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GeForce 8&WinXP対応の公式最新版「ForceWare 158.22」公開
2007/05/08 11:39
 北米時間2007年5月2日,NVIDIAは「GeForce 8」ファミリーに対応したWindows XP環境用のグラフィックスドライバ公式最新版「ForceWare 158.22」を公開した。ゴールデンウィーク――というか,4Gamer休刊日――の都合で,紹介がほぼ1週間遅れてしまって恐縮だが,最新ドライバページではリンクを更新してあるので,ダウンロードはそちらからどうぞ。

 ForceWare 158.22のトピックは,5月2日に発表されたGPU(グラフィックスチップ)「GeForce 8800 Ultra」への対応を果たしたこと。同時に,細かなバグフィックスも進んでいる。
 4月18日の記事でお伝えしたとおり,従来の公式最新版「ForceWare 158.19」における修正内容は記事執筆時点で明らかになっていなかったが,今回公開された英文リリースノート(※クリックするとPDFファイルのダウンロードが始まります)には,ForceWare 158.19のアップデート内容も記載されていたので,それらをまとめてお知らせしたい。また,その下には,主な未解決の問題も並べてみた。

●ForceWare 158.22までに追加された新機能(Windows XP)
  • GeForce 8ファミリーにおけるTurboCacheの有効化(※有効化された具体的なGPU名は不明)
●ForceWare 158.22までに解決した主な問題(Windows XP)
  • ドライバをアンインストールしたときに,一部のファイルが消去されず残ってしまう問題
  • NVIDIAコントロールパネルに不正な項目が表示されてしまう問題
  • マルチディスプレイ環境でグラフィックスメモリの動作クロック設定が正しく機能しない問題
  • ディスプレイを回転させた状態でDirect3D対応タイトルをプレイすると,3Dグラフィックスの表示がおかしくなる問題
  • 「フラットパネルスケーリングの変更」(Flat Panel Scaling)の設定が正常に保存されない問題
  • 「Tiger Woods 2006」をプレイすると,影の表示がおかしくなる問題
  • 「Call of Juarez」をプレイすると,影の表示がおかしくなる問題
  • 「Tom Clancy's Splinter Cell: Double Agent」をプレイすると,水の表示がおかしくなる問題
  • 「GeForce 8600」のNVIDIA SLI(以下SLI)構成で,16x SLI AAあるいは32xQ SLI AAを有効化すると,「Tom Clancy's Rainbow Six Vegas」で画面表示がおかしくなる問題
  • 「GeForce 8800 GTX」のSLI構成で「Far Cry」をプレイすると画面表示がおかしくなる問題
  • SLI構成で「Windows Media Player」もしくは「PowerDVD」を用いてDVD-Videoを再生すると,システムがハングアップする問題
  • SLI構成で「Serious Sam II」をプレイしているときにディスプレイ解像度を変更すると,SLIのスプリットラインが表示されなくなる問題
●ForceWare 158.22までで未解決の主な問題(Windows XP)
  • 「nTune」の「NVPerformance Benchmark」を終了すると,NVIDIAコントロールパネルがクラッシュする
  • GeForce 8800 GTX環境で「nTune 5.05.38.00」を利用すると,GPUクーラーのファンコントロールを利用できなかったり,設定内容が反映されなかったりする
  • 「ディスプレイ最適化ウィザード」の[戻る]ボタンが利用できない
  • DVIによるデジタルRGB接続したディスプレイで,標準的な同期設定を用いると,画面がぼやける(※「カスタムタイミングの管理」から「HDTVとして扱う」をチェックし,カスタムタイミング設定の詳細モードにある「タイミングのスタンダード」を「CVT」に指定することで回避可能)
  • 「Battlefield 2」で,ゲーム側のグラフィックス設定を「High」にすると,草の表示がおかしくなる
  • 「Star Wars: Republic Commando」で,ゲームを新規に始めるとゲームがクラッシュする
  • GeForce 8800 GTX/GTS環境で,ワイドスクリーンのディスプレイにおいて,フラットパネルスケーリングの設定が行えない
  • GeForce 8800 GTX環境で「The Elder Scrolls IV: Oblivion」をプレイすると,樹木に隠れるべきアニメーションが表示されてしまう
  • GeForce 8800 GTX環境でアンチエイリアシングを有効化して「S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl」をプレイすると,照準が表示されなくなる
  • GeForce 8800 GTX環境で「Sid Meier's Railroads!」をプレイすると,ドライバがクラッシュしたりゲームがフリーズしたりする
  • GeForce 8800 GTX環境で「F.E.A.R. Extraction Point」をプレイすると,パフォーマンスが上がらない
  • GeForce 8800 GTX環境でFar Cryをプレイすると,ゲームの起動後しばらくしてブルースクリーンになってしまう
  • GeForce 8600環境でアンチエイリアシングを8x/8xQ/16xに設定すると,Tom Clancy's Rainbow Six Vegasを実行できない
  • GeForce 8600環境でディスプレイ解像度を1920×1200ドット,ゲーム側でアンチエイリアシング設定を「Medium」にそれぞれ指定すると,「Microsoft Rise of Nations: Rise of Legends」がクラッシュする
  • GeForce 8600環境で「Thief: Deadly Shadows」を実行し,ゲーム側の描画設定をデフォルトのままプレイすると,テクスチャの表示がおかしくなる

 並べてみると,未修正の不具合が相対的に多い印象だが,実は,修正された不具合はほぼ網羅してあるのに対し,未修正の不具合は全体のざっと3分の1程度しか紹介できていない。「Release 100」世代は多くの不具合が目立っていたが,それはRelease 150になっても,抜本的には改善していないと言わざるを得ないだろう。
 もっとも,認識されている以上,いずれ修正される可能性が(少なくとも認識されていない不具合よりは)高いわけで,その意味では期待が持てる。同時に,ForceWare 158.22でGeForce 8ファミリーに関する重大な問題がいくつか修正されているのは確かなので,Windows XP環境でGeForce 8を利用している人で,まだアップデートしていない人なら導入して損はしないはずだ。ドライバのアップデート作業が自己責任になることを理解したうえで,先に示したリンクから入手してほしい。

 なお,今回Windows Vista用公式ドライバはリリースされていないが,同じタイミングでβ版「ForceWare 158.24 Beta」が公開されているので,併せてお伝えしておきたい。
 リリースノートを読む限り,GeForce 8800 Ultraへの対応と,4月24日の記事でお伝えした「多言語版のSLI動作に生じた不具合」解消が図られた以外,従来の公式最新版「ForceWare 158.18」と変更はないようだ。報告されているアップデート内容からして該当する環境のユーザー以外は見送りが正解と思われるが,念のため以下のとおり,ダウンロード先をリンクで示しておきたいと思う。(佐々山薫郁)

●32bit版Windows Vista用
ForceWare 158.24 Beta

●64bit版Windows Vista用
ForceWare 158.24 Beta


ForceWare
■開発元:NVIDIA
■発売元:NVIDIA
■発売日:2003/10/23
■価格:無料
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2007.05/20070508113926detail.html