― 特集 ―
年末年始に“タダで”遊べる/試せる 最新オンラインゲーム二十三傑

 年末年始の休暇も目前のタイミングで,この休みに触れてみたいオンラインゲームを紹介しよう。2005年夏以降にオープンβテストあるいは正式サービスが開始されたものを中心に,現在無料で楽しめるMMORPG13本と,最近とくにスポーツものなどが盛り上がりつつあるオンラインアクションゲームや,オンラインカードゲーム,音楽ゲームなど計10本をお届けしたい。
 2005年後半は,大作も含めてオンラインゲームの基本プレイ無料/アイテム課金化が一気に進んだ時期だった。いままで気になってはいたが,手を出していなかった作品を,試してみるには実に好都合だ。今回の記事ではそうした,改めて無料化された作品も併せて紹介する。
 本記事では取り上げる作品を「MMORPG」および「オンラインアクションなど」に分け,それぞれ作品名のアイウエオ順で紹介記事を並べた。この冬休み期間を楽しく過ごすための作品を探す,あるいはこのタイミングで新たにプレイを開始する作品を選ぶための一助となれば幸いだ。

ちょいワル? な学園生活が送れる
アルティメット学園「乱」




対応OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c以降),CPU:Pentium III/1GHz[Pentium 4/2GHz以上推奨],グラフィックスカード:GeForce2 GTS・Radeon 7500以上[Geforce 3以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],HDD空き容量:1.5GB以上

 神話や古代世界をモチーフとするファンタジーの世界観が多いMMORPGの中で,アルティメット学園「乱」は現代の学校をリアルなタッチで描く異色のタイトルだ。プレイヤーは学園やその中の部活動に参加し,ライバル校と“縄張り”をめぐってRvR「総代軍団決定戦」を繰り広げるなど,非常にユニークなスタイルだ。キャラクター育成はレベル制だが,次々と舞い込むクエストによって,飽きることなくレベルアップしていける。装備品は鉄パイプやバット,セーラー服や学生服をアレンジした防具が購入できるなど,細部にまで凝った演出も見どころの一つだ。

 

 




対応OS:Windows 98/Me/2000/XP[Windows 2000/XP推奨](+DirectX 8.1以降),Pentium III/600MHz以上[Pentium 4以上推奨],メモリ128MB以上[512MB以上推奨],グラフィックスメモリ:16MB以上[128MB以上推奨]

 3Dグラフィックスだが気軽に楽しめるライトMMORPG。レベルに応じて乗れるようになる多彩なマウント(騎乗生物)が大きな魅力で,最終的にはドラゴンやユニコーンにも乗れる。キャラクターの成長過程では豊富なクエスト群が用意され,レベル上げが単純作業とならないような工夫が盛り込まれている。プレイヤーはトランスナイト,ポエマ,ビーストマスター,ハンターという4種の職業から選択してキャラクターを作成,パーティを組んだ状態でモンスターを倒すと大幅な経験値ボーナスが入るなど,パーティプレイへの積極的なアプローチもある。ギルド戦や王国戦などの大規模PvPが楽しめるので,ぜひ国王(王国戦での勝利)を目指してみよう。

 

 

妖精/異種族と人間の協力体制でパーティプレイが楽しめる
Cardinal Saga




対応OS:Windows XP(+Direct X 8.1以降),CPU:Pentium III/500MHz以上[Pentium 4/1GHz以上推奨],メモリ:256MB以上[512MB以上推奨],グラフィックスメモリ:32MB以上[128MB以上推奨],HDD空き容量:360MB以上[500MB以上推奨],Direct Soundに対応したサウンド環境

 ペットや乗り物(馬)が充実し,キャラクターレベルがサクサク上がるライト系MMORPG。ティアン(人間),フェアリー(妖精),デイド(モンスター系)という3種族から選んでキャラクターを作成でき,種族によって能力や職業構成,戦闘における役割が大きく異なるのがポイント。独自のシステムとして,人間と妖精,デイドとそのペットが“合体”して戦う「ポジション」が用意されている。これは,例えばフェアリーは戦闘時の生命力を人間に頼り,代わりにその特殊能力で人間側のステータスを一部上昇させるといったもので,パーティによる戦闘の展開を広げる仕組みといえる。せっかくなのでソロプレイよりは仲間を探してパーティプレイを楽しみたいという人に,お勧めできる要素だ。

 

 

狙うは一国の主か,大金持ちか,工匠か
君主




対応OS:Windows 98SE/Me/2000/XP(+DirectX 8.0以降),CPU:Pentium III/800MHz以上[Pentium 4/1.4GHz以上推奨],メインメモリ:128MB以上[256MB以上推奨],グラフィックスメモリ:8MB以上,HDD空き容量:1GB以上[1.5GB以上推奨]

 現在のMMORPGは戦闘重視のタイトルが多いが,「君主」は政治/経済面がシステマティックに実装されているのが特徴。本作での国家は,民主主義国家のような形態を採用しており,プレイヤー投票によって君主を決め,君主が5人の大臣を任命するようになっている。プレイヤーがゲーム世界に介入できる割合が多く,コミュニティ重視のタイトルでもある。また,株券を発行することによって経済力をアップさせたり,武器や防具,アイテムを作成する工匠を集めて技術力をアップさせたりして,国家を成長させていくことも可能だ。12月28日よりオープンβサービスがスタートしたので,ぜひプレイしてみよう。

 

 

シルクロード交易で富を築き上げろ
SiLKROAD ONLINE




対応OS:Windows 98/Me/2000/XP(+DirectX 9.0c以降),PentiumIII/800MHz以上[Pentium 4/1GHz以上推奨],メモリ256MB以上[512MB以上推奨],HDD空き容量:3GB以上,GeForce 2以上の3D対応ビデオカード[GeForce 4 Ti 以上の3D対応ビデオカード推奨]

 中国から地中海世界へと続く交易路シルクロードを舞台とし,交易をプレイの核とする3D MMORPG。史実どおりのシルクロードのほかに,タクラマカン砂漠から天竺国まで続くファンタジー世界が存在するのも特徴だ。プレイヤーは交易を行う商人,商人を襲う盗賊,盗賊から商人を守るハンターのいずれかになり,キャラクターの成長と築財を進めていくのが,ほかの作品とひと味違うところ。また,装備品(一種のシンボルアイテム)を替えるだけで自由に職業を変えられるのもミソである。自分のキャラクターの職業は,今どれをやるのがお得なのかという状況判断次第。PvP要素も充実した作品だ。

 

 

可愛らしいだけに留まらない,王道ライト系MMORPG
Xenepic Online




対応OS:Windows 98SE/Me/2000/XP(+DirectX 8.0以降),CPU:Pentium III/600MHz以上[Pentium III/1GHz以上推奨],メインメモリ:128MB以上[256MB以上推奨],OpenGL対応のグラフィックスカード,グラフィックスメモリ:8MB以上[32MB以上推奨],DirectSound互換のサウンド環境

 可愛らしい3頭身キャラクターがちょこまか歩く,ライト系MMORPGである「Xenepic Online」。2Dグラフィックスによる軽い動作や,マウス主体で分かりやすいインタフェースからは一見シンプルなゲームに思えるが,実は,多彩なクエスト,二次・三次転職による職業ごとの個性,ユニークな装備と着せ替え要素など,お楽しみ要素がぎっしり。ライト系MMORPGでできることはひととおり揃っている。キャラクターの成長は,有料のブーストアイテムをまったく使わないと,けっこう時間と手間がかかるものの,全体に漂うほのぼの感は親子でプレイするにも向いている。この冬休みに楽しむにはお勧めのタイトルといえよう。

 

 

人を選ぶか,ヴァンパイアを選ぶか
ダークエデン




対応OS:Windows Me/2000/XP,Pentium III/600MHz以上,メインメモリ:256MB以上,HDD空き容量:800MB以上,グラフィックスメモリ:16MB以上

 ゴシックホラーという,MMORPGとしては珍しい世界観を持つ作品。スレイヤーまたはヴァンパイアとなり,種族間で対決(RvR)するのがゲームの主な展開内容となっている。特徴的なのは,スレイヤーとヴァンパイアでキャラクターの成長システムが異なるところだ。スレイヤーはスキル制,ヴァンパイアはレベル制となっており,また昼間はスレイヤーの,夜間はヴァンパイアの能力がそれぞれ強化される。つまり,自分たちの有利な時間帯に行動し,逆に不利な時間帯では身を潜めるといったことが必要となるのだ。スレイヤーはバイクに乗れるなど,正統派ファンタジー以外の側面も併せ持っているので,一風変わった世界観でRvRを楽しみたいなら,プレイしてみてはいかがだろうか。

 

 

ジャンプなどアクション主体の武侠MMORPG
破天一剣




対応OS:Windows Me/2000/XP,Pentium III/600MHz以上,メインメモリ:256MB以上,HDD空き容量:800MB以上,グラフィックスメモリ:16MB以上

 武侠世界を背景とした,アクション要素重視のMMORPGで,剣術や仙術,武功を駆使して戦うのが特徴の作品。プレイは武器を使った肉弾戦が主体となっているが,飛行や瞬間移動など,超人的な技も使えるのが面白いところ。レベルが上がるごとに「できること」が明確に増えていくので,キャラクターの成長をひしひしと感じられる。そのなかでも,結婚はともかくとして子供の誕生はMMORPGでは珍しいシステムといえよう。子供は一緒に戦闘してくれるし,成長すればパーティの能力値を上げてくれたりと,なかなか親孝行(?)。個性的要素が楽しめる本作をこの機会に始めてみよう。

 

 

古代中国世界でモナーにも会える異色の武侠MMORPG
墨香オンライン




CPU:Pentium III/800MHz[Pentium 4/1.4GHz推奨],グラフィックスカード:GeForce 2以上[GeForce 4 Ti以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],DirectX 8.1以降に対応したサウンド環境

 「墨香オンライン」は,韓国で人気の武侠小説「墨香」の世界をベースとし,古代中国風の衣装や建物が並ぶ世界観が特徴のMMORPGだ。スキルの代わりに「武功」,ギルドではなく「門派」など,ゲーム内の概念はもちろん武侠モチーフで統一されている。操作はマウスと,キーボードによるショートカットがメインで,ごくオーソドックスなもの。プレイ開始直後は各種ウィンドウの内容や,クエストに関する説明が丁寧になされるので,MMORPG初心者でもゲームの進め方に迷うことはまずないだろう。日本サーバーだけの独自仕様として,あの巨大掲示板で有名なキャラクター,「モナー」「しぃ」「ギコ」を採用したことでも知られる。

 

 

疲れた心を癒しに? ケルト神話ベースの生活系MMORPG
マビノギ




対応OS:Windows 98/Me/2000/XP,CPU:Pentium III/500MHz[Pentium 4/1GHz以上推奨],メインメモリ:128MB以上,グラフィックスカード:RIVA TNT 2・Radeon 7000・Matrox G400と同等以上[GeForce 2・Radeon 8000以上推奨],HDD空き容量:1GB以上[1.5GB以上推奨]

 サービス自体は2005年4月から開始されていたが,この12月15日に月額課金制から基本プレイ無料/アイテム課金制になった大作MMORPGだ。アニメーションっぽいキャラクターグラフィックスと,霧がかかったかのようにけむる3Dの風景描写が美しい,いわば“なごみ系”の作品だ。ゲーム内で展開される一連のクエストは,「ジェネレーション」という形で区切られた背景ストーリーと密接に関連しているが,途中から始めてもストーリーのあらすじがムービーで見られるなど,工夫されている。楽器を演奏したり,釣りでひたすら外道を狙ったりといった生活要素の充実した作品だが,じゃんけん関係とアクション性を併せ持つ戦闘も,なかなかあなどれない面白さである。

 

 

忙しい人でも少しずつ楽しめるMO形式の学園RPG
ヨーグルティング




対応OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c以降。Windows XP Professional 64-bit Editionは非対応),CPU:Pentium III/1GHz以上[Pentium 4/1.8GHz以上推奨],グラフィックスメモリ:64MB以上[128MB以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],HDD空き容量:2GB以上

 学校を背景世界として,プライベートダンジョン形式の「エピソード」に数人で挑んでいく,アクション性の高いオンラインRPG。プレイヤーは,突如ほとんどの教師が姿を消した「エスティバー学園」もしくは「宵月学院」の生徒となり,この謎の解明に挑むというのがメインストーリーだ。謎の一つ一つは短時間でクリアできるエピソードという形になっているので,毎日少しずつでもプレイでき,長時間の接続が難しい人にも楽しめる。木刀やカッターナイフの形をしたブレードや楽器などが武器として登場するほか,部活動の種類に応じたさまざまな衣装が用意されており,着せ替え/アイテム集めもプレイの大きな楽しみの一つ。二つの学校では微妙にプレイ内容とストーリーが異なり,手に入る衣装/アイテムも異なるので,長く遊べるかも。

 

 

メルヘンチックな世界とハードな戦闘の組み合わせが意外な魅力
ラピスオンライン




対応OS:Windows 98/2000/XP(+DirectX 8.0以降),CPU:Pentium III/450MHz以上,グラフィックスメモリ:32MB以上,メインメモリ:128MB以上,HDD空き容量:1GB以上

 童話の世界に迷い込んだような,明るくポップな2Dグラフィックスのライト系MMORPG。アイコンと並んで機能名が表示されていたり,街中のNPCが常に自分が何者なのかしゃべり続けていたりと,インタフェースは分かりやすさをとことん追求している。戦闘は,モンスターに触れると画面が切り替わるエンカウント方式だが,進行はターン制でなくリアルタイム。キャラクターの行動力ゲージと敵の位置を見極めつつ,適切な行動を決めなければ,すぐに追い詰められてしまうという,なかなかハードなもの。動作スペックが比較的低くノートPCでも手軽に遊べるので,軽めのMMORPGを楽しみたいという人でも,安心してプレイできるタイトルである。

 

 

FPS感覚でアグレッシブに動き回るPvPを体感せよ
Risk Your Life Part2




CPU:Pentium III/1GHz以上[Pentium 4/2GHz以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],HDD空き容量:2GB以上,GeForce 2・Radeon 7000以上の3Dグラフィックスカード(GeForce FX以上,Radeon 8500以上推奨),DirectX8.1以降

 R.Y.L Part2は,最近盛り上がりを見せているPvPやRvRを主目的とした3DアクションMMORPGで,ヒューマンまたはアーカンのいずれかの種族に属して,ギルド戦や種族戦などが楽しめる。キャラクターのレベルアップは比較的ペースが速いため,PvPを十分楽しめるレベルまで短時間でもっていける。また,クエストをクリアすることで,楽に装備を整えていけるのも嬉しいポイント。FPSでよくある,キーボードのWASDキーを使ったキャラクターの移動も可能で,ジャンプやバックステップなどをうまく使いながら,アグレッシブな動きで敵をかく乱して戦えるのが面白い。新サーバーが立ち上がったばかりなので,参加するにはよいタイミングといえるだろう。

 

 

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/specials/2005_mmorpg/2005_mmorpg_001.shtml