連載 : 創世紀1701 ガッハッハフロンティア


創世紀1701 ガッハッハフロンティア

第4回:「戦争の基礎」を学んでガッハッハの巻

 

上級シナリオで戦争の基礎を学ぶ

 

 連載開始当初からずっと伝えている通り,「創世紀1701 日本語版」のキモは,物資をいかにして調達するかである。序盤における「道具」の確保に始まり,アルコール,灯油,チョコレート,大理石,装飾品……と,住民がアップグレードしていくにしたがって,要求される物資の原材料は希少かつ高価になり,加工にも手間がかかるようになっていく。

 

 こうしたレアな物資を,自分の領土だけですべて賄えるなら問題ないのだが,実際にはそうもいかないだろう。序盤を楽に過ごすために粘土や鉄鉱の多い土地を選べば,気がつくと大理石がない,チョコレートを作るためにカカオを栽培できる島に入植したら,今度はハチミツを作れる土地がない,なんて状況に陥ってしまうことも珍しくない。交易でベニスの商人から輸入するのは割高だし,AIプレイヤーが都合よく輸出してくれるとも限らないのだ。

 

 実はここで,他国に攻め入って土地を奪取する,という選択肢もある。しかし戦艦を作ったり兵を訓練したりするには,それなりの資金が必要となる。またズルズルと消耗戦に陥るのを避けるためには,相手を上回る圧倒的な戦力を用意する必要があり,維持費も半端ではなくなるので,相当リスキーな選択だ。素直に交易を続けていたほうがよかったと,後悔する羽目になるかもしれない。

 

 とはいえ,戦争のやり方を学んでおけば,継続プレイをより楽しめる。そこで今回は,最後のシナリオ「砲火の洗礼」を通じて,実際に兵を訓練して敵国に攻め入る方法や,軍事力を維持するためにどれだけの費用がかかるのかなど,戦争の基礎を体験してみよう。

 

商人の段階を維持するための物資供給を整え,大理石の採掘も可能にし,収支も黒字安定した。しかし,貴族にアップグレードするために必要なレア物資が,まったく手に入らない。ベニスの商人はボッタクリ,AIプレイヤーも輸出していないとなれば,戦争もやむなしである

 

 

シナリオ攻略

 

 

ラミレスは,海賊船長の座をエサに,次々とプレイヤーに難題をふっかけてくる。しかしプレイヤーを上手に利用して,目障りなウィンフリー・シャラトを潰そうとしているだけのように見えなくもない

 悪名高き海賊ラミレスに認められるべく,彼が用意した数々のミッションをクリアし,最終的にウィンフリー・シャラト伯爵を領土から追放するシナリオ。ラミレスのミッションは,最初こそ交易船1隻を沈めるだけの簡単なものだが,最終的には大型戦艦の艦隊と複数の兵隊が必要な,大掛かりなものとなっていく。

 

●第1段階…各施設の再編

施設を再配置することで,赤字は大幅に縮小できる。本記事では人口をギリギリに抑えているが,住民の家をもう少し増やせば黒字にすることも可能だ。ただし直後にまた大赤字になるので,あまり意味はない

 最初にやっておくことは,移民から市民にアップグレードするための準備だ。プレイヤーに与えられる島には,最初から移民が居住しており,煙草製品を除いて必要な物資と設備も一通り揃っている。またプレイ開始当初から収支は赤字になっているが,少なくなると随時ラミレスが補充してくれる。さらに詳しくは後述するが,このシナリオは相当の手間をかけない限り常に赤字が続くようできており,あえて黒字にする必要はない。
 したがって何も手を加えず,そのままゲームを進めて移民の人口を280人以上にするだけで,この段階の作業は終わりである。しかし各施設が,あまりにも効率の悪い配置になっているので,これまでの復習を兼ねて以下のとおり再編するといいかもしれない。

  • 住民の家×22,礼拝堂×1,木こり小屋×2になるように,取り壊しと建て直しをする
  • 島の南東にある機織小屋×1と羊農場×2,蒸留酒製造場×1とサトウキビ園×2を取り壊し,それぞれ町の広場近くに立て直す
  • 島の南東にある市場を取り壊す
  • 経費削減のために木こり小屋,レンガ工場,鉄鉱の鉱山,鉄鉱精錬工場,道具工場,武器工場を閉鎖する。以降,物資が必要になったら,適宜再開する
  • 諜報機関を設置し,「爆弾兵」の研究まで進めておく

 

 

●第2段階…艦隊を作って海戦

小型交易船には攻撃能力がないので,沈めるだけなら小型戦艦1隻でも十分。しかし戦利品の積荷をすべて回収するために,探査船も同行したほうがいい

 “煙草製品さえあれば市民にアップグレードできる”という状態になったら,ラミレスの用意した最初のミッションに挑戦開始だ。プレイヤーには小型戦艦が最初から1隻与えられているが,不安なら探査船と艦隊を組んでから,ウィンフリー・シャラトの交易船を沈めにいこう。

  • マップ中央よりやや東寄りの海域で,ウィンフリー・シャラトの交易船を沈め,積荷を回収する

 最初のミッションに成功すると,ラミレスから大きな造船所を設置した島を譲渡されるので,手早く必要物資の調達ルートを設定し,大型戦艦4隻を生産しよう。このとき,譲渡された島と戦艦の維持費で大幅な赤字になってしまう。このシナリオでは配慮不要だが,今後,継続プレイを楽しむにあたって,軍事力を保持するときの参考になるはずだ。
 大型戦艦で艦隊を組んだら,ラミレスのミッション二つをクリアするために交易船を沈めよう。このとき注意しなければならないのは,沈めた交易船から回収した積荷に煙草製品があった場合。うかつに煙草製品を住民に供給してしまうと,移民が市民にアップグレードしてしまうのだ。しかしマップ全体を見渡しても煙草を栽培できるのは,ウィンフリー・シャラトの領土内のみ。もちろんプレイヤーと敵対している状態なので,交易による輸入は望めない。煙草製品の継続的な供給は不可能なので,現状では市民へのアップグレードは見送らなければならない。煙草製品をうっかり自分の島に降ろさないこと。
 逆にこの時点で煙草製品がまったく手に入っていない場合は,さらに交易船を襲って30トンほど入手しておこう。

  • ラミレスから譲渡された島で大型戦艦4隻を生産し,艦隊を組む
  • 艦隊で,マップ上の交易船3隻を沈める。このとき,回収した積荷に煙草製品がある場合には,自分の島に降ろさないように十分注意すること
  • 艦隊で,ウィンフリー・シャラトの護衛船付き交易船を沈め,積荷を回収する
ラミレスから譲渡された島には,すでに施設が設置されているため,非常に維持費が高い。黒字にしようとすると手間がかかるので,放っておいていい このミッションでは,ターゲットも反撃してくるが,大型戦艦4隻の攻撃力の前にはまず歯が立たない。大型戦艦も伊達に維持費が高いわけではないのだ 回収した積荷のうち,煙草製品だけは間違って住民に供給しないように,現時点では大きな造船所のある島にストックしておくといいだろう

 

 さて,ここからはしばらく休むヒマがないので,艦隊が損傷していたら造船所で完全に修理しておこう。次にラミレスから与えられるミッションは,ウィンフリー・シャラトの二つの領土のうち,いずれかを接収することだ。二つの領土はそれぞれ北と南にあり,北は煙草の栽培が可能な土地だが,軍備が充実しているために攻めるのは難しい。
 そこで狙うのは南の小島だ。大型戦艦4隻で,海岸のカノン砲装備の塔と倉庫を破壊し,代わりにプレイヤーの倉庫を設置しよう。本来ならばこの後,兵隊を上陸させて島中央の市場を破壊すれば接収完了である。しかし現時点ではまだ兵を訓練できないので,代わりに研究を進めておいた爆弾兵を使って市場を破壊するのだ。
 接収が完了すると,ウィンフリー・シャラトは激怒して,プレイヤーの島に大艦隊を派遣する。しかしプレイヤーにとっては幸運なことに,嵐が発生して大艦隊は足止めを食らうので,その隙を突いて全滅させてしまおう。なおウィンフリー・シャラトの大艦隊は大型戦艦4隻,小型戦艦4隻という構成。モタモタしていると,全滅させる前に嵐が去ってしまい面倒なことになるので,手早く終わらせたい。

  • マップ南方にあるウィンフリー・シャラトの領土を艦隊で攻撃したのち,接収する
  • 嵐が発生するので,その隙にウィンフリー・シャラトの艦隊を壊滅させる
マップ北側にあるウィンフリー・シャラトの領土は,煙草栽培が可能な点は魅力だが,防衛施設が充実しており,また市場の数も多いため接収するのに手間がかかる マップ南側の領土は,沿岸の施設を破壊した後,兵を上陸させる代わりに爆弾兵で島中央の市場を破壊すれば接収完了となる。簡単なのでこちらを先に狙おう 嵐によって足止めされているうちに,ウィンフリー・シャラトの艦隊を壊滅に追いやる。嵐のエフェクトによって隠れている敵艦を見逃さないように気をつけよう

 

 

 

●第3段階…商人を目指す

 最後のミッションは,ウィンフリー・シャフトの城を破壊して,彼を領土から追放することだ。なおシナリオの展開上,爆弾兵による城の破壊は必ず失敗するので,今度こそ兵隊を上陸させなければならない。
 そこで必要となるのが,移民から市民へのアップグレードだ。これまでにストックしておいた煙草製品のうち,半分の量を供給し,さらに税率を下げて市民になるのを待つ。この,一時的に市民になる短い時間を利用して,兵を訓練するための「砦」を即座に設置。なお,砦は一度設置してしまえば,移民に戻ってしまったあとも利用できる。これはほかの施設でも同じなので,覚えておくと役に立つこともあるだろう。
 砦を設置したら,兵を訓練して6〜8部隊生産する。これはすべて市民兵で構わないが,もし武器を生産して在庫があるなら,てき弾兵を2〜3部隊混ぜてもいい。また研究を進めて,「カノン砲装備の塔」を設置できるようにしておこう。

  • 煙草製品のストックのうち半分の量を住民に供給し,移民を市民にアップグレードさせる
  • 煙草製品を消費し尽くす前に,砦を設置する。また「カノン砲装備の塔」まで研究を進める
  • 砦で兵を6〜8部隊の訓練をする。
ストックしておいた煙草製品を住民に供給する。このとき気をつけたいのは,半分だけを供給し,残りは引き続きストックしておくこと。砦を作る間だけ市民がいればいいので少量でもかまわないが,余裕を持って15トンほど供給できるといい 砦を設置したら,さっそく兵の訓練を開始。このシナリオでは6〜8部隊もあれば十分戦えるはずだが,戦況によっては適宜追加する必要あり

 

 さて,ウィンフリー・シャラトの城は本国の内陸部にあり,正面からだとなかなか到達できないのだが,実は北東部からだと攻め入るのが簡単。そこで,プレイヤーの艦隊で北東部沿岸の施設と兵隊を全滅させたのち,倉庫を設置して兵隊を上陸させ,侵略開始だ。
 正攻法なら,ここで兵隊を使って一つずつ施設を攻撃し,ジワジワと領土を広げていくのだが,ウィンフリー・シャラトは騎馬兵やてき弾兵など,そこそこ強力な構成の軍隊を持っているので,市民兵中心のプレイヤー軍は形勢不利。そこでカノン砲装備の塔を設置して,その射程まで敵をおびき出して攻撃するという,やや姑息な手法を使うといいだろう。このとき,プレイヤー領土の住民が移民にダウングレードしているようなら,残りの煙草製品を供給して再び一時的に市民にアップグレードしてから,カノン砲装備の塔を設置しよう。ウィンフリー・シャラトの城付近の部隊を一つ一つ潰して全滅させれば,エンディング間近だ。

  • 艦隊に部隊を搭載して,ウィンフリー・シャラトの本国に北東部から攻め入り,カノン砲装備の塔×2,槍兵×2,市場,てき弾兵を破壊する
  • 破壊した北東部沿岸に倉庫を設置して,カノン砲,木材,レンガ,道具を運び込む
  • この時点で住民が移民にダウングレードしていたら,残りの煙草製品を供給して,再び市民にアップグレードさせる
  • 煙草製品を消費し尽くす前に,ウィンフリー・シャラトの領土北東部にカノン砲装備の塔を設置する
  • ウィンフリー・シャラトの城付近の部隊を壊滅させる
  • ウィンフリー・シャラトの城を破壊する
砦を設置したあと,カノン砲装備の塔まで研究を進めておく。それと同時に,カノン砲をはじめ塔の設置に必要な材料を揃えておくのを忘れずに ウィンフリー・シャラトの本国北東部の施設を艦隊で破壊したのち,兵を上陸させる。遠距離攻撃できるてき弾兵がいると,多少心強いかもしれない

 

プレイヤーの領土内では,煙草製品不足により市民の不満が高まるが,このシナリオでは無視してかまわない。デモが起きても放っておこう 敵兵を1〜2部隊ずつ,カノン砲装備の塔や大型戦艦の射程内におびき出して攻撃する。多少時間がかかるが,確実に仕留められるだろう 周辺の敵兵を全滅させたら,いよいよウィンフリー・シャラトの城を攻撃。ここまでくればエンディング到達は時間の問題だ

 

 

 

 

■■大陸新秩序(ガッハッハライター)■■
町内会役員として隣町の偵察に余念がない大陸氏は,自らの足で情報を集めるためジョギングを始めることに。初代iPodからのヘビーユーザーである氏は,ジョギングのお供にさっそく「Nike+iPod」を購入したが,これはiPod nano専用だと知り愕然。ヘビーユーザーであるがゆえに,逆にnanoには手を出していなかったようだ。そんなこんなで泣く泣くnanoを購入し,今では毎日5km走っているという。「どうですか,隣町の裏路地情報は」と聞いてみたところ,「いえ,大通りとかサイクリングコースとか,人通りの多い道しか走ってません」との返答が。「しかも学生や児童の通学時間も避けてます」という過度の慎重っぷり。アナーキーな活動家ファッションの大陸氏も実は職務質問経験があるそうで,みんな苦労しているんだなぁ。
タイトル 創世紀1701 日本語版
開発元 Sunflowers 発売元 ズー
発売日 2007/03/30 価格 9240円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c),CPU:Pentium 4/2.20GHz以上[Pentium 4/3GHz以上推奨],メインメモリ:512MB以上[1GB以上推奨],グラフィックスメモリ:64MB以上[128MB以上推奨],HDD空き容量:3.5GB以上

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