― 連載 ―

絶対領域 ヨーグルティング
第5回:経験値効率がモノを言う,3年生進級への道

 

3年生進級も近づくころには,筆者の知らない装備品を持ってるプレイヤーが増え……女性キャラ優位のヨーグルティングで,これだけの男子生徒に遭遇するのはかなり希です

 前々回には「ハロウィーン」エピソードで倒れまくり,あげく宵月学院を中退したいなどと泣き言を並べた筆者だが,ええもう,あの程度で音を上げたのが間違いでした。3年生への進級は,2年生への進級の比ではなく,本当にツラい。しかも,すでに3年生および4年生となった人達は「まだまだだよね〜」とニヤニヤ笑う始末だ。これでまだまだだとすれば,一体どんな地獄が待ち受けているやら。
 ところで,10月13日のアップデート以来,各キャラクターのステータスに「Power」という表示が追加されている。Powerはキャラクターの基礎体力のようなもので,ステータス値の「攻撃力」と異なり,武器の種類や強化度で変化しない。
 「自分はこのエピソードに○○Powerのとき挑戦して,××という成績が出たよ」といった感じで,プレイの指標として使われ始めている。おおよその目安ではあるが,2年生の必修エピソードで全てB+を取るには,最低でも40Powerくらい必要なようだ。

 

 

2年生後半は狐姉妹に翻弄されまくり

 「ハロウィーン」エピソードが苦にならなくなるころに,2年生は狐姉妹およびバーモント神父と,うんざりするほど話すハメになるだろう。なにしろ,新たに展開するエピソードのほとんどが火蓮と水蓮に関係するもので,この二人の親代わりであるバーモント神父も,登場回数が一気にアップ。さらに暗田君もオレオレ,オレを忘れるなとばかりに,オカルト研究部の活動を活発に繰り広げる。
 3年生への進級を最速で成し遂げるには,順次プレイ可能になるエピソードをB+が出るまでこなしていくという方法は,あまり得策とはいえない。時間的にも牛乳の消費量的にも,効率のよい進級方法をお教えしよう。ただし筆者は主に遠距離攻撃のスピリットとミューラを愛用しているため,グローブやブレードを常用するプレイヤーにも通用するかどうかは定かでない。

 

 まず,エピソードは落第(成績F)しない限りクリアしたとみなされるので,まずはすべてのエピソードをプレイできる環境を整える。案内板を見たときに「?」で表示されているものは,前提条件をクリアしていないということ。上級生にヘルプを求めるか,なるべく人数の多い部屋に参加するかして,2年の最終エピソード「世界樹の幽霊」までが表示されるように頑張ろう。
 このとき,ワープポイントと,モンスターが最もハイペースで出現するポイントをマップで確認しつつ頭に叩き込むことが,いち早い進級へのテクニックとなる。

 次にやるべきは,最も効率よく経験値が入るエピソードを探すこと。「HARD」と表示される難度の高いエピソードのほうが経験値収入が高いとは限らない。まずはエピソード名が黒で示される適正ランクのエピソードをプレイして,終了後に何%経験値が入ったかをチェックする。
 その後で1ランク上と1ランク下のエピソードをプレイして,どれがベストか,また同等なら,どれの回転効率がよいかを見極めよう。1つのエピソードにターゲットを定めたら,それをえんえん繰り返して基礎体力のアップに努めるべし。これが最終的に,プレイ全体の効率化につながるのだ。

 

 

まずはFlyHighで頑張りましょう。意識もFlyHighで

1マップ目は今までにないスタイルのパズル。左奥にいる暗田君のところまで,モンスターを殺さずに誘導する

 かなり個別のアドバイスとなるが,「ハロウィーン」エピソードで成績Bまでは取れるんだけど,あと1歩が……と悩むプレイヤーは,とりあえずハロウィーンを見限って,次の「FlyHigh」に行くのが吉のようだ。このエピソードは,墓地のお掃除が趣味という水蓮の,大切なホウキを取り戻すのがプレイ目標である。
「FlyHigh」は回転率がよく,モンスターの出現も1か所に集中しており,比較的経験値を稼ぎやすい。筆者はこのエピソードを35回プレイして,3レベルのアップに成功した。
 このエピソードの1マップめは一風変わったパズル要素を持っている。巨大なゼリー状モンスター10匹を,殺さずに暗田君のところまで誘導しなければならないのだ。一度に多くのモンスターを連れて行けたほうが都合がよいものの,四方を囲まれてしまうと,今度は身動きが取れなくなる。そんなとき,もしB+以上の成績を狙っていないなら,1匹だけ倒して道を作る代わりに,わざと戦闘不能に陥って,「エピソードのスタート位置に戻る」を選ぶ手もある。
 ちなみにこのモンスター,非常にターゲットが移りやすいので,ほかの人を手伝おうとへたに近寄るのはかえって迷惑だ。誘導役を1人か2人決めたら,残りのメンバーは2マップめへのゲートが開く地点で,おとなしく踊っていよう。

 

3Dモデルで見る暗田君。三白眼で顔色が少し悪いが,プレイヤーに愛されている

ラストに見つかる水蓮のホウキ。実はこれ,持ち上げられるんです。レレレのレ〜

 

 

気になる狐娘 火蓮の過去が明らかに……ならない

あの日のことって何? 何なのよ! と叫びたいこの展開。ヘタな恋愛ドラマより気になるが,まだまだ真相は闇の中である

 「火蓮の家出」あたりから,狐姉妹の隠された過去にグングン迫り始めるエピソード。なんだかハッキリしないNPCの会話の断片は,海外ドラマ「24」よりも気になって仕方がない。神父様のもとを飛び出してしまった火蓮。火蓮を心配する水蓮と神父様。もちろんエピソードで与えられる使命は,火蓮を追いかけることなのだが……家族同然ならなぜ自分で探さないのかが気になったり。
 このエピソードもモンスターの出現位置が分かりやすく,時間はさほどかからない。「FlyHigh」に飽きたらこちらをプレイするのもよいだろう。

 

 

疲れたときにはちょっと息抜き……でPvP!

ボールを奪い合う過程で,手にした武器が友達に当たってしまいました。ゴメンネ(ウソ)

 何度も同じエピソードを繰り返して,筆者が身も心も疲れたとき,ちょうど気分転換にと誘われたのが1年生のエピソード「エクストリーム ボールバトル」だ。
 「プレイヤーが二手に分かれてラグビーボールを運びあう,サッカーみたいなものだよ♪」と言われて素直に参加してみたところ,実は真っ赤なウソで,このエピソードはPvP(対人戦闘)要素を含んでいる。いや,確かにボールを持ち上げて相手ゴールに持っていくのがメインだが,ボールを持ったまま身動きできない相手を,囲んで倒すのが醍醐味だったりする。
 とはいえ,PvPで倒されても経験値のロスト,アイテムのドロップはないので,デメリットはいっさいない。普段協力しあう仲間を笑いながら倒す遊びにはもってこいなので,エピソードに飽きちゃったプレイヤーは新鮮に感じるだろう。

 

 

これが最後だ,2年生必修科目「神父様と狐の姉妹」

 2年生の最終エピソードは「世界樹の幽霊」になるが,進級のための必須科目としては,この「神父様と狐の姉妹」が最後。ボスモンスターが出現するエピソードなので,ここでB+を狙うプレイヤーは心してかかってほしい。普段は「パック牛乳」で間に合うHP回復も,ボス戦には即時回復が可能な「ガンバミン」を必ず持参しよう。このエピソードはマップ数も多く,ほかに比べるとクリアまでの時間が長い。B+を狙うための重要ポイントも複数あるので,そのいくつかをお伝えしよう。

 

 まず,1マップめは「レイス」と「ゼロセブン」が出るシンプルな場所。ここでは特別なテクニックは必要なく,2マップめへのゲートが開くまで,ひたすら狩り続けよう。神父が登場したら画面奥のゲートへダッシュだ。
 続く2マップめは墓場につながっており,水蓮に話しかけることで次へのゲートが開く。同時に大量のゾンビが出現するのだが,これらはいっさい無視してゲートを目指せばOK。水蓮に話しかける人を一人決めておき,残りは一斉にゲートへ向かおう。ただし自分のレベルが低くて,できるだけ経験値を稼ぎたいなら,しばらく残ってゾンビを倒すのも手だ。
 3マップめではなぜか突然,校舎裏に出てしまう。ここでは「フォクシー」と「アンモネラ」が出現するのだが,フォクシーを100匹倒すことでゲートが開く。モンスターの出現ペースが速く,おまけにゲートへの道が狭いという,少々やっかいなマップだ。
 80匹あたりまでは真面目にフォクシーを倒し,80を超えたら坂道を登り始めるのがコツだ。道々倒すフォクシーだけで100匹に軽く達するため,ゲートが開いてから走り始めるようでは遅い。ただし,ゲートが開いからもモンスターは出続け,これが意外に邪魔なのだ。最終段階で問われるのは,意外なことにモンスターを左右によけるマウステクニックなのかもしれない。

 

 4マップは少々複雑だ。ここでもまた次々に出現するフォクシーを倒せばゲートが開くのだが,火蓮が何か罠を仕掛けたらしく,ゲートを開いても開いても元に戻ってしまう。4回目にして水蓮が助けの手を差し伸べてくれるまでは,堂々廻りを繰り返す。
 このマップを手早く攻略するには,役割分担が大事だ。4回目の最終ゲートが開くまでは,全員で移動する必要はなく,一人だけゲートに飛び込む。残りはその場でフォクシーを倒し続け,待っていればよいわけだ。誰かが行くさ,と思っていると誰も面倒な役割を引き受けないことは多々ある。お互いに声を掛け合って協力体制を築いてほしい。

 

 

 

なぜか人間を憎み,父親代わりの神父に逆らう火蓮。あのー,親子喧嘩に生徒を巻き込むのはやめていただけませんかねー

 ファイナルマップでは,いよいよボス登場。ここはもうテクニックうんぬんではなくて,いかに敵の攻撃に耐えられるかが問題となる。教会前には火蓮が待ち受けており,彼女の怒りが大爆発。巨大な狐となってプレイヤーに噛み付いてくるのだ。
 この敵に対しては,前衛を務められるPowerの持ち主が先頭に立ち,その左右で回復スキルを持つミューラが補佐。スピリットはミューラの1歩後ろに立って,ひたすら攻撃を続ける,というのが基本戦術になるだろう。
 この陣形が崩れると,誰かが犠牲になる可能性が極端に高くなる。とくに,前衛が狐のお腹の下にもぐり込んでしまうと,なぜか狐は炎を吐いてくる。これが痛いとか痛くないとかいうレベルを超えた範囲攻撃で,即効性の回復アイテムであるガンバミンのアイコンを連打しても,生き残れるかどうかというシロモノだ。周囲に現れるフォクシーの攻撃でもクリティカルヒットを食らうことがあるので,ヒールの適用タイミングを読みつつ牛乳を節約することはお勧めできない。

 

突如,燃え上がる火蓮,そして巨大化。いやあ,耳としっぽだけ狐なわけでなく,きちんと化けられるらしい

 

キャラクターがすっぽり入ってしまうほど大きな狐。ドラゴン級のブレスを吐く娘を育てた神父さんはエライです

正統派の陣形。前衛に3年生のミューラが立ってくれたため,2年生ミューラが補佐し,後ろからスピリットが撃ちまくる

 

 激しい戦闘のすえに火蓮を撃退すると,そもそも噛み付いてきたのは火蓮なのに神父さんには「友達同士で傷つけ合うなんて!」と怒られる始末。おまけに火蓮が人を恨む理由はここでも語られない。わ,私の戦いはなんのためだったのだろう?
 ともあれ,こうして死闘の末にもぎとった必修エピソードB+。保健室に駆け込んでなんとか進級させてもらえました。妖艶先生ありがとう!

 我ながらショックなのだが,今回ファッションショーはお休みに。というのも,2年生後半エピソードで出る衣装アイテムは数が少なく,ゲットしてみたら男物でした……なんてことも多かったためだ。周囲の人達が着ているカッコいい衣装のほとんどは,3年生エピソードでしかもらえないらしい。ガッカリだ。その代わりというわけではないが,今週は宵月学院のちょっと素敵なくつろぎ場所を紹介して終わりにしたい。また来週ー。

 

ヨーグルティングの原点「無限放学現象」の原因の一つといわれている世界樹。美しい花びらを,いつも風に散らしている

初めて見たとき「あった,あったこんな場所!」とつい口に出てしまった自転車置き場。筆者は自転車通学だったのですよ

 

世界樹に繋がる橋の上で,まったりモード。川が流れてますけど,どれだけ広い敷地なんでしょうか?

人によっては落ち着くかもしれない,校舎裏の墓地と斎場がここ。というか,なぜ学校内に斎場が?

 

■■麻生ちはや(ライター)■■
文化人類学に「ポトラッチ」(蕩尽。とうじん)という概念がある。よいモノを多く所有するのがぜいたくなら,それを湯水のように使い果たしたり,他人にあげたりするのは,その上を行くぜいたくだ,という感覚や習慣のことである。とすると,ヨーグルティングのプレイを快適にすべく,1万2000円もするキーボード「Real Force」を購入,使い始めて5分後にコーヒーをこぼしてショートさせ,おシャカにしたという筆者は,普通のグッズ好きの上を行く存在なのかもしれない。
タイトル ヨーグルティング
開発元 Neowiz 発売元 ガンホー・オンライン・エンターテイメント
発売日 2005/11/24 価格 基本プレイ料金無料(アイテム課金)
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:Pentium III/1GHz以上[Pentium 4/1.80GHz以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],グラフィックスメモリ:64MB以上[128MB以上推奨],HDD空き容量:2GB以上,ネットワーク環境:1.5Mbps以上,Windows XP Professional 64-bit Editionは動作対象外

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