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第1回第3回第4回

Text by 比嘉チヒロ(Phonio)

「MicMacオンライン」って,どんなゲームなの?

 ポップなキャラクターとライトなノリ,そして独創的なシステムが詰まったファンタジーMMORPG「MicMacオンライン」。ソフトウェア・ライブラリ&ネットショップとしても有名なベクターが運営を手がけることで話題になっているこのゲーム,果たして内容はどのようなものなのだろうか……,と疑問に思っている人も多いのはずだ。ここではそんな本作が持つ魅力と楽しさを4回にわたってお届けしよう。すでに(クローズドβテストで)本作をプレイしている人,これからプレイしようと思っている人,さらに「こんなゲーム初めて知った!」という初めましてな人,すべての人に役立つ情報を掲載していくので,ぜひ見てほしい。

 

二人で協力して成長できるソウルメイトシステムや,着せ替え感覚で強さの違う装備を替えてゆくソウェルなど,独創的なシステムが導入されている

 と,その前に,現段階での運営状況について記載しておこう。ちょっと前まで行われていたクローズドβテストは,2006年6月15日に終了。原稿執筆現在(6月28日)は,2006年7月7日からの実施が予定されているオープンβテストに向けて,さまざまな調整が行われている最中だ。すでに公式サイトではオープンβテスターの募集が行われており,専用フォームからのオープンβテスター登録が可能だが,クライアントダウンロードはもう少しかかるとのこと。オープンβテスト開始当日にはかなりの混雑が予想されるため,気になる人はいまのうちに登録だけでもしておくといいだろう。

 さて,ではここからが本題だ。連載1回目となる今回は,基本的なゲームの概要&システムの説明から入り,本作品の奥深さと楽しさについて,触れていきたい。

 ゲームの中身について語るには,その世界観から理解しておいてもらうのが一番,ということで,まずはこのゲームの世界観,物語を紹介しよう。

 

 本作の舞台となるのは,創造神“世界樹・ティリア”によって造られた「オムニバス・ワールド」と呼ばれる世界。オムニバス・ワールドは長らく平和な時が続いていたが,現実世界で人間達が夢を忘れてしまったせいで,いつしか悪しきモンスターが溢れる争いの絶えない世界へと変貌してしまった。暗く変わっていく大地を危惧した世界樹・ティリアは,オムニバス・ワールドを救うため,ある手段を取る。夢を忘れていない現実世界の人間(プレイヤー)を呼びよせ,その手で変わりゆく世界を変えてもらおうとしたのだ。かくして,世界樹・ティリアに導かれ,幾人もの人間がオムニバス・ワールドに降り立つ。その目的や意図さえはっきりと分からぬまま,彼らは冒険と苦難が待ち受ける旅へ――。

 

 ……というのが物語の概要だ。かなりファンタジー色が濃く,既存のMMORPGやコンシューマのRPGに慣れ親しんできた人にはすんなり受け入れられるテイストだろう。

 

魂を共有するソウルメイトシステム

 物語の説明が終わったところで,今度はゲームシステムについて。本作にはほかのタイトルに見られないような独創的なシステムがいくつも導入されているが,まずはその中で最も面白く,そしてこのゲームの最大のウリにもなっている“ソウルメイト”というシステムについて説明しよう。

 

信頼できる仲間がいるなら,街の中にある“魂の神像”でソウルメイトを結んでみよう

 このシステムは,そもそもユーザー同士を深くつなぎ合うために作られたもの。二人一組のソウルメイトを結んだもう一人のプレイヤーと経験値や情報を共有したり,分け合うことが可能になるのだ。そう,本作品のキャッチコピー「いつまでもいっしょ」をまさに具現化したシステムといえる。
 ソウルメイトは,ソウルメイトを結びたい他プレイヤーさえいれば,キャラクターのレベルなどに関係なく即座に契約可能。具体的には,街の中にある“魂の神像”まで行き,そこで簡単な手続きを済ませるだけでオーケーだ。ソウルメイトをほかのプレイヤーと結ぶと,相手キャラクターのレベル,職業,現在ログインしているかどうかなどの情報を常に確認可能となり,またソウルメイト専用のチャットも使えるようになる。これらの機能を利用すれば,いつでもどこでも(お互いログインしていれば)ソウルメイトと連絡が気軽に取れるようになる,というわけだ。

 

憑依機能はソウルメイトを結べば無条件で使用可能。ソウルメイトのキャラクターのレベルを上げてあげよう

 もちろん,ソウルメイトを結ぶことで受けられる恩恵はそれだけではない。最も大きなメリットは,「これぞソウルメイト!」とも言うべき,“憑依”が使用できるようになることだろう。これは,ソウルメイトを結んだ相手プレイヤーがログアウトしているときに実行可能なコマンドで,相手プレイヤーが使用しているキャラクターに憑依して,代わりに操作できるもの。憑依することで,そのキャラクターを自由自在に操作し,冒険に出たり,クエストを進めたりできるのである。
 もちろん,憑依中に手に入った経験値やお金は憑依された側のものとなる。したがって,友人のキャラクターのレベルをこっそり上げておく,なんてことも可能なのだ。既存のMMORPGにも,「ログアウト中に経験値を溜められる」システムが組み込まれたものはあるが,他プレイヤーのキャラクターを操作できるというのは非常に珍しい。他プレイヤーに自分のキャラを委ねるという行為はお互いの信頼関係が重要となってくるが,それだけに,ゲーム中でソウルメイト同士は強い絆で結ばれることになる。プレイヤー同士の結びつきの強さが,そのまま冒険に生きてくる――。今までありそうでなかったこのシステムは,実際にプレイすると,とても斬新に,そして楽しく感じられるはず。本作でしか体験できない喜び,醍醐味と言えるだろう。

 

 また,ソウルメイトには独自のレベル(キャラクターのレベルとは別)が存在し,レベルを上げることでさまざまなソウルメイト専用のスキルが使用可能となっていく。これらのスキルは,ソウルメイトとの冒険をサポートしてくれるものが多く,使えるようになれば冒険がグッと楽になる。キャラクターのレベルを上げると同時に,こちらのソウルメイトレベルもしっかりと上げておくといいだろう。

 

使用できるソウルメイト専用スキルの数は,ソウルメイトレベルを上げることでどんどん増えてゆく

 ソウルメイトスキルについての詳細は次回に稿を譲るが,最も便利な“魂の伝達”というスキルだけ先に紹介しておこう。このスキルはログアウトしているソウルメイトに経験値を分配するという,なんとも便利で相方想いなもの。前述した憑依とニュアンスは似ているが,相手プレイヤーキャラクターの操作はできないため,憑依の別バージョンと考えてもいいだろう。実際の使用方法としては,ソウルメイトを結んだプレイヤーのうちどちらかがログアウトをする前に,この“魂の伝達”機能を使うだけ。そうすれば,ゲーム内に残ったプレイヤーが稼いだ経験値の一部が,ログアウトしたキャラクターにも加算されるようになるのだ。一粒で二度おいしいスキルと言えるのではないだろうか。
 ただし,注意点が一つだけある。このスキルを使うときは,“霊魂石”という経験値を溜めておく特殊なアイテムを持っていなくてはならないのだ。これを持っていないと,魂の伝達を使っても経験値が分配されないため,スキルを使ってもまったくの無駄になってしまう。霊魂石はソウェル商店にいるルアというNPCから購入可能。忘れずに買っておこう。

 

“ソウェル”を装着して外形アイテムをパワーアップ

ソウェルを装着していない場合と,装着している場合では,与えるダメージにこんなに差がある。新たに手に入れた装備にはソウェルを忘れず付けておくべし

 まずソウェル本体についてだが,通常時はアイテムとして扱われ,それ自体は何の意味も持たない。しかしその内部には,武器/防具の攻撃力,防御力を上げる能力や,さまざまな属性を付加する力を秘めているのである。
 その能力を具現化するためには,外形アイテムと呼ばれる装備用アイテムにソウェルを装着することが必要。要するに,装着スロットのついたアイテムに,ソウェルを装着すればその効果が発揮されるのだ。外形アイテムには四つの装着スロットがあり,どのソウェルをいくつ装着するか,その組み合わせをどうするかは,プレイヤーに委ねられている。つまりは武器一つとってみても,攻撃力をトコトン上昇させたものや,一つの属性に特化したもの,さらにはどんなシチュエーションでも力を発揮する万能タイプなど,プレイヤーの思うようにカスタマイズが可能なわけだ。

 

装備ウィンドウで装着中のソウェルにカーソルを合わせると,増幅した攻撃力や外したときに減少する耐久度数などが分かる

 このソウェルは取り外し可能で,使い回しができる。ただ,ソウェルを取り外すたびに外形アイテムの耐久力が下がってゆき,0になるとそのアイテムが壊れてしまう。耐久度は装備ウィンドウに表示されているので,何度もソウェルの付け替えを行って耐久度が0になりそうだったら,壊れる前に新たな外形アイテムを購入しておいたほうがいいだろう。

 なお,ソウェルはソウェル商店という専門店で購入可能だ。ただしなかなか高価で,序盤は入手できない高嶺の花。アイテムを合成して精錬所で人造ソウェルを製造したり,モンスターからのドロップで手に入れたりもできるが,これらもなかなか手間がかかる。となればプレイを始めたばかりのプレイヤーには手の届かないので意味がない……,と思いきや,意外な入手法が存在するのである。それは,「地面に埋まっているソウェルを掘り出す」という方法だ。

 

参考までに記しておくと,筆者がスコップを使って100回採掘した結果,“護りの人造ソウェル+1”を2個入手できた。

 雑貨屋で売っているスコップを買い,“採掘”のコマンドを実行してとにかく大地を掘りまくるのだ。運の要素がかなり必要となるが,ソウェル以外のアイテムが出現することもあり,決して非効率的な作業ではない。戦いの日々に疲れたら,地面を掘ってソウェル集め――。そんな一攫千金を狙ったプレイスタイルも,この「MicMacオンライン」の世界ではできるのである。

 

“選べる職業のタイプは3種類

 システムについての説明が終わったところで,続いて職業関係の解説にいこう。
 本作ではプレイ開始時,どのキャラクターも“テンダーフード”という初級職業からスタートする。そしてキャラクターレベルが5まで上がると,転職クエストが“受験”可能となり,さまざまな職業に就けるようになる。用意された職業タイプは,剣で戦う前衛職のウォーリア,魔法を使う後衛職ウィザード,弓を使う後方支援のアーチャーの三つ。その中でも一次職,二次職……,という具合に細分化がされており(詳しくは以下の表を参照),一定レベル以上になるとそれぞれの上級職への昇級が可能となるのだ。剣や槍を使った近接攻撃で前線で戦いたいならファイター,魔法で攻撃や援護したいならメイジといったように,まずはプレイヤー自身が目指すスタイルを考慮して職業を選ぶといいだろう。

 

ウォーリア ウィザード アーチャー
一次職 レベル9 ファイター メイジ レンジャー
二次職 レベル24 パイクマン エレメンタリスト スカウト
三次職 レベル40 グラディエーター ソーサラー チェイサー

 

ウォーリア

攻撃力に最大の焦点を置き,パーティ戦闘では主に前衛を務めることになる。専用スキルも直接攻撃系のものが多く,近接攻撃を主体に戦うパワータイプが得意な人にオススメ。戦闘特性,防御特性,体術特性の三つが大きく成長する

 

ウィザード

直接攻撃力は弱いが,高い攻撃力を持つ遠距離からの魔法攻撃が可能。さらに,仲間の回復や能力上昇スキルも得意とし,後衛にはうってつけの職業。回復特性,破壊特性,保護特性の三つが大きく成長する

 

アーチャー

高い命中率を利用した,遠い位置から敵を射抜くスナイパーのような職業。ウォーリアに比べると防御力が低いが,一定の距離を保ったまま攻撃ができるため,あまり気にはならないだろう。戦闘特性,技術特性,潜行特性の三つが大きく成長する

 

転職クエストを受けて依頼を達成すると,神官と同じ職業に転職できる。転職神官の話をよく聞いて,なりたい職業を選ぶべし

 表を見てもらえれば分かるとおり,上位職へのクラスチェンジはレベル24,40になると訪れる。クラスチェンジすれば,さらに職業の特性が強くなり,キャラのステータスなども一気に上昇。もちろん,テンダーフードのまま冒険を続けることもできるが,茨の道になること間違いなしなので,転職,または昇級できるときにしておいたほうがいいだろう。
 なお,転職/昇級のクエストは街にいる各職業の転職神官に話しかけることで行える。といっても,タダでやってくれるわけではない。神官が出す課題をクリアすれば転職/昇給ができるという,クエスト方式になっているのだ。しっかりこなして,ガッチリ転職しよう。

 

クエストを引き受けて成功報酬を入手

 MMORPGに欠かせない各種クエストも,「MicMacオンライン」では多数用意されている。本作で発生するクエストは,“シナリオクエスト”“昇級/転職クエスト”“分岐クエスト”の三つ。昇級/転職クエストについては上のパートにて説明したので割愛させていただくが,ここではシナリオクエストと分岐クエストについて詳しく紹介していこう。

 

クエストをクリアすると,経験値やアイテム,Gold(お金)などが手に入る。難度の高い依頼を達成すれば,貴重なアイテムがもらえることも

 まずシナリオクエスト。これはオムニバス・ワールドで発生しているさまざまな出来事を,クエストを通して体験できるという物語性の強いものだ。頭の上に黄色い“!”マークが表示されているNPCに話しかければ,クエストが始まる。依頼を達成すると,アイテムや経験値,お金などが手に入る。ゲーム序盤,何をしていいか分からないようなときは,まずこのシナリオクエストをこなしていき,ゲームの世界観や物語の流れを掴みつつ,キャラを成長させていくといいだろう。

 続いては分岐クエストについて。これは,一人のNPCから提示される複数のクエストの中から,ユーザーが任意のクエストをチョイスできるというものだ。選択するクエストによって内容や難度,報酬が変化するため,キャラクターのレベルに見合ったものを選択するのがベターだろう。

 なお,クローズドβテストで確認されたクエストには,戦闘中心のクエスト以外にも,NPCからほかのNPCへ何かを運ぶという,いわゆるお使い系のクエストも多く含まれていた。「レベルを上げる時間はないけれど,サクッと遊びたい」というときに,軽くチャレンジしてみてはどうだろうか。

 

“!”が付いているNPCキャラクターは,街のいたるところに存在する。位置はMAP上にも表示されるため,迷うことはないだろう

一度引き受けたクエストは,クエストのウィンドウを開くことで内容を確認できる。依頼内容を忘れてしまった場合はここを調べよう

 

ユーザーイベントも頻繁に開催

 さて,ここまではもっぱらシステム面について解説してきたが,最後はちょっと趣向を変えて,実際にクローズドβテスト中,ゲームがどのような雰囲気だったかについて語ってみたい。

 クローズドβテストでは,常に多くのユーザーがログインしており,街は非常に活況だった。人は多いが,無駄に騒がしくなく,まったりしたいい雰囲気,とでも言えばいいだろうか。ソウルメイトという信頼度を重視したシステムが搭載されているせいか,ユーザー同士の交流も頻繁に行われているようだった。

 また,プレイヤーが企画するイベントも多く行われていたようで,筆者も実際にプレイヤーが企画した“失われた峡谷”のモンスター討伐ツアーに参加。この“失われた峡谷”は,クローズドβテストで公開されていたフィールド上では最奥部にあたり,手強いモンスターが徘徊する危険度トップクラスの場所だ。というわけで,勇ましく参加したのはいいものの,プレイヤーの力量があまりに低く,途中でドロップアウトするという失態を演じてしまった。
 だが,他プレイヤーと協力しながらそういう命知らずな冒険へと向かっていけるのも,MMORPGだからこそ味わえるもの。オープンβテストが開催されたあかつきにはさらにプレイヤー人口も増え,このようなプレイヤー同士の交流もより多くなるだろう,という予感。オープンβテスト開始日の7月7日が来るのを,楽しみに待っていたいと思う。

 

呼びかけに集まった命知らずなメンバー達。この中から何人生き残れるのか……

生き残るには先に進むしか道はない。パーティからはぐれてしまうとモンスターの標的に

倒しても倒してもわいてくるモンスター達を撃破し,先へ進む。MMORPGのパーティプレイの醍醐味がここに

 

 今回の記事では,ゲームの概要とシステムなぞを紹介した。本作が搭載する独自のシステム,ソウルメイトやソウェルについて,少しでも理解し,興味を持ってもらえたなら幸いだ。
 次回は筆者のソウルメイトであるライター,リバース鈴木が執筆を担当。“ソウルメイトの仕組み”をクローズアップした記事を現在執筆中である。本作の憑依のように,彼が寝ている間に代わりに原稿を書き進めてやるわけにはいかないのが残念だが――,というゲームに絡めたオチ(?)をつけたところで,今回はおしまい。次回「オープンβテスト直前最新情報」をお楽しみに。

 

MicMacオンラインのオープンβテスト
登録専用フォームは「こちら」

 

タイトル MicMacオンライン
開発元 JOYSPELL 発売元 VerX
発売日 2006/11/01 価格 基本プレイ無料(アイテム課金制)
 
動作環境 OS:Windows 98/Me/2000/XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:PentiumIII/1GHz以上[Pentium4/1.6GHz以上推奨],メインメモリ:512MB以上,グラフィックスチップ:GeForce 2MXまたはRadeon 7500[GeForce 3TiまたはRadeon 9200]

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【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/specials/micmac_sp/001/micmac_sp_01.shtml