君主 onlineの特徴は,戦闘以外に生産にちなんだシステムが細かく整備されているところだ。プレイヤーは,キャラクターをレベルアップさせたり,より強力なアイテムを手に入れたりするだけでなく,生産活動を通じて国家の運営に直接かかわっていくことができ,さらには,サーバー内にたった一人しかいない君主として世界に君臨し,絶大な権力を手に入れることさえできるのだ。
……などと,いきなり言われても最初はピンとこないはず。とりあえずは,君主 onlineの政治/経済のシステムを,具体的に見ていこう。
この世界には数十の国(といっても,一般的なMMORPGの町くらいの規模)があり,それぞれが国というより株式会社に近い運営形態となっている。国の株は定期的に売りに出され,プレイヤーが直接売買できるのだ。そうやって集められた資金を元に国が運営され,官庁や銀行といった,必要な施設が設置されていく。それだけでなく,数多くの株を所有するプレイヤーは「国守」となって,これらの国運営に大きくかかわることができるのだ。具体的には,そのプレイヤーの株数に応じて株主総会の投票権が得られる(1株につき一票)ということで,当然,多くの株を持っているプレイヤーはそれだけ発言力が強くなるのである。極端な話,仮に国の株の過半数以上を持っていれば,国守を誰にするかも思いのままだ。
国守をはじめとした国の首脳陣は,例えば銀行手数料を引き下げるなど,国を発展させるためにさまざまな施策を行える。行政が良ければ,より多くのプレイヤーが国に集まり,彼らの税金などによって国の資金が潤い,国はさらに発展していけるというわけである。この現実世界さながらの展開は,冒険者とはまた違う視点を得られ,とても新鮮にプレイできるだろう。
冒頭にも書いたように,本作は3月末に大型アップデートを実施している。タイトルも「君主」から「君主 online」になり,初級者,上級者にかかわらずプレイヤーがより遊びやすくなったのだ。というわけで,君主 onlineのどこがどうなったのかを見ていこう。
君主 onlineのリニューアルに合わせて,公式サイトが大きく変わった。中でも見逃せないのがFlashコンテンツの「弐号式おみくじ」だ。これは一日に一回だけひくことができるおみくじで,大吉から大凶までの5種類が出てくる。その結果に応じて“KSP”(君主サービスポイント)がもらえ,これを貯めることでゲーム内アイテムと交換できる仕組みだ。おみくじをひくことによるデメリットは一切なく,継続的に挑戦すれば,いつか必ずアイテムを得られるはずだ。
君主 onlineのリニューアルと同時に,「エナレット」「アルディア」に続く三つめのサーバー,「ヨウギク」がオープンした。オープンからまだそれほど時間が経っていないため,サーバー内の経済などはまだまだ成長段階にあり,国守や君主も選出されていない。これから君主 onlineを始めるという人は,ヨウギクで始めるのがいいだろう。ゲーム内経済がめまぐるしく変化していくさまを,目の当たりにできるだろう。