ライブツアーで中つ国を歩き回るエディーだが,その活躍の舞台がついにエレドルインの辺境地帯へと移ってきた。今回は,次第に広くなる活動範囲をカバーするため,ついに馬を購入した話や,ドラゴンと遭遇したときの話をお届けしよう。今回も,血湧き肉躍る冒険物語が展開されるのである。
この前,ラダガストっていう人と一緒に赤沼ってとこに行ってきたんだ。赤沼ってのは,その名前のように真っ赤な沼があちこちにあるところで,まるで血の池が広がっているような不気味な雰囲気なのさ。
ラダガストは誰かって?さびし野のオストグルスの塔に住んでいるじいさんだよ。動物が好きでね,前に罠で怪我をしていた鹿を二人で助けたことがきっかけで知り合いになったんだ。本当かどうかは知らないけど,動物と話ができるとかいう噂でね。まあ,確かによく動物に話しかけてはいるけど,どうなんだろう?
で,そのラダガストのじいさん,オイラがオークと結構戦ったりしてるのを耳にして,赤沼にいる亡霊退治を頼んできたんだ。じいさんには,オストグルスでライブをするときに泊めてもらったりとか世話になってるから,もちろんすぐに引き受けたさ。
ラダガストのじいさんとオイラ,そしてじいさんが手配した冒険者達と合わせて7人で赤沼の奥のほうへ分け入っていったんだ。奥のほうには,亡霊のようなのがいっぱいいてさ。なによりビックリしたのは動く木がいて,そいつが襲ってきたことだな。
亡霊や動く木を倒して赤沼の奥にある廃墟のようなところを進んでいったら,アイヴァーとかいう亡霊の元締めみたいのが出てきて,こいつが諸悪の根源だった。
なんたって驚いたのは,そのときだよ。ラダガストのじいさんが,なんか呪文みたいなのを唱えたら,いきなり雷がアイヴァーを直撃して一撃で倒しちまったんだ。
あのじいさん,いつも小汚い色の服を着て風采の上がらない格好をしてるけど,じつはすごい人だったらしい。なんでもガンダルフとも知り合いだとかでさ。へー。
オイラいつも,じいさんじいさんとか呼んでたんだけど,あれだね。人は見かけで判断しちゃいけないっていう,いい例だよな。ああそうそう,じいさ……ラダガストは,やっぱり動物と話ができるのかもしれない。赤沼でも,そこらにうろうろしてた動物に話しかけたら,後を付いてきたりしてたからな。びっくりびっくり。
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赤沼は,あたり一面が不気味な血の色で染まった土地だ。その奥はアガマウアと呼ばれている土地で,一帯にはエリートモンスターしかいないという危険な場所。
レベル20台後半から30台前半のクエストの数が多く,そのすべてがフェローシップを対象としていることから,中級レベル以上の冒険者の腕試しにはもってこいだろう。
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聞いてよ,聞いてよ。オイラついに買っちゃったんだよ。何って,馬だよウマ! 小っちゃくってかわいーポニーをさ,ついに買っちゃった!
今までは歩いて移動したり,レンタルした馬を使ったりしてたんだけど,このところツアーで回る先がだんだん遠くなってきてるからねぇ,そのたびにレンタルしてたんじゃあ予算が大変だ。で,この際だから奮発して買っちゃったんだ,馬。
馬は欲しがっている人も多いようだけど,手に入れるには,ヘイスティングの農場に行かなきゃならないんだ。地図を見ると,ブリー村の北に北ブリー野原と東ブリー野原ってあるだろ。ヘイスティングの農場は,その間に馬の絵が書いてある“馬野原”っていうところにあるんだよ。
馬屋にいる,エオガルに「馬がほしい」って相談してみな。ただ,あそこはいつも人手不足で大変みたいだから,仕事を手伝わされるかもしれないね。オイラはエオガルんとこの馬を,ブリー村と大堀町,オスリカーの三か所に届ける仕事を手伝わされた。この仕事はとても簡単だよ。馬に乗って,届け先の馬屋まで行くだけなんだから。
それが終わると,馬に乗れる素質があるかどうかをエオガルに見せなきゃならないんだ。これは馬に乗ってエオガルの農場を一回りしてくるだけなんだけど,障害物をよけたり飛び跳ねたりして制限時間内に終わらせないといけないんだ。
これでエオガルに,馬を扱えるって事を証明できて,晴れて馬のオーナーになれる。おっと,買うにはもちろんお金がいるぜ。代金は4ゴールド220シルバーさ。
オイラは前もって貯金していたけど,え,貯金って柄じゃないって? ほっといてくれよ!
あんた,ドラゴンって見たことあるかい? オイラはあるんだなあ。しかも,戦ったことだってあるんだぜ! 驚いた?
あれは北連丘の野伏のキャンプ,エステルディンにいたときのことさ。最近物騒なことが多い中つ国。オイラの防具もかなり傷んできたんで修理に出しに行ったのさ。
修理が終わるのを待っている間,防具職人の親父と話をしていたら,北の方のアングマールとの境にある高い山にドラゴンがいるらしいっていう話を聞いたんだ。
修理ができた防具のチェックも兼ねて,面白そうだからドラゴン見物としゃれ込んだんだ。え? 好奇心は猫をも殺す? ほっといてくれよ。
山道をどんどん登っていくと,先のほうに白っぽいのが動いてた。用心しながら近づいていったら,オイラの何倍もあるような大きいトカゲだったんだ。ドラゴンじゃないよ。
剣でちょっとつついたら,あっけなく死んじまったから拍子抜けしてさ。まあドラゴンの噂なんてこんなもんだろうと思って,ついでだからアングマールでも覗いてくるかと思って,山道をさらに登っていったんだ。
もう頂上まで一息ってところに来たときだ,突然背後で雷の落ちるような音がしてさ,いやもうビックリして振り向いたら,いたんだよそこに。何がってあんた,ドラゴンだよドラゴン!
ちょっとした小屋ぐらいの大きさがあって,コウモリみたいな翼をバタバタさせてて,グワーッと火を吐くんだよ。ホントだってば,オイラこの目で見たんだから。
あいつ,体の周りに熱気を帯びてるらしくて,近寄っただけで熱いのなんの。それでもしばらくは戦っていたんだけど,一人じゃあどうにもならなくてね,やばいと思ったから一発シャウトを入れてひるんだ隙に,さっさと逃げ出したよ。
逃げているうちにすっかり道に迷っちゃってさ,だいぶ日も傾いてきたころ少し広いところに出たんだ。野宿できる場所でも探そうかと思っていたら,ずっと先のほうにまたいたんだよドラゴンが,しかも三匹も。
とりわけ真ん中にいるのがとてつもなくでかい奴でさ。さっきのドラゴンもでかかったけど,それを一回りくらい大きくしたような感じで,こりゃ見つかったらマジやばいと思ったんで,すぐに逃げてきちゃった。
偶然にも下りの道を見つけて,日暮れまでになんとか山を下りられたから良かったけど,あんなところで野宿していたらどうなっていたことか。
あとで防具屋の親父にその話をして,ついでに山で拾ったドラゴンの皮みたいなのを見せたらびっくりしてたよ。その皮で鎧を作りたいから,取りに行ってくれないかとか言われたけど,もうごめんだねオイラ,あんなとこには二度と行きたくないよ!
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北連丘からアングマールへは,東ナン・アムルグか西ナン・アムルグからしか入れない。東側の入り口付近には,ヒルマンと呼ばれる一団が北連丘攻略の前進基地を構えている。西側の入り口は,ドラゴン族のモンスターがうようよしている高い山だ。
エディーはドラゴンだと思い込んだようだが,ここにいるのはドラゴンの親類筋にあたるドレイクというモンスターで,古のドラゴンほどのパワーは持ち合わせていない。とはいえエリートモンスターとなっているので,フェローシップを組んでの討伐は必須だ。
山の頂上付近には,「谷の母親」というドレイクのボスが待ち構えている。道のあちこちに落ちているドレイクの卵を産んだのは,きっとこの母親だろう。
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Illustration by めざし

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このところオークやトロルを相手に大活躍していたエディーだが,さすがにドラゴンの親戚であるドレイクのパワーにはかなわなかったようだ。
ところで,ついに購入した馬に関してはかなり気に入ったようで,暇さえあれば馬屋で世話を焼いているらしい。購入に当たって全財産を使い果たしてしまったため,しばらくは武器防具の修理もままならなかったとか。ちなみに,彼の愛馬となったポニーの名前はアレックスらしい。
さて,今日のエディーは,勇敢なホビットである彼とドラゴン(ドレイクだが)との手に汗握る戦いをスクープしてみた。飛んでくる炎をかわしつつ戦う彼の姿をぜひ見ていただきたい。いや,それにしても速いな,逃げ足……。