「2005年秋 FPS祭り」の第3回は皆さんお待ちかね,大人気の第二次世界大戦FPS「Call of Duty 2」(以下,CoD2)をお送りする。
2003年,各メディアのGame of the Year(その年最高のゲームに贈られる賞)を総ナメにした「Call of Duty」の続編であるCoD2は,前作と同様アメリカ,イギリス,ソ連の3兵士の戦いを収録したドラマティックFPSだ。
どれぐらいドラマティックかというと,まさに“戦争映画の中に入り込んだ”かのような体験ができるゲームであり,その臨場感は他のFPSの追随をまるで許さない。まさに世界一,戦争映画の中に入り込めるゲームである。
CoDシリーズの魅力は,思わず仰け反るような銃撃と砲火の嵐の中に身を置く,その臨場感にある。画面の中では,敵や味方の兵士達が激しい戦闘で無惨に死んでいく姿も克明に描かれ,それは「かつて世界では本当にこんな戦争が行われていたのだな」と思わせる。
CoD2がズバ抜けているのは,演出面におけるセンスの良さだ。ただ単に見た目がリアルで美しいだけではなく,本当に戦争映画の中のワンシーンのような,圧倒される仕掛けが随所に盛り込まれている。
CoD2はソ連ミッションから始まるが,途中で他国のミッションも少しずつ選べるようになっていく。同じ第二次世界大戦といっても,国ごとにテイストはかなり変わってくるのが面白いのだ。
ソ連の都市,スターリングラード(ボルゴグラード)が主な舞台。ヒトラーが攻略に執着したため大激戦区となった都市だ。建物の1軒1軒,部屋の一つ一つを奪い合うような攻防戦が繰り広げられ,ゲーム中でも同じような体験ができる。ジュード・ロウ主演の映画「スターリングラード」で描かれたような,狙撃戦も見どころの一つ。そういえばゲーム中の主人公の名前も,映画と同じヴァシリだ(フルネームは別)。
北アフリカ戦線を中心に,エル・アラメインからノルマンディ上陸作戦後の激戦地となったカーンまで,さまざまな戦いをたっぷり収録したキャンペーン。ソ連やアメリカの倍近いレベルがあり,内容的にも最も人気が高い。広大な砂漠での大戦車戦が何よりも見どころだろう。シャーマン戦車の砲撃がまるで通用しないタイガー戦車の登場シーンなど,とにかく戦車好きにはたまらない。
e-Sportsなどの競技用タイトルとして扱われることは期待できないが,普通に対戦プレイを楽しむ分には,実は結構お勧めな作品だ。何より,人気作なので単純にプレイ人口が多いという点がありがたい。
ゲームモードは「Deathmatch」「Team Deathmatch」「Capture the Flag」「Headquarters」「Seaech and Destroy」など種類も充実している。シューティングの腕を磨き上げるのではなく,単に撃ち合いをしたい人なら,大満足できることだろう。
- とりあえず第二次世界大戦モノが好き
- 戦争映画よりもすっごい体験をしたい
- 実はFPS好きじゃないけど何かやりたい
- 簡単なマルチプレイも楽しみたい