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「BitSummit 2015」注目インディーズゲーム&アワード受賞作を紹介。トガったものから世界的ヒットが予感されるものまで13本
■「とっとこドルアーガ」room6
「とっとこドルアーガ」は,room6がバンダイナムコエンターテインメントが実施する“カタログIPオープン化プロジェクト”の許諾を受けて製作している,「とっとこダンジョン」と「ドルアーガの塔」のコラボレーションタイトル。プレイヤーキャラクターはギル,カイ,イシターの3人から選択でき,衣装の着せ替えも楽しめるという。また,「ドルアーガの塔」らしい謎解きや隠し要素なども存在するとのことだ。
■「MATRIX CODE」TPM.CO SOFT WORKS
会場にはさまざまなゲームエンジンやプログラミング言語で作られたタイトルがあったが,MSX-BASICを用いていたのは恐らくTPM.CO SOFT WORKSの「MATRIX CODE」だけだろう。本作の目的は,スタート地点から“正しい経路”を通ってゴール地点までたどり着くこと。一歩でも道を誤ると,最初からやり直しとなってしまう。
本作は,「ゲームはspecではなく根幹の面白さであること」を証明するために作られたという。確かにこの設計は,近年流行の“解法を求めてデス&リスポーンを繰り返す”タイプのゲームと似ており,それを極限まで単純化させたものと言えるだろう。
■「EARTH WARS」ワンオアエイト
PlayStationブースに出展されていた「EARTH WARS」は,ワンオアエイトの開発による2D横スクロールアクションゲーム。手数の多さと機動力の高さを活用して敵を倒していく,スピーディなプレイ感が特徴的だ。今回のバージョンでは序盤をプレイできるまでだったが,トレイラーでは巨大なボスと戦う模様を確認できる。
簡単なキャラクターカスタマイズが可能 |
左右の手に持った武器を使い,クリーチャーを駆逐していく |
■「Enter the Gungeon」Dodge Roll
「Enter the Gungeon」は,簡単に言えばローグライクなダンジョン探索と全周移動型のアクションシューティングを融合させたタイトルだ。プレイヤーは,生命のある弾丸が棲まうダンジョン=ガンジョンに潜り,さまざまな銃器を集めながら下層を目指していく。ダンジョンRPG的な緊張感とアクションシューティング的な爽快さの見事な融合,緻密に描かれたドットグラフィックスなど,見どころが多くヒット作となる予感が強い。
■「VIDEOBALL」Action Button Entertainment
プラチナゲームズの稲葉敦志氏が講演で賞賛したタイトル。「Spacewar!」と「PONG」を融合したような内容で,プレイヤーは矢印状のキャラクターを操り,ボールに弾を当てることで敵陣のゴールへとボールを運ぶ。単純ながら競技性が強く,対戦プレイで熱くなれる1本だ。
■「ドット海賊『8ビット宝の伝説』」Dadako
素直に「まとまりのいい8bit風アクションゲーム」なのだが,特筆したいのが本作の開発経緯。会場で配布されていたフライヤーには,「ファミコンとスーパーファミコンの間に開発されたファミコンDXというゲーム機のために作られたもの」「私達は,細心の注意を払ってこのゲームを再現し現代に送り出すつもりである」と記されている……もちろんファミコンDXというハードは存在せず,これはあくまで設定だ。メタ的な部分まで“8bitゲームである”という部分にこだわっている本作からは,製作者の8bitに懸ける熱い情熱が感じられる。
■「8BIT MUSIC POWER」RIKI
「8BIT MUSIC POWER」は,ファミリーコンピュータ実機で動作するロムカセット。ゲームと言うよりはデジタルサウンドトラックとなっていて,複数名のアーティストによる楽曲を楽しめる。楽曲再生時には,楽曲を構成する音源ごとのミュートや,ミニゲームのプレイなども可能だ。
参加アーティストは,「ゼビウス」や「パックマン」などの慶野由利子氏,「あすか120%」や「星霜鋼機ストラニア」などの与猶啓至氏など,そうそうたる面々だ。ビジュアルの部分では“Mr.Dotman”こと小野 浩氏も参加している。また,ビジュアル面も非常にこだわっていて,最大で通常の3倍におよぶスプライト表示を実現しているという。
以上に加え,The BitSummit Awardsを受賞したタイトルのラインナップを掲載する。会場で特に輝いていた作品群をチェックしてほしい。
■The BitSummit Awards受賞タイトル
●VERMILION GATE AWARD(最も注目すべきタイトル)
「La-Murana2」NIGORO
●VISUAL EXCELLENCE AWARD(グラフィックデザインの優れたタイトル)
「Vane」Friend&Foe
●EXCELLENCE IN SOUND DESIGN AWARD(サウンドの優れたタイトル)
「まかいピクニック」Route24
●MOBIUS STRIP PRIZE FOR INNOVATION AWARD(独創的,かつ革新的なタイトル)
「GENSO」Shoji Hibino
●BITSUMMIT AWARD(カテゴリにとらわれず,誰もが惹きつけられる特別なタイトル)
「ヒーラーは二度死ぬ」Pon Pon Games
●INTERNATIONAL AWARD(注目すべき海外のタイトル)
「Assault Android Cactus」Witch Beam
「BitSummit 2015」公式サイト
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