連載 : 創世紀1701 ガッハッハフロンティア


創世紀1701 ガッハッハフロンティア

第2回:戦闘と「住民は生かさず殺さず」でガッハッハの巻

 

プレイヤー自身が「ガッハッハ」となるためのテクニック

 

 連載第2回が掲載される本日3月30日は,待ちに待った「創世紀1701 日本語版」の発売日! 英語の苦手な人も,ようやく安心してガッハッハと遊べる日が来た。これまで英語版デモで遊んできたという人は,「継続プレイ」モードの90分制限から解放され,これからは何時間でも心行くまで開拓を楽しめるのだ。何せほんのちょっと遊ぶつもりが,すぐに「あなたはすでに6時間プレイしています」などと警告されてしまうほど中毒性の高い本作。90分で満足できるわけがないのである。

 

 製品版では10本のシナリオモードも楽しめる。序盤のシナリオは簡単だが,シナリオ9や10あたりになると,ハイレベルな奇策を繰り出さないと達成できないほど難しい目標が待っている。今回はシナリオ5〜8を攻略しているので,本日デビューの初心者はもちろん開拓自慢のベテランプレイヤーも,ぜひ挑戦してもらいたい。

 

 それでは前回に引き続き,まずは知っておきたいテクニックを紹介しよう。

 

税率と物資供給の調整

 本記事では演出上,住民のガッハッハ顔を大々的にフィーチャーしているが,実のところゲーム攻略上では彼らを常にガッハッハと喜ばせてやる必要はない。普段は不満を抱いてデモや暴動を起こさない程度に税率を上げて可能な限り搾り取り,住民の人口増加やアップグレードを狙うときにだけ税率を下げて,ご機嫌を取るのだ。そしてアップデートが一通り完了するなど狙い通りの結果を得られたら,また税率をギリギリまで上げる。こうした,いわゆる「生かさず殺さず」の使い分けができてはじめて,成功する為政者となれるわけだ。

 

 また,住民が求める「物資」を次々に供給していけば,彼らが順次アップグレードしていくのは前回解説したとおり。ここで無計画に住民をアップグレードすると,必要な物資の種類と消費量が増加する。しかし新たな植民地の開拓や交易船の生産,交易ルートの確立などによる,物資の供給経路の確保および拡大が,必ずしもうまくいくとは限らない(このバランスが見事に難しいのが創世紀シリーズの特徴)。物資不足が発生するとデモや暴動が発生,さらには人口減少につながってしまう。
 そこで重要になるのが,物資の生産を開始しても,十分な量および確実な供給ルートが確立するまでは,あえて住民への供給を見送る手段だ。このテクニックは,必要物資確保の難度が上がる「市民」以上の段階で,非常に有効となる。例えば生産物資である灯油やチョコレートを供給させなければ,いつまで経っても「市民」は「商人」にアップグレードしない。しばらく「商人」にはせず,十分な物資供給が見込めるのを待つのは重要テクニックの一つなのだ。

 

通常時は,住民を「普通」(黄色)の状態にしておく。また,後述のシナリオ攻略でも登場するが,煙草などの物資を生産してもあえて流通させないテクニックは,今後プレイするうえで非常に重要となる

 

戦闘は1対複数で叩き潰す

 本作は箱庭シムではあるが,戦闘の要素を包括している。とはいえ,RTSのようにテクニックや反射神経が勝敗を左右するようなゲームではない。少数の敵ユニットに対して,多数の自軍ユニットで確実に潰していくという戦術で十分に戦える。とくにシナリオプレイで敵対するAIプレイヤーは,ユニットを潰されても補充するまでにかなりタイムラグがある。兵団や戦艦などの自軍ユニットをあらかじめ生産してから一気に攻め込めば,敵の増援が来るまでの間に制圧することも不可能ではないだろう。

 

AIプレイヤーとの戦闘では,敵兵または戦艦を1ユニットずつおびき出して,自軍ユニット複数で潰していくのが基本。自軍の複数ユニットを選択して一斉に攻撃させれば,敵大型戦艦も数秒で海の藻屑となる

 

 

シナリオ攻略

 

 今回は,中級シナリオ3本と上級シナリオ1本を攻略していく。ここまでプレイすれば,基本的なプレイテクニックはほとんどマスターできているので,クリア後は継続プレイに挑戦してみるのもいいだろう。
 また今回攻略するシナリオでは,外部からの経済的な支援を受けられるため,資金不足に悩むことはない。入植してから速やかに住民を移民にアップグレードさせ,レンガと道具の生産を開始する手順を確実に押さえておこう。
 なお上級シナリオの「シナリオ8」では,初の戦闘を経験することとなる。本格的な他国への侵攻を経験するのはまだまだ先だが,継続プレイなどで海賊船を退ける手法を身につけられるはずだ。

 

 

シナリオの目的は,先住民が祀る「猿神の財宝」の奪取だ。ワカン・タンカに入植すると先住民から何度も警告を受けるが,それを受け入れてしまうとゲームが成立しないので無視

 ランドルフ・マクレーンの依頼で,島に眠る「猿神の財宝」を入手するシナリオ。財宝を手に入れてしまうと,猿神の呪いによって船を壊されてしまい,さらに絶え間ない天変地異が発生して町を発展させるのが困難になる。したがって,財宝を入手する前に,小さな造船所を設置しておくことが早期クリアのポイントとなるだろう。開拓資金と道具はランドルフから随時補充されるので,残量を気にする必要はない。

  • 倉庫を設置して,ワカン・タンカに入植する
  • 釣り小屋,木こり小屋,町の広場を設置する
  • 開拓者の家×12を設置し,人口を96人にする
  • 礼拝堂,機織小屋,羊農場を設置し,住民を移民にアップグレードさせる
  • レンガを生産するために,粘土製作場とレンガ工場を設置する
  • 移民の人口が130人を超えたら,小さな造船所を設置する(このとき,市場を増設しなければならない場合もある)
  • 猿神の財宝がエリアに入るように市場を設置する
  • 財宝を回収後,小さな造船所で小型交易船を生産する
  • 島の中央部にある湖近くに市場と釣り小屋を設置して,輝く魚10トンを捕獲する
  • 小型交易船が完成したら,木材と道具を積載して北に向かう
  • 鉄の樹が生えている島を発見したら入植し,木こり小屋を設置する
  • 鉄の樹10トンを確保したら小型交易船に積載し,ワカン・タンカに戻る
  • 鉄の樹をワカン・タンカに降ろす
財宝を入手してしまうと,火山の噴火や地震と竜巻の発生で町は崩壊し,発展どころではなくなってしまう。財宝を手にする前に小さな造船所を設置しておこう プレイが長引くと,災害によって施設が崩壊し,各種資源の供給不足に陥ってしまうことも少なくない。少ない手順と短い時間でクリアを目指そう 猿神の財宝を入手するには領土拡大の必要があり,少なくとも二つ以上の市場を設置しなければならない。なお。財宝が領土内に入っていれば自動的に回収される

 

 

 

 

 

グルメな客人を珍しい獣の肉でもてなすシナリオ。次から次へとお題が出されるが,十分な準備を整えていれば難なくクリアできるだろう

 エミリオ・カステリからの依頼で,美食家として知られる客人の要望を満たすために,異国の獣の肉を調達するシナリオ。客人は「早く肉を持って来い」と何度もせっついてくるが,煙草の生産ができるようになってからでも十分間に合う。また,道具は自己生産してもかまわないが,このシナリオでは必要量が少ないので,ベニスの商人から買ったほうがお得だ。

  • 開拓者の家×22になるように増設する
  • 礼拝堂を設置し,住民を移民にアップグレードさせる
  • レンガを生産するために,粘土製作場とレンガ工場を設置する
  • 移民の人口が130人を超えたら,肉屋と牛牧場×2を設置する(道具が不足したら適宜ベニスの商人から買い入れる)
  • 探査船に木材,道具,レンガを積載し,南方で象の生息する島および煙草を生産できる島を探す
  • 象の生息する島に入植して狩猟小屋を設置し,象の肉1トンを確保する。確保したら探査船に積載して,ファータウンの倉庫に降ろす
  • 煙草を生産できる島に入植して煙草加工場と煙草農園×2を設置し,煙草の生産を開始する
  • 探査船に木材,道具を積載し,東方で虎の生息する島を探す
  • 虎の生息する島に入植して狩猟小屋を設置し,虎の肉1トンを確保する。確保したら探査船に積載して,ファータウンの倉庫に降ろす
  • 先ほど生産しておいた煙草3トンを回収して,ファータウンの倉庫に降ろす
  • 牛(食料に加工する前のもの)3トン,材木8トン,道具6トンを探査船に積載して,北西にあるイロコイ族の島に向かう
  • イロコイ族の長であるテトンカに牛3トンを渡し,熊の狩猟許可を得る
  • 島の北側から入植して狩猟小屋を設置し,熊の肉1トンを確保する。確保したら探査船に積載して,ファータウンの倉庫に降ろす
点在する島をズームアップすると,さまざまな動物が生息していることに気づくだろう。お題となっている象と虎,熊のほかにゴリラなども見つかる 住民のアップグレードが目的ではないので,煙草を継続的に供給する必要はない。必要量を客人に提供したら,生産を中止して経費を抑える方法をマスターしよう 牛を食料に加工せずに確保するためには,牛農場と市場または倉庫を道路で直接結んでおくこと。そのほかの原材料資源も,同様の手段を使えば加工前の状態で確保できる

 

 

 

 

 

サー・ブレークモアはマップ東側の島にいる。「早く助けろ」とうるさいが,しばらく放っておいてもゲームの進行には影響ないので,アルコールと煙草の生産体制が整ってから救出に向かってもいい

 女王の病気を治療するための研究を手伝うシナリオ。医師が求める材料を調達するためには,武器の生産が必要となる。また,診療所を設置するために住民を市民にアップグレードしなければならないが,資源不足による暴動などを避けるため,下記の手順のように最後にまとめて行うといいだろう。なお,この手順通りにプレイすると,人口の割に多くの施設を維持しなければならないため,常に収入は赤字になってしまうが,モタモタしなければ余裕を持ってクリアできるはず。

  • 住民の税率を調整したら,船で東の島に向かい,サー・ブレークモアを救出する
  • 移民の人口が190人を超えたら,鉄鉱石がエリアに入るように市場を設置する
  • 続けて鉄鉱の鉱山,鉄鉱精錬工場,道具工場,武器製造所を設置する
  • 醸造所,ホップ農園×2を設置して,アルコールを生産する
  • 移民の人口が280人を超えたら,近くの島に入植して煙草加工場,煙草農園×2を設置し,煙草を生産する
  • エスメラルダ号の残骸(サー・ブレークモアを救出した場所から少し北西にある)から,強壮剤を回収する
  • 材木25トン,道具12トン,武器5トンを確保する
  • 船で北部に向かい,ハンナ・マレルから材木25トンと道具12トンと引き換えに,蜂蜜をもらう
  • 船で南部に向かい,アステカ人のポクサコートルに会って用件を聞く
  • さらに西に向かい,武器5トンと引き換えにイロコイ族の酋長テトンカに雨乞いをしてもらう
  • ポクサコートルのところに戻り,ココアを手に入れる
  • 学校の設置,および生産しておいた煙草を供給することで,住民を移民から市民にアップグレードする
  • 診療所を設置する
強壮剤はエスメラルダ号の残骸から回収できる。ついでにそのほかの物資を回収してもかまわないが,船倉がいっぱいになっていると肝心の強壮剤が収容できないので注意 サー・ブレークモアが必要とする物資は,物々交換で手に入れる。材木と道具は自分の領土でも消費するので問題ないが,武器は交換だけのために生産しなければならない

 

 

 

 

 

このシナリオでは,材木や道具など,さまざまな物資が積荷として海上に漂っている。生産体制が整って物資の供給が安定するまでは,手間を惜しまずに積荷を回収しよう

 海に散らばってしまった四つの秘密文書を回収するシナリオ。文書のうち二つは序盤にすぐ回収できるが,一つは海賊との交渉が必要で,最後の一つは敵であるイゴールから奪取しなければならない。そこで数隻の小型戦艦を生産して艦隊を組み,イゴールの領土に攻め込むことになる。なお,資金は随時女王から補充されるので,赤字になっても気にする必要はない。むしろ食料や布の不足による住民の不満に気を配ろう。

  • 大型交易船で海に漂う船荷を回収して,道具を確保する
  • マップ中央の少し東寄りにある島に入植する
  • 海に漂う船荷を次々に回収し,道具,木材,食料,布などを集める(※ここまでの過程で文書×2が回収できる)
  • 道具や木材がある程度揃ったら,町の広場,釣り小屋,木こり小屋,開拓者の家×24を設置する
  • 礼拝堂,機織小屋,羊農場×2を設置して,住民を開拓者から移民にアップグレードする
  • レンガを生産するために,粘土製作場とレンガ工場を設置する
  • 移民の人口が190人を超えたら,鉄鉱石がエリアに入るように市場を設置する
  • 続けて鉄鉱の鉱山,鉄鉱精錬工場,道具工場,武器製造所を設置する。道具が足りない場合には,海に漂う船荷を回収して補充する
  • 学校と諜報部を設置する
  • 大型交易船で西に向かい,海賊ラミレスの息子を救出する。その後,息子をラミレスの元に届ける
  • 海に漂う船荷からアルコール10トンを回収し,ラミレスに届ける。引き換えに三つめの文書を受け取る
  • 小さな造船所を設置する
  • ラミレスからカノン砲を買い入れる
  • 小型戦艦を生産し,女王から送られた戦艦と合わせて計5隻以上の艦隊にする。所有できる船の数を増やすには,自分の領土の人口を増やすと良い(※人口300人で7隻所有可能)
  • アスムセンの勧めにしたがって,イゴール・イェゴフの領土にスパイを放つ(※あらかじめマップ北部にあるイゴールの領土の位置を確認しておくこと)
  • スパイ活動が成功したら,イゴールの領土に艦隊で攻め入る
  • 大きな造船所の周囲にあるカノン砲装備の塔×7を破壊する
  • 大きな造船所を破壊する
  • 海に漂う積荷から最後の文書を回収する
  • 文書×4を揃えて,マップ東側で待機している王室の急行船に届ける
資金が少なくなると,女王が渋々ながら援助してくれるので,財政面は心配せずに施設を整えていこう 海賊ラミレスの息子は,マップ中央と西端の中間地点に漂流している。マップ上にはその他の兵士も漂流しているので,間違えないようにしよう ラミレスの息子を救出し,アルコール10トンを届けると三つめの文書が手に入る。また小型戦艦を生産して艦隊を増強するためには,ラミレスからカノン砲を購入する必要がある

 

最後の文書が隠されているイゴールの大きな造船所は,大型戦艦2隻とカノン砲装備の塔七つに守られている。まずは大型戦艦を1隻ずつおびき出して沈め,次に塔を一つずつ集中砲火で破壊しよう。自分の艦隊がダメージを受けたら,修理するために自国に戻るのも一つの手だが,時間がかかりすぎるとイゴール側も小型戦艦を増産して反撃してくるので注意

 

 

 

 

■■大陸新秩序(ガッハッハライター)■■
大陸氏は今年,町内会の役員を務めることになったそうだ。ほかのメンバーは定年を迎えた団塊世代,小学校に上がる前のお子さんがいる若夫婦など,いかにも町内会にふさわしい面々で,30代独身の自分は確実に浮いていると嘆いていた。ちなみに役職は,会長や副会長が刷ったチラシを貼って回る「広報」というもの。どちらかというと地下組織の啓蒙活動家といったオーラの出ている大陸氏なので,いつか警察沙汰にならないかと少々心配である。
タイトル 創世紀1701 日本語版
開発元 Sunflowers 発売元 ズー
発売日 2007/03/30 価格 9240円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c),CPU:Pentium 4/2.20GHz以上[Pentium 4/3GHz以上推奨],メインメモリ:512MB以上[1GB以上推奨],グラフィックスメモリ:64MB以上[128MB以上推奨],HDD空き容量:3.5GB以上

Copyright(C)2006 Sunflowers Interactuve Entertainment Software GmbH. All rights reserved. Published by Sunflowers GmbH, Developed by Related Designs GmbH, Distributed by Deep Silver. Deep Silver is a Division of KOCH Media GmbH. USES MILES SOUND SYSTEM. Copyright(C)1995-2006 by RAD Game Tools, Inc. USES GRANNY ANIMATION. Copyright(C)1997-2006 by RAD Game Tools, Inc. USES BINK VIDEO Technology. Copyright(C)1997-2006 by RAD Game Tools, Inc.This product contains software technology licensed from GameSp Industries, Inc,(C)1999-2006 GameSpy Industries, Inc. GameSpy and the "Powered by GameSpy" design are trademarks of GameSpy Industries, Inc. All rights reserved. Nvidia and "The way it's meant to be played" logo are registered trademarks of Nvidia. Intel, the Intel logo, Intel Core and Core Inside are Trademarks or registered trademarks of Intel Corporation or its subsidiaries in the United States and other countries.


【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/weekly/anno1701/002/anno1701_002.shtml