まずは，プレイヤーが選択できる種族から紹介していこう。Perfect Worldでプレイヤーが選択できる種族は，人間，エルフ，妖族の3種族。人間やエルフは，ファンタジーRPGではお馴染みだろう。妖族は，いわば半人半獣の種族だ。
　基本的には，種族ごとに異なる二つのクラスが用意されており，例えば「戦士」は人間のみ，「弓使い」はエルフのみといった具合に，種族間でクラスが重複することはない。また，人間とエルフには性別によるクラスの制限はないが，妖族の場合のみ，男性キャラクターは「妖獣」，女性キャラクターは「妖精」しか選べない。
　妖族は半人半獣ということもあり，外見も特徴的だ。妖族の女性キャラクターは，見た目は人間の女性に似ているが，ウサギやキツネのような耳や尻尾，コウモリのような羽や，麒麟のようなツノなどが生えていたりする。男性キャラクターの見た目はまさに獣人で，人型の狼であったりトラであったりライオンであったりする。また，Perfect Worldは中国で開発されたMMORPGということもあってか，人型のパンダも存在するのがなんともユニークなところだ。

　これらのキャラクターの外見には豊富なバリエーションが用意されており，プレイヤーが自由に選択できる。種族や性別にもよるが，基本パターンとして用意されているものだけでも，種族ごとに約20種類ある。さらに，顔の形や目つき，眉，鼻，口，耳などの位置や形，髪型，髪や目などの色も，かなり自由に変更可能だ。体型に関しても，頭の大きさや腕の太さなど，細かいバランス調整ができ，基本パターンをそのまま使わないかぎり，まったく同じ外見のキャラクターはほぼ作成不可能だと思われるほど，個性的なキャラクターを作れるのだ。
　キャラクターの基本ステータスに関しては，種族やクラスによってあらかじめ決まっているので，キャラクター作成の段階で手を加える必要はない。自分の気に入った外見のキャラクターをじっくり作ることに専念するだけでいいのだ。

　さて，プレイを開始し，各種族の首都となる街で序盤クエストをこなしていると，あっという間にレベル5ぐらいになる。レベル30くらいまでは，ほぼクエストをこなしていくだけでテンポ良く上がっていくのも，Perfect Worldの特徴だ。なお，クエスト攻略は公式サイトに詳しい説明があるので，こちらをチェックしよう。
　レベル5で「生産」が可能になるというのは，本作でのちょっとした重要ポイントだ。生産は以前の特集でも詳しく紹介したように，NPCから購入できる装備よりも高品質の装備を得られるのが最大のメリット。
　生産には材料が必要だ。レベル5になったらすぐに生産を学び，いつでも生産ができるように材料を集め始めよう。ただし，生産スキルはNPCからすんなり学べるわけではなく，習得するには，きっかけとなるクエストをクリアする必要がある。

　生産スキルを習得するための「生産クエスト」は，キャラクターがレベル5になると自動的に発生するタイプ。その後，長老のもとへ行ってクエストを進めていけば，生産に必要な材料の採取なども覚えられる。生産には多くの材料が必要になるので，レベル上げや移動の途中で見かけた材料はどんどん集めていくと良いだろう。
　なお，Perfect Worldでは，基本的な生産材料が課金アイテムとして販売されているので，こちらを利用して手に入れることも可能だ。手っ取り早く生産スキルを上げたいときや，特定の材料がどうしても足りないときは，購入を検討してみよう。

　Perfect Worldでは，「こんなこともできるんだ」と，ちょっと驚くようなことが普通にできてしまう。その一つが，「2段ジャンプ」だ。方法はいたって簡単で，ジャンプ中に再度ジャンプを行うだけ。
　ジャンプができなかったり，ちょっとした段差にも引っかかってしまって移動が制限されるMMORPGが多い中，Perfect Worldはかなりの高さまで2段ジャンプで上れる。移動中は，走りながら2段ジャンプを行うことで，街の外壁を飛び越えたり，遠くの様子を確認したりできる。また，上り坂などもジャンプを多用することで速く進めるようだ。

　2段ジャンプ以上に，本作の持つ“高さ”を実感できるのが飛行システムだ。Perfect Worldは“空を飛ぶ”のが当たり前の行為で，とくにエルフは最初から飛行する能力を持っている。人間と妖族はレベル30から受けられる「飛行クエスト」を達成すれば，飛行できるようになるのだ。エルフが最初から持っている飛行能力は，飛行中に徐々にMPが減少してしまうが，レベル30で「飛行クエスト」をこなすことで，MPを消費せずに飛行できるようになる。飛行アイテムについては，特集で詳しく紹介しているので，ぜひそちらも参考にしてほしい。

　広い世界を隅々まで，しかもかなりの高さまで飛んでいけるのは，Perfect Worldの醍醐味の一つだ。Perfect Worldでは，限界がないのではと思うほど高くまで飛んでいける。実際どこまで飛べるか試したところ，地上の建物や普通の木は見えなくなり，山脈や数少ない高い木々がかすんで見えるほどの高さまで到達した。そこまで飛んだとして，落下によってキャラクターが死んでしまうことはないので安心しよう。
　しかし，どこまでも飛んでいける飛行にも，一つだけ注意点がある。Perfect Worldには上空にもモンスターが存在し，飛行中にも戦闘が発生するということだ。また，PvPやPKなどの対人戦も空中で行うことが可能となっている。この，飛行したまま戦闘ができるというのも大きな特徴となっている。
　地上からもたまに見かけることがあるが，中には好戦的な飛行モンスターもいるので，低レベルのうちは近づかないよう注意が必要だ。

　今回のキャンペーンは主に，プレイを始めたばかり，もしくはこれから始めようという人向けのものではあるが，高レベルになったときにどのような要素が待っているのかを知っておけば，モチベーションもさらに上がるというもの。
　5月に行われたアップデートでは，105までのレベルキャップ開放と同時に，新要素「天魔転生」も導入された。これはレベル89以上で，クラスが「マスター」になっているキャラクターが，さらなる高みを目指すためのシステムだ。転生時には，「天界」と「魔界」のどちらかを選ぶことになり，どちらを選んだかによって，方向性の異なるスキルを習得できるようになる。いずれのスキルも，それまで使っていたものよりも強力なもので，転生するメリットは非常に大きい。
　また，天界と魔界は，それぞれ別に存在するフィールドとなっており，転生時にどちらを選択しても，転生後は両方を自由に行き来できる。天界は緑の生い茂る自然豊かな土地だが，魔界は巨大なモンスターの死体や，恐竜の骨のようなものがゴロゴロしている，混沌とした雰囲気の土地だ。転生するには最低でもレベル89が必要ということもあり，天界/魔界に生息するモンスターはかなりの強さだ。

　さらに，Perfect Worldには，ギルド単位で行う大規模対人戦である「領土戦」も用意されている。これは，Perfect Worldの世界全体を舞台に，各エリアの支配権をめぐって行われる壮大なものだ。支配したエリアからは毎週一定の税収が得られるので，ギルド運営の資金源を確保するためには，なんとしても領土を手に入れたいところ。領土戦には数多くのギルドが参加しており，街中では盛んな勧誘が行われているので，レベルが上がって領土戦に参加したいと思ったら，領土戦に積極的に参加しているギルドを探してみるといいだろう。

　また，中高レベル向けの新しいダンジョン「黄昏の神殿」が6月に実装された。Perfect Worldのダンジョンは，基本的にインスタンスダンジョンとなっており，ほかのグループと競合することはない。ただしダンジョン内のモンスターレベルは高く，パーティ向けというイメージだ。新しく導入された黄昏の神殿は，難度の異なる3エリアで構成され，それぞれさらに3段階の難度が用意されており，レベル帯に応じて登場するモンスターの種類やボスの種類などを選択できる。プレイヤーのレベルやスタイルに合わせた楽しみ方ができるのだ。
　さらに，このダンジョンには「ソロモード」が用意されている。これは黄昏の神殿を一人で体験するためのお試しモードで，入場するときに「万物の元」というアイテムを持っていれば，ソロモードが選択できるという仕組みである。