4月26日にいよいよ正式サービスが開始され，新アイテムや新スキル，新クエストなども追加されて，ますます盛況となっているオンラインRPG「マビノギ」。トゥーンレンダリングを使用した柔らかでデフォルメの利いた絵柄や，アクション要素の強い戦闘，無限ダンジョンシステムなど，本作にはさまざまな特徴がある。中でも戦闘でなく生活部分の充実ぶりは，際立っているように筆者は感じられる。

生活系のキャラをプレミアムカードで作成。プレミアムキャラの女の子の，プレイ開始当初の服はスカートが短すぎると思うのは筆者だけであろうか

　もちろん，高レベルでの経験値稼ぎやお金稼ぎには敵モンスターとの戦闘も必要になってくるだろうが，その気になればモンスターと戦わずとも，日常の生活部分だけで，ある程度の経験値/お金稼ぎが可能だ。
　今回の記事では，さまざまな特徴のあるマビノギの中でも「生活部分」に焦点を当ててレポート＆攻略していく。なるべく戦闘はしないで，生活系に特化したキャラクターを成長させていってみようという試みだ。

　マビノギには"AP"（アビリティポイント）というポイントがあり，これを割り振ることで新たなスキルを得たり，スキルのレベルアップをさせたりできる。APはキャラがレベルアップするたびに与えられるほか，毎週土曜の正午に迎える誕生日や，特定のクエストでも得られるのだ。
　このAPを戦闘系や魔法系でなく，生活系のスキルに多めに割り振っていくことで，生活系のスキルが充実したキャラクターを作ってみよう。どのスキルも，極めようとすると多量のAPが必要なため，生活系のスキルを全部充実させているキャラクターはそれほど多くないはずだ。

　新しく作成したキャラクターが，まずゲーム内で訪れるのが，柔らかな日差しに包まれた田舎の村ティルコネイル。のどかな雰囲気の牧歌的な村で，各所に存在するNPCも，どこかのんびりした印象だ。
　この村の主な施設は，雑貨屋，食料品店，鍛冶屋，旅館，銀行，学校，聖堂，ヒーラーの家といったところ。村長の家の近くには墓地があり，村はずれには牧草地があって，羊が飼われている。

仕事が終わっても，報告時間以降でなければアルバイトは完了できない。仕事が早く終わったら周囲の木などを殴ってアイテム収集するといい

　軽く初期クエストをこなしたあとは，何をするのもプレイヤーの自由。だが，いきなりモンスターと戦うには，装備もレベルもキツいところだ。初期のキャラクター年齢を低めに設定した，ステータスの低いキャラクターにとっては，なおさらだろう。
　そこで大抵のキャラクターは，まずアルバイトをすることになる。特定のNPCから頼まれたアイテムの配達や採集，生産などをこなすことによって，お金やアイテム，経験値を得られるというわけだ。報酬は高レベルのキャラクターにとっては微々たるものかもしれないが，プレイを始めたばかりのキャラクターにとっては大きい。アルバイトに精を出すだけで，レベル12〜13くらいまでなら簡単に上げられるだろう。
　ティルコネイルにあるバイト先は，全部で7種類。受付開始時間も内容もさまざまで，同じNPCからのバイトでも，日によって内容が変わったりもする。バイト先と受付時間は以下の通り。

　アルバイトは同じ時間に掛け持ちで複数は受けられないが，一つのバイトを終わらせてから次のバイトを受けるのは可能だ。ただし注意しなければならないのは，アルバイト完了をNPCが認定してくれる時間も決まっている点。アルバイトの達成条件を素早く満たしても，報告時間が来るまでは完了させられないのである。
　それでも日中に採集のアルバイトが出ることを見越し，夜のうちにある程度の採集を済ませておけば，1日でかなりの数のアルバイトを掛け持ちできるはず。ほとんどのアルバイト先では複数の仕事内容があり，その日にどの仕事が割り振られるかはランダムのようだが，運よく簡単な仕事が割り振られれば，一応はティルコネイルにある全部アルバイト先の仕事を1日で達成することだって可能だ。

　本作は装備品の種類が多く，かなり充実している。キャラクターのファッションにこだわるプレイヤーも多いようだ。 　お金さえ払えば，ティルコネイルではマルコムの経営する雑貨店で衣類を購入できる。だが服などの装備品の彩色は，どの色が店に出るかは完全にランダムで，ゲーム内の日付が変わるたびに品が入れ替わるので，欲しい色の装備品が売り出されるまで店にずっと張り付く"色待ち"のプレイヤーもあとを絶たない。
　ところが裁縫スキルを獲得すれば，自分で洋服を作れるようになる。裁縫スキルを得る方法は簡単，裁縫キットを購入して，右手に装備すればよいだけである。

せっかくさまざまな服があるのだからオシャレにも気を遣いたい。最初はポポスカートやバンダナぐらいしか作れないが，精進してレベルを上げよう

　実際に衣類を作るには，型紙と材料が必要となる。とりあえず最初は，ティルコネイルの旅館前にいるノラから購入すればいいだろう。そして裁縫キットを右手に，型紙を左手に装備しよう。それから裁縫スキルを発動させると，生産スキルフォームが立ち上がるので，そこに提示されている材料を自分のインベントリから移せばよい。
　しかしこの時点で，最大限にスキルが成功しても，衣類の完成度は99.9％止まりである。そこで，もう1回スキルを発動させ，仕上げ用の糸などを生産スキルフォームに移して，仕上げをしなければならない。
　仕上げはドラッグ＆ドロップで針と糸を動かし，指定されたとおりに縫い上げるミニゲームとなる。このミニゲームは衣類の出来具合に影響を及ぼし，うまくやれば店売りの品よりも耐久度などが高い衣類が出来上がる。
　ちなみに，作る衣類の色はプレイヤーには決められず，完全にランダムのようである。しかし商店では1日1回しか販売している衣類の色が変わらないのに対し，裁縫スキルを使えば1日に何枚もの衣類の生産が可能だ。自分に合わない色の衣類ができてしまったときは，ほかのプレイヤーやNPCに売ってしまい，お気に入りの色が出るまで何着も製作すればよいのである。

　作る衣類のレベルが上がるにつれ，型紙や材料なども高額になり，また種類によっては店売りの材料だけでは製作できないものも出てくる。その材料を作るのに必要なのが紡織スキルだ。
　紡織スキルは，まず最初に墓場などで採集できる蜘蛛の糸を持った状態で，雑貨屋のマルコムに話しかければ得られる。材料の製作の仕方自体は簡単で，糸車や機織をクリックすれば，裁縫と同様に生産スキルフォームが立ち上がるので，あとはインベントリから材料を移せばよいだけ。このとき，基本的に手には何も装備しないこと。ただし，革製品を作るには刃物の装備が必要となり，機織を使うには紡織用手袋を装備しなければならない。
　紡織には裁縫のようなミニゲームは存在しないが，材料を採集してくる必要があり，スキルのレベルを上げるにはとにかく生産を繰り返さなければならない。
　これらのスキルはほかのプレイヤーとパーティを組むことで，成功率が上昇する。たまに生産のためのパーティが雑貨屋などでメンバー募集されているので，こういったパーティを利用して，生産に取り組んでいくのも手だ。

　今回はアルバイトとスキル2種の紹介に留まったが，マビノギにはまだほかにも生活系の要素が多数ある。それらは次回，紹介していくことにしよう。