Text by Guevarista
エムゲームジャパンが国内でサービス提供を予定している,MMORPG「熱血江湖 Online」。韓国で累計500万人もの読者を持つ大ヒットコミック「熱血江湖」を原作としたゲームだが,韓国のみならず,中国(中華人民共和国),台湾(中華民国),タイなどアジア各国でサービス提供が行われており,ことに2005年4月に正式サービスが始まった中国では,累計ID数2500万,同時接続35万人という,ちょっと想像が及ばない規模の快進撃を続けているようだ。
その中国でのサービス提供を担当するのが,現地オンラインゲームパブリッシャの17game.com(セブンティーンゲームドットコム。ただし,読み方に関するうんちくは後述)だ。今回はエムゲームジャパンの好意で,この大ヒットの立役者にインタビューできた。
同社副社長(副総裁。Vice President)の林俤氏と,話題の細部を随時補足してくれたマーケティングディレクター(品牌推産部総監。Brand Director) 張 校康氏の談話を通して,パブリッシャから見た,同作品の中国市場における成功理由に迫ってみよう。
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「熱血江湖 Online」という作品の魅力のみならず,自社の運営体制にも強い自負を覗かせた,17game.com 副社長の林俤氏 |
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ハッカー対策や,17game.com独特のプレイヤー勧誘などについて話題を補足した,マーケティングディレクター 張 校康氏 |
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4Gamer:
本日はよろしくお願いします。初めに,17game.comという会社について。設立時期と,もともとどんな事業を手がけていた会社なのかを教えて下さい。
林俤氏:
17game.comは,設立してもう5年ほどになります。設立当初から,ゲームを手がけるベンチャー企業でした。2001年に 「ストーンエイジ」や韓国産ゲームを含む3タイトルのサービスを開始しており,いわば中国におけるオンラインゲーム市場の創成期を作った企業の一つと,自負しています。
2003年以降,会社は順調に拡大基調となっています。2005年の4月20日から「熱血江湖 Online」のサービスを始めましたので,ちょうど1周年。今はそのためのいろいろなイベントをやっているところです。
4Gamer:
2003年以降というのは,そのタイミングで何か新しく大きな作品にチャレンジしたのでしょうか?
林俤氏:
韓国mgameの 「ドロイヤンオンライン」のサービスを開始したタイミングですが,この作品のサービスは,中国市場ではあまり成功したとはいえません。ただし,運営そのものはスムースに行きましたので,それが今の熱血江湖 Onlineのサービスにつながったのです。その意味で意義深いことでした。
4Gamer:
なるほど。ところで会社設立以来,17game.comという社名でサービスを続けてきたのでしょうか? また,社名の由来を教えていただけたらと思います。
林俤氏:
17game.comという社名は,2003年からです。「17」つまり「一七」は中国語「一起」(イーチー)と同音で,これは「一緒に」という意味になります。オンラインゲームは,みんなで一緒に遊べるところが一番の魅力なので,そうした意味を込めて17game.comとしました。
4Gamer:
中国の人に馴染み深い,同音異字を使ったシャレだったわけですね。では最初の話に戻るのですが,そもそも2001年とは,中国のゲーム業界にとってどういったタイミングだったのでしょうか?
林俤氏:
2001年は,中国においてオンラインゲーム市場が立ち上がったタイミングだと考えておいてください。17game.comではこの時期,台湾企業を通じて「ストーンエイジ」のサービスを始めたほか,日本の 「クロスゲート」のサービスも手がけていました。
「ストーンエイジ」は,日本ではそれほどではなかったようですが,韓国や中国ではヒットし,ファンも大勢いたのです。
4Gamer:
そうすると,17game.comの業務としては海外産オンラインゲームのローカライズとパブリッシングが中心,ということになるのでしょうか? とくに中国オリジナルというわけではなく。
林俤氏:
ええ。そのとおりです。
4Gamer:
分かりました。そうした17game.comの今後についてお聞きします。今中国のオンラインゲームパブリッシングは,ポータルビジネス化していく流れの中にあると思います。17game.comも,今後ゲームポータルとして事業を進めていくのでしょうか?
また,そうである場合,韓国のNetmarbleやHangameのようなカジュアルゲームの割合が高いものになるのか,NexonやNCsoftのように強力なコアタイトルを持つ形になるのか。どちらをイメージしていますか?
林俤氏:
確かに,中国のゲームパブリッシャは今,ポータルビジネスを手がけています。17game.comとしても今年(2006年)6月ないし7月に,ポータルを開設する予定です。そしてそれは,カジュアルゲームも本格的MMORPGも,両方含んだ形になります。
Nexonに近いかHangameに近いか,という形ではあまり考えておらず,もっと中国市場に合わせた形, QQ.comなどに近い要素を取り入れた形を考えています。
4Gamer:
QQ.comだとすると,インスタントメッセンジャーのサービスが有名ですよね。そうしたことも手がけていくということですか?
林俤氏:
そうですね。ポータルとして備えるべき機能ですし,展開していく予定ですが,そこが中心になるわけではありません。
4Gamer:
ではそのポータルの中身について。2006年6月ないし7月にサイトを立ち上げたとして,そこには何タイトルくらいのゲームが並ぶイメージでしょうか?
林俤氏:
熱血江湖を中心として周辺にカジュアルゲームをちりばめる形になるのですが,このうちカジュアルゲームについては,今のところ3本から4本程度が予定されています。
4Gamer:
その場合のカジュアルゲームには,すでにお話が出ている,熱血江湖を扱ったタイピングゲームやボンバーマンタイプのゲームなどが含まれるのでしょうか?
林俤氏:
いいえ,それとは違います。熱血江湖モチーフは,ライセンスの関係で使えませんし(笑)。
4Gamer:
中国市場でゲームポータル/パブリッシャといえば,盛大(Shanda)や第九城市(The 9th)がすでに大きなシェアを持っています。これに対抗していく策として,どういった考えを持っていますか?
林俤氏:
盛大? 聞いたことがないですね(笑)。いや,冗談はともかくとして,それらの企業はNASDAQにも上場し,資金面や事業規模の面で我々と比べるべき存在ではありません。
そうした状況下で成功するために,先の2社と違う方向で発展させるつもりです。熱血江湖を永久免費(基本プレイ無料)で展開したのも,そうした,盛大や第九城市と違うビジネスモデルを目指したものです。
4Gamer:
ということは,基本プレイ無料のビジネスは,中国市場で熱血江湖が初めての例なのでしょうか?
林俤氏:
ええ。我が社が初めての例です。
4Gamer:
なるほど,そこが新しいチャレンジだったんですね。
エムゲームジャパン 代表取締役 崔 正濬(チェ・ジョンジュン)氏:
熱血江湖を基本プレイ無料でサービスすると発表したとき,中国ではものすごく大きな反響があったそうです。「こんなに本格的なゲームが本当に無料なの?」ということで,侃々諤々の議論があったとか。そうして話題になったことが,結果的に良い宣伝になったようですね。
そもそもmgame自身,韓国における基本プレイ無料/アイテム課金方式のパイオニアですから,それを中国に持っていったという経緯があります。
林俤氏:
そうですね。基本プレイ無料そのものは,韓国でのやり方を踏襲したものといえるでしょう。しかし,それと同時に大切なのは,経営戦略の側面です。
まず,17game.comとして誇りに思っているのは,こうした運営をうまくやっていくシステム,チームを持っていることです。別の言い方をすれば,みんなが自分の担当部分をうまくやってくれている,ということですね。
次に,そもそもインターネットは無料だからこそ,多くの利用者がいます。そこで展開されるオンラインゲームは,ほかのプラットフォームのゲームに比べて,多くの人に体験してもらう機会を作りやすいわけです。そのうえ,ゲームサービスそのものが無料であれば,もっともっと多くの人に楽しんでもらえる。それがビジネスのうえで非常に重要な点だと思うのです。
4Gamer:
ふむふむ。
林俤氏:
熱血江湖がどういうゲームなのか,十分に知れ渡った今後は,また別の方法を考えていかなければなりませんが,基本プレイ無料が成功の大きな要因だったことは間違いありません。17game.comでは,今後もこのやり方を進めていきます。
4Gamer:
そうすると,今後ポータルで展開されるほかの作品も,基本プレイ無料でいかれるのでしょうか?
林俤氏:
カジュアルゲームは,基本的に無料にしようと考えています。ただし,MMORPGやそのほかのMMOゲームに関しては,必ずしも無料にするとは限りません。というのも,MMORPGなどについては作品自体が良ければ,有料であっても人気が出ると考えているからです。
熱血江湖にしても,そもそも作品自体が優秀であったからこそ,ヒットしたのだと思います。
4Gamer:
ポータルで展開される作品の名前やジャンルについて,教えていただくことはできますか?
林俤氏:
実はまだ,確定していないんですよ。ご容赦願えればと。
4Gamer:
分かりました。これはお勧めというタイトルが確定したら,ぜひ教えてください。ではあらためて,現行タイトルである熱血江湖のプレイヤー数について,最新の数字を教えていただきたいのですが。
林俤氏:
同時接続で,35万人をマークしたことがあります。アクティブプレイヤー数で言うと,月曜から金曜までが120万人,土日は少し増えて150万人ほどですね。登録ID数累計は2500万に達しました。
4Gamer:
サーバーの台数や,GM(ゲームマスター)さんの人数規模はどのくらいでしょうか?
林俤氏:
サーバーの数は45台(45ワールド)ほどです。1ワールド当たり最大で約1万人がプレイできます。実は今日の朝,ちょうど2ワールド増やしたところです。
GMチームの総勢は,現在100名ほどです。実はもうじき社屋の引っ越しを予定しているのですが,そこでは200〜300名規模のGMが勤務可能になります。これは中国でも最大規模ですね。
4Gamer:
なるほど,大まかなお話は聞いていましたが,どこを取ってもスケールの大きいサービスというわけですね。基本プレイ無料というのは,やはり一つの大きな要因だと思いますが,熱血江湖が中国市場で成功した理由を,パブリッシャとしてほかの点ではどうお考えでしょうか?
林俤氏:
最も大きな要因は環境だと思います。2005年は,中国のオンラインゲーム市場が盛り上がったタイミングでした。2年ほど前まで,韓国産のゲームが中国でサービスされる例は,非常に少なかったのです。
それと先ほどもお話したとおり,熱血江湖は作品自体が優秀でしたし,運営面にも自信を持っています。
張 校康氏:
日本ではそれほど問題化していないと思いますが,ご存じのように中国ではハッカー/ハッキングの問題が深刻です。ゲームを運営するに当たってはハッキング対策を十分に行わないと,致命的な問題になります。
ハッキングに対して,17game.comでは専門の技術者チームを組織して解決に当たっています。これは(中国の)ほかの会社には,なかなかできないことであり,17game.comのウリともいえるところです。
4Gamer:
なるほど,国ごとに程度の違いはあれ,ハッキング対策やBot対策は現在のMMORPGサービスのキーワードとなるようですね。話は少し戻りますが,2005年には,中国市場に何か劇的な変化があったのでしょうか? インターネット利用者が急に増えたとか,韓国の作品を持って来やすくする,何らかの制度変更とか。
林俤氏:
いえ,むしろ純粋にゲーム業界内での競争が激しい1年だったということです。 「World of Warcraft」のヒットが典型的ですが,メーカーから見てもプレイヤー側から見ても,ゲームに対する注目度が高かった年なのです。
ちなみに先ほど話題に出てきた,同時接続35万人という数字は,World of Warcraftと同水準ということになります。
4Gamer:
おお,World of Warcraftと同水準ですか。あの作品のヒット具合を考えてみると,それは確かにすごい数字ですね。では,続いて先ほどの二つめの論点,ゲーム自体の優秀さについてですが,中国には武侠ものタイトルがものすごくいっぱいあります。その中で,熱血江湖がリードできたのは,なぜでしょうか?
林俤氏:
ゲーム内のオブジェクトやキャラクターが,とてもほのぼのしていて,安心できる感じのグラフィックスだというのが大きいですね。そして,ゲームの細かいところまで考えて,操作しやすく作られている。これも人気が出た理由の一つだと思います。
4Gamer:
なるほど。ヒットの要因と関連してもう一つお聞きしたいのが,コミックスについてです。熱血江湖 Onlineは韓国でヒットした漫画作品を原作に作られたゲームですが,この漫画作品自体は,中国に入ってきていますか?
林俤氏:
日本の漫画でなくて韓国の漫画については,中国人はほとんど知らないですし,熱血江湖の漫画も,おそらく入ってきていないと思います。
4Gamer:
ふむふむ,韓国と違って,漫画が先行市場を作っていたわけではないのですね。
林俤氏:
そうですね。そして成功要因として忘れてはならないのが,広告宣伝要素です。日本や韓国では,オープンβテストが終わった段階で宣伝予算を抑える傾向があると思いますが,17game.comではそれとはまったく関係なく,今後も市場での宣伝に力を入れていきたいと考えています。
これまでに投じた宣伝費用は3000万〜4000万人民元(4億2000万〜5億6000万円相当)です。中国ゲーム市場での宣伝費用は,盛大など大手が本腰を入れるタイトルでも,1000万〜1500万元(1億4000万〜2億1000万円)以内に留まっています。その意味で17game.comのように3000万〜4000万元を投じるパブリッシャはほかにないでしょう。
4Gamer:
そのプロモーションに関連してお聞きしたいのですが,17game.comでは一般のプレイヤーさんに,新しいプレイヤーを誘ってくれたらキックバックを供与する仕組みを作ったと聞きます。それはどういったものなのでしょうか。
林俤氏:
ええ,具体的には専用のソフトです。そのソフトで発行される暗証番号を介して,誰が誰を誘ったのかを確定させる仕組みになっているわけです。
4Gamer:
そのソフトにはどのくらいの効果があったのでしょうか?
張 校康氏:
このソフトを使って知人を誘う件数は,1週間で7000件ほどになっています。まだ始めたばかりなのですが,とても効果的な方法だと思いますので,順調にいけば年末までには中国市場でナンバーワンになれると思います。今のところは,目標に留まっていますが(笑)。
一同:(笑)
4Gamer:
そうした形も含めて,集まってくるプレイヤーの,プロファイル情報について教えてください。人数の多い年齢層や男女比,学生が多いのか社会人が多いのか,都市部に集中しているのかそれ以外でも広くプレイされているのか,などについてです。
林俤氏:
年齢層は17〜27歳のところがコア,男女比は8:2といったところです。都市部とそれ以外に関しては詳しく調べていませんが,2級および3級都市(主要都市の周辺や内陸部に位置する中規模都市。例えば上海や広州が1級都市であるのに対し,蘇州は2級都市。同様に山西省 太原市や安徽省 蕪湖市は2級で,浙江省 紹興市などは3級),つまり収入が最高レベルの地域でなく,それに続くレベルの都市部にファンが多いようです。2級,3級都市においては,間違いなくWorld of Warcraftよりもプレイヤーが多いと思います。
4Gamer:
そうしたプレイヤーの課金率,つまり有料アイテムを購入する人の割合は,どのくらいでしょうか?
林俤氏:
課金率は20%ほどで,これは予測どおりの数値といえます。
4Gamer:
その20%のプレイヤー達に人気のある課金アイテムを教えてください。着たりかぶったりするアバターアイテムが売れるのか,武器や消耗品なのか,キャラクターの成長を助けるブーストアイテムなのか,ということです。
林俤氏:
よく売れているのは大まかに二方向,服などのアバターアイテムと,ブーストアイテムですね。今後は「VIPアイテム」を導入していこうと考えています。これは,経験値がより多く入るというものです。
4Gamer:
アイテムに関して,韓国サービスなどにはない,中国サービス独自の要素はありますか?
林俤氏:
すでに導入されている要素としては,服装があります。中国の四大古典文学(三国志・水滸伝・西遊記・紅楼夢)のうちの一つ,三国志に出てくる張飛の服装がすでに実装されていまして,今後取り入れていきたいのは西遊記にまつわる服装です。
4Gamer:
日本で韓国産のゲームをサービスする場合,キャラクターグラフィックスを変更したりしますが,17game.comではそのあたりについてどうですか?
林俤氏:
(熱血江湖の場合)17game.comは運営会社ですので,キャラクターについては変更する権限を持っていません。
4Gamer:
プレイヤープロファイルのお話に戻りますが,熱血江湖を自分のPCでプレイしている人と,インターネットカフェでプレイする人の割合はどのくらいでしょうか?
林俤氏:
中国政府の調べによるオンラインゲーム一般のプレイ状況としては,56%の人がxDSL回線経由で,自宅でプレイしています。残りの44%が,ネットカフェプレイヤーということになりますね。
熱血江湖については詳しく調べていないのですが,現在の感触としてはほぼ半々,ネットカフェプレイヤーの割合がやや高い傾向だと思います。
4Gamer:
なるほど,そのあたりにも基本プレイ無料ゆえの特徴が表れていそうですね。政府というキーワードが出てきたところでお聞きしたいのですが,中国では昨年(2005年)オンラインゲームのプレイ時間を制限する法令を制定する,という議論が話題を呼んだと記憶しています。それが17game.comの業務に与える影響や,そうした法令についてどう思うかを教えてください。
林俤氏:
そうですね。そういう話題も中国国内ではありました。ゲームに熱中しすぎる人を規制しようというお話なのですが,今まず言えるのは,この問題や法制化云々に関して,中国政府内部でもまだ結論が出ていないということです。17game.comとしても,もちろんその成り行きに注目していますが,まだはっきりこうする,という結論が出ていないので。
ただ熱血江湖に関していえば,インターネットカフェなどでのプレイ時間を見ても,4時間以内に収まっています。ですから,そうした法令が施行されても,17game.comのゲームにそれほどの影響は出ないものと考えています。
4Gamer:
ふむふむ。いわゆる廃人型ではなく,もっとほのぼのしたゲームだから大丈夫というわけですか。では,もう一つ政府がらみでお聞きします。熱血江湖は武侠ものという,中国在来の文化に基づいた作品ですが,開発は韓国で行われています。そうした場合,政府から何らかの資金的な補助があるものでしょうか,それとも,とくにないのでしょうか?
林俤氏:
いや,made in Koreaですから,そういったことはないです(笑)。
4Gamer:
なるほど,あくまで中国での開発タイトルに限られた話なのですね。では最後になりますが,17game.comが中国市場で占めたいと考えている位置――とにかく大きくなるということなのか,個性的な作品を送り出す会社として認められることなのか,など――をあらためて教えてください。また,新たに熱血江湖のサービスが始まる日本のゲーマー達,これから熱血江湖に触れる人達にメッセージをいただければと思います。
林俤氏:
17game.comという会社は,これからも――盛大などとは異なり――オンラインゲームだけに専念して,もっともっとみなさんに認められるよう,がんばっていきたいと思います。(中国の)オンラインゲームパブリッシャとしてナンバーワンを目指しますので,今後ともぜひよろしくお願いします。
熱血江湖は本当に楽しく,ユーモラスで良いゲームです。日本のゲーマーが熱血江湖の中で,自分の期待しているようなプレイができることを祈っています。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
冒頭でも述べたように,日本人である我々には想像がつかない規模のプレイヤー数を誇る,熱血江湖 Onlineの中国サービス。その成功の秘密が,中国で初となる基本無料/アイテム課金方式にあることが,インタビューを通じて明らかになった。また,韓国と異なり「熱血江湖」のコミックスがゲームのヒットに貢献したわけではないことも,なかなか意外な事実だ。
武侠ファンタジーや三国志の世界を用いたオンラインゲームが,中国には本当にたくさんあるのだが,その中でむしろ韓国産の熱血江湖が大きな成功を収めたのはなぜだろうか。それはインタビューでも触れられているとおり,可愛らしいキャラクターデザインやユーモラスな表現,あるいはゲームの細部にまで至る“こなれた”作りの賜(たまもの)なのだろう。
数字的な部分のみならず,日本や韓国とも共通する,中国ゲーマーの嗜好の一端が窺えたという意味で,実に興味深いインタビューであった。
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