた5色のカラーボールを揃えるというものだ。エピソードをクリアすることでカラーボールをもらえるが,プレイするエピソードはどれでもかまわない。4年生が1年生のエピソードをプレイしても,もらえる可能性はあるが,そもそも入手率はかなり低い。どうせなら経験値稼ぎを兼ねたほうがよいため,プレイヤーはみな適正レベルのエピソードのうち,回転率が早いものを選んでいたようだ。
五つのカラーボールを揃えてアンナちゃんのところへ行けば,黄色い「ランダムBOX」と交換してくれる。これは名前のとおり中に何が入っているか分からない箱だ。通常のものと色が異なるレア武器も,入っていたとの噂である。
学園祭イベントが行われるのは2週間の期間限定。現役学生プレイヤーも,学生だったのは10年以上昔というプレイヤーも,長いようで短いこのお祭りを存分に味わってください。
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五つのうち「グ」のカラーボールがこちら。インベントリ内で選択して見ると,「グ」が大きいわけですよ……失礼しました |
そしてこの黄色い箱が,カラーボールと引き換えにもらったランダムBOX。中身は何だったかって? それは聞かないで…… |
PvP要素を含むエピソードについては,前回ちょっとだけお伝えしたが,実は各学年に最低一つは用意されている。1年生には「エクストリーム・ボールバトル」,2年生には「墓石競争」,3年生になれば「オマエの部屋はオレの部屋」と「赤いソソ,青いソソ」の二つをプレイできる。どれも単なるPvP戦闘や競争ではなく,舞台設定や登場キャラクターに工夫を凝らした楽しいものなので,まとめて取り上げてみたい。
前回紹介した対戦エピソード「エクストリーム・ボールバトル」は,中央に現れるボールを相手のゴールに放り込んで点数を競うゲームだ。ただし,狭いフィールド内はPK可能になっているので気が抜けない。逃げ回るほどのスペースがないため,有利なのは攻撃が速いグローブ/ブレード系武器だろう。
試合は前半と後半に分かれていて,ブレイクタイムまで用意されている(チアリーディングは見られないが)。後半戦は1ゴール2点に設定され,さらになぜかボールが増殖し,なんと最大で4個まで増えていく。
こんなにゾンビだの人魂だの霊的なものが出るのは,伝統ある(ように見える)宵月学院ゆえなんでしょうか?
2年生唯一の対戦エピソードがこの「墓石競争」だ。マップが広いうえに対戦相手以外にもモンスターが出現するので,ちょっとやっかいかもしれない。やたら起伏の激しいこの墓地の,どこかに出没する「ナイトウォーカー」を倒すと,まず100ポイント獲得。
さらにその場にドスンと落ちる墓石を,赤か青の自陣に運べば300ポイント入るルールなのだが,とにかく道のりが長い! 墓石に限らず何かを持ち上げると,ヨーグルティングでは歩行速度が極端に落ちてしまうので,ダッシュで逃げ切ることができない。
さらに,荷物を持ったまま敵に囲まれると最悪で,どこにも荷物を下ろせないうえに反撃も不可能になる。墓石を抱えた状態でPKされるわけだから,世話がないというか,ネギを背負ったカモで手間が省けるというか。
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ここでは青が自軍陣地で,敵が赤の陣地。青のほうがちょっと豪華な作りで,それだけで勝った気分になれるかも |
男兄弟によく見られる現象だが,弟とは兄から搾取され続ける環境下で強く育つものらしい。「俺の物は俺のもの,お前の物は俺のもの」という,この絵に描いたようなジャイアニズムをタイトルに取り入れているのが,3年生の対戦エピソード「オマエの部屋はオレの部屋」である。
九つの部屋で構成されているマップには,部屋ごとにタワーが立っている。タワーを壊して自軍カラーに染めてしまえば占領したことになるルールだ。もちろん,制限時間内であれば相手に奪い返されることもある。このエピソードは少ない人数でやるほうが,狭い通路を走り回って,出くわした相手を倒して,タワーを取って取られてと,アクティブに楽しめる。
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エピソードの解説文が,すでに立派なジャイアニズムで構成されている「オマエの部屋はオレの部屋」 |
タワーをめぐる攻防のなかで,傷つき,そして倒れていく戦士も……って生徒同士の喧嘩レベルですのでご心配なく |
まずはエミリーちゃん,あなたが怖すぎます! ホラーやスプラッタ映画が大の苦手な筆者にとって,この顔はインパクト強すぎ
3年生に用意されている二つの対戦エピソードのうち,もう片方が「赤いソソ,青いソソ」。トイレの花子さんならぬエミリーちゃんが出す指示に従い,赤か青のソソ,どちらかだけを倒さねばならない。間違ったソソを倒すと減点扱いになってしまうのだ。
しかし,このソソはただのソソではなかった。3年生でも50Power近くないと対処できないソソ強化版らしく,攻撃力がハンパではない。しかもエピソードのスタート位置近くにもハイペースでポップするため,戦闘不能になって復帰した直後に,すぐさま一撃を食らってしまう。3年生4人でチャレンジしたものの,お互い勝負するどころか,生き残るために肩を寄せ合い,必死にヒールをかけ合っている始末だった。
なお,この激しい戦闘を終えたあとに待っているのは,ごほうびのランダムBOX。対戦エピソードでは勝利した側に2個,負けた側にも最低1個のランダムBOXが配られるので,やめられない。
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開始20秒足らずで,このHP瀕死状態。そして見渡す限りのレッド&ブルーソソ。ツブツブが苦手な人は鳥肌が立つかも |
妙にエラそうなポーズをとっておりますが,一応勝利チーム所属なのでどうかご容赦を。ランダムBOXは2個入手した |
不慮の事故でも,撤退は撤退。卑怯者の烙印を頭上に掲げて,これからどうして生きていこうか
余談めいた話で恐縮だが,実は今回ヨーグルティングをプレイした環境は,いつものゲーム専用PCではなく,ワケあってサブPCだった。今ではやや非力なスペックのサブPCはローディングも遅く,何かとレスポンスが遅れる。
それゆえ,戦闘不能に陥ったときに迫られる,「復帰」か「撤退」の選択に,PCの処理が追いつかず時間切れで部屋の外に放り出されてしまったのだ。
呆然と校庭にたたずむ筆者の愛娘。ふっとその頭上に記されるキャラクター名を見れば……。エピソード進行中に撤退を繰り返すとついてしまう,「卑怯者」の称号が! 流れ落ちる涙をぬぐってやることもできず,時間が解決してくれるのを待ちます。
受けられるクエストと,依頼の場所を教えてくれるのが「案内板」だ。ときにはエスティバーまで出張しないと受けられないクエストもある
なぜか暗田君ばかりがフィーチャーされるこの連載だが(理由は質問禁止),実のところ学院内には,ほかにも個性豊かなNPCがたくさん在籍している。その彼らについて解説しよう。
ここで一度おさらいしておきたいのだが,ヨーグルティングのゲームシステム上,エピソードとクエストはまったく異なる存在だ。エピソードは進級するための条件であり,この連載で何度かたとえたように「必修科目」として扱われる。
一方クエストは進級に無関係で,時間と余裕がなければ無視してもなんら問題がない。基本的には学校内に散らばるNPCがプレイヤーに頼んでくる「お願いごと」がクエストなわけだが,その内容は,ほぼ必ずエピソードと絡んでいるのだ。
例えば1年生エピソード「食い物の恨み」には,二つのクエストが関係している。バーモント神父の依頼「魔犬ゼロセブン」と,水蓮のお願い「嘆きの動物霊」である。そして対象となるエピソードが同一であるクエストは,重複して受けられないのがミソだ。
プレイヤーは消費アイテムや衣装欲しさに,プレイし飽きたエピソードでもついつい再挑戦してしまうわけで,うまく踊らされている気がしないでもない。
ここでは1年生と2年生で出会うNPCの紹介と,彼らから受けられるクエストをザっと紹介してしまおう。
紹介しきれないNPCはまた次の機会に,ということで,今週はおしまい! 最後にようやく入手した「購買アルバイト服セット」と3年生用ミューラ「フラッフィ」,グローブ「フェノメーターギア」を着用した姿を,学校内各所からお届けしたい。