以前から気になっていたのが「果たして猫は猫背か?」という点である。なんとなく,そんなに猫背じゃないような感じがするのだが,といって背筋をピンと伸ばした猫というのもあまり見たことがないので難しい。また,猫をなでたとき「猫なで声」を出すかというのも疑問である。多くの猫はなでられても喉を鳴らすか無言だなあ,と筆者は思う。これは単に筆者がなでた猫に嫌われていたという可能性も否定できないし,そもそも猫なで声とは,猫をなでる側が出す声だという意見もあって難しい。さらには「猫の額」がそんなに狭いかというもっともな疑問も残る。たしかに狭いことは狭いが,それを言っちゃえば「ネズミの額」とか「カエルの額」もかなり狭いのではないだろうか?
そんな謎と神秘に満ちた小動物,猫をテーマにしたのが「ザ・シムズ ペットストーリー」の二話目,題して「ミッドナイト・マスカレード」だ。メッサ・フラッツのけっこういい家に暮らすステファン・ロイヤルは新進気鋭のシェフ。恒例の仮面パーティ,“ミッドナイト・マスカレード”のサラダとロブスターの丸焼き,そして氷の彫刻をレストランの女主人,シャーロット・ジュリアンヌから任されることになったのだ。ちなみに,メッサ・フラッツ(Mesa Flats)のMesaはスペイン語で台地の意味。メッサ・フラッツは,カリフォルニア南部からテキサスにかけてをイメージした砂漠っぽい土地柄で,猫にはふさわしい。
猫はもともと砂漠の生き物で,古代エジプトで初めてペット化されたという説があるからだ。「水をあまり飲まない」「トイレは浅い砂」という猫ちゃんの性質もそのへんからきているらしい。まあ,どうでもいいですけど。
というわけで,さあ,猫とシェフとたくさんの美女が出てくる魅惑の物語をはじめてみるしかない。